レバノンで駐ドイツ大使を務めるムスタファー・アディーブ氏が首相に指名される(2020年8月31日)

レバノンのミシェル・アウン大統領は、駐ドイツ大使を務めるムスタファー・アディーブ氏を首相に指名し、組閣を命じた。

首相指名は、国民議会(定数128人、欠員8人)で議員90人がアディーブ氏を首相に推薦したのを受けたもの。

議会では、サアド・ハリーリー元首相が率いる最大会派のムスタクバル・ブロックが、自由国民潮流が主導する強いレバノン・ブロック(旧変化改革ブロック)、ヒズブッラーを軸とする抵抗への忠誠ブロック、アマル運動を軸とする開発開放ブロックなどとともに、アディーブ首相を推薦したが、入閣を辞退する意向を示した。

また、タイムール・ジュンブラート議員が率いる民主会合ブロックも組閣を辞退している。


一方、サミール・ジャアジャア氏が率いるレバノン軍団を軸とする強い共和国ブロックは、前国連大使を務めるナウワーフ・サラーム氏を首相に推薦した。

レバノンでは、8月4日のベイルート港での大規模爆発事件の責任をとるかたちで、ハッサーン・ディヤーブ首相が10日に内閣を総辞職していた。

AFP, August 31, 2020、ANHA, August 31, 2020、AP, August 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2020、Reuters, August 31, 2020、SANA, August 31, 2020、SOHR, August 31, 2020、UPI, August 31, 2020などをもとに作成。

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運輸省はシャーム・ウィング社が新型コロナウイルス感染防止策を講じていないとしてモスクワからの帰国予定者の搭乗を禁じる(2020年8月30日)

イクティサード(8月30日付)は、運輸省がアサド大統領のいとこでビジネスマンのラーミー・マフルーフ氏が経営に深くかかわってきた民間航空会社のシャーム・ウィング社に対して、新型コロナウイルス感染防止にかかる必要な措置を講じていないとして、乗客の搭乗を禁じたと伝えた。

この措置に伴い、モスクワ・ダマスカス便はシリアへの搭乗予定者らを乗せずに帰国したという。

AFP, September 1, 2020、ANHA, September 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 1, 2020、al-Iqtisad, August 30, 2020、Reuters, September 1, 2020、SANA, September 1, 2020、SOHR, September 1, 2020などをもとに作成。

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イスラエル軍がレバノン領内をヘリコプターなどで攻撃(2020年8月26日)

レバノン軍は声明を出し、8月25日深夜から26日未明にかけて、イスラエル軍がレバノン領内のナバティーヤ県マルジャアユーン郡マイス・ジャバル村、フーラー村、ビント・ジュベイル郡のマールーン・ラース村、アイタルーン市一帯などにミサイル13発、照明弾117発、砲弾100発を打ち込んだと発表した。

声明によると、イスラエル軍のヘリコプター複数機は環境NGOの「国境なき緑」(Green Without Borders)の拠点複数カ所を爆撃、その後、ミサイル13発、照明弾117発、砲弾100発を領内に発射したという。

このうちミサイルは3発がビント・ジュベイル郡のラーミヤ村郊外、8発がアイター・ジャバル村郊外、2発がラーヒブ丘一帯に着弾した。

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これに関して、イスラエル軍報道官は、安全保障事案が発生し、国境に近い軍の拠点1カ所に対して発砲があったと発表した。

この発砲による死傷者はなかったが、メナラの入植地一帯に展開するイスラエル軍がレバノン国境に向けて軽火器を発砲したと付言した。

イスラエル軍はまた、同地の道路を封鎖、住民に自宅にとどまるよう指示を出した。

また、休暇でイスラエル北部のホテルに滞在していたベンヤミン・ネタニヤフ首相は、現場に近い北部の基地に駆けつけた。

ネタニヤフ首相は「レバノン領内で発生することの責任はレバノン政府にある」と非難した。

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ANHA(8月26日付)などによると、イスラエル軍はマナーラ入植地の有刺鉄線を撤去、軍部隊が同地で大規模な掃討を実施、国境地帯に白リン弾20発以上を発射した。

また、ヘリコプター複数機が国境地帯でヒズブッラーの監視拠点複数カ所に対する爆撃を行った。

AFP, August 26, 2020、ANHA, August 26, 2020、AP, August 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 26, 2020、Reuters, August 26, 2020、SANA, August 26, 2020、SOHR, August 26, 2020、UPI, August 26, 2020などをもとに作成。

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レバノン国民抵抗はイスラエル軍のドローン1機を撃墜(2020年8月22日)

レバノンのヒズブッラーが主導するレバノン国民抵抗は声明を出し、イスラエル領に近いナバティーヤ県ビント・ジュバイル郡のアイター・シャアブ村近郊上空を領空侵犯したイスラエル軍の無人航空機(ドローン)1機を撃墜したと発表した。

AFP, August 22, 2020、ANHA, August 22, 2020、AP, August 22, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 22, 2020、Reuters, August 22, 2020、SANA, August 22, 2020、SOHR, August 22, 2020、UPI, August 22, 2020などをもとに作成。

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レバノン特別法廷はR・ハリーリー元首相暗殺事件に関してヒズブッラー・メンバー1人に有罪判決を下すも、ヒズブッラーとシリアの関与を否定(2020年8月18日)

