レバノン軍が不法入国を試みたシリア人29人を逮捕(2015年5月11日)

レバノン軍は声明を出し、ベカーア県バアルベック郡スワイリー村郊外の国境地帯で、シリア領内から不法入国しようとしたシリア人29人を逮捕したと発表した。

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また、NNA(5月11日付)によると、北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方の国境地帯では、地雷撤去作業をしていたレバノン軍部隊がシリア領内からの発砲を受けた。

AFP, May 11, 2015、AP, May 11, 2015、ARA News, May 11, 2015、Champress, May 11, 2015、al-Hayat, May 12, 2015、Iraqi News, May 11, 2015、Kull-na Shuraka’, May 11, 2015、al-Mada Press, May 11, 2015、Naharnet, May 11, 2015、NNA, May 11, 2015、Reuters, May 11, 2015、SANA, May 11, 2015、UPI, May 11, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ県、ラッカ県のダーイシュ(イスラーム国)拠点を爆撃(2015年5月11日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月11日付)によると、シリア軍はダーイシュが占拠するバーブ市を空爆し、住民6人が死亡した。

一方、ARA News(5月12日付)によると、シャーム戦線が、県北部のグーズ村、ハサージク村、サッド村、ハスィーヤ村、グルナータ村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、同地一帯からダーイシュを放逐することに成功した。

またシリア軍はザフラー協会地区を空爆した。

また、シリア人権監視団によると、クワイリス航空基地周辺で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦を続けた。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の本拠地ラッカ市をシリア軍が空爆、また同市上空一帯で偵察機、戦闘機の旋回が続いた。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・タムル町北西部郊外で10日深夜から11日にかけて、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、ダーイシュ戦闘員43人が死亡した。

また、クッルナー・シュラカー(5月12日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ハサカ市西部のアシュラ村、ブワイダ村、ムシャイリファ村、タッル・タール村、上アッザーム村を制圧した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャーイル・ガス採掘所一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(5月11日付)によると、シャーイル・ガス採掘所一帯、ラッフーム村、スルターニーヤ村、タッラト・マドラージャ村、西サラーム村、東サラーム村、ラジャム・アーリー村、ムシャイリファ村、ハタムルー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アッシリア人権ネットワークは、ARA News(5月11日付)に対して、3月にダーイシュ(イスラーム国)がハサカ県タッル・シャーミーラーン村一帯で誘拐した住民(アッシリア教徒)約200人に関して、ダーイシュ側が2,200米ドルの身代金支払いを要求していることを明らかにした。

AFP, May 11, 2015、AP, May 11, 2015、ARA News, May 11, 2015、May 12 ,2015、Champress, May 11, 2015、al-Durar al-Shamiya, May 11, 2015、al-Hayat, May 12, 2015、Iraqi News, May 11, 2015、Kull-na Shuraka’, May 11, 2015、May 12, 2015、al-Mada Press, May 11, 2015、Naharnet, May 11, 2015、NNA, May 11, 2015、Reuters, May 11, 2015、SANA, May 11, 2015、UPI, May 11, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合は「ジュネーブ3」に向けたデミストゥラ氏代表との個別協議をボイコット(2015年5月11日)

『シャルク・アウサト』(5月11日付)によると、シリア革命反体制勢力国民連立は9、10日にトルコのイスタンブールで総合委員会会合を開き、シリア政府と反体制派の和平交渉に向けたスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表との個別協議などへの対応について協議、デミストゥラ代表との個別協議をボイコットすることを決定した。

複数の消息筋によると、ボイコットは、連立のメンバーが、個別協議を行うにあたってデミストゥラ代表から新たな議題が示されず、反体制派の分断とアサド政権の地位向上をもたらしかねず、また国際社会(とりわけ米国)がアサド政権の打倒ではなく、ダーイシュ(イスラーム国)相当に重点を置いていることに不満を示したことの結果だという。

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4月下旬にトルコを経由してスペインに逃走したシリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表がトルコのイスタンブールで、シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・ハウジャ代表と会談し、これまでの政治姿勢を捨て、「アサドと政権幹部の退任なくしてシリアを救済する政治的解決はない」、「シリア革命国民軍創設」、「革命の真の勝利は新シリア軍の誕生をもって確固たるものとなる」など、シリア政府の打倒を最優先する連立寄りの姿勢に転換した。

会談後、フサイン代表とハウジャ代表は、共同記者会見を開き、両者が交わした合意(合同ヴィジョン)内容について明らかにした。

同合意においては、アサド政権による殺戮と強権支配が「混乱、過激主義、テロをもたらした」と批判、「多元的民主的文民国家」の建設をめざすとの姿勢が明示されるとともに、「アサドと政権幹部の退任なくしてシリアを救済する政治的解決はない。シリアの将来においてアサドが担う役割はない」と強調した。

また「南部から北部にいたるさまざまな地域で革命諸勢力が勝利するなか、政権による犯罪行為は、都市、村への空爆を通じて増している」と述べ、アル=カーイダ系組織(シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動)による攻勢に共鳴し、「シリア革命国民軍の創設」を主唱している。

