米国防長官「安全保障地域を設置するために戦闘が必要となるため、設置は困難」(2015年5月6日)

アシュトン・カーター米国防長官は上院歳出小委員会で、トルコ政府やシリア革命反体制勢力国民連立が設置を求める安全保障地域(飛行禁止空域)に関して、「こうした地域を設置するために、我々は戦闘を行わねばならないだろう。この戦闘はこうした地域を維持するために行われるものとなるため、設置を検討することは困難だ」と証言した。

『ハヤート』(5月8日付)が伝えた。

AFP, May 7, 2015、AP, May 7, 2015、ARA News, May 7, 2015、Champress, May 7, 2015、al-Hayat, May 8, 2015、Iraqi News, May 7, 2015、Kull-na Shuraka’, May 7, 2015、al-Mada Press, May 7, 2015、Naharnet, May 7, 2015、NNA, May 7, 2015、Reuters, May 7, 2015、SANA, May 7, 2015、UPI, May 7, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア革命家戦線のジャマール・マアルーフ司令官がダーイシュ(イスラーム国)と戦うため、トルコから入国(2015年5月6日)

クッルナー・シュラカー(5月7日付)は、複数のクルド報道筋の話として、アル=カーイダ系組織(シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動)などとの戦闘に敗れ、2014年11月にトルコに敗走していたシリア革命家戦線のジャマール・マアルーフ司令官が約50人の戦闘員とともにシリアに入国し、ダーイシュ(イスラーム国)と、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のユーフラテスの火山合同作戦司令室とが激しい戦闘を続けているアレッポ県スィッリーン町一帯に向かった、と伝えた。

マアルーフ司令官が率いる部隊には、さらに250人程度の戦闘員が加わる予定で、人民防衛隊を支援し、ダーイシュと戦う予定だという。

AFP, May 7, 2015、AP, May 7, 2015、ARA News, May 7, 2015、Champress, May 7, 2015、al-Hayat, May 8, 2015、Iraqi News, May 7, 2015、Kull-na Shuraka’, May 7, 2015、al-Mada Press, May 7, 2015、Naharnet, May 7, 2015、NNA, May 7, 2015、Reuters, May 7, 2015、SANA, May 7, 2015、UPI, May 7, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒムス県タルビーサ市一帯の武装集団が「タウヒード軍」として糾合(2015年5月6日)

クッルナー・シュラカー(5月6日付)などによると、ヒムス県で活動する反体制武装集団がビデオ声明を出し、タウヒード軍を結成すると発表し、タルビーサ市一帯でシリア軍への攻勢を激化させた。

タウヒード軍として糾合した武装集団は、アッラーへの信仰旅団連合、教義守護者旅団、タルビーサ旅団、第313ジュンド・バドル旅団、イスラームの獅子旅団、サイフ・イスラーム・ハッターブ大隊、タルビーサの鷹旅団、ムワーウィヤ・ブン・アビー・サフヤーン旅団、真理の剣大隊など。

Kull-na Shuraka', May 6, 2015
Kull-na Shuraka’, May 6, 2015


AFP, May 6, 2015、AP, May 6, 2015、ARA News, May 6, 2015、Champress, May 6, 2015、al-Hayat, May 7, 2015、Iraqi News, May 6, 2015、Kull-na Shuraka’, May 6, 2015、al-Mada Press, May 6, 2015、Naharnet, May 6, 2015、NNA, May 6, 2015、Reuters, May 6, 2015、SANA, May 6, 2015、UPI, May 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領「大敗を喫したときも、我々は軍の志気を高めねばならない。軍が我々の志気を高めることを待っていてはならない」(2015年5月6日)

アサド大統領は戦没者記念日(5月6日)に合わせて、ダマスカス県内の「殉教者子息学校委員会(ビータール交差点近く)を慰問し、イドリブ県やダルアー県での「大敗」について認めた(https://youtu.be/cqN7cWNTtd4)。