2004年から2008年にかけてのラフィーク・ハリーリー元首相を含むレバノンの要人ら22人が死亡、226人が負傷した一連の事件を審理するためにオランダのハーグに設置されているレバノン特別法廷(デヴィッド・レ裁判長)は、容疑者4人に対する最終審理を行った。

被告はいずれのヒズブッラーのメンバーで、審理は4人の出廷を見ないまま、約1年間にわたって続けられてきた。

裁判官らは、4人の被告のうち、サリーム・アイヤーシュ被告(56歳)のみに対して、「合理的疑いの余地はない」として、ラフィーク・ハリーリー元首相殺害を含む5つの事件の共謀者の1人と断定し、有罪との判決を下した。

アサド・サブラー被告(43歳)、フサイン・ウナイスィー被告(46歳)、ハサン・ハビーブ・マルイー被告(54歳)については、証拠不十分で無罪判決を下した。

なお、レバノン特別法廷は、4人に加えて、ヒズブッラーのムスタファー・バドルッディーン司令官(1961年生まれ)も主犯格として起訴されていたが、2016年5月にダマスカス国際空港近くで反体制武装集団の攻を受けて死亡している。

一方、ヒズブッラーの組織としての関与に関しては、「犯行が政治的動機で行われた」可能性が高いとしつつ、ラフィーク・ハリーリー元首相が殺害される数ヶ月前までハサン・ナスルッラー書記長と良い関係にあったなどとしたうえで、ヒズブッラー指導部の関与を裏付ける証拠はないとの判断を下した。

また、事件発生当初、嫌疑をかけられ、欧米諸国のバッシングに晒されていたシリアについても、関与を裏付ける証拠はなかったと改めて結論づけた。

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最終審理を傍聴するためにハーグを訪れていたサアド・ハリーリー前首相は、結審後に法廷前で記者団らに対して、ヒズブッラーの関与を確信しつつも、判決を受け入れるとの談話を発表した。

サアド・ハリーリー元首相は以下のように述べた。

法廷は判決を下した。故ラフィーク・ハリーリー元首相の家族の名において、そしてまた殉教者と犠牲者の遺族をい代表して、我々は判決を受け入れる…。今日、すべてが真実を明らかにした。

判決は、殺人者たちに政治犯罪の時代が終わったというメッセージを送った。

しかし、今日犠牲を払うべき政党はヒズブッラーだ…。(殺害に)関与しているネットワークがそのメンバーであることは明らかだ。

我々は刑が執行されるまでは安心しない。

レバノン国民は今後も、自分たちの国が殺人者の避難場所になることを受け入れない。

我々は周知の存在だ。我々は顔を隠さず、実名で言いたい。皆に言おう。誰も、私たちが犠牲を強いられることを期待しないで欲しい。我々はもっとも尊いものを犠牲にしてきた。我々はレバノンを諦めない。

AFP, August 18, 2020、ANHA, August 18, 2020、AP, August 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 18, 2020、Reuters, August 18, 2020、SANA, August 18, 2020、SOHR, August 18, 2020、UPI, August 18, 2020などをもとに作成。

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レバノンで閣僚辞任が相次ぐなか、ディヤーブ首相は内閣を総辞職(2020年8月10日)

ハッサーン・ディヤーブ首相は記者会見を開き、内閣を総辞職すると発表した。

ディヤーブ内閣は時期内閣が発足するまで暫定内閣となる。

8月4日のベイルート港での大規模爆発で国内では内閣を含む支配エリートへの不満が高まり、8日には首都ベイルートで大規模な反政府デモが発生していた。

ディヤーブ内閣の総辞職はこうした辞退を受けたもの。

ディヤーブ首相は「この災難は慢性的な汚職の結果だ…。汚職のネットワークは国家よりも大規模に拡がっている…。10月17日の革命を正しく解釈指定ない者もいた。この革命は彼らに対するものだった…。支配階級はあらゆる汚い手段を駆使して変化を妨害してきた…。我々が彼らに脅威を与えていたことを彼らは承知していた…。彼らは、自分たちの腐敗が、7年間ひた隠しにされてきたこの災難をもたらしたことを恥ずべきだ」と批判した。

そのうえで「我々は今日、真の変革に向けて国民の期待に耳を傾けたい。我々は今日、人々と共にあるために退きたい…。私は今日、この内閣の総辞職を宣言する。神がレバノンを守らんことを」と表明した。

なお、ディヤーブ首相による内閣総辞職に先立って、9日にマナール・アブドゥッサマド情報大臣(ミシェル・アウン大統領・自由国民潮流指名、ドゥルーズ派)、デミアノス・カッタール環境大臣兼行政改革担当国務大臣(ディヤーブ首相指名、マロン派)が、10日にマーリー・クラウド・ナジュム法務大臣(アウン大統領・自由国民潮流指名、マロン派)、ガーズィー・ワズニー財務大臣(アマル運動氏名、シーア派)が辞表を提出していた。

ディヤーブ首相はその後、大統領宮殿を訪れ、アウン大統領と会談し、辞表を提出、アウン大統領はこれを受理した。

AFP, August 10, 2020、ANHA, August 10, 2020、AP, August 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 10, 2020、Reuters, August 10, 2020、SANA, August 10, 2020、SOHR, August 10, 2020、UPI, August 10, 2020などをもとに作成。

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在レバノン・シリア大使館は、ベイルート港で発生した大規模爆発で、これまでのところシリア人43人の死亡が確認されたとし、その氏名を公表(2020年8月8日)

