ヒズブッラーがベカーア県のダーイシュ(イスラーム国)とヌスラ戦線の拠点を砲撃(2015年10月16日)

マナール・チャンネル(10月16日付)によると、ヒズブッラー戦闘員がベカーア県バアルベック郡ラアス・バアルベック村近郊で、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線の拠点を砲撃し、戦闘員5人を殺害した。

AFP, October 16, 2015、AP, October 16, 2015、ARA News, October 16, 2015、Champress, October 16, 2015、al-Hayat, October 17, 2015、Iraqi News, October 16, 2015、Kull-na Shuraka’, October 16, 2015、al-Mada Press, October 16, 2015、Naharnet, October 16, 2015、NNA, October 16, 2015、Qanat al-Manar, October 16, 2015、Reuters, October 16, 2015、SANA, October 16, 2015、UPI, October 16, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

レバノン軍がベカーア県でヌスラ戦線の幹部を逮捕(2015年10月12日)

NNA(10月12日付)によると、レバノン軍はベカーア県バアルベック郡アルサール村で、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線の幹部の一人イブラーヒーム・ムターウィア氏を逮捕した。

AFP, October 12, 2015、AP, October 12, 2015、ARA News, October 12, 2015、Champress, October 12, 2015、al-Hayat, October 13, 2015、Iraqi News, October 12, 2015、Kull-na Shuraka’, October 12, 2015、al-Mada Press, October 12, 2015、Naharnet, October 12, 2015、NNA, October 12, 2015、Reuters, October 12, 2015、SANA, October 12, 2015、UPI, October 12, 2015などをもとに作成。

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レバノン軍がベカーア県でヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を砲撃(2015年10月11日)

NNA(10月11日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外のシリア国境地帯(ワーディー・ハイル)で、レバノン軍がジハード主義武装集団の拠点を砲撃し、戦闘員複数人を殺傷した。

レバノン軍が攻撃した地点は、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線とダーイシュ(イスラーム国)が拠点として使用している地域だという。

AFP, October 11, 2015、AP, October 11, 2015、ARA News, October 11, 2015、Champress, October 11, 2015、al-Hayat, October 12, 2015、Iraqi News, October 11, 2015、Kull-na Shuraka’, October 11, 2015、al-Mada Press, October 11, 2015、Naharnet, October 11, 2015、NNA, October 11, 2015、Reuters, October 11, 2015、SANA, October 11, 2015、UPI, October 11, 2015などをもとに作成。

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ベカーア県でダーイシュ(イスラーム国)と思われる武装集団がレバノン軍哨所を砲撃(2015年10月7日)

NNA(10月7日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ラアス・バアルベック村近郊のレバノン軍の哨所が何者かの砲撃を受け、兵士5人が負傷した。

「レバノンの声」(10月7日付)によると、砲撃はダーイシュ(イスラーム国)を名乗る武装集団によるものと思われるという。

AFP, October 7, 2015、AP, October 7, 2015、ARA News, October 7, 2015、Champress, October 7, 2015、al-Hayat, October 8, 2015、Iraqi News, October 7, 2015、Kull-na Shuraka’, October 7, 2015、al-Mada Press, October 7, 2015、Naharnet, October 7, 2015、NNA, October 7, 2015、Reuters, October 7, 2015、SANA, October 7, 2015、UPI, October 7, 2015、Voice of Lebanon, October 7, 2015などをもとに作成。

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ファトフ軍支配下のイドリブ市でロシア軍の爆撃に反対するデモ発生(2015年10月5日)

クッルナー・シュラカー(10月6日付)は、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などが主導するファトフ軍の支配下にあるイドリブ市で、ロシア軍によるシリア領内での空爆に抗議するデモが発生したと報じ、その写真を掲載した。

イドリブ市は、9月末にイラン、トルコの仲介で発効した停戦合意が、イドリブ県フーア市、カファルヤー町、ダマスカス郊外県のザバダーニー市などとともに非戦闘地域に指定されている。

Kull-na Shuraka', October 6, 2015
Kull-na Shuraka’, October 6, 2015

AFP, October 6, 2015、AP, October 6, 2015、ARA News, October 6, 2015、Champress, October 6, 2015、al-Hayat, October 7, 2015、Iraqi News, October 6, 2015、Kull-na Shuraka’, October 6, 2015、al-Mada Press, October 6, 2015、Naharnet, October 6, 2015、NNA, October 6, 2015、Reuters, October 6, 2015、SANA, October 6, 2015、UPI, October 6, 2015などをもとに作成。

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レバノン大統領選挙29回目の延期(2015年9月30日)

ナビーフ・ビッリー国民議会議長は、大統領選挙(第2回投票)のための臨時会(29回目、9月30日予定)が定足数に達しなかったことを受け、会合を10月21日に再び延期すると決定した。

ナハールネット(9月30日付)が伝えた。

AFP, September 30, 2015、AP, September 30, 2015、ARA News, September 30, 2015、Champress, September 30, 2015、al-Hayat, October 1, 2015、Iraqi News, September 30, 2015、Kull-na Shuraka’, September 30, 2015、al-Mada Press, September 30, 2015、Naharnet, September 30, 2015、NNA, September 30, 2015、Reuters, September 30, 2015、SANA, September 30, 2015、UPI, September 30, 2015などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長「一部の大国がシリア政府とその同盟者の不屈を前に従来の姿勢を転換させているようだ」(2015年9月25日)

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はマナール・チャンネル(9月25日付)のインタビューに応じ、そのなかでシリア情勢について、一部の大国がシリア政府とその同盟者の不屈を前に従来の姿勢を転換させつつある、との見方を示した。

ナスルッラー書記長は以下のように述べた。

「シリアに対する5年に及ぶ世界規模の戦争は、体制を転覆させ、国(シリア)を支配することが目的だった。だが、シリアとその同盟者が見せた不屈の忍耐が、我々が今日目の当たりにしている現状の背景にある最大の要因だ」。

「我々が目の当たりにしている現状とは、米国としてダーイシュ(イスラーム国)に対する有志連合の戦略が頓挫したというものだ。欧州諸国は今や新たな脅威、すなわち難民問題に直面し、彼らには二つの選択肢しかない。シリアでの戦争を止めるか、難民を受け入れるかだ」。

「米国は、シリアをめぐる交渉でイラン人を説得できると思っていた。しかし、こうした試みも終わった」。

「ロシアとイラン、イラク、トルコといった国の高官らとの間で、何度か会談が持たれ、これらの国は真の反テロ部隊を作ることについて真剣な協議を行った」。

「バッシャール・アサド大統領を支援するというロシアとイランの姿勢は断固たるものだ…。ヒズブッラーはその前線を支援するためにシリアに入るあらゆる部隊(ロシア軍)を歓迎する。なぜなら、そうした部隊は、シリアと地域が直面している最大の脅威を排除することに貢献するからだ…ロシアの動きは、前述の四カ国(イラク、イラン、トルコ、シリア)との調整のもとに行われている」。

「我々はザバダーニー市での戦闘を7月1日に開始し、周辺のすべての丘陵地帯と村々を掌握した。武装集団は2週間もしないうちに、救難を求めるようになった…。彼らはその後、フーア市・カファルヤー町とザバダーニー市を結びつけるようになり、フーア市とカファルヤー町に圧力をかければザバダーニー市の戦況が改善すると考えるようになった…。彼らがザバダーニー市の問題を絡めてきたとき、我々はチャンスだと思った。我々は、ザバダーニー市の完全制圧を控えることで、フーア市とカファルヤー町を守ったのだ」。