アサド大統領は集まった生徒、職員、市民らに対して次のように述べた。

「我々は今日、戦闘ではなく戦争を行っている。戦争は…多くの戦闘からなる戦いだ…。我々がシリアで起きているような過酷な戦争について話すとき…、数十、数百の戦闘ではなく、数千の戦闘について話さねばならない…。この種の戦闘や状況においては…、一進一退の攻防が行われ、勝ち負けがあり、浮き沈みがある。唯一のものを除いてすべてのものが移ろう。それは、戦う者を信じること、戦う者が必ず勝利すると信じることだ」。

「だから、大敗を喫したときも、我々は社会としての義務を遂行し、軍の志気を高めねばならない。軍が我々の志気を高めることを待っていてはならない…。一部の連中が今日、ここかしこでの敗北への不満や絶望を広めようしているが…、懸念と恐怖を区別すべきだ。我々はみな、祖国のことを気遣っている…。我々は英知と臆病を区別すべきだ…。我々が矛盾のなかで暮らすことは許されない。戦争には勝ち負けはつきものだ…。だから我々は戦闘に不満を募らせる者たちに慎重に対処しなければならない。敗北とは心理的敗北なのだ」。

SANA(5月6日付)が伝えた。

SANA, May 6, 2015
SANA, May 6, 2015

 

AFP, May 6, 2015、AP, May 6, 2015、ARA News, May 6, 2015、Champress, May 6, 2015、al-Hayat, May 7, 2015、Iraqi News, May 6, 2015、Kull-na Shuraka’, May 6, 2015、al-Mada Press, May 6, 2015、Naharnet, May 6, 2015、NNA, May 6, 2015、Reuters, May 6, 2015、SANA, May 6, 2015、UPI, May 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米国連大使「アサドが権力の座にとどまる限り、ダーイシュ(イスラーム国)の問題の解決は困難」(2015年5月6日)

サマンサ・パワー米国連大使はBBC(5月6日付)に対し、「シリアなど中東地域におけるISIS(ダーイシュ(イスラーム国)の問題は、シリア政府をめぐる問題が解決策を見出さず、バッシャール・アサドが権力の座にとどまる限り、解決することは困難だ」と述べた。


AFP, May 6, 2015、AP, May 6, 2015、ARA News, May 6, 2015、BBC, May 6, 2015、Champress, May 6, 2015、al-Hayat, May 7, 2015、Iraqi News, May 6, 2015、Kull-na Shuraka’, May 6, 2015、al-Mada Press, May 6, 2015、Naharnet, May 6, 2015、NNA, May 6, 2015、Reuters, May 6, 2015、SANA, May 6, 2015、UPI, May 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府と西クルディスタン移行期民政局が共同管理するハサカ市をダーイシュ(イスラーム国)が急襲(2015年5月6日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ市ナースィラ地区のバイタラ広場にある西クルディスタン移行期民政局アサーイシュ本部前で、ダーイシュ(イスラーム国)が爆弾を積んだ車を自爆、アサーイシュ隊員16人が死亡、多数が負傷した。

同監視団によると、ダーイシュ戦闘員は3台の四輪駆動車に乗ってアサーイシュ本部前に潜入、うち1台が自爆したのち、残り2台に乗っていた戦闘員が本部に向かって発砲し、激しい戦闘になったという。

また西クルディスタン移行期民政局とシリア政府の共同管理下にあるハサカ市内の複数カ所に迫撃砲弾複数発が着弾し、ハサカ市警察によると、3人が死亡(シリア人権監視団によると、死者は4人)、4人が負傷した。

これに対して、シリア軍は、ハサカ市南部郊外、西部郊外(アブドゥルアズィーズ山一帯)のダーイシュ拠点に対して「樽爆弾」などを投下した。

ARA News, May 6, 2015
ARA News, May 6, 2015
Kull-na Shuraka', May 6, 2015
Kull-na Shuraka’, May 6, 2015

