ヌスラ戦線カラムーン地方司令官は、ダーイシュ(イスラーム国)司令官のバグダーディー氏の元妻とレバノン軍兵士の捕虜交換を提案(2015年7月18日)

シリア・レバノン国境地帯で活動を続けるシャームの民のヌスラ戦線のカラムーン地方司令官(アミール)のアブー・マーリク・タッリー氏は、MTV(7月18日付)の取材に応じ、ダーイシュ(イスラーム国)指導者のアブー・バクル・バグダーディー氏の元妻のサジャー・ハミード・ドゥライミー氏、2014年に爆弾が仕掛けられた車を運転していた逮捕されたジュマーナ・フマイイド氏ら、レバノン当局が拘束している女性5人が釈放されれば、戦線が拘束しているレバノン軍兵士5人を解放する、と述べた(http://mtv.com.lb/Programs/Morning_News/2015/videos/19_Jul_2015/%D8%A7%D8%A8%D9%88_%D9%85%D8%A7%D9%84%D9%83_%D8%A7%D9%84%D8%B4%D8%A7%D9%85%D9%8A_%D9%84%D9%84%D9%80mtv)。

ドゥライミー氏はイラク人で、2014年12月にレバノン治安当局に拘束された。

MTVによるインタビューは、ラマダーン明けの祝日(イード・アル=フィトル)に合わせて、ヌスラ戦線が拘束中のレバノン軍兵士と家族の面会を許可したの受け、家族らが人質を訪問した際に同行した記者(フサイン・フライス氏)が行ったもの。

『ハヤート』(7月19日付)によると、家族ら60人は、ベカーア県バアルベック郡のアルサール村郊外で拘束されているレバノン軍兵士ら16人を訪問・面会した。

タッリー氏はまた、ヒズブッラーに関して「レバノンを奈落に突き落とそうとしている…。シリア人犠牲者の家族が沈黙し続けると思うか? 我々はレバノンに入り、シーア派の村に対して復習するだろう」と述べた。

AFP, July 19, 2015、AP, July 19, 2015、ARA News, July 19, 2015、Champress, July 19, 2015、al-Hayat, July 19, 2015、July 20, 2015、Iraqi News, July 19, 2015、Kull-na Shuraka’, July 19, 2015、al-Mada Press, July 19, 2015、MTV, July 18, 2015、Naharnet, July 19, 2015、NNA, July 19, 2015、Reuters, July 19, 2015、SANA, July 19, 2015、UPI, July 19, 2015などをもとに作成。

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