SANA, September 25, 2015
SANA, September 25, 2015

AFP, September 25, 2015、AP, September 25, 2015、ARA News, September 25, 2015、Champress, September 25, 2015、al-Hayat, September 26, 2015、Iraqi News, September 25, 2015、Kull-na Shuraka’, September 25, 2015、al-Mada Press, September 25, 2015、Qanat al-Manar, September 25, 2015、Naharnet, September 25, 2015、NNA, September 25, 2015、Reuters, September 25, 2015、SANA, September 25, 2015、UPI, September 25, 2015などをもとに作成。

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レバノンの軍・治安当局がダーイシュ(イスラーム国)とヌスラ戦線のメンバーを逮捕(2015年9月7日)

NNA(9月7日付)によると、内務治安軍総局は北部県でダーイシュ(イスラーム国)メンバーのレバノン人男性1人を逮捕した、と発表した。

逮捕されたのは、アブドゥッラフマーン・アリー・マアラバーニー容疑者、1991年生まれ、トリポリ市バーブ・タッバーナ地区出身だという。

またナハールネット(9月7日付)によると、これに先立ち、総合情報部が同日、シャームの民のヌスラ戦線メンバーのシリア人男性を逮捕した、と発表していた。

AFP, September 7, 2015、AP, September 7, 2015、ARA News, September 7, 2015、Champress, September 7, 2015、al-Hayat, September 8, 2015、Iraqi News, September 7, 2015、Kull-na Shuraka’, September 7, 2015、al-Mada Press, September 7, 2015、Naharnet, September 7, 2015、NNA, September 7, 2015、Reuters, September 7, 2015、SANA, September 7, 2015、UPI, September 7, 2015などをもとに作成。

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レバノン大統領選挙28回目の延期(2015年9月2日)

ナビーフ・ビッリー国民議会議長は、大統領選挙(第2回投票)のための臨時会(28回目、9月2日予定)が定足数に達しなかったことを受け、会合を9月30日に再び延期すると決定した。

ナハールネット(9月2日付)が伝えた。

AFP, September 2, 2015、AP, September 2, 2015、ARA News, September 2, 2015、Champress, September 2, 2015、al-Hayat, September 3, 2015、Iraqi News, September 2, 2015、Kull-na Shuraka’, September 2, 2015、al-Mada Press, September 2, 2015、Naharnet, September 2, 2015、NNA, September 2, 2015、Reuters, September 2, 2015、SANA, September 2, 2015、UPI, September 2, 2015などをもとに作成。

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ベイルートで政治腐敗に抗議するデモが発生、数千人が参加(2015年8月29日)

レバノンの首都ベイルートでは、ゴミより問題への政府の対応の遅れなどの政治腐敗に抗議するデモ行進が呼びかけられ、組合関係者、労働者、学生ら数千人が参加した。

デモは「お前たちの悪臭がする」(طلعت ريحتكم)というスローガンのもとに呼びかけられた。

このスローガンは7月以降、ゴミ処理問題に対する政府の対応の遅れを非難する言葉として用いられている。

デモ参加者は午後5時に内務省前を出発、ハムラー地区通りを経て、殉教者広場に向けて行進した。

参加者の多くは、「お前たちの悪臭がする」と書かれた白いTシャツを着て、「革命のために」、「不毛な連中の支配は崩壊する」、「トゥー、トゥー、トゥー、議会に電話しろ、我々は目覚めて欲しいと思っている」、「アルサールから軍を連れてこい」、「バルコニーに座っている人はここ(デモ)にある自分の居場所に降りてこい」といったシュプレヒコールを連呼し行進した。

参加者の一人はAFP(8月29日付)に対して「我々はすべての政治家階級に抗議している。特定の政党が行っているデモではない。レバノン国民そのもの、そしてすべての政党が要求している。

Naharnet, August 29, 2015
Naharnet, August 29, 2015

 

AFP, August 29, 2015、AP, August 29, 2015、ARA News, August 29, 2015、Champress, August 29, 2015、al-Hayat, August 30, 2015、Iraqi News, August 29, 2015、Kull-na Shuraka’, August 29, 2015、al-Mada Press, August 29, 2015、Naharnet, August 29, 2015、NNA, August 29, 2015、Reuters, August 29, 2015、SANA, August 29, 2015、UPI, August 29, 2015などをもとに作成。

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アサド大統領がヒズブッラー系TV局の単独インタビューに応じる:「シリアのテロリストは今日、イスラエルにとってもっとも重要な攻撃のツールとなっている」(2015年8月25日)

レバノンのヒズブッラーが運営する衛星テレビ局マナール・チャンネルは、アサド大統領への単独インタビューを行い、8月25日に放映した(https://www.youtube.com/watch?v=iAEwExmUQQU)。

また、SANAはインタビュー全文をHP(http://www.sana.sy/?p=257883)で公開した。

SANA, August 25, 2015
SANA, August 25, 2015

インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:

「我々は何よりもまず、国民を頼りにしている。もちろんアッラーの次ではあるが…。国民の支持がなければ、持ちこたえることなどできなかった。国民の支持がなければ、大統領、高官、あるいは国家が採用する政治的方針には何の価値もない…。次いで我々はシリアに寄り添ってくれる友人を頼りにしている」。

「この問題の本質は外国の干渉にある。シリアに資金、武器、そしてテロリストを送り込んでいる…。シリアに対して陰謀と流血をもたらしている国々が…テロ支援を止めれば、我々は(紛争終結の)最後の15分が来たと言える。なぜなら、政治的解決、政治的プロセスなど…といった細目はそのときにそれ自体価値のない容易いものとなるからだ…。外国の支援がなくなれば、テロリストとの戦いはきわめて容易なものになる。しかし現在、我々はそうした段階にはいたっていない」。

「私は「政治的解決」という言葉は使いたくない。私は「政治的プロセス」という言葉を用いたい。解決とは「問題」解決のことだ…。現下の危機の原因は政治的なものだとの主張がある。しかしこれは正しい主張とは言えない。主因は外国の干渉にある」。

「我々は何の躊躇もなく、(対立する)政治勢力と対話する用意がある。これこそがいわゆる政治プロセスだ。しかし現実において、政治プロセスが影響力を発揮するには、対話が、シリア国民に属し、シリアに根ざし、(外国勢力から)独立したシリアの政治勢力の間でなされる必要がある」。

(ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣が訪問したオマーンに関して)「オマーンはこの地域における緊張に対処し、デタントや問題解決をもたらすにあたって重要な役割を果たしている」。

「数十年前のレバノンの経験に立ち返ると…、一部のレバノン人が外国と結託し、そのなかにはイスラエルと結託する者がいた。彼らは様々なかたちで外国の干渉をもたらした…。同じことはシリアについても言える。イスラエルという敵と協力を受け入れ、それ以外の敵に対峙しようとするシリア人集団がいれば、彼らはイスラエルに介入するよう求めることになる」。

「シリアにいるテロリストは今日、イスラエルが攻撃を行う際のもっとも重要な真のツールとなっている…。もし我々がイスラエルに立ち向かいたいと考えるのなら、我々はまず、シリア国内でイスラエルのツールに立ち向かわなければならない。国内に敵がいるなかで、国外の敵に立ち向かうことなどできない」。

「我々とイスラエルの国境には現在、イスラエルの手先がいる。彼らはかつてのアントワーン・ラフドやサアド・ハッダードの軍(南レバノン軍)に似ている。まずはこの問題に対処しなければならない」。

「私が先日(7月の演説で)、一部の地域での後退について話した時、こうした後退が起きたということを確認したが、その後で、シリア軍による進軍があったことにも触れた。現段階においては、1ヶ月という短い期間のうちに、同じ場所で、後退と進軍が起こっている。こうしたことは、あらゆる戦争において…当然起こり得ることだ…。しかし、私がここで注目しておきたいのは、軍に参加、従軍しようとする若者の動きが増進するという効果が生じているということだ」。