一方、SANA(5月6日付)によると、ハサカ市郊外のガラー村、アブドゥルアズィーズ山一帯、スーダー村・アブド・ジャヌーブ村間で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タドムル航空基地近郊、ジャズル・ガス採掘所地帯、シャーイル・ガス採掘所一帯で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(5月6日付)によると、ウンム・サフリージュ村、シャーイル・ガス採掘所一帯、ジャズル・ガス採掘所地帯、ウンム・リーシュ村、ラスム・ラック村、ジュッブ・ジャッラーフ町一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、ARA News(5月4日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が包囲を続けるクワイリス航空基地の入口付近でシリア軍と戦闘を続けた。

AFP, May 6, 2015、AP, May 6, 2015、ARA News, May 6, 2015、Champress, May 6, 2015、al-Hayat, May 7, 2015、Iraqi News, May 6, 2015、Kull-na Shuraka’, May 6, 2015、al-Mada Press, May 6, 2015、Naharnet, May 6, 2015、NNA, May 6, 2015、Reuters, May 6, 2015、SANA, May 6, 2015、UPI, May 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム軍がダマスカス郊外県マイダアー町周辺の検問所2ヶ所を奪還(2015年5月6日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団などによると、イスラーム軍などからなるジハード主義武装集団がシリア軍との戦闘の末、マイダアー町郊外のマイダアー町周辺に位置する鉛白工場、タッル・アスファルの検問所2ヶ所を奪還した。

また、クッルナー・シュラカー(5月6日付)によると、シリア赤新月社のドゥーマー市内の事務所近くに迫撃砲弾が着弾し、人道支援に携わっていた女性ボランティア(19歳)が死亡した。

**

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月6日付)によると、ジスル・シュグール市周辺(フライカ村一帯など)、マアッルディブサ村一帯で、シリア軍とファトフ軍作戦司令室が交戦した。

またシリア人権監視団によると、ブワイダ村各所をシリア軍が空爆した。

一方、SANA(5月6日付)によると、ガーニヤ村一帯、ファイルーン村、煉瓦工場一帯、ジューズィフ村、サラーキブ市、カフルラーター村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、県北部でのシリア軍とジハード主義武装集団(ヌスラト・ムスタドアフィーン作戦司令室)の戦闘で、ジハード主義武装集団戦闘員13人(うち司令官2人)が死亡した。

一方、SANA(5月6日付)によると、アブー・サラースィル村、タッラト・バドウ村、ヒラーリーヤ村、ファルハーニーヤ村、ウンム・シャルシューフ村、タイバ村、タッル・ザハブ町、カフルラーハー市、ブルジュ・カーイー村、タッルドゥー市、ジャッブーリーン村、カフルナーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、タウヒード軍、ヒムス軍団、アフル・スンナ・ワ・ジャマーア、アジュナード・ヒムス、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラタキア県では、SANA(5月6日付)によると、マルカシュリーヤ村、ジュッブ・アフマル村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、SANA(5月6日付)によると、マンスーラ村、サルマーニーヤ村、ハミーディーヤ村・カストゥーン村回廊で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(5月6日付)によると、ダルアー市カラク地区、郵便局周辺、ハーッラ丘、タファス市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム・ムサンナー運動、シャームの剣旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、SANA(5月6日付)によると、アレッポ市アーミリーヤ地区、ライラムーン地区、ラーシディーン地区、タッル・ザラーズィール地区、航空士官学校一帯、マンスーラ村、アターリブ市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 6, 2015、AP, May 6, 2015、ARA News, May 6, 2015、Champress, May 6, 2015、al-Durar al-Shamiya, May 6, 2015、al-Hayat, May 7, 2015、Iraqi News, May 6, 2015、Kull-na Shuraka’, May 6, 2015、al-Mada Press, May 6, 2015、Naharnet, May 6, 2015、NNA, May 6, 2015、Reuters, May 6, 2015、SANA, May 6, 2015、UPI, May 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

