トルコとヨルダンでのシリアの「穏健な反体制派」への軍事教練に英軍が85人を派遣(2015年5月17日)

『サンデー・テレグラフ』(5月17日付)は、英国防省の話として、英国がトルコとヨルダンにあるシリアの「穏健な反体制派」を教練するための軍事キャンプに兵士85人を派遣する見込みだと伝えた。

AFP, May 18, 2015、AP, May 18, 2015、ARA News, May 18, 2015、Champress, May 18, 2015、al-Hayat, May 19, 2015、Iraqi News, May 18, 2015、Kull-na Shuraka’, May 18, 2015、al-Mada Press, May 18, 2015、Naharnet, May 18, 2015、NNA, May 18, 2015、Reuters, May 18, 2015、SANA, May 18, 2015、Sunday Telegraph, May 17, 2015、UPI, May 18, 2015などをもとに作成。

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カーミシュリー市(ハサカ県)でシリア軍と民主統一党民兵が口論の末衝突(2015年5月17日)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(5月18日付)によると、カーミシュリー市内で、シリア軍兵士と民主統一党の民兵(人民防衛隊の隊員を思われる)が口論の末、数時間にわたり衝突した。

地元の活動家によると、カーミシュリー市内で行われている学校の試験期間中の学校警備をめぐる対立が衝突の発端で、最終的には西クルディスタン移行期民政局アサーイシュが介入し、シリア軍兵士を排除した、という。

AFP, May 18, 2015、AP, May 18, 2015、ARA News, May 18, 2015、Champress, May 18, 2015、al-Hayat, May 19, 2015、Iraqi News, May 18, 2015、Kull-na Shuraka’, May 18, 2015、al-Mada Press, May 18, 2015、Naharnet, May 18, 2015、NNA, May 18, 2015、Reuters, May 18, 2015、SANA, May 18, 2015、UPI, May 18, 2015などをもとに作成。

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UNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡を擁するタドムル市を防衛するシリア軍(いわゆる「アサド軍」)がダーイシュ(イスラーム国)の進軍を止める(2015年5月17日)

ヒムス県では、『ハヤート』(5月18日付)などによると、シリア軍がUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡を擁するタドムル市(人口約3万5,000人)北部一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、その進軍を食い止めるとともに、北部郊外の複数カ所を奪還した。

ヒムス県のタラール・バラーズィー県知事は、AFP(5月17日付)に対して、シリア軍がダーイシュの進軍を挫折させ、ダーイシュによって占拠されていたタドムル市の北部および東部郊外から戦闘員を放逐するとともに、同市北西部の高地、テレビ・ラジオ電波塔一帯、同市入口にあるスィット検問所を奪還・制圧したと述べた。

バラーズィー県知事によると16日以降のシリア軍による作戦で、ダーイシュ戦闘員130人以上を殲滅したという。

またシリア人権監視団は、シリア軍と国防隊がタドムル市北部地区に進軍し、ダーイシュを後退させることに成功したと発表した。

同監視団によると、シリア軍はまたタドムル市の砦(パルミラ砦)一帯に進軍した。

これに先立ち、シリア軍はタドムル市北部一帯、砦周辺、タドムル刑務所一帯のダーイシュ拠点に対して、戦闘機とヘリコプターで激しい空爆を行い、タドムル刑務所一帯での「樽爆弾」による空爆と戦闘では、ダーイシュ戦闘員20人以上が死亡したという。

一方、ダーイシュによる占拠が続くスフナ市に対しても、シリア軍が空爆を行い、5人が死亡、15人以上が負傷した。

なお、シリア人権監視団は、5月13日にスフナ市、アーミリーヤ村へのダーイシュの侵攻が始まって以降のタドムル市一帯での戦闘による死者数が295人に達していると発表した。

このうちシリア軍・国防隊委員は123人、ダーイシュ戦闘員は115人、ダーイシュによって処刑された民間人は49人にのぼるという。

他方、SANA(5月17日付)は、アーミリーヤ村および周辺の丘陵地帯、アーラーク油田一帯、ハイル油田一帯、ワーディー・アブヤド・ダム一帯、タドムル市東部および北東部の農場地帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊したと報じた。

またダーイシュ戦闘員はタドムル市内に3度目となる突入(潜入)を試みたが、シリア軍がこれを撃退し、外国人戦闘員多数を殺傷したという。

このほか、シリア軍は東サラーム村、ウンム・サフリージュ村、アブー・ハワーディード村、ムシャイリファ村近郊の丘陵地帯でも、ダーイシュと交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊したという。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市北東部のシャフバー・ダム地帯で、ダーイシュ(イスラーム国)とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、SANA(5月17日付)によると、シリア軍がマンビジュ市内のダーイシュ(イスラーム国)拠点複数カ所に対して集中的に攻撃を加え、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、アレッポ市東部の航空士官学校一帯でもダーイシュと交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(5月17日付)によると、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区、農学部一帯、ガッサーン・アッブード交差点地区、カナーマート地区、工業地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、ARA News(5月17日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のユーフラテスの火山合同作戦司令室が、タッル・アブヤド市西部および東部前線でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、クーラク村、カルク・シャイハーン村、シャーシュ村を制圧した。