「祖国防衛とは、銃を持つことに限られるものではない…。祖国防衛とは必要とされる目標に沿ってなされるものだ…。日常生活を送っているすべての人、従業員、承認、そして患者の手当てにあたる医師、貧しい人を支援する人、愛国的価値観や道徳を広めようとしている人。彼らはみな祖国を守っている。祖国に暮らしていない人がいるかもしれない…が、自分たちの立場や能力に応じてシリアを守ろうとしている人もいる」。

(スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表に関して)「米国や西側から中立的な人物が合意を得ることは困難だ。中立的だったら、派遣されなかったろう。我々は現在、非中立的な発言を目の当たりにするようになっている。彼はテロリストのなかに死者が出ていると話す。もちろん彼ら(デミストゥラ氏ら)にとって、死者とはみな無垢の民間人であり、テロリストなど存在せず、武器も持っていないような話をする。しかし、ダマスカス、アレッポなどでテロリストの砲撃で民間人が死亡しても、我々は同じような発言を耳にしない。こうした発言をすることが彼ら(デミストゥラ氏ら)の役割なはずなのに、彼らはその役割を果たしていない…。彼らが我々にとってふさわしい提案をせず、国民和解にふさわしい提案をしなければ、我々が彼らを支援することはないし、ともに歩むこともない」。

「ある高官が言ったことが数日後に別の高官によって覆される…。これが米国の政策の特徴の一つだ。同盟国を無視し、友好国を無視し、裏切りが特徴だ…。一方、ロシアの政策は原則に則った一貫したもので…、シリアの主権、国民の自決を支援しようとしている…。我々はロシアを大いに信頼している…。我々は、ロシアがさまざまな政治勢力を戦争への道を絶つための対話に向けさせようとしていると考えている」。

(紛争解決に向けたイニシアチブに関して)「シリアの主権、国土保全、国民の自決…、テロとの戦いが、あらゆるイニシアチブの基礎…をなす…。国際監視下での選挙は受け入れられない。なぜなら主権への干渉になるからだ」。

「西側諸国は、あらゆる手段、方法で、イランに、シリアの問題が核開発問題の一部をなしていると説得し、そのうえで、この問題でイランが欲しいものを与える代わりに、シリアへの支援などをイランに譲歩させようとしてきた。しかしこの点におけるイランの姿勢は確固たるもので、核開発問題と他の問題がひとくくりにされること…を断固として拒否した…。もちろん、こうした決定は正しく、客観的で、堅実だと言える」。

「イランの力はシリアの力にも反映し、シリアの勝利はイランの勝利に反映するだろう…。我々が(イランに)より接近していると言うのではない。我々はもともと近い関係にあり、似た視座に立ち、共通の原則を持ってきた。我々は同じ勢力を支援しており、一つの枢軸、抵抗枢軸をなしている。一部の戦術、そして現場での成果に変化が生じているかもしれないが、この基本原則は変わっていない」。

「ウルーバ(アラブ性)とは、我々になくてはならない自我である…。誰も自身の自我から逸脱することなどできない。アラブとしての自我は選択肢ではない。特定の宗教に帰属し、特定の民族に帰属することが自我だ…。我々が自我を拒否すること。これこそが敵が望んでいることだ。今日の問題の本質、そして戦争状態は、体制打倒をめざすものではない。それは一つの段階に過ぎない。一つのツールに過ぎない。また国を破壊し、経済を破綻させることもめざしていない。これらはすべて手段に過ぎない。最終的な目標は自我の破壊にある。我々が先にこうした背信に至ってしまえば、我々は敵に無償で贈り物を与えてしまうようなものだ」。

「レバノンのヒズブッラーと我々が行っているように、我々(シリアとイラク)が一つになって戦いを行えば…、より少ない犠牲で、しかも短時間で、より良い成果を得ることができよう」。

「ヒズブッラーとそれ以外の外国人戦闘員の違いは正統性にある…。ヒズブッラーはシリアという国家の合意に基づいてやって来た。シリアという国家は正統な国家であり、シリア国民を代表している。選挙によって選ばれた国家であり、シリア国民の大多数の支持を得ている。シリアという国家には、シリア国民を守るための勢力を呼び込む権利がある。一方、それ以外の勢力はテロリストであり、シリア国民を殺すためにやって来た。シリア国民、そしてシリア国民を代表する国家の意思を無視してやって来た」。

(ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長との関係について)「誠実さと率直さが特徴だ。なぜなら彼(ナスルッラー書記長)は誠実で、率直だからだ…。彼との関係は抵抗を続ける国家と、レバノン防衛のために息子を殉教者として捧げた真の抵抗者の関係だ」。

「いかなる同盟、行動、施策、対話であっても、それがシリア人の流血を止めるものであるのなら、我々にとっての最優先事項としなければならず、そのために躊躇してはならない」。

「(サウジアラビアの)メディアによる(シリア)批判には意味はない…。実際に重要なのは、この国家(サウジアラビア)が実際に行っていることだ。この国はそもそも、テロを支援してきたからだ…。メディアでの批判を強めようと強めまいと、サウジアラビアという国はシリアのテロリストを支援している。これは皆が知っている事実だ」。

「対話は愛国的な者、なかでも影響力を行使し得る者となされなければならない…。しかし、より大きな問題は、我々が対話を行っている者の大部分は愛国的ではないということだ。これは、シリアでテロを支援し、対話の問題に介入する諸外国が強いた結果でもある。これらの国は、シリア国民ではなく、自分たちの国を代表する人物(との対話)を強いている」。

(米国による「穏健な反体制派」への軍事教練について)「シリアに対してさまざまなかたちで続けられている計略の一環をなしている。こうした計略がこの危機においてなくなることはないだろう。今回(米国による軍事教練)もシリアにおけるテロの文脈ではこれまでと変わりはない。なぜなら、米国が彼らを教練しなかったとしても、テロを支援し、武器や資金を送り込んでいる別の国が別の誰かを教練していたからだ。より深刻で懸念すべきは、米国をはじめとする西側諸国の間でテロへの危険が認識されていないことだ…。我々の地域でテロが勝利すれば、事態はシリアだけでは収まらないのだ」。

「(レジェップ・タイイップ・)エルドアン(大統領)には大きな夢があるのだ。首領になる、そして同胞団的スルターンになることだ。彼は、スルターン制の経験とムスリム同胞団の経験を融合しようと考え、エジプトやチュニジアでの出来事に当初は大きな期待を寄せた。しかし、その後、この夢が現実のなかで打ち砕かれると、主人(欧米諸国)が自分の要望に応えてくれるという願望だけが残った。エルドアンとその下僕の(アフメト・)ダウトオール(首相)は…「干渉地帯」(安全地帯のこと)という夢を追うだけの人形になり下がった。これまでの夢のすべてがシリアで打ち砕かれた後に残った最後の夢が「干渉地帯」であり、NATO、ないしは米国がその設置の合図が出るのを待ち望んでいる…。しかし、彼らは、自分たちの主人がこうした夢に向かう合図を出してくれなければ、進むことさえできないのだ」。

「シリア、エジプト、そしてイラクの関係には特別な意味がある。なぜなら、これらの国はアラブ文明の基礎をなしており…、アラブの歴史を通じて政治的な原動力となってきたからだ。それゆえ、我々はエジプトとの関係構築を強くの望んでいる」。

AFP, August 25, 2015、AP, August 25, 2015、ARA News, August 25, 2015、Champress, August 25, 2015、al-Hayat, August 26, 2015、Iraqi News, August 25, 2015、Kull-na Shuraka’, August 25, 2015、al-Mada Press, August 25, 2015、Naharnet, August 25, 2015、NNA, August 25, 2015、Reuters, August 25, 2015、SANA, August 25, 2015、UPI, August 25, 2015などをもとに作成。

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ベイルート中心街でゴミ問題への政府の対応に抗議するデモ発生、治安部隊が強制排除(2015年8月22日)

