トルコ軍がハサカ県ジュワーディーヤ村北部を侵犯、国境から100メートルの地点に侵入(2015年12月27日)

ARA News(12月27日付)は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊に近い信頼できる複数の地元筋の話として、トルコ軍がハサカ県ジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村北部の国境地帯に位置するダイルナー・アーガー村近く、国境から約100メートルのシリア領内の地点に侵入したと伝えた。

AFP, December 27, 2015、AP, December 27, 2015、ARA News, December 27, 2015、Champress, December 27, 2015、al-Hayat, December 28, 2015、Iraqi News, December 27, 2015、Kull-na Shuraka’, December 27, 2015、al-Mada Press, December 27, 2015、Naharnet, December 27, 2015、NNA, December 27, 2015、Reuters, December 27, 2015、SANA, December 27, 2015、UPI, December 27, 2015などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍は、ユーフラテス川西岸への進軍を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つマンビジュ市に迫る(2015年12月27日)

アレッポ県では、ARA News(12月27日付)によると、ユーフラテス川のティシュリーン・ダムおよび同川東岸一帯を制圧した西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、ユーフラテス川西岸に進軍し、ダーイシュ(イスラーム国)と戦闘を続けた。

また、人民防衛隊主体のシリア民主軍が制圧したティシュリーン・ダム一帯では、ダーイシュとシリア民主軍の戦闘が続き、ヘリコプター(所属明示せず)が同地一帯を砲撃した。

これに対して、ダーイシュはティシュリーン・ダム近郊で爆弾をしかけた車で自爆攻撃を行うなど抗戦を続けたという。

また、西クルディスタン移行期民政局の実効支配下にあるアイン・アラブ市西部のクッビー村、タッル・アブル村をダーイシュが砲撃した。

一方、アレッポ県では、ARA News(12月27日付)によると、米トルコが設置合意した「安全地帯」西端のアアザーズ市の南部に位置するマンナグ航空基地一帯に、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、革命家軍などからなるシリア民主軍が侵攻、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室を構成する反体制武装集団と交戦した。

AFP, December 27, 2015、AP, December 27, 2015、ARA News, December 27, 2015、Champress, December 27, 2015、al-Hayat, December 28, 2015、Iraqi News, December 27, 2015、Kull-na Shuraka’, December 27, 2015、al-Mada Press, December 27, 2015、Naharnet, December 27, 2015、NNA, December 27, 2015、Reuters, December 27, 2015、SANA, December 27, 2015、UPI, December 27, 2015などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領はイランのシリア介入を「宗派主義的動機」によると批判するとともに、ダーイシュ(イスラーム国)とPYDを「PKKと大差ない」と酷評(2015年12月27日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、シリア情勢に関して「もしイランが宗派主義的な動機でアサドの後ろ盾になっていなかったら、我々は今日、彼らとシリアなどの問題について議論できていたはずだ」と述べた。

エルドアン大統領は、ロシア、イラン、ダーイシュ、そしてクルド人が、シリアで「無実の人々を容赦なく殺している」と批判したうえで、「ダーイシュや民主統一党は…クルディスタン労働者党(PKK)と同じようなもので大差はない…。これらの組織は、世界規模の主導権争いの道具だ」と断じた。

AFP, December 27, 2015、AP, December 27, 2015、ARA News, December 27, 2015、Champress, December 27, 2015、al-Hayat, December 28, 2015、Iraqi News, December 27, 2015、Kull-na Shuraka’, December 27, 2015、al-Mada Press, December 27, 2015、Naharnet, December 27, 2015、NNA, December 27, 2015、Reuters, December 27, 2015、SANA, December 27, 2015、UPI, December 27, 2015などをもとに作成。

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ダマスカス県南部一帯からのダーイシュ、ヌスラ戦線の退去を受けて、ハマースを除くパレスチナ諸派がシリア政府の要請を受け、治安維持を目的とした合同部隊の結成を準備(2015年12月27日)

『ハヤート』(12月28日付)は、複数のパレスチナ筋の話として、ダマスカス県ヤルムーク区、カダム区、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市一帯からのダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線などのメンバー約3,500人の退去を受けて、シリア政府がハマースを除くパレスチナ諸派に対して、同地の治安維持を目的とした合同部隊を結成するよう要請した、と伝えた。

これを受け、パレスチナ諸派は近く会合を開き、約300人の隊員からなる合同治安部隊を発足させるという。

AFP, December 27, 2015、AP, December 27, 2015、ARA News, December 27, 2015、Champress, December 27, 2015、al-Hayat, December 28, 2015、Iraqi News, December 27, 2015、Kull-na Shuraka’, December 27, 2015、al-Mada Press, December 27, 2015、Naharnet, December 27, 2015、NNA, December 27, 2015、Reuters, December 27, 2015、SANA, December 27, 2015、UPI, December 27, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がダルアー県カフルシャムス町でジハード主義武装集団メンバー17人を殲滅(2015年12月27日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍と国防隊がカフルシャムス町でジハード主義武装集団を攻撃、メンバー17人を殲滅した。

またロシア軍と思われる戦闘機がシャイフ・マスキーン市各所を6回にわたり空爆、同地一帯では、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