在レバノン・シリア大使館は、8月4日にベイルート港で発生した大規模爆発で、これまでのところシリア人43人の死亡が確認されたとし、その氏名を公表した。

在レバノン・シリア大使館によると死亡が確認されたシリア人の氏名は以下の通り:

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アイマン・イサーム・スライマーンさん(男性)
ハンナー・ジュールジュ・アクバーニーさん(男性)
アイマン・ハミーシュさん(男性)
アブドゥルハリーム・サーリムさん(男性)
アイマン・ムスタファ・ヒムスィーさん(男性)
ファーディー・ハサン・ラビーウさん(男性)
アブドゥルカリーム・ハンシュールさん(男性、7歳)
アフマド・ハッダードさん(男性、42歳)
アフマド・ハラフ・ウージュラーさん(男性、38歳)
アフマド・ハーリド・マフムードさん(男性、10歳)
アフマド・マフムード・マフディーさん(男性、42歳)
アフマド・サッラースさん(男性、58歳)
アリー・ハルジーさん(男性、42歳)
アリー・スフビー・ハラフさん(男性、24歳)
イマーム・マフムード・ハーミーンさん(男性、19歳)
アーリフ・ヤースィル・ベークさん(男性、25歳)
アイマン・イブラーヒーム・ユースフさん(男性、28歳)
シャーキーラー・アリーさん(男性、27歳)
ダウル・マフムードさん(男性、30歳)
ファディーラ・スーワースさん(女性、39歳)
ファウワーズ・ハマド・ジャースィムさん(男性、38歳)
ギヤース・アブドゥルムウミン・リズクさん(男性、30歳)
ガイダー・ハーリーサーさん(女性、30歳)
ハラー・イブラーヒーム・アブドゥッラヒームさん(女性、7歳)
ハマーム・マムムード・ムハンマドさん(男性、18歳)
イーサー・フドルさん(男性、26歳、船員)
ファーディー・フサイン・ラビーアさん(男性、ダイル・ザウル県ハワーイジュ村出身)
アブドゥルムヒーブ・マフラフ・アズィーズ・ムルシダーニーさん(男性、ダイル・ザウル県スーサ町出身)
ナウワール・ハムダーン・アズムさん(男性、ダイル・ザウル県スバイハーン市出身)
アイマン・イブラーヒームさん(男性、ラッカ県出身)
アッザーム・ヤフヤーさん(男性)
アフマド・ウマイラさん(男性)
ムハンマド・アイルートさん(男性)
ムハンマド・ウバイド・イーサー・スライビーさん(男性)
ムヒーブ・ハッルーフさん(男性)
ムハンマド・ハッルーフさん(男性)
ハーリド・ウフードさん(男性、船員)
ファールーク・ハーッジ・スブヒー・サッルーさん(男性、アレッポ県バーブ市出身)
アブドゥルムヒーブ・マフラフ・アズィーズさん(男性)
サイダラー・アリー・カンヌーさん(女性)
ハーリディーヤ・サイード・バクリーさん(女性)
ラティーファ・アフマド・ハッジ・アスティーフさん(女性)
ジャウド・アフマド・ハッジ・アスティーフさん(女性)

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SANA(8月8日付)が伝えた。

なお、レバノン当局の発表によると、8月8日の時点で確認された死者数は158人。

AFP, August 8, 2020、ANHA, August 8, 2020、AP, August 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2020、Reuters, August 8, 2020、SANA, August 8, 2020、SOHR, August 8, 2020、UPI, August 8, 2020などをもとに作成。

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シャーム解放機構が自治を依託するシリア救国内閣はベイルート港での爆発事件を「イランとシリアの宗派主義的犯罪の結果」と主張(2020年8月5日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構によってイドリブ県の支配地域の自治を委託されているシリア救国内閣は声明を出し、8月4日にベイルート港で発生した大爆発に関して、事件が「レバノン人とシリア人が犯罪者体制と占領国イランの支配のもとで何年も苦しんできたなかでの最終章」と位置づけ、犠牲者への弔意と、負傷者の一刻も早い回復を願う想いを表明、「レバノンの傷はシリアにおける我々の傷だ。なぜなら、それは占領国イランと犯罪者体制の民兵どもの宗派主義的犯罪の結果だからだ」と主張した。

AFP, August 5, 2020、ANHA, August 5, 2020、AP, August 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2020、Reuters, August 5, 2020、SANA, August 5, 2020、SOHR, August 5, 2020、UPI, August 5, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局はベイルート港での爆発事件を受けて声明を出し、レバノン国民への同情と連帯の意思を表明(2020年8月5日)

北・東シリア自治局は声明を出し、8月4日にベイルート港で発生した大爆発に関して、レバノン国民への同情と連帯の意、犠牲者への哀悼の意、そして負傷者の一刻も早い回復への願いを表明した。

ANHA(8月5日付)が伝えた。

AFP, August 5, 2020、ANHA, August 5, 2020、AP, August 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2020、Reuters, August 5, 2020、SANA, August 5, 2020、SOHR, August 5, 2020、UPI, August 5, 2020などをもとに作成。

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ムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣はベイルート港での爆発事件を受けてレバノンのワフバ外務大臣と電話会談し、支援の意思を伝える(2020年8月5日)