ナハールネット(8月22日付)などによると、レバノンの首都ベイルート県の中心部に位置するリヤード・スルフ広場一帯で、県内のゴミ処理問題への政府の対応に抗議するデモが行われ、数千人が参加した。

Naharnet, August 22, 2015
Naharnet, August 22, 2015
Naharnet, August 22, 2015
Naharnet, August 22, 2015
Naharnet, August 22, 2015
Naharnet, August 22, 2015

デモ参加者は、国民議会議事堂があるナジュマ広場に向かって行進を始めたが、警官・治安部隊が催涙弾、実弾、放水車を投入してデモ参加者の強制排除を試み、活動家複数を拘束した。

これにより、デモ参加者複数が負傷する一方、内務治安軍総局によると警官35人も負傷した。

デモ参加者は、「国民は体制打倒を望む」、「革命」といった言葉を連呼し、タンマーム・サラーム内閣の総辞職や、2013年6月に任期終了後も選挙が実施されずに任期が延長され続けている国民議会(第18期)の議員の辞職を訴えた。

また、一部の活動家は、レバノンの主要な政治家がゴミ袋に詰められ、「リサイクルすべきでない」と書かれたプラカードを掲げて、抗議の意思を表明した。

治安部隊によるデモの強制排除に関して、エリヤース・ブー・サアブ教育・高等教育大臣(自由国民潮流)はLBCI(8月22日付)に対して、「現内閣の一員であることを誇りに思えない」と述べ、デモ弾圧の責任がヌハード・マシュヌーク内務地方自治大臣(ムスタクバル潮流)にあると批判した。

同じく自由国民潮流メンバーのナビール・サブア・ニコラー国民議会議員は、デモ参加者の強制排除の責任者が処罰されるまで、議員としての活動を中止すると表明した。

しかし、レバノン国外に滞在中のマシュヌーク内務地方自治大臣は、自らの批判に対して、国外にいるために、警察に発表命令を行っていない、と反論した。

またワーイル・アブー・ファーウール公共保健大臣(進歩社会主義党)は、デモの強制排除を非難、「力を行使する決定を下した者は処罰されるべきだ」と述べた。

さらに、進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首は、マシュヌーク内務地方自治大臣の発言に関して「嘘は充分だ」と批判、「マシュヌーク氏に責任があり、彼は去らねばならない」と述べた。

一方、レバノン・カターイブ党のサーミー・ジュマイイル党首も「デモにこのようなかたちで対処することは受け入れられない」と非難したうえで、「あらゆる選択肢をとり得る」と述べ、アーラーン・ハキーム経済通商大臣、ラムズィー・ジュライジュ情報大臣、サジュアーン・カッズィー労働大臣の3名(いずれもカターイブ党員)の辞職の可能性を示唆した。

なお、ベイルート県のゴミ問題は、7月17日にベイルート県およびレバノン山地県の主要地域の清掃事業を委託されていたスクリーン社(ハリーリー家に近いとされる)と政府との契約が満了したのを受け、ナーイマ市(レバノン山地県シューフ郡)のゴミ処理所が閉鎖したことで深刻化し、1ヶ月以上にわたり市内からゴミが収集されない状況が続いている。

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AFP, August 22, 2015、AP, August 22, 2015、ARA News, August 22, 2015、Champress, August 22, 2015、al-Hayat, August 23, 2015、Iraqi News, August 22, 2015、Kull-na Shuraka’, August 22, 2015、LBCI, August 22, 2015、al-Mada Press, August 22, 2015、Naharnet, August 22, 2015、NNA, August 22, 2015、Reuters, August 22, 2015、SANA, August 22, 2015、UPI, August 22, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

 

シリア国境に面するアルサール村(ベカーア県)で「自由シリア軍」司令官殺害(2015年8月14日)

NNA(8月14日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村の広場で、反体制活動家のアブドゥッラー・フサイン・リファーイー大佐が何者かによって射殺された。

リファーイー大佐は、いわゆる自由シリア軍の司令官としてレバノン領内(アルサール村一帯)での活動を指導していた人物。

AFP, August 14, 2015、AP, August 14, 2015、ARA News, August 14, 2015、Champress, August 14, 2015、al-Hayat, August 15, 2015、Iraqi News, August 14, 2015、Kull-na Shuraka’, August 14, 2015、al-Mada Press, August 14, 2015、Naharnet, August 14, 2015、NNA, August 14, 2015、Reuters, August 14, 2015、SANA, August 14, 2015、UPI, August 14, 2015などをもとに作成。

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レバノン南部で地元住民がシリア人避難民を襲撃(2015年8月14日)

ARA News(8月14日付)によると、レバノン南部のナバティーヤ県ビント・ジュバイル郡アイタルーン市で、地元住民がシリア人避難民複数人に対して暴行を加えた。

ダマスカス郊外県ザバダーニー市での戦闘に参加していたアイタルーン市出身の男性が死亡したとの知らせを受けた住民が、怒りの矛先をシリア人避難民に向け、暴行にいたったという。

AFP, August 14, 2015、AP, August 14, 2015、ARA News, August 14, 2015、Champress, August 14, 2015、al-Hayat, August 15, 2015、Iraqi News, August 14, 2015、Kull-na Shuraka’, August 14, 2015、al-Mada Press, August 14, 2015、Naharnet, August 14, 2015、NNA, August 14, 2015、Reuters, August 14, 2015、SANA, August 14, 2015、UPI, August 14, 2015などをもとに作成。

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レバノン大統領選挙が27回目の延期(2015年8月12日)

ナビーフ・ビッリー国民議会議長は、大統領選挙(第2回投票)のための臨時会(27回目、8月12日予定)が定足数に達しなかったことを受け、会合を9月2日に再び延期すると決定した。

ナハールネット(8月12日付)が伝えた。

AFP, August 12, 2015、AP, August 12, 2015、ARA News, August 12, 2015、Champress, August 12, 2015、al-Hayat, August 13, 2015、Iraqi News, August 12, 2015、Kull-na Shuraka’, August 12, 2015、al-Mada Press, August 12, 2015、Naharnet, August 12, 2015、NNA, August 12, 2015、Reuters, August 12, 2015、SANA, August 12, 2015、UPI, August 12, 2015などをもとに作成。

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レバノンで「爆弾製造に使用することも可能な化学物質」をシリア国境地帯に持ち込もうとした男性逮捕(2015年8月12日)

ナハールネット(8月12日付)によると、レバノン軍司令部は声明を出し、「爆弾製造に使用することも可能な化学物質」をベカーア県バアルベック郡アルサール村の北東部郊外(シリア国境地帯)に持ち込もうとしたレバノン人男性アフマド・ハーリド・フジャイリー氏を軍が逮捕したと発表した。

AFP, August 12, 2015、AP, August 12, 2015、ARA News, August 12, 2015、Champress, August 12, 2015、al-Hayat, August 13, 2015、Iraqi News, August 12, 2015、Kull-na Shuraka’, August 12, 2015、al-Mada Press, August 12, 2015、Naharnet, August 12, 2015、NNA, August 12, 2015、Reuters, August 12, 2015、SANA, August 12, 2015、UPI, August 12, 2015などをもとに作成。

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「「宗教至上主義」を超えて――日本の中東理解のあり方を問う:『「アラブの心臓」に何が起きているのか』編者、青山弘之氏インタビュー」(Synodos)

「「宗教至上主義」を超えて――日本の中東理解のあり方を問う:『「アラブの心臓」に何が起きているのか』編者、青山弘之氏インタビュー」(聞き手・構成/向山直佑)
Synodos、2015年8月3日