一方、クッルナー・シュラカー(5月18日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ市内での厳戒態勢を強化し、「軍事、治安関係の任務を放棄した」との理由で外国人戦闘員(ムハージリーン)複数名を逮捕した。

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ハサカ県では、ARA News(5月17日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がタッル・タムル市とアーリヤ穀物サイロ間の国際幹線道路上に位置するアルバイーン村一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦、同村を制圧した。

AFP, May 17, 2015、AP, May 17, 2015、ARA News, May 17, 2015、Champress, May 17, 2015、al-Hayat, May 18, 2015、Iraqi News, May 17, 2015、Kull-na Shuraka’, May 17, 2015、May 18, 2015、al-Mada Press, May 17, 2015、Naharnet, May 17, 2015、NNA, May 17, 2015、Reuters, May 17, 2015、SANA, May 17, 2015、UPI, May 17, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織が占拠するイドリブ市をシリア軍が激しく爆撃、子供6人、女性5人を含む約50人が死亡(2015年5月17日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がイフスィム町、カフル・ウワイド村、カンスフラ村、スフーフン区、アイン・ルーラーズ村、バサーミス村、バルシューン村、マルイヤーン村、アブー・ズフール航空基地一帯、カスタン村、ムシュミシャーン村などを「樽爆弾」などで空爆、子供6人、女性5人を含む約50人が死亡した。

これに対して、ARA News(5月17日付)によると、ファトフ軍作戦司令室は、マストゥーマ高地を制圧した。

一方、SANA(5月17日付)によると、ジスル・シュグール市国立病院一帯、ハッルーズ村、タイイバート村、イシュタブリク村、バシュラームーン村、下カスタン村、アイン・スーダ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がアレッポ市カルム・タッラーブ地区一帯、ナイラブ航空基地近郊のシリア軍拠点に対して砲撃を加えた。

またARA News(5月17日付)によると、シリア軍はアレッポ市サーフール地区を「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(5月17日付)によると、ドゥワイル・ザイトゥーン村、ティヤーラ村、ハーン・アサル、ドゥライヒム油田で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥーマー市、ザバダーニー市をシリア軍が空爆・砲撃した。

一方、SANA(5月17日付)は、シリア軍とレバノン抵抗運動(ヒズブッラー戦闘員)がラアス・マアッラ町郊外無人地帯、ムーサー丘(カラムーン地方最高峰)を制圧し、カラムーン地方での戦闘は終息に向かっていると報じた。

また、SANAによると、バイト・ジン村で、シリア軍は反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区をシリア軍が空爆する一方、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦、アッバースィーイーン地区に迫撃砲弾1発が着弾した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、貨物トラックの運転手らから燃料を購入するために、ナスィーブ国境通行所のシリア・ヨルダン共同管理国境地区に押し寄せた住民数百人に対して、ヤルムーク軍戦闘員が発砲し、住民3人が負傷した。

また『ハヤート』(5月18日付)などによると、反体制武装集団がアトマーン村のシリア軍拠点、イズラア市近郊の第12旅団の拠点複数カ所を砲撃した。

これに対して、シリア軍はラジャート高地のブスターン村を空爆、またフィキーア村に「樽爆弾」を投下した。

一方、SANA(5月17日付)によると、ダルアー市カルク地区、バハール地区など、アトマーン村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(5月17日付)によると、ラスタン市などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、ヒムス軍団、シャーム自由人イスラーム運動、ハーリド・ブン・ワリード旅団、ファールーク大隊の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 17, 2015、AP, May 17, 2015、ARA News, May 17, 2015、Champress, May 17, 2015、al-Hayat, May 18, 2015、Iraqi News, May 17, 2015、Kull-na Shuraka’, May 17, 2015、al-Mada Press, May 17, 2015、Naharnet, May 17, 2015、NNA, May 17, 2015、Reuters, May 17, 2015、SANA, May 17, 2015、UPI, May 17, 2015などをもとに作成。

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「自由シリア軍」が大規模軍事作戦を準備するなか、ヌスラ戦線もダルアー県で戦闘員の教練コースを修了(2015年5月17日)

シャームの民のヌスラ戦線広報局は、シリア南部の訓練キャンプの一つ(「カーイド・ムフタール」基地)で、戦闘員訓練コースが修了したと発表、修了生と思われる戦闘員数十人の写真を公開した。

なお、写真公開に先立って、自由シリア軍南部戦線のイサーム・ライイス報道官は『ハヤート』(5月17日付)に対して、同戦線を構成する54の武装集団、3万5,000人の戦闘員が、ダマスカス郊外県、ダルアー県、クナイトラ県のシリア軍拠点制圧のための大規模軍事作戦の開始に向け、調整を進めていると述べている。

Kull-na Shuraka', March 17, 2015
Kull-na Shuraka’, March 17, 2015
Kull-na Shuraka', March 17, 2015
Kull-na Shuraka’, March 17, 2015


AFP, May 17, 2015、AP, May 17, 2015、ARA News, May 17, 2015、Champress, May 17, 2015、al-Hayat, May 18, 2015、Iraqi News, May 17, 2015、Kull-na Shuraka’, May 17, 2015、al-Mada Press, May 17, 2015、Naharnet, May 17, 2015、NNA, May 17, 2015、Reuters, May 17, 2015、SANA, May 17, 2015、UPI, May 17, 2015などをもとに作成。

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