ワリード・ムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣は、レバノンのシャルビル・ワフバ外務大臣と電話会談を行い、8月4日にベイルート港で発生した爆発のシリアへの影響などについて意見を交わした。

SANA(8月5日付)によると、会談でムアッリム副首相兼外務在外居住者大臣は、レバノンへの同情の意と同国との連帯の意を示すとともに、事件の被害を克服するため、可能なあらゆる支援を行う用意があると伝えた。

また、犠牲者とその遺族に弔意を示すとともに、負傷者の一刻も早い回復を願った。

AFP, August 5, 2020、ANHA, August 5, 2020、AP, August 5, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 5, 2020、Reuters, August 5, 2020、SANA, August 5, 2020、SOHR, August 5, 2020、UPI, August 5, 2020などをもとに作成。

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アサド大統領はベイルート港の爆発事件を受けてレバノンのアウン大統領に電報を送り、支援と連帯の意思を表明(2020年8月4日)

アサド大統領はレバノンのミシェル・アウン大統領に電報を送り、8月4日にベイルート港で発生した爆発に関して、姉妹国であるレバノンを支え、占領への抵抗を続ける同国民と連帯するとの意を伝えた。

アサド大統領の電報の内容は以下の通り:

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我々は多くの死傷者を出したベイルート港での大惨事に深い沈痛の念を禁じえない。

私、そしてシリア・アラブ人民の名において、あなたとレバノン国民に心から哀悼の意を表し、全能のアッラーに、犠牲者への慈悲と負傷者全員の一刻も早い回復を懇願する。

我々は、姉妹国レバノンを支え、抵抗する同国民と連帯すると明言したい。我々は、あなた方がこの悲劇的な事件の被害を克服し、迅速に被害から復興できると信じている。

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SANA(8月4日付)が伝えた。

AFP, August 4, 2020、ANHA, August 4, 2020、AP, August 4, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 4, 2020、Reuters, August 4, 2020、SANA, August 4, 2020、SOHR, August 4, 2020、UPI, August 4, 2020などをもとに作成。

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レバノンのヒッティー外務大臣が政府を批判して辞任、後任にはアウン大統領外交顧問のワフバ氏が就任(2020年8月3日)

レバノンのナースィーフ・ヒッティー外務大臣(アウン大統領・自由国民潮流指名、マロン派)がハッサーン・ディヤーブ首相に辞表を提出した。

辞表提出後、ヒッティー氏は声明を出し、政府が危機管理に失敗し、国を救済するのに必要な改革を実施しなかったと述べ、辞任の理由を明らかにした。

ヒッティー氏は「誠実に熟考を重ねた末、私はこの歴史的な状況下で義務を果たすことができないとの結論に達した…。政府にレバノンのためのヴィジョンがなく、包括的構造改革を達成しようとする意志がないため辞任する…。私は1人のボスに仕える論理のもとに政府に参加した。だが、何人ものボスがいて、矛盾した利害が存在する…。レバノンは失敗国家になりつつある…。彼らが国民の利益のために一つにならなければ、船は皆を乗せたまま沈没する」と痛烈に政府を批判した。

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ヒッティー外務大臣辞任を受けて、ディヤーブ首相は、2017年からアウン大統領の外交顧問を務めている元外交官のシャルビル・ワフバ氏(マロン派)を後任の外務大臣に指名、ミシェル・アウン大統領もこれを承認した。

AFP, August 3, 2020、ANHA, August 3, 2020、AP, August 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 3, 2020、Reuters, August 3, 2020、SANA, August 3, 2020、SOHR, August 3, 2020、UPI, August 3, 2020などをもとに作成。

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イスラエル軍は占領下のシャブアー農場でヒズブッラーの潜入を阻止したと発表、ヒズブッラーはこれを否定(2020年7月27日)

イスラエル軍はイスラエル北部で「治安関連事案」が発生し、「ヒズブッラーの侵入を阻止した…。イスラエル軍側に負傷者はなかった」と発表した。

イスラエルの複数のメディアによると、ヒズブッラー戦闘員が潜入したのは、占領下のシャブアー農場(ナバティーヤ県ハースバイヤー郡)で、イスラエル軍が迎撃し、交戦になったという。

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しかし、ヒズブッラーが主導する対イスラエル抵抗運動のレバノン国民抵抗は声明を出し、イスラエルが「嘘の勝利をねつ造」しようとしていると否定、「シオニストどもは、自らが犯した犯罪への処罰を待ち続けねばならない」と非難した。

声明で、レバノン国民抵抗は「本日現時点までにいかなる交戦も発生しておらず、こちら側から発砲はない。恐れと不安に駆られ緊張している敵側からの発砲があっただけだ」として、これを否定、「ハッバーリーヤ村(ナバティーヤ県ハースバイヤー郡)に対してイスラエルが砲撃を加え、民家一棟が被害を受けたが、本件に対して沈黙することはないだろう」と反論した。

AFP, July 27, 2020、ANHA, July 27, 2020、AP, July 27, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 27, 2020、Reuters, July 27, 2020、SANA, July 27, 2020、SOHR, July 27, 2020、UPI, July 27, 2020などをもとに作成。

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イスラエル軍無人航空機がレバノン領内で墜落(2020年7月26日)

イスラエル軍は声明を出し、「先ほど、レバノン国境でのイスラエル軍の作戦に際して、イスラエル軍所属の無人航空機1機がレバノン領内に墜落した。情報が漏洩する恐れはない」と発表した。