「アラブの春」、シリア内戦、イスラーム国の台頭……。数え上げればきりがないほどの事件が、近年、中東では起きている。しかし、日本での中東に関する報道を見れば、「イスラーム過激派」、「宗派対立」といった言葉がマジックワードのように使われ、中東を「理解不能なものとして理解した気になる」ことが当たり前になっているようだ。・・・

レバノン軍がアルサール村郊外で戦闘員を乗せて移動中の車輌を撃破(2015年8月1日)

NNA(8月1日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で、レバノン軍が、戦闘員を乗せて移動中の車輌を攻撃、破壊した。

AFP, August 1, 2015、AP, August 1, 2015、ARA News, August 1, 2015、Champress, August 1, 2015、al-Hayat, August 2, 2015、Iraqi News, August 1, 2015、Kull-na Shuraka’, August 1, 2015、al-Mada Press, August 1, 2015、Naharnet, August 1, 2015、NNA, August 1, 2015、Reuters, August 1, 2015、SANA, August 1, 2015、UPI, August 1, 2015などをもとに作成。

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イスラエル軍機偵察機がシリア領内(クナイトラ県)で車輌とPFLP-GC拠点を爆撃し、ヒズブッラー・メンバーら5人が死亡(2015年7月29日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ゴラン高原のハドル村で、イスラエル軍機がヒズブッラー・メンバーと地元の人民諸委員会メンバーが乗った車を空爆し、ヒズブッラー・メンバー3人と人民諸委員会メンバー2人が死亡した。

マナール・チャンネル(7月29日付)は、この空爆に関して、イスラエル軍偵察機がハドル村入口で車を攻撃し、国防諸委員会(人民諸委員会)のメンバー2人が死亡したと伝えた。

ハドル村は、ゴラン高原の兵力引き離し線上、クナイトラ市の北約10キロに位置する村で、ドゥルーズ派が多く暮らしている。

イスラエル軍報道官はこの攻撃に関するコメントを今のところ差し控えている。

一方、シリア・アラブ・テレビ(7月29日付)は、軍消息筋の話として、イスラエル軍機が、シリア・レバノン国境地帯にあるPFLP-GC(パレスチナ人民解放戦線総司令部派)の拠点の一つを空爆した、と伝えた。

また、SANA(7月29日付)は、シャームの民のヌスラ戦線などのタクフィール主義組織へ支援の一環として、イスラエル軍機がハドル村近郊で自動車1台とシリア・レバノン国境地帯のPFLP-GC拠点を空爆したと伝えた。

SANAによると、ハドル村近郊への空爆は午前10時45分頃に行われ、シリア軍とともにヌスラ戦線と対決してきたハドル村住民3人が死亡し、またPFLP-GC拠点に対する空爆は、午後3時15分頃に行われ、PFLP-GCメンバー6人が負傷したという。

SANA, July 29, 2015
SANA, July 29, 2015

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍による攻撃の直後、ハドル村近郊のハムリーヤ丘一帯で、シリア軍、国防隊が、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(7月29日付)によると、ジャバーター・ハシャブ村、ハミーディーヤ村などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, July 29, 2015、AP, July 29, 2015、ARA News, July 29, 2015、Champress, July 29, 2015、al-Hayat, July 30, 2015、Iraqi News, July 29, 2015、Kull-na Shuraka’, July 29, 2015、al-Mada Press, July 29, 2015、Naharnet, July 29, 2015、NNA, July 29, 2015、Qanat al-Manar, July 28, 2015、Reuters, July 29, 2015、SANA, July 29, 2015、UPI, July 29, 2015などをもとに作成。

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アサド大統領「軍のエネルギーとはマンパワーであり、軍が力を発揮できるようにするには、我々が持つより多くの力を提供しなければならない」(2015年7月26日)

アサド大統領はダマスカス県にある人民宮殿で、人民諸委員会、職業諸組合、工業会議所、商業会議所、農業会議所、観光事業所の代表およびメンバーの前で演説を行った(https://youtu.be/pdBCQqWSKCA)。

アサド大統領の演説での主な発言は以下の通り:

SANA, July 26, 2015
SANA, July 26, 2015

「我々は今日、白日のもとに晒され、明らかとなった多くのことを目の当たりにしている。シリア情勢は複雑ではあるが、知性を覆い隠してきたものは取り去られ、顔からは仮面がはがれ落ち…、彼らが世界に信じ込ませようとしていた嘘が暴露された…。これにより、テロリストを支援する国々の高官の犯罪的メンタリティが証明され、同時に、シリア国民を幻想の泥沼に陥れようとしてきた彼らのこれまでのすべてのやり口が失敗したことが示された…。国民が彼らの罠に落ちないと、彼らは最後の手段としてテロの蛮行を極め、シリア国民に対して、押しつけられたものを受け入れるか、死と破壊を選ぶかを選択させようとした。こうした過激な態度は…、シリア国民の抵抗を打ち砕くことができないことへの彼らの絶望を表してもいた…。この抵抗力は彼らの計略を頓挫させるだけでなく、テロ支援者の政治的未来への真の脅威となった」。

「彼らは長い間、自分たちがシリアの革命家、そして自由と民主主義を求める者たちを支援していると言っていた。しかし、国民は、彼らがシリアでテロリストを支援していることを突き止めた」。

「テロは病んだ思想であり、逸脱したイデオロギーであり、異常な行為だ。それは、無知、後進性といった環境のもとで成長し、拡大する…。植民地主義がこうした要素のもとにあり、それを強め、持続させることは、誰からも明らかだ。であるとするなら、テロの種をまく者がどのようにテロと戦うことができるというのか? テロと戦う意志がある者は、正義、自決、知識の普及、無知の根絶、経済改善、社会の発展をめざす国民の意思の尊重などに根ざした知性に根ざした政策を行うべきだ」。

「こうした現象(テロ)への彼ら(欧米諸国)の対応は依然として偽善によって彩られている。彼らを苦しめると、それはテロとなるが、我々を苦しめると、それは革命、自由、民主主義、人権になる。彼らに対して犯罪を行う者はテロリストだが、我々に行う者は革命家、「穏健な反体制派」となる」。

「国際社会において、最近になって良い変化が起きていることは事実だ…。しかし私は言いたい。こうした変化は頼りにはならない。彼らがダブルスタンダードに依拠する限りは…、彼らは何の教訓も道徳を得ることはない。つまり、何もかもがその場しのぎだ」。

「彼ら自身が作り出し、制御できなくなった蛮行と戦うことを支援しているということが、彼らの偽善の本質だ。彼らの現在の目的は、こうした蛮行を抑えることだけにしかなく、それを根絶しようとはしていない…。テロとの戦いにおいて彼らの誠実な行動を期待できりょうか? これらの国は、植民地主義の歴史を持っている。植民地主義とは、テロ、非道徳、非人道と同義だ…。我々は自分たちしかあてにできない。原理原則、道徳を持ち合わせ、地域、シリア、そして世界の安定を望む一部の友人の善意にしか期待できない」。

「BRICs諸国はその他の国々とともに、シリアで起きていることに対して公正な態度をとってきた…。イランは経済的、軍事的、政治的な支援を通じて、我々国民の抵抗力強化に貢献してきた…。ロシアは中国とともに安全弁となり、国連安保理が諸国民を脅かす道具になるのを阻止してきた…。ロシアはさまざまな建設的なイニシアチブを発揮し…、シリア人どうしの対話に向けて事態を進めようとしてきた」。