『ハヤート』(5月12日付)などが伝えた。

Kull-na Shuraka', May 11, 2015
Kull-na Shuraka’, May 11, 2015

AFP, May 11, 2015、AP, May 11, 2015、ARA News, May 11, 2015、Champress, May 11, 2015、al-Hayat, May 12, 2015、Iraqi News, May 11, 2015、Kull-na Shuraka’, May 11, 2015、al-Mada Press, May 11, 2015、Naharnet, May 11, 2015、NNA, May 11, 2015、Reuters, May 11, 2015、SANA, May 11, 2015、al-Sharq al-Awsat, May 11, 2015、UPI, May 11, 2015などをもとに作成。

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イドリブ県ジスル・シュグール市一帯でシリア軍とアル=カーイダ系組織の攻防続く(2015年5月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジスル・シュグール市内およびその周辺(キリスト教徒が多く住むカニーヤ村一帯)を21回にわたり空爆する一方、シリア軍兵士、国防隊隊員ら250人が籠城を続けるジスル・シュグール国立病院南西部一帯などで、ファトフ軍作戦司令室(シャームの民のヌスラ戦線、ジュヌード・シャーム、トルキスターン・イスラーム党など)と激しく交戦、またシャーム自由人イスラーム運動、アンサール・シャーム大隊がジスル・シュグール市・アリーハー市間の検問所3カ所(ディブス村など)を制圧した。

この戦闘で、シリア軍・国防隊兵士32人が死亡、双方に多数の死傷者が出るとともに、シリア軍の空爆により、子供5人、女性4人を含む10人が死亡したという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ガーブ平原にあるザイズーン村の発電所一帯で、シリア軍、国防隊がファトフ軍作戦司令室と交戦し、ジハード主義武装集団の司令官5人を殺害、同地を奪還した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月11日付)によると、反体制武装集団はザイズーン村の発電所を9日に襲撃し、一時制圧していた。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(5月11日付)によると、ファーティヒーン軍、シャームの民のヌスラ戦線、フルサーン・ラフマなどからなるジハード主義武装集団がサラミーヤ市・ラッカ市高速道路のシリア軍検問所(イスリヤー村近郊のタグティヤ検問所)を襲撃、制圧した。

Kull-na Shuraka', May 11, 2015
Kull-na Shuraka’, May 11, 2015

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市ワアル地区をシリア軍が砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ズィルバ村各所、マーリア市、タッル・リフアト市、アナダーン市を空爆した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(5月11日付)によると、シリア軍が空爆のために一時閉鎖していたアレッポ市・ハナースィル市街道を再開した。

なお、ARA News(5月11日付)によると、アレッポ・ファトフ作戦司令室は10日、ハナースィル市・アレッポ市街道封鎖を目的とした戦闘の開始を宣言し、同地一帯での攻撃を激化させていた。

一方、クッルナー・シュラカー(5月12日付)によると、「穏健な反体制派」と目されていたハズム運動によって2月に拘束されていたシャームの民のヌスラ戦線の司令官(アミール)アブー・イーサー・タブカ氏の遺体がアターリブ市近郊の第46連隊基地内で発見された。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦、シリア軍が空爆する一方、ジハード主義武装集団が同地区内のシリア軍・国防隊拠点を狙って砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ウンム・アウサジュ村、ハーッラ市、フィキーア村をシリア軍が空爆する一方、フィキーア村、ダリー町、スィハイリーヤ村でシリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦し、9人が死亡した。

一方、SANA(5月11日付)によると、カフルシャムス町、ズィムリーン村、フィキーア村、ダルアー市マンシヤ地区、ハマーディーン地区などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(5月11日付)によると、シリア軍がカラムーン山地一帯郊外山岳地帯のヒルバ通行所一帯で反体制武装集団と交戦の末、同地を制圧した。

またナシャービーヤ町、ザマーニーヤ村、ダイル・サルマーン町、タッル・クルディー町一帯、リーハーン農場で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、ラフマーン軍団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 11, 2015、AP, May 11, 2015、ARA News, May 11, 2015、Champress, May 11, 2015、al-Durar al-Shamiya, May 11, 2015、al-Hayat, May 12, 2015、Iraqi News, May 11, 2015、Kull-na Shuraka’, May 11, 2015、May 12 ,2015、al-Mada Press, May 11, 2015、Naharnet, May 11, 2015、NNA, May 11, 2015、Reuters, May 11, 2015、SANA, May 11, 2015、UPI, May 11, 2015などをもとに作成。

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マムルーク国民安全保障会議議長解任・軟禁の噂(2015年5月11日)

『デイリー・テレブラフ』(5月11日付)は、複数の大統領府筋の話として、アリー・マムルーク国民安全保障会議議長が「アサド大統領に対するクーデタを起こす懸念が高まった」ために解任され、自宅軟禁状態に置かれた可能性があると伝えた。

マムルーク国民安全保障会議議長については、最近になって白血病を患い入院したとの噂も流れている。

AFP, May 11, 2015、AP, May 11, 2015、ARA News, May 11, 2015、Champress, May 11, 2015、The Daily Telegraph, May 11, 2015、al-Hayat, May 12, 2015、Iraqi News, May 11, 2015、Kull-na Shuraka’, May 11, 2015、al-Mada Press, May 11, 2015、Naharnet, May 11, 2015、NNA, May 11, 2015、Reuters, May 11, 2015、SANA, May 11, 2015、UPI, May 11, 2015などをもとに作成。

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