フランス政府はEUの武器禁輸措置に反してシリアの反体制武装集団に武器供与(2015年5月6日)

AFP(5月7日付)は、13日に出版される『フランス外交の内幕』のなかで、フランス政府が、EUの対シリア武器禁輸措置(2011年6月~2013年5月)に反するかたちで、2012年にシリアの反体制武装集団に武器を供与した事実が紹介されていると伝えた。

それによると、著者のハビエル・パノン(Xavier Panon)氏が2014年に行ったフランソワ・オランド大統領との面談のなかで、大統領は「安全な者の手に(武器が)わたることを確認して、(武器供与を)始めた。殺傷兵器に関しても、関係当局が供与した」と証言したという。

パノン氏によると、反体制武装集団に供与されたのは、20mm機関砲、12.7mm機銃、対戦車ミサイル、迫撃砲などだという。


AFP, May 6, 2015、AP, May 6, 2015、ARA News, May 6, 2015、Champress, May 6, 2015、al-Hayat, May 7, 2015、Iraqi News, May 6, 2015、Kull-na Shuraka’, May 6, 2015、al-Mada Press, May 6, 2015、Naharnet, May 6, 2015、NNA, May 6, 2015、Reuters, May 6, 2015、SANA, May 6, 2015、UPI, May 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア人権ネットワーク:有志連合のシリア爆撃で民間人169人が死亡(2015年5月6日)

シリア人権ネットワークは、2014年9月以降の米国など有志連合によるシリア領内のダーイシュ(イスラーム国)を狙った空爆で、民間人169人(うち子供42人、女性30人)が殺害されていると発表した。

AFP, May 6, 2015、AP, May 6, 2015、ARA News, May 6, 2015、Champress, May 6, 2015、al-Hayat, May 7, 2015、Iraqi News, May 6, 2015、Kull-na Shuraka’, May 6, 2015、al-Mada Press, May 6, 2015、Naharnet, May 6, 2015、NNA, May 6, 2015、Reuters, May 6, 2015、SANA, May 6, 2015、UPI, May 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国内の反体制活動家(サルマーン元情報大臣)が国内外の反体制派と「穏健な反体制武装集団」による国民大会開催を提案(2015年5月6日)

国内で反体制活動を行うムハンマド・サルマーン元情報大臣(国民民主潮流代表)は、国内外の反体制派と「穏健な反体制武装集団」による国民大会開催などを骨子とする紛争和解案を提案した。

サルマーン元情報大臣が率いる国民民主潮流は、民主的変革諸勢力国民調整委員会などの反体制派による2015年1月22~24日のカイロでの会合で開催が合意された第2回カイロ大会開催準備を主導する俳優のジャマール・スライマーン氏と密接な関係にあるとされる。

サルマーン元情報大臣は、ジュネーブ合意(2012年)のもと、国連の監視下で、民主的・多元的文民体制樹立と政権交代を実現するための国民大会の開催を提案しているほか、ダーイシュ(イスラーム国)やシャームの民のヌスラ戦線など「テロ組織に認定されている勢力」の大会からの排除とこれらの勢力に対する「テロとの戦い」の遂行、政治犯罪への恩赦などが主唱されている。

クッルナー・シュラカー(5月6日付)、『ハヤート』(5月7日付)などが伝えた。

AFP, May 6, 2015、AP, May 6, 2015、ARA News, May 6, 2015、Champress, May 6, 2015、al-Hayat, May 7, 2015、Iraqi News, May 6, 2015、Kull-na Shuraka’, May 6, 2015、al-Mada Press, May 6, 2015、Naharnet, May 6, 2015、NNA, May 6, 2015、Reuters, May 6, 2015、SANA, May 6, 2015、UPI, May 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.