「我々の路線はあらゆるイニシアチブに対応するとおいうものであり続けてきた。そうしたイニシアチブの一部が悪意に基づくものだと知っていても、例外なくそうしようとしてきた…。シリア人の血こそが何よりもまず考慮されるべきものであり、そのために戦争を終わらせることが最優先だからだ…。だから、我々はジュネーブやモスクワでの対話に臨んだのだ…。政治プロセスと国内でのテロとの間の関係とはどのようなものか? いわゆる「在外の反体制派」との関係とはどのようなものか? 「在外の反体制派」とは外国に存在するという意味ではなく、外国とつながりを持っているという意味だ。その一部はシリア国内にもあろ、外国と政治的、物的につながりを持っている…。いわゆる在外の反体制派と国内にいるテロリストとの関係とはどのようなものか? これらのテロリストは当初から、在外の反体制派を…承認することを拒んできた。テロリストに影響力を行使できない者たちとどのように対話できるというのか? 彼らはテロリスト以外のものにも影響力を行使できないというのに。彼らは自分たち自身さえも代表していない」。

「対話、政治活動とテロとの間には論理的には何の結びつきもない。なぜなら政治活動は政治体制を発展させ、それによって繁栄、そして祖国の力を増進することが目的だからだ…。しかしテロはそのための道具とはならない…。外国とつながりのある反体制派とテロリストのつながりは、主人が一人であるために非常に強い。この主人とは、資金を供与し、運営し…、糸を操る者であり、時にテロリストにテロの脅威を高めるよう求め、また時に反体制派に発言を強めるように求める…。これを運営し、教練する者の知性は一つだ。その目的はテロと政治という二つの路線を駆使して、シリア人を恐喝し、シリアが従属国になることを受け入れさせるか…、テロリストへの支援を続けることで国を破壊することが目的だ。つまり、テロこそが真の道具であり、政治プロセスは二義的な予備の道具に過ぎない」。

「テロ撲滅を本質としないいかなる政治的提案も意味がない…。政治プロセスは存在するが、現実において、我々の前にある唯一の解決策は、テロと戦うことにあり、テロがなくならない限りは、政治、経済、文化、安全、そして道徳もない」。

「我々は戦争を望んでいなかったが、戦争を強いられれば、どこであっても武装部隊がテロリストを撃退してきた…。しかし我々が今日行っている戦争は、シリア全土に武装部隊がくまなく存在し得ないというなかで行われている。それゆえに、テロリストが一部の地域に入り込んできた…。最近になって、テロ国家が…テロリスト支援のレベルを引き上げ…、トルコがイドリブに対して行ったような直接介入が見られるようになった…。これにより、国家の支配下にあった一部の地域が、テロリストの手に落ちた。これにより市民の間である種のフラストレーションが生じ…、国が衰退し、軍が衰退している…とのプロパガンダが強まった…。また戦っているのがシリア国外から来た軍隊だとの主張も繰り返された…。もちろん、彼らはイランのことを言おうとしているのだが…。この点について明らかにしておくために言いたい。イランは軍事的経験を提供しているだけで、軍事面ではそれ以外の何も提供していない。一方、レバノンのレジスタンスの忠実なる同胞は、我々とともに戦い、すべてを提供してくれている」

「援軍が主力軍にとってかわることなどできないことは誰でも知っている。同時に、シリア以外の友好国の軍が、我々の代わりに我々の祖国を防衛するためにやってくることなどあり得ない。軍が一部の地域から後退して、人々が不満を募らせたとしても、それは気迫や信頼の証であって…、軍の能力への疑念、軍への支援の躊躇ではない」。

「現地情勢に関して、これまでになされたいくつかの質問から話を始めることにしよう。我々は一部の地域を放棄しているのか? なぜ我々は一部の地域で敗北しているのか?… シリア国内のどの領地も価値があるもので、その支配を放棄することはできない…。我々にとって一部の地域を他の地域と区別することはできない…。これが慣例であり、原則だ。だが、戦争には条件、戦略、優先事項がある…。すべての場所でのすべての戦いで同時に勝利すると考えることは、現実からかけ離れたもので、不可能でもある…。部隊を重要な地域に集中させ、装備や兵士を動員する時…、それ以外の地域を考慮しつつも、これらの地域(の防衛)が弱くなり、場合によっては、一部の地域を放棄し、そこにいた部隊を、維持したい別の地域に移動させざるを得ないこともある…。また第2の優先事項として兵士の生命がある…。我々はいつも、勝利するために戦っているのであって、殉教するために戦っているのではないと言っている。殉教は運命ではあるが、目的ではない。目標は勝利だ」。

「戦争は武装部隊だけの戦争ではなく、祖国全体にとっての戦争だ…。社会全体にとっての戦争であり、我々はもっとも困難、複雑で、広範におよぶ戦いで能力を発揮できるように備えることができる…。平時には、脱走兵や兵役忌避の割合は数千人程度だが、戦時においては、この割合は、何よりもまず恐怖という要因ゆえに、何倍にも増える。しかし、周知の通り、軍とは武器や装備だけではない。軍とは何よりもまず武器、装備を使用するパンパワーである…。シリアの武装部隊は…祖国防衛の任務を適切に遂行できるかとの問いに対して…、私は誇張せずに、科学的、実質的、現実的な本当の答えを述べたい…。「確実にできる」…。しかし軍のエネルギーとはマンパワーであり、軍が持つ力をより多く発揮させるには、我々が持つ力をより多く提供しなければならない。軍に最大のエネルギーを発揮して欲しいのなら、このエネルギーに必要なすべてを保証しなければならない」。

(脱走兵、兵役忌避者への恩赦に関して)「この法律は、兵役につくことが送れている人々に従軍を促すのが目的である」。

「祖国とは、そこに済む者のためにあるのではないし、パスポート、国籍を持つ者のためにあるのでもない。祖国は、祖国と国民を防衛する者のためにある…。そうする者のためにのみ祖国はある…。シリア・アラブ軍の辞書に敗北という言葉はない」。

「我々は情報戦争、神経戦を戦っており、そこでは、シリアを親政権派と反体制派、宗派、エスニック集団に分割しようとする考え方が広められようとしている…。しかし、分割は国民がそれを受け入れるか、望まない限りは生じない…。現実に基づいて言える唯一のことは、シリア領内には二つの構成要素しか存在しない。さまざまな国籍を持つテロリストと、それ以外のシリア人である。この二つの構成要素しか存在しないがゆえに、宗派・エスニック集団どうしが分裂しているといった言説や、我々は祖国を分割しようとしているといった言説は破綻しているのだ…。こうした言説に対して、我々シリア人は統合的な愛国意識を持って結束し続けねばならなず、一つの祖国であるシリアを複数のシリアへと分断しようとする仮想的な社会やアイデンティティを退けねばならない」。

「我々は運命の時に身を置いており、そこには中途半端な解決策はない…。権利を放棄することはなく、国土を譲り渡すこともない。我々が奴隷になることはなく、独立した主権者であり続けるだろう。我々の国、価値観、そして権利の主権者であり続けるだろう」。

「イランはなぜ、(欧米諸国の)陰謀すべてを乗り越え、(核開発合意という)勝利にいたったのか? イランの国民統合がこの合意の実現をもたらし、イランに核開発の権利を与えたのだ」。

「シリアが戦争において勝利するということは、テロを敗北させることだけを意味するのではない。それは、地域が安定を取り戻し、我々の地域の未来が、シリアの未来に沿うかたちで確定し、描き出されているということを意味する…。我々の選択肢は当初から明らかだ。それは勝利への意志と信頼を持つことだ。勝利とはシリアの一部の集団ではなく、すべてのシリア人のためにある…。恐れ、疑念を抱き、実現し得ない夢を望んで躊躇している人に呼びかけたい。前を進む人々の後に続き、真の敵に対して一つになって銃を向けよう。もっとも恐るべき共通の敵とはテロだ。外国に住む者に外国がした約束は単なる幻想に過ぎない」。

AFP, July 26, 2015、AP, July 26, 2015、ARA News, July 26, 2015、Champress, July 26, 2015、al-Hayat, July 27, 2015、Iraqi News, July 26, 2015、Kull-na Shuraka’, July 26, 2015、al-Mada Press, July 26, 2015、Naharnet, July 26, 2015、NNA, July 26, 2015、Reuters, July 26, 2015、SANA, July 26, 2015、UPI, July 26, 2015などをもとに作成。