AFP, July 26, 2020、ANHA, July 26, 2020、AP, July 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 26, 2020、Reuters, July 26, 2020、SANA, July 26, 2020、SOHR, July 26, 2020、UPI, July 26, 2020などをもとに作成。

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イスラエル軍によるダマスカス国際空港一帯への攻撃でヒズブッラーの司令官のアリー・カーミル・ムフスィン死亡(2020年7月22日)

マナール・チャンネル(7月22日付)は、シリアのダマスカス郊外県のダマスカス国際空港一帯に対する20日晩のイスラエル軍の攻撃によって、ヒズブッラーの司令官の一人アリー・カーミル・ムフスィン氏が死亡、その葬儀が南部県スール郡のアイタイト村で行われたと伝えた。

AFP, July 22, 2020、ANHA, July 22, 2020、AP, July 22, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 22, 2020、Qanat al-Manar, July 22, 2020、Reuters, July 22, 2020、SANA, July 22, 2020、SOHR, July 22, 2020、UPI, July 22, 2020などをもとに作成。

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レバノン総合情報総局は6月16~18日にシリア国境を再開すると発表(2020年6月11日)

レバノン総合情報総局は、シリア在住のレバノン国民を受け入れるため、6月16日から18日の3日間、ダマスカス郊外県ジュダイダト・ヤーブース国境通行所に面するベカーア県のマスナア国境通行所、タルトゥース県ダブースィーヤ国境通行所に面する北部県のアブーディーヤ国境通行所を再開することを決定したと発表した。

SANA(6月11日付)が伝えた。

AFP, June 11, 2020、ANHA, June 11, 2020、AP, June 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 11, 2020、Reuters, June 11, 2020、SANA, June 11, 2020、SOHR, June 11, 2020、UPI, June 11, 2020などをもとに作成。

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レバノンはシリア在住の国民を受け入れるため9~11日にマスナア、アッブーディーヤの国境通行所を再開(2020年6月4日)

レバノンの総合情報総局は、シリア在住のレバノン国民を受け入れるため、6月9日から11日の3日間、新型コロナウイルス感染症対策として閉鎖していた、ダマスカス郊外県ジュダイダト・ヤーブース国境通行所に面するベカーア県のマスナア国境通行所、タルトゥース県ダブースィーヤ国境通行所に面する北部県のアッブーディーヤ国境通行所を再開することを決定したと発表した。

SANA(6月4日付)が伝えた。

AFP, June 4, 2020、ANHA, June 4, 2020、AP, June 4, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2020、Reuters, June 4, 2020、SANA, June 4, 2020、SOHR, June 4, 2020、UPI, June 4, 2020などをもとに作成。

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ブスターン協会はアサド大統領の監督のもとに慈善活動を継続すると表明(2020年5月23日)

ブスターン協会はフェイスブックの公式サイト(https://www.facebook.com/Alboustan/)を通じて声明を出し、アサド大統領の監督のもとに慈善活動を継続すると表明した。

https://www.facebook.com/Alboustan/posts/3453310731349303?__xts__%5B0%5D=68.ARC9vwiVk3D2LJ1ozZRWOrgzp_U47z3uKMr1LoKBwz9V9Z6C8PmcCkBpFkyVS-aBTKowFWJaDQ-GAJTbBEONOplVFgk2iUlAYihLktkAzjY3NHJ5ogzX8vuELxmilvtRxCU-3mzM0SmDLZT3tZ0pi4fu1TyOvrPT9ICfrJAh2aOTywig-QJ1wXrSpVSSoqbjwqcXqGCOBj8_wSmC43ml3MYHNjEOYZ47VRB8u2meatObCHpCWqX3Z31J_3p24bAA4iBsKQqlhoWGj06UW3bOOU68Q-38Cc6O0WkKRM_uufn1AN_Abb8Fp8AVthoTGFOV5JEbPz26PIh8VgsLKCWsaw&__tn__=-R

声明は、アサド大統領のいとこでビジネスマンのラーミー・マフルーフ氏が23日に同協会に寄付したと発表したのを受けたもの。

声明の内容は以下の通り:

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ブスターン協会はあなた方が幸せなイード・アル=フィトルを迎えられることを願っています。この機会に、我々は、協会が慈善・人道・開発活動を大統領閣下の支援と監督のもとに行うことができて光栄です。ここにおいて、我々ブスターン協会は、我々に与えられた役割に沿って、大統領から任されてた活動を、完璧に、そして祖国の指導者の支持に従って継続する熱意を表明します。

AFP, May 24, 2020、ANHA, May 24, 2020、AP, May 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 24, 2020、Reuters, May 24, 2020、SANA, May 24, 2020、SOHR, May 24, 2020、UPI, May 24, 2020などをもとに作成。

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レバノンのヒッティー外務大臣はツイッターでシリアのムアッリム外務在外居住者大臣が死亡したと綴るが、その後アカウントがハッキングされたとしてこれを否定(2020年1月23日)

レバノンのナースィーフ・ヒッティー外務大臣はツイッターのアカウント(https://twitter.com/NassifHitti/)を通じて、シリアのワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣が死亡し、シリア政府が近く公式声明を出すと綴った。

https://twitter.com/NassifHitti/status/1220338563516194817

だが、その後、ヒッティー外務大臣は「私のアカウントがハッキングされた。ワリード・ムアッリム氏が死去したとの発言と私は無関係だ」と綴った。

https://twitter.com/NassifHitti/status/1220353074021138432

また、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣もRT(1月22日付)に対して、ムアッリム外務在外居住者大臣の健康状態は良好で、いつも通り日々の執務にあたっていると述べ、死亡したとの情報を否定した。

