シャイバーニー外務在外居住者大臣:「ロシアに伝えた決定的な一言がある。それは「バッシャール体制の崩壊は、ロシアのシリア撤退を意味しない」というものだ」(2025年11月19日)


マジャッラは、イブラーヒーム・ハミーディー記者が行ったアスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣に対する単独インタビュー(連載第1回)を掲載した。

インタビューは、シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣の英国訪問時(11月13日)に行われたもの。

シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣の主な発言は以下の通り。

成功に驚く声がある。だが、私は2018年から外交に取り組んできた。国家として、未来のシリアの姿とその鍵となるものを常に思い描いてきた。
国家を導くプロジェクトに外交関係がなければ、それは孤島に過ぎない。
我々は、おそらく初めて、「正直な外交」を示した。駆け引きも嘘もない。だが、我々には国益がある。破壊された国があり、すべての国との良好な関係が必要だ。
彼らは我々の言葉が実行されるのを見た。真剣さ、責任、明確なビジョン。それが信頼を生んだ。
ロシアは個人に依存するという誤りを犯した。だが国家と関係を築けば利益を守れる。
私がロシアに伝えた決定的な一言がある。それは「バッシャール体制の崩壊は、ロシアのシリア撤退を意味しない」というものだ。
これはロシアにとって初めての安心材料となった。
新生シリアはロシアと関係を持つ準備がある。しかしそれは服従条約ではなく、利益に基づく対等な契約だ。
(フマイミーム航空基地におけるロシアの駐留を定めた二国間協定について)、これは片務的協定だ。国家の署名がない。つまり体制の消滅とともに消滅した。

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シリア民主軍はラッカ県ガーニム・アリー村にある治安拠点に対するシャルア移行期政権の部隊からの攻撃を受けて、同部隊の無人航空機を撃墜、ダーイシュの無人航空機だったと主張(2025年11月19日)

シリア民主軍は、フェイスブックを通じて、以下の通り発表し、映像を公開した。

我が部隊は、ダマスカス政府の派閥が展開する地点から飛来したダーイシュ(イスラーム国)所属の無人航空機2機を撃墜した。

また、シリア民主軍は20日にフェイスブックを通じて、ダーイシュ(イスラーム国)が、ガーニム・アリー村近郊の砂漠地帯にあるシリア民主軍の拠点に対して無人航空機で攻撃したと発表した。

 

これに関して、シリア人権監視団は、シリア民主軍が、ラッカ県のガーニム・アリー村にある治安拠点に対するアフマド・シャルア移行期政権の部隊からの攻撃を受けて、同部隊の無人航空機を撃墜したと発表した。

また、シリア人権監視団によると、シリア民主軍とシャルア移行期政権の部隊は、ガーニム・アリー村一帯で交戦した。

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米軍輸送機2機がハサカ県ハッラーブ・ジール村にある有志連合の基地に兵站物資を搬入(2025年11月19日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米軍輸送機がハッラーブ・ジール村にある有志連合の基地に兵站物資を搬入した。

また、シリア人権監視団によると、この数時間後にも、米軍輸送機が機材、電子システム、ロケット発射台などを同基地に物資を搬入した。

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スワイダー県ラサース村、イラー村一帯でシャルア移行期政権に属する武装勢力が国民防衛部隊に対して機関銃射撃(2025年11月19日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、ラサース村、イラー村一帯で、アフマド・シャルア移行期政権に属する武装勢力が国民防衛部隊に対して機関銃射撃を行い、同部隊が応戦した。

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内務治安部隊が15日にヒムス県ウンム・ハーラティーン村のカフェで発生したアラウィー派3人およびスンナ派1人殺害事件の容疑者(K・R)を逮捕(2025年11月19日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市の裁判所庁舎前で住民らが抗議デモを行い、前政権時代に没収された不動産や財産の返還を求めた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、カフィールーン村で、50代の女性が自宅で鋭利な凶器で刺されて死亡した状態で発見された。

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ヒムス県では、内務省(フェイスブック)によると、内務治安部隊が、15日にウンム・ハーラティーン村のカフェで発生したアラウィー派3人およびスンナ派1人殺害事件件の容疑者(K・R)を逮捕した。

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ダイル・ザウル県でダーイシュのスリーパーセルがPYD傘下の革命青年機構の車輛を襲撃(2025年11月19日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルのメンバー2人が、ダイル・ザウル市に面するユーフラテス川東岸にあるハラビーヤ交差点付近で民主統一党(PYD)傘下の革命青年機構の車輛を襲撃した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)の麻薬対策部隊が未明に、ラッカ市で治安作戦を実施し、麻薬取引および密売に関与したとされる13人を逮捕し、武器と麻薬類を押収した。

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シリア民主軍のアブディー総司令官、北・東シリア地域民主自治局のアフマド渉外関係委員会共同議長がイラク・クルディスタン地域のドホーク市で開催された中東平和安全保障フォーラム(MEPS 2025)に出席(2025年11月19日)