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ヌスラ戦線カラムーン地方司令官は、ダーイシュ(イスラーム国)司令官のバグダーディー氏の元妻とレバノン軍兵士の捕虜交換を提案(2015年7月18日)

シリア・レバノン国境地帯で活動を続けるシャームの民のヌスラ戦線のカラムーン地方司令官(アミール)のアブー・マーリク・タッリー氏は、MTV(7月18日付)の取材に応じ、ダーイシュ(イスラーム国)指導者のアブー・バクル・バグダーディー氏の元妻のサジャー・ハミード・ドゥライミー氏、2014年に爆弾が仕掛けられた車を運転していた逮捕されたジュマーナ・フマイイド氏ら、レバノン当局が拘束している女性5人が釈放されれば、戦線が拘束しているレバノン軍兵士5人を解放する、と述べた(http://mtv.com.lb/Programs/Morning_News/2015/videos/19_Jul_2015/%D8%A7%D8%A8%D9%88_%D9%85%D8%A7%D9%84%D9%83_%D8%A7%D9%84%D8%B4%D8%A7%D9%85%D9%8A_%D9%84%D9%84%D9%80mtv)。

ドゥライミー氏はイラク人で、2014年12月にレバノン治安当局に拘束された。

MTVによるインタビューは、ラマダーン明けの祝日(イード・アル=フィトル)に合わせて、ヌスラ戦線が拘束中のレバノン軍兵士と家族の面会を許可したの受け、家族らが人質を訪問した際に同行した記者(フサイン・フライス氏)が行ったもの。

『ハヤート』(7月19日付)によると、家族ら60人は、ベカーア県バアルベック郡のアルサール村郊外で拘束されているレバノン軍兵士ら16人を訪問・面会した。

タッリー氏はまた、ヒズブッラーに関して「レバノンを奈落に突き落とそうとしている…。シリア人犠牲者の家族が沈黙し続けると思うか? 我々はレバノンに入り、シーア派の村に対して復習するだろう」と述べた。

AFP, July 19, 2015、AP, July 19, 2015、ARA News, July 19, 2015、Champress, July 19, 2015、al-Hayat, July 19, 2015、July 20, 2015、Iraqi News, July 19, 2015、Kull-na Shuraka’, July 19, 2015、al-Mada Press, July 19, 2015、MTV, July 18, 2015、Naharnet, July 19, 2015、NNA, July 19, 2015、Reuters, July 19, 2015、SANA, July 19, 2015、UPI, July 19, 2015などをもとに作成。

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レバノン大統領選挙、26回目の延期(2015年7月15日)

ナビーフ・ビッリー国民議会議長は、大統領選挙(第2回投票)のための臨時会(26回目、7月15日予定)が定足数に達しなかったことを受け、会合を8月12日に再び延期すると決定した。

ナハールネット(7月15日付)が伝えた。

AFP, July 15, 2015、AP, July 15, 2015、ARA News, July 15, 2015、Champress, July 15, 2015、al-Hayat, July 16, 2015、Iraqi News, July 15, 2015、Kull-na Shuraka’, July 15, 2015、al-Mada Press, July 15, 2015、Naharnet, July 15, 2015、NNA, July 15, 2015、Reuters, July 15, 2015、SANA, July 15, 2015、UPI, July 15, 2015などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長が世界エルサレムの日に合わせてテレビ演説「エルサレムへの道はシリアを通る」(2015年7月10日)

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は世界エルサレムの日に合わせてテレビ演説を行い、シリア情勢に関して「エルサレムへの道はシリアを通る」と表明した。

SANA, July 10, 2015
SANA, July 10, 2015

シリア情勢に関するナスルッラー書記長の主な発言は以下の通り。

「エルサレムへの道はシリア各地を通る…。イスラエルは自国の周りにあるすべてが国益に資すると見ている…。その指導者らは、シリアで起きていることに安堵していると表明している。一部アラブ諸国が支援するタクフィール主義の計略は、パレスチナ、エルサレムとは無関係で、イスラエルにのみ資するものだ」。

「シリアにおいて政治的解決策が案出されねばならない。資金、武器、戦闘員潜入支援、メディア、煽動を通じて、火を煽り、シリア人の対話を阻止しているすべての国がこうした行為を止めねばならない」。

「シリアを軍事的に陥落させようとしている者に言いたい。シリアは陥落しない。あなた方は目的にいたることのない長い戦争をしなければならない、と。シリアは持ちこたえているし、これからも持ちこたえる。シリアと共にいる人々は、これからも共におり、我々はみなシリアとともにある。今日も共にあり、これからも共にある」。

「我々は、シリア国民の正当な要求を支持し、改革、政治的解決を支持している。シリアの破壊、国家崩壊、軍壊滅、タクフィール主義集団による支配を支持しない。これは、シリア、レバノン、そしてパレスチナのためだ。我々がシリアで戦う時、我々は太陽の下で戦う。どこでいようが、決してその存在を隠すことはない。それゆえ、今日、我々のために犠牲となった殉教者に対して、我々は弔意を示したい…。彼らはシリア、抵抗のための殉教者であり、レバノン、パレスチナ、そして地域諸国民、ウンマのための殉教者だ」。

「イスラエルはシャームの民のヌスラ戦線や、シリア国民を脅かすタクフィール主義武装集団にありとあらゆる支援を行っている…。イスラエルこそがテロの母体であり、テロ組織を作り出す政体であり、テロを本質とする国家だ」。

AFP, July 10, 2015、AP, July 10, 2015、ARA News, July 10, 2015、Champress, July 10, 2015、al-Hayat, July 11, 2015、Iraqi News, July 10, 2015、Kull-na Shuraka’, July 10, 2015、al-Mada Press, July 10, 2015、Naharnet, July 10, 2015、NNA, July 10, 2015、Reuters, July 10, 2015、SANA, July 10, 2015、UPI, July 10, 2015などをもとに作成。

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レバノン大統領選挙が再び延期(2015年6月24日)

ナビーフ・ビッリー国民議会議長は、大統領選挙(第2回投票)のための臨時会(25回目、6月24日予定)が定足数に達しなかったことを受け、会合を7月15日に再び延期すると決定した。

ナハールネット(6月24日付)が伝えた。

AFP, June 24, 2015、AP, June 24, 2015、ARA News, June 24, 2015、Champress, June 24, 2015、al-Hayat, June 25, 2015、Iraqi News, June 24, 2015、Kull-na Shuraka’, June 24, 2015、al-Mada Press, June 24, 2015、Naharnet, June 24, 2015、NNA, June 24, 2015、Reuters, June 24, 2015、SANA, June 24, 2015、UPI, June 24, 2015などをもとに作成。

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ヒズブッラーがレバノン東部でダーイシュ(イスラーム国)の指導者ら7人を殲滅(2015年6月19日)

マナール・チャンネル(6月18日付)は、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外のヒルバト・ハマーム地方で、ヒズブッラー戦闘員がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、指導者の一人アブー・アーイシャ・リービー氏を含む7人を殺害した、と伝えた。

Qanat al-Manar, June 19, 2015などをもとに作成。

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レバノン進歩社会主義党のジュンブラート党首がヨルダンを訪問、アブー・ファーウール公共保健大臣がトルコを訪問し、シリアのドゥルーズ派の保護を求める(2015年6月17日)

進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首は、ヨルダンを訪問し、アブドゥッラー2世国王と会談した。