なお、ヒッティー外務大臣のツイッターのアカウントは現在閲覧できない。

AFP, January 23, 2020、ANHA, January 23, 2020、AP, January 23, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 23, 2020、Reuters, January 23, 2020、RT, January 23, 2020、SANA, January 23, 2020、SOHR, January 23, 2020、UPI, January 23, 2020などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長はソレイマーニー司令官暗殺への「公正なる報復」を呼びかける(2020年1月3日)

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、米国によるイラン・イスラーム革命防衛隊のゴドス軍団のガーセム・ソレイマーニー司令官らの暗殺について声明を出し、「抵抗枢軸は彼の道を貫徹し、すべての戦場、戦線において彼の勝利をより偉大なものとする」と述べたうえで、「この世界における最大の邪悪である犯罪者への公正なる報復は、世界中のすべてのレジスタンスとムジャーヒディーンにとっての責任、誠意、そして行為となるだろう」と強調し、報復を示唆した。

AFP, January 3, 2020、ANHA, January 3, 2020、AP, January 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, January 3, 2020、Reuters, January 3, 2020、SANA, January 3, 2020、SOHR, January 3, 2020、UPI, January 3, 2020などをもとに作成。

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レバノンのハリーリー首相が辞表を提出(2019年10月29日)

レバノンのサアド・ハリーリー(サアドッディーン・ハリーリー)首相が辞表を提出した。

ハリーリー首相は首都ベイルート中心部にある首相官邸から国民に向けて声明を発表、そのなかで「街頭に出ている多くのレバノン人の要求に応え、内閣の辞表を提出するためにバアブダー宮殿(大統領府)に向かう」と述べた。

ハリーリー首相はまた「今日、我々が果たすべき責任は、レバノンを守り、経済を再興させる道を探すことだ…。無駄にできない重大な機会だ。私は大統領、そしてすべてのレバノン国民に対して辞表を提出する」と付言した。

10月17日から約2週間にわたって各地で続いていた抗議デモを受けたもの。

デモでは、2020年の国家予算案における歳入確保のために、ハリーリー内閣がWhatsAppなどのアプリを介した通話への課税を決定したことに抗議するかたちで自然発生し、拡大していた。

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ハリーリー首相は、2017年のサウジアラビア訪問中にも、ヒズブッラーによる地域の不安定化に異議を唱えるかたちで辞意を表明していた。

だが、内閣は総辞職しないまま、国民議会選挙(2018年5月)に突入、これによって自身が指導するムスタクバル潮流および同組織が主導する会派(ブロック)は大幅に議席を減らしたが、2019年1月に首相に再任されていた。

AFP, October 29, 2019、ANHA, October 29, 2019、AP, October 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 29, 2019、Reuters, October 29, 2019、SANA, October 29, 2019、SOHR, October 29, 2019、UPI, October 29, 2019などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長「我が陣営の指導者はイマーム・ハーメネイーで、その中心であるイランを米国とイスラエルは包囲しようとしている」(2019年9月9日)

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、アーシューラー(9月9~10日)に併せてビデオ演説を行い、米国とイスラエルへの敵意を露わにするとともに、イランとの連携を強調した。

ナスルッラー書記長は次のように述べた。

「我々は大いなる戦いを行っている。我が陣営を、米国とイスラエルは包囲しようとしている…。今日の我が陣営の指導者はイマーム・ハーメネイーだ。その中心はイラン・イスラーム共和国であり、米国はこれを包囲しようとしている…。今夜、そして明日も我々はトランプとネタニヤフにこう言う。包囲、制裁、貧困、飢餓のいずれによっても、我々の意志は打ち砕かれない」。

マナール・チャンネル(9月9日付)が伝えた。

AFP, September 9, 2019、ANHA, September 9, 2019、AP, September 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2019、Qanat al-Manar, September 9, 2019、Reuters, September 9, 2019、SANA, September 9, 2019、SOHR, September 9, 2019、UPI, September 9, 2019などをもとに作成。

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レバノン領内に飛来したイスラエル軍ドローンをヒズブッラーが撃墜(2019年9月9日)

ヒズブッラーが主導する対イスラエル武装抵抗組織のレバノン国民抵抗は声明を出し、占領下パレスチナ(イスラエル)領内からナバティーヤ県ビント・ジュベイル郡ラーミヤ村方面に飛来したイスラエル軍の無人航空機(ドローン)を撃墜したと発表した。

ドローンは武器を搭載していたという。

AFP, September 9, 2019、ANHA, September 9, 2019、AP, September 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2019、Reuters, September 9, 2019、SANA, September 9, 2019、SOHR, September 9, 2019、UPI, September 9, 2019などをもとに作成。

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ヒズブッラーはイスラエル領内をミサイル攻撃し、イスラエル軍車輌を破壊、兵士を殺傷(2019年9月1日)

ヒズブッラーが主導する対イスラエル武装抵抗組織のレバノン国民抵抗は声明を出し、9月1日午後4時15分に、占領下パレスチナ(イスラエル)北部のアヴィヴィン入植地に至る街道のイスラエル軍車輌を攻撃し、中にいた兵士複数名を殺傷したと発表した。