ANHAによると、シリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官は、イラク・クルディスタン地域のドホーク市で開催された中東平和安全保障フォーラム(MEPS 2025)に出席し、演説を行った。

演説のなかで、アブディー総司令官は、3月10日合意がシリア分裂の試みを阻止し、内戦への滑り込みを防ぐうえで重要な転機となったと明かした。

そのうえで、現在進行中の対話段階が、相互不信、アレッポ市シャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区で続く危険な状況、トルコ占領地からの避難民の存在など多くの障害に直面していると述べた。

また、トルコに対して、「我々の軍事・行政・治安機関を脅威として見ないで欲しい。これらは平和と安全のための機関だ」と呼び掛けた。

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ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局のイルハーム・アフマド渉外関係委員会共同議長は、MEPS 2025の対話セッションに参加し、シリア危機の根源が「権力と武器に基づく思考様式」にあり、それがクルド人の周縁化と権利剥奪、さらには女性に対する差別の継続を引き起こしているとの見方を示し、「他者を受け入れる」新たな思考様式に変換しなければならないと強調した。

ANHAによると、アフマド共同議長はまた、3月10日合意の履行を妨げている障害がアフマド・シャルア移行期政権の側にあると批判した。

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ANHAによると、ドホークに到着したアブディー総司令官とアフマド共同議長は、クルディスタン民主党(KDP)のマスウード・バールザーニー党首と会談した。

会談には、シリア・クルド国民評議会のムハンマド・イスマーイール議長、北クルディスタン出身のクルド政治家ウスマーン・バイデミルも同席した。

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スウェーデンのキッズライツ財団はトルコ在住のシリア人少女バナー・アブド(バナ・アルアベド)さんの活動を称え2025年国際子ども平和賞を授与(2025年11月19日)


スウェーデンのキッズライツ財団は、公式サイトを通じて、トルコ在住のシリア人少女バナー・アブド(バナ・アルアベド)さん(15歳)の活動を称え2025年国際子ども平和賞を授与したと発表した。

バナーさんは、2010年代半ば、アサド政権の軍によるアレッポ市包囲のなか、同地からX(旧ツイッター)を通じて、爆撃、飢餓、不安といった惨状を発信続けたことで知られ、アレッポ市の包囲の解除を求めた「Stand with Aleppo」キャンペーンは世界的な注目を集め、フランスのエマニュエル・マクロン大統領らから称賛され、「アレッポの象徴」と呼ばれるようになった。

2016年12月にアサド政権がアレッポ市を陥落させると、バナーさんは、家族とともにトルコに避難、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と会談するなど、シリア難民のなかにあって異例の厚遇を受けていた。

ストックホルム市庁舎で行われた記念式典では、イエメン出身のノーベル平和賞受賞者で人権活動家のタワックル・カルマン氏がバナーさんに賞を授与した。

受賞は、バナーさんが取り組んできた 避難民児童らの家庭再統合、破壊された学校の再建、教育とアドボカシーを通じた希望の提供といった変革的な活動を称えるものである。

受賞したバナーさんは以下のように述べた。

平和は贅沢ではありません。世界は私たちの声を聞かなければなりません。
戦争と紛争によって、私たちの子ども時代は奪われました。
平和が必要です。戦争で苦しむ子どもたちへ——あなたは1人ではありません。

受賞により、バナーさんは、ンキスィ像、総額75,000ユーロの助成を手にした。

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国連安保理で各国がイスラエルによるシリアへの侵入を非難(2025年11月19日)

UNによると、安保理でシリア情勢への対応を協議するための会合(第10048会合)が開催された。

会合のなかで、ナジャト・ロシュディ国連シリア担当事務総長副特使は、国連安保理決議第2799号を歓迎する一方、イスラエル軍が引き続き民間人を危険にさらし、移行期を脅かしていると述べた。

また、一部地域での暴力の持続、指定テロ組織および外国人テロ戦闘員の継続的存在を指摘した。

シリア国連常駐代表のイブラーヒーム・アラビー大使は、移行期、「テロとの戦い」への協力が順調に進んでいると説明したうえで、イスラエルによる侵害を厳しく非難した。

これに対して、イスラエル代表は、イスラエルはシリアが共存の準備ができていると信じたいが、それは柔らかな言葉ではなく具体的行動によって示されなければならないとしたうえで、無辜のマイノリティの血が引き続きシリアの大地を染めていると述べた。

また、イスラエルは国境に民兵を許容しないと強調、イスラエルは「平和を愛する国家」であり、エジプト、ヨルダン、UAE、モロッコ、バーレーン、スーダンと和平条約を締結してきたとしたうえで、「インシャアッラー、シリアとも和平条約を結ぶだろう」と述べた。

トルコ、イラン、アルジェリア、パキスタン、韓国の代表は、イスラエルによるシリアへの侵略を非難し、安保理に行動を求めるとともに、ベンヤミン・ネタニヤフ首相らのシリア南部訪問に懸念を表明し、シリア領内からのイスラエルの撤退を求めた。