ペトラ通信(6月17日付)によると、両者は、「ヨルダンとドゥルーズ派の歴史的つながりの深さ」を強調し、テロの脅威への対処方法などについて意見を交わしたという。

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進歩社会主義党のワーイル・アブー・ファーウール公共保健大臣(ドゥルーズ派)がトルコのイスタンブールを訪問し、シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ議長や反体制武装集団の代表らと会談し、イドリブ県カルブ・ルーズ村でのシャームの民のヌスラ戦線による住民処刑などについて意見を交わした。

会談後、シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、武装部隊と地元評議会からなる合同委員会を設置し、同様の事件の再発を防ぐため、カルブ・ルーズ村などを保護することが合意された、と発表した。

一方、進歩社会主義党のラーミー・ライイス報道官は『ムスタクバル』(6月17日付)に、シリア領内のドゥルーズ派宗徒保護のための「何らかの措置」を講じるため、シリアの反体制派(シリア革命反体制勢力国民連立)だけでなくトルコ高官とも協議を行っていると述べた。

AFP, June 17, 2015、AP, June 17, 2015、ARA News, June 17, 2015、Champress, June 17, 2015、al-Hayat, June 18, 2015、Iraqi News, June 17, 2015、Kull-na Shuraka’, June 17, 2015、al-Mada Press, June 17, 2015、al-Mustaqbal, June 17, 2015、Naharnet, June 17, 2015、NNA, June 17, 2015、Petra, June 17, 2015、Reuters, June 17, 2015、SANA, June 17, 2015、UPI, June 17, 2015などをもとに作成。

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シリア・レバノン国境でシリア軍、ヒズブッラー戦闘員がダーイシュ(イスラーム国)との交戦(2015年6月16日)

ダマスカス郊外県では、SANA(6月16日付)によると、シリア軍がレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)の支援を受け、カラムーン地方ジャラージール町無人地帯のラアス・クーシュ丘、カルナト・ラアス・サアバ一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦、同地を制圧した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるシャーイル・ガス採掘所一帯、タドムル市各所をシリア軍が空爆した。

またウンム・タバービール村近郊を通りガス・パイプラインを武装集団が爆破した。

一方、複数のメディアは、「虎」の愛称で知られるシリア軍のスハイル・ハサン大佐の「右腕」とされるムハンマド・クルスーム氏が死亡したと伝えた。

クルスーム氏は、10日ほど前にジャズル・ガス採掘所一帯でのダーイシュとの戦闘中に頭を撃たれ、重傷を負っていた。

Kull-na Shuraka', June 16, 2015
Kull-na Shuraka’, June 16, 2015

他方、SANA(6月16日付)によると、シャーイル・ガス採掘所一帯、ワーディー・ダッラージュ、ナスラーニー山、フナイフィース村、ジバーブ・ハマド村、タドムリーヤ村、ウンム・タバービール村をシリア軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, June 16, 2015、AP, June 16, 2015、ARA News, June 16, 2015、Champress, June 16, 2015、al-Hayat, June 17, 2015、Iraqi News, June 16, 2015、Kull-na Shuraka’, June 16, 2015、al-Mada Press, June 16, 2015、Naharnet, June 16, 2015、NNA, June 16, 2015、Reuters, June 16, 2015、SANA, June 16, 2015、UPI, June 16, 2015などをもとに作成。

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ジュンブラート進歩社会主義党党首「ヌスラ戦線によるドゥルーズ派約20人の処刑は個別の事件に過ぎない」(2015年6月12日)

進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首は、首都ベイルートで開かれたドゥルーズ派司法評議会の特別会合に出席後、イドリブ県カルブ・ルーザ村でのシャームの民のヌスラ戦線によるドゥルーズ派約20人の処刑(10日)について発言し、事件を「個別の事件」と述べ、冷静に対処するよう呼びかけた。

ジュンブラート党首は、「我々はドゥルーズ派に犠牲者が出たことに反対する。シリア全土で毎日数百人を殺害しているシリア政府の空爆に反対する。我々はシリアの悲劇を忘れてはならない」としたうえで、カルブ・ルーザ村での処刑に関しては「個別の事件であり、我々は地域各国と連絡を取り合うことでそれに対処する」と述べた。

なお、『ハヤート』(6月12日付)は、ジュンブラート党首が、11日にトルコとカタールの高官と電話会談し、イドリブ県カルブ・ルーザ村でのシャームの民のヌスラ戦線によるドゥルーズ派住民約20人の処刑(10日)をめぐって、現地での停戦を支援するよう要請、これを受け、事態が収束したと伝えた。

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一方、ナハールネット(6月12日付)によると、これに先立ちイスラーム・タウヒード運動代表でシリア政府を支持するウィアーム・ワッハーブ氏は「レバノン全土の敬虔なドゥルーズ派は戦う用意ができている…。我々はどこであっても武器を手にするだろう。シャームの民のヌスラ戦線とつながりがあったり、彼らと協力する者は、レバノンのどこにいても歓迎されない」と述べた。

AFP, June 12, 2015、AP, June 12, 2015、ARA News, June 12, 2015、Champress, June 12, 2015、al-Hayat, June 13, 2015、Iraqi News, June 12, 2015、Kull-na Shuraka’, June 12, 2015、al-Mada Press, June 12, 2015、Naharnet, June 12, 2015、NNA, June 12, 2015、Reuters, June 12, 2015、SANA, June 12, 2015、UPI, June 12, 2015などをもとに作成。

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レバノン軍がダーイシュ(イスラーム国)メンバー2人を逮捕(2015年6月11日)

NNA(6月11日付)によると、レバノン軍はベカーア県バアルベック郡タリヤー村でダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる男性2人を逮捕した。

AFP, June 11, 2015、AP, June 11, 2015、ARA News, June 11, 2015、Champress, June 11, 2015、al-Hayat, June 12, 2015、Iraqi News, June 11, 2015、Kull-na Shuraka’, June 11, 2015、al-Mada Press, June 11, 2015、Naharnet, June 11, 2015、NNA, June 11, 2015、Reuters, June 11, 2015、SANA, June 11, 2015、UPI, June 11, 2015などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長「ヌスラ戦線はアルサールで大敗を喫した…。ダーイシュ(イスラーム国)との戦いが始まった」(2015年6月10日)

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、アル=カーイダ系組織シャームの民のヌスラ戦線が、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方で「大敗を喫した」と述べた。

イランの最高指導者アリー・ハーメネイー師に関する会議で公開されたビデオ演説で、ナスルッラー書記長は「過去数日間で、カラムーン地方において大きな進展があり、戦略的な高地、山岳地帯が今や、シリア軍とレジスタンスによって制圧された…。一方アルサール地方でも大きな進展があり、ヌスラ戦線は大敗を喫した」と述べた。

ナスルッラー書記長はまた「カラムーン地方と東レバノン山地においてダーイシュ(イスラーム国)との戦いが始まった…。我々はいかなる犠牲を払おうと、タクフィール主義者を根絶すると決意している」と強調した。

なお、ナスルッラー書記長は「ダーイシュはカーア地方、ラアス・バアルベック地方における我々の士気をくじこうとして、我々を攻撃したが、レジスタンスの同胞たちは彼らに報復し、数十人を死傷させた」と述べ、9日にベカーア県バアルベック郡のカーア村・ラアス・バアルベック村間に位置するマズハバ高地のヒズブッラー拠点がダーイシュの攻撃を受けたことを認めた。

ナハールネット(6月10日付)などが伝えた。

AFP, June 10, 2015、AP, June 10, 2015、ARA News, June 10, 2015、Champress, June 10, 2015、al-Hayat, June 11, 2015、Iraqi News, June 10, 2015、Kull-na Shuraka’, June 10, 2015、al-Mada Press, June 10, 2015、Naharnet, June 10, 2015、NNA, June 10, 2015、Reuters, June 10, 2015、SANA, June 10, 2015、UPI, June 10, 2015などをもとに作成。

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