攻撃は、24日にイスラエル軍戦闘機がダマスカス郊外県アクラバー村近郊をミサイル攻撃し、ヒズブッラーのメンバー2人が死亡したことへの報復で、レバノン側の発表によると死者数は4人。

イスラエル軍は、この攻撃により負傷者が出たことを認めたが、死者については否定した。

イスラエル軍の発表によると、発射されたのは対戦車ミサイル。

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一方、レバノン軍司令部は、イスラエル軍がこれに対する報復として、ナバティーヤ県ビント・ジュベイル郡のマールーン・ラース村、アイタルーン村、ヤールーン村一帯をクラスター弾や白リン弾40発以上で攻撃、火災が発生した。

これに関して、イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官は、イスラエル軍が対抗措置として、ミサイルが発射された地域に向けて迫撃砲約100発を発射し、ヘリコプター複数機で攻撃を加えたと発表した。

AFP, September 1, 2019、ANHA, September 1, 2019、AP, September 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 1, 2019、Reuters, September 1, 2019、SANA, September 1, 2019、SOHR, September 1, 2019、UPI, September 1, 2019などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長「イスラエルは自らが行う攻撃の代償を払わねばならない」(2019年8月31日)

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はアーシューラーに合わせて、マナール・チャンネル(8月31日付)を通じてテレビ演説を行い、8月24日のダマスカス郊外県アクラバー町一帯へのイスラエル軍戦闘機によるミサイル攻撃や25日の無人航空機による首都ベイルート郊外ダーヒヤ地区への攻撃など、イスラエルの最近の挑発行為に関して、「こうした行為は容認できず、イスラエルは自らが行う攻撃の代償を払わねばならない。いかなる脅威、脅迫を受けようとも、レジスタンスの報復は阻止されない」と述べ、最近のイスラエル軍による攻撃への報復を約束した。

ナスルッラー書記長はまた、「こうした攻撃への最初の報復は、「無人航空機撃墜」という見出しの新たな段階の始まりになるだろう。なぜなら、重要なのは、我々は敵に、「お前たちはレバノン領空で安心していられず、お前たちに対して開かれていない」と伝えることにあるからだ」と強調した。

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NNA(8月31日付)は、イスラエル軍が占領下のガジャル村、シャブアー農場一帯(ナバティーヤ県)で発光弾約30発を発射、重火器を発射した。

AFP, August 31, 2019、ANHA, August 31, 2019、AP, August 31, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2019、NNA, September 1, 2019、Qanat al-Manar, September 1, 2019、Reuters, August 31, 2019、SANA, August 31, 2019、SOHR, August 31, 2019、UPI, August 31, 2019などをもとに作成。

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ヒズブッラーは首都ベイルート郊外に墜落したイスラエル軍の無人航空機1機をレバノン軍に引き渡す(2019年8月30日)

マナール・チャンネル(8月30日付)は、25日に首都ベイルート郊外のダーヒヤ地区に墜落したイスラエル軍の無人航空機1機をレバノン軍に引き渡したと伝えた。

AFP, August 30, 2019、ANHA, August 30, 2019、AP, August 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2019、Qanat al-Manar, August 30, 2019、Reuters, August 30, 2019、SANA, August 30, 2019、SOHR, August 30, 2019、UPI, August 30, 2019などをもとに作成。

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レバノン軍は南部の領空を侵犯したイスラエル軍の無人航空機に対して迎撃を行う(2019年8月28日)

レバノン軍司令部は声明を出し、イスラエル軍の無人航空機1機が午後7時35分に占領下パレスチナ(イスラエル)からレバノン領空を侵犯し、ナバティーヤ県マルジャアユーン郡のウダイサ村一帯にあるレバノン軍の拠点複数カ所の上空を旋回、レバノン軍が迎撃し、これを駆逐したと発表した。

声明によると、その後しばらくして、イスラエル軍の別の無人航空機2機が今度は、ナバティーヤ県マルジャアユーン郡のカフルカラー村一帯上空を侵犯し、レバノン軍が1機を迎撃したという。

『ハヤート』(8月29日付)などが伝えた。

AFP, August 28, 2019、ANHA, August 28, 2019、AP, August 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 28, 2019、al-Hayat, August 28, 2019、Reuters, August 28, 2019、SANA, August 28, 2019、SOHR, August 28, 2019、UPI, August 28, 2019などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長「今後もイスラエルのあらゆる敵対行為に対抗する」(2019年8月25日)

レバノンのヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、レバノン東部の無人地帯でのシャームの民のヌスラ戦線(シャーム解放機構)やダーイシュ(イスラーム国)の掃討完了から2年が経ったのを記念して、マナール・チャンネルを通じてテレビ演説を行い、そのなかで首都ベイルート郊外のダーヒヤ地区にイスラエル軍の無人航空機(ドローン)2機が侵入し、ヒズブッラーに撃破されたことに言及、今後もイスラエルのあらゆる敵対行為に対抗すると表明した。

ナスルッラー書記長は、ドローンの飛来に関して「非常に重大」な事件だったとしたうえで、「(1機目のドローンは)低空で旋回し、標的の画像を提供しようとしていたが、墜落し、機体は我々のもとにある。メディアに公開するつもりだ。またその後、爆発物を積載した自爆攻撃型の2機目のドローンが飛来したが、ダーヒヤ地区の某所で爆発した」ことを明らかにした。