ロシアの代表は、イスラエルは自衛の名目の下に「南シリアに緩衝地帯を作るための全面的作戦を事実上開始した」と述べ、非難した。

中国の代表は、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者の訪中を歓迎し、シリアが「一帯一路」構想への参加の意思を示したことを歓迎した。

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イスラエルのヤフバル、軍、シンベトは共同声明を出し、北部での武器密輸ネットワークに関与した疑いで、現役・予備役のイスラエル軍とシリア人らを逮捕したと発表(2025年11月19日)

N12(公式サイト)イスラエル・ハヨム(公式サイト)によると、イスラエルの特別捜査部隊(ヤフバル)、軍、総保安庁(シンベト)の広報は共同声明を出し、北部での武器密輸ネットワークに関与した疑いで複数名を逮捕したと発表した。

逮捕したのは、現役兵・予備役兵5名とシリア人複数名。

調査によると、武器密輸グループはハドル村一帯でたびたび活動、現役・予備役のイスラエル軍兵士5名が、ゴラン高原と兵力引き離し地帯(AOS)の境界を通過する際にシリアからイスラエルへ武器を持ち込み、北部で活動する犯罪組織に提供していた。

 

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ネタニヤフ首相がカッツ国防大臣、サアール外務大臣、ザミール参謀総長、バル・シンベト長官、ハネグビ国家安全保障会議長官とともにシリア南部を訪問(2025年11月19日)

ニュース12(X)によると、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が、イスラエル・カッツ国防大臣、ギデオン・サアール外務大臣、エヤル・ザミール参謀総長、ローネン・バル総保安庁(シンベト)長官、ツァヒ・ハネグビ国家安全保障会議長官とともにシリア南部を訪問した。

これを受けて、ネタニヤフ主唱の出廷での証言は延期された。

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ネタニヤフ首相はXで以下の通り綴った。

私は本日、シリアの緩衝地帯を訪問し、作戦概要の説明を受け、日々勇敢にイスラエルを守っている戦闘員たちと会った。我々の兵士たちを誇りに思っている。

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外務在外居住者省は、フェイスブックを通じて、この訪問について声明を発表、「シリアの主権および領土の一体性に対する重大な侵害である」、「既成事実化を図る新たな試みであり、関連する国連安保理決議に反し、占領がその侵略とシリア領土の継続的侵害を固定化するための政策の一環である」と非難、「イスラエル占領軍のシリア領からの撤退」を再度強く要求すると強調した。

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マムラカ・チャンネルによると、ヨルダン外務省もこの訪問を「もっとも強い表現で非難」するとした声明を発表した。

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Ynet(イェディオト・アハロノト)によると、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、訪問について、「このような極めて公然たる訪問は、控えめに言っても憂慮すべきものだ。我々はイスラエルに対し、1974年のシリアとの停戦協定を遵守するよう求める」と述べた。

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イスラエル軍が クナイトラ県各所への侵入を続ける(2025年11月19日)


クナイトラ県では、SANAシリア人権監視団によると、車輛2台からなるイスラエル軍部隊がブライカ村、ビイル・アジャム村に侵入、軍用車輛4台からなる別の部隊もビイル・アジャム村に侵入し、検問所を設置した。

シリア人権監視団によると、ビイル・アジャム村に侵入し、検問所を設置したIsrael軍部隊は軍用車輛5台から編成されていた。

また、シリア人権監視団によると、軍用車輛2台からなるイスラエル軍の部隊がウーファーニヤー村とアイン・ヌーリーヤ村の間の地域に侵入し、これと並行して同地上空に戦闘機が飛来した。

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シャルア暫定大統領は民間銀行の総裁らと会合を行い、銀行部門の現状と直面する課題について協議(2025年11月19日)

大統領府(フェイスブック)によると、アフマド・シャルア暫定大統領は、民間銀行の総裁らと会合を行い、銀行部門の現状と直面する課題について協議した。

会合には、シリア中央銀行のアブドゥルカーディル・ハスリーヤ総裁も同席、生産部門支援における銀行の役割、サービスおよび技術基盤の開発、経済回復期と今後の投資局面に備えた銀行部門再活性化の方策について議論が行われた。

また、大統領府(フェイスブック)によると、シャルア暫定大統領は会合で、国営銀行の業務状況、制度的・運営的な開発計画、銀行部門の構造を刷新し、その効率性を高めるための改革の方向性などについて議論、今後予想される財務・開発ニーズに応えるための準備を強化する重要性を確認したた。

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大統領府(フェイスブック)によると、シャルア暫定大統領は首都ダマスカスで、世界銀行のウスマン・ディオン中東・北アフリカ地域担当副総裁および随行代表団を接見した。

会談には、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣が同席した。

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SANAによると、シャルア暫定大統領は首都ダマスカスの人民宮殿でシャンマル部族の族長であるマーニア・ハミーディー・ジャルバー氏を迎え、シリア東部地域の最新動向、および同地域をシリア国家の諸機関と国民的構造の中に完全に統合することを目指す努力について意見を交わした。

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