ロシア軍と思われる戦闘機はこのほかにも、サイダー町・キヒール村間の街道を3回にわたり空爆したという。

さらに、シリア軍はハーッラ市を「樽爆弾」で攻撃し、男性1人が死亡するとともに、インヒル市を砲撃、これに対して火ジャー度主語武装集団はサナマイン市近郊のシリア軍第9師団拠点を砲撃した。

一方、SANA(12月27日付)によると、シリア運がダルアー市避難民キャンプ一帯、旧税関地区、マンシヤ村、ヤードゥーダ村、カフルシャムス町で、イスラーム・ムサンナー運動、フルカーン旅団などからなる反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタッラフ村を「樽爆弾」で空爆した。

一方、シリア軍がSANA(12月27日付)によると、カフルヌブーダ町でガーブの鷹連合の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がティールマアッラ村を「樽爆弾」で空爆する一方、タルビーサ市を砲撃した。

一方、SANA(12月27日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村南部のアルワーン農場でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、人民諸委員会、ヒズブッラー戦闘員がアレッポ市ラーシディーン地区などで山地の鷹旅団、ヌールッディーン・ザンキー運動、イスラーム自由旅団などと抗戦した。

またアレッポ市南部郊外のハーン・トゥーマーン村ではロシア軍が2回にわたり空爆を行った。

これらの戦闘で、ジハード主義武装集団戦闘員4人を含む19人が死亡した。

一方、SANA(12月27日付)によると、シリア軍がアレッポ市フルワーニーヤ地区、ラスム・カマー村などでシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月27日付)によると、シリア軍がジャルジャナーズ村でシャームの民のヌスラ戦線の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(12月27日付)によると、シリア軍がマルジュ・スルターン村一帯で、シャームの民のヌスラ戦線、ラフマーン軍団、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、イスラーム軍はインターネットを通じて声明を出し、マルジュ・スルターン村一帯での戦闘で、シリア軍兵士25人以上を殺害し、同地の拠点複数カ所を制圧したと主張した。

AFP, December 27, 2015、AP, December 27, 2015、ARA News, December 27, 2015、Champress, December 27, 2015、al-Hayat, December 28, 2015、Iraqi News, December 27, 2015、Kull-na Shuraka’, December 27, 2015、al-Mada Press, December 27, 2015、Naharnet, December 27, 2015、NNA, December 27, 2015、Reuters, December 27, 2015、SANA, December 27, 2015、UPI, December 27, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍と思われる戦闘機がアレッポ県内のダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点の一つバーブ市などを爆撃(2015年12月27日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つバーブ市、および米トルコが設置合意した「安全地帯」内のダービク村近郊の穀物サイロ地区を、ロシア軍と思われる戦闘機が空爆した。

一方、SANA(12月27日付)によると、シリア軍がシャルバア村でダーイシュ(イスラーム国)を掃討、同村およびその周辺一帯を制圧した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がマヒーン町一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、またロシア軍と思われる戦闘機が同地を空爆した。

一方、SANA(12月27日付)によると、シリア軍がシャーイル・ガス採掘所一帯、タドムル市郊外、カルヤタイン市一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(12月27日付)によると、シリア軍がシャアフ村北東部でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、バラダー渓谷でジハード主義武装集団がダーイシュ(イスラーム国)を名乗る武将集団と交戦し、前者のメンバー5人が死亡した。

AFP, December 27, 2015、AP, December 27, 2015、ARA News, December 27, 2015、Champress, December 27, 2015、al-Hayat, December 28, 2015、Iraqi News, December 27, 2015、Kull-na Shuraka’, December 27, 2015、al-Mada Press, December 27, 2015、Naharnet, December 27, 2015、NNA, December 27, 2015、Reuters, December 27, 2015、SANA, December 27, 2015、UPI, December 27, 2015などをもとに作成。

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イスラーム軍がシリア政府との交渉にあたる反体制派の統一代表団の人選を担当する最高交渉委員会からの脱会を決定か?(2015年12月27日)

ARA News(12月27日付)は、イスラーム軍のイサーム・ブワイダーニー氏率いる新司令部は、シリア政府との交渉にあたる反体制派の統一代表団の人選を担当する最高交渉委員会からの脱会を決定、発表したと伝えた。

しかし、イスラーム軍のイスラーム・アッルーシュ報道官(大尉)は、クッルナー・シュラカー(12月27日付)の取材に対して、ザフラーン・アッルーシュ司令官殺害を受けて、イスラーム軍が最高交渉委員会(シリア政府との交渉にあたる反体制派統一代表団の人選を担当する機関)から脱会するとするロシアのメディアなどの一部報道を否定した。

AFP, December 27, 2015、AP, December 27, 2015、ARA News, December 27, 2015、Champress, December 27, 2015、al-Hayat, December 28, 2015、Iraqi News, December 27, 2015、Kull-na Shuraka’, December 27, 2015、al-Mada Press, December 27, 2015、Naharnet, December 27, 2015、NNA, December 27, 2015、Reuters, December 27, 2015、SANA, December 27, 2015、UPI, December 27, 2015などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長はサミール・クンタール氏暗殺への報復を約束(2015年12月27日)