そのうえで「イスラエルの攻撃に沈黙すべきでない…。主権を侵害しているだけでなく、爆破、自爆作戦、殺戮を行うこうしたドローンを…我々はこれからは撃墜する…。私は占領国イスラエルの軍に言おう。1日、2日、3日、4日と我々の報復を待つがよい。入植者どもに言おう。ベンジャミン・ネタニヤフは、あらゆるところから浴びせられる砲火のなかにお前達を追いやるだろう。砲かはイラク、シリア、レバノンから撃ち込まれる。お前達を奈落の底に導き、突き落とすだろう」と述べた。


一方、24日にイスラエル軍戦闘機がダマスカス郊外県アクラバー町一帯に対して行ったミサイル攻撃に関して、「イスラエルの爆撃はヒズブッラーの拠点を狙ったもので、イランのゴドス軍団の拠点ではない。ネタニヤフは自らを勇敢で大胆な国民的英雄に見せようとしているが、自国民を欺いている」と述べた。

また、「シリアで標的となった場所には、ヒズブッラーに所属するレバノンの若者しかいなかった。そのうちの2人が殺された。私は世界に次の約束を改めて思い起こさせたい。イスラエルがシリアで我が国同胞を一人でも殺害したら、我々はレバノンで報復する。それはシャブアー農場ではない」と付言した。

このほか、シリア情勢については「シリアは最終勝利に向かっている。イドリブ県、そしてユーフラテス川東部はシリアの国家に復帰するだろう」と述べた。

AFP, August 25, 2019、ANHA, August 25, 2019、AP, August 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 25, 2019、Qanat al-Manar, August 25, 2019、Reuters, August 25, 2019、SANA, August 25, 2019、SOHR, August 25, 2019、UPI, August 25, 2019などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県のサイイダ・ザイナブ廟で24日のイスラエル軍戦闘機によるミサイル攻撃で死亡したレバノン人2人の仮葬儀が行われる(2019年8月25日)

ダマスカス郊外県では、サウト・アースィマ(8月25日付)などによると、24日のイスラエル軍戦闘機によるアクラバー町一帯へのミサイル攻撃で死亡したレバノン人2人の仮葬儀が、サイイダ・ザイナブ町にあるサイイダ・ザイナブ・モスク(廟)で行われた。

ヒズブッラーの発表によると、仮葬儀が行われたのは、ハサン・ユースフ・ザイナブ氏(ナバティーヤ県ナバティーヤ郡ヌマイリーヤ村出身)とヤースィル・アフマド・ダーヒル氏(詳細不明)の2人。

遺体はレバノンに移送され、本葬儀が行われたのちに、埋葬されるという。

https://www.facebook.com/damv011/videos/1329707680530488/?__xts__%5B0%5D=68.ARC52ev-npxo1hAzeXy-9WTPL4t02chyR02FuKm185KLxJLZZCHwvGgcrmATHU_3y3Ruk78HwFvuFltzMOV4U8yEnbcEgHm7drqh37k7bsEzQlbkVqAFJpcqxKPVST1LxbuvR4lFCnVYeYTnDzeFD7EaD0NxQvy36fs4Kj7E4X0L7BZ1734e2hzpdJ1RAMDRXhgWxRbMfQHoLwl8NV7bzbXcuhizv-sM5Ztt64As-yhI8AbCbcNICFDghuK2zdFQt-m_Z4xEoGhmqXgkAnjy-h1cf-RRPbd0ELWNz7slej-G7K_TgYdl5xtjxUjZrij59u7aTLiruTJqYnA7nTHnNwmnMSD2iuHhIU50pmxP&__tn__=-R

なお、シリア人権監視団によると、ミサイル攻撃では、この2人のほかに、イラン人1人、身元不明者2人が死亡したという。

AFP, August 25, 2019、ANHA, August 25, 2019、AP, August 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 25, 2019、Reuters, August 25, 2019、SANA, August 25, 2019、SOHR, August 25, 2019、UPI, August 25, 2019などをもとに作成。

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シリア政府に拘束されていたカナダ人ジャーナリストのバクスター氏がレバノン治安当局の仲介により釈放(2019年8月9日)

昨年末にシリア国内を訪問した際に政府当局によって拘束されたカナダ人ジャーナリストのクリスチャン・バクスター(Kristian Baxter)氏が、レバノン治安当局の仲介によって釈放され、ベイルートで記者会見を行った。

仲介にあたったレバノンのアッバース・イブラーヒーム総合情報部長と在レバノン・カナダ大使館のエマヌエル・ァムロー大使が同席した記者会見で、バクスター氏は、イブラーヒーム局長の手をとって謝意を伝えるとともに、「私が生きているということを誰かが知っている知っているかどうか分からなかった」などと涙ながらに話した。

バクスター氏は、レバノンとの国境に近い村にある義理の兄弟の家を訪れていた際、「法律違反」を理由にシリア政府当局に拘束されていたが、レバノン治安当局の仲介により釈放されたという。

『ハヤート』(8月9日付)などが伝えた。

AFP, August 9, 2019、ANHA, August 9, 2019、AP, August 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2019、al-Hayat, August 10, 2019、Reuters, August 9, 2019、SANA, August 9, 2019、SOHR, August 9, 2019、UPI, August 9, 2019などをもとに作成。

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