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はテレビ演説を行い、20日のイスラエル軍によると思われるダマスカス郊外県ジャルマーナー市への攻撃でサミール・クンタール氏が死亡した事件に関して「サミール暗殺の報復は必ず行われる…。イスラエル人は国境沿いにネズミのように隠れている…。イスラエル人は心配したほうがいい」と述べ、イスラエルへの報復攻撃の可能性を示唆した。

マナール・チャンネル(12月27日付)が伝えた。

Naharnet, December 27, 2015
Naharnet, December 27, 2015


AFP, December 27, 2015、AP, December 27, 2015、ARA News, December 27, 2015、Champress, December 27, 2015、al-Hayat, December 28, 2015、Iraqi News, December 27, 2015、Kull-na Shuraka’, December 27, 2015、al-Mada Press, December 27, 2015、Naharnet, December 27, 2015、NNA, December 27, 2015、Reuters, December 27, 2015、Qanat al-Manar, December 27, 2015、SANA, December 27, 2015、UPI, December 27, 2015などをもとに作成。

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米主導の有志連合はシリア領内で5回の爆撃を実施(2015年12月26日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月26日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して33回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は5回で、マンビジュ市近郊(3回)、ラッカ市近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, December 27, 2015などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、アレッポ県東部ティシュリーン・ダム一帯を制圧(2015年12月26日)

アレッポ県では、ARA News(12月26日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、マンビジュ市南東部のユーフラテス川岸のティシュリーン・ダムおよび同地一帯(ユーフラテス川東岸)を完全制圧した。

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ARA News(12月26日付)によると、25日に引き続き、ラッカ革命家旅団の戦闘員100人が、同旅団からの「離反」とシリア民主軍への参加を表明した。

AFP, December 26, 2015、AP, December 26, 2015、ARA News, December 26, 2015、Champress, December 26, 2015、al-Hayat, December 27, 2015、Iraqi News, December 26, 2015、Kull-na Shuraka’, December 26, 2015、al-Mada Press, December 26, 2015、Naharnet, December 26, 2015、NNA, December 26, 2015、Reuters, December 26, 2015、SANA, December 26, 2015、UPI, December 26, 2015などをもとに作成。

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ダイル・ザウル市一帯でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が激戦(2015年12月26日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がダイル・ザウル市ラサーファ地区、工業地区、ハウィーカ地区、フワイジャト・サクル地区、旧空港地区を26回にわたり空爆、またシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)とラサーファ地区で交戦した。

一方、SANA(12月26日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区、工業地区でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、これに関して、ダーイシュの通信部門アアマーク通信は、シリア軍兵士53人を殲滅したと発表した。

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アレッポ県では、SANA(12月26日付)によると、シリア軍は、アレッポ市東部一帯でのダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ジュルーフ村、シャルバア丘を制圧した。

シリア軍はまた、タッル・ハッターバート村、アージューズィーヤ村、ハナースィル市北部、でダーイシュの拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月26日付)によると、シリア軍がマヒーン・カビール山、マヒーン町、西サラム村、東サラーム村、タドムル市北部、ハドス村、ウンム・カッドゥーム丘、マヒーン・ガソリン・スタンド一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 26, 2015、AP, December 26, 2015、ARA News, December 26, 2015、Champress, December 26, 2015、al-Hayat, December 27, 2015、Iraqi News, December 26, 2015、Kull-na Shuraka’, December 26, 2015、al-Mada Press, December 26, 2015、Naharnet, December 26, 2015、NNA, December 26, 2015、Reuters, December 26, 2015、SANA, December 26, 2015、UPI, December 26, 2015などをもとに作成。

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アレッポ市北部バーシュカウィー村一帯で、シリア軍とヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が激しく交戦(2015年12月26日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市北部のバーシュカウィー村(シリア政府支配下)でシャームの民のヌスラ戦線がシリア軍拠点に対して爆弾を仕掛けた車で自爆攻撃を行った。

この攻撃の直後、同地一帯でシリア軍、国防隊とヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦し、シリア軍側に33人、ヌスラ戦線側に38人の死者が出た。

この戦闘で、ヌスラ戦線側はバーシュカウィー村の複数カ所を制圧したという。

またアレッポ市南部のハーン・トゥーマーン村一帯でも、シリア軍がヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

このほか、アレッポ市ハーリディーヤ地区、バニー・ザイド地区、ライラムーン地区でシリア軍、国防隊がアレッポ・ファトフ軍作戦司令室と交戦した。

こうしたなか、戦闘機(所属明示せず)が、ヌスラ戦線などが展開するバーシュカウィー村、ムサイビーン丘、アレッポ市ラーシディーン地区、スーク・ジャバス地区などを空爆した。

一方、SANA(12月26日付)によると、シリア軍がアレッポ市カラム・ダアダア地区、ブスターン・カスル地区、バーシュカウィー村一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月26日付)によると、反体制武装集団(アンサール・シャーム大隊)がシリア軍との戦闘の末、クルド山最高峰のガザール丘を制圧した。

また、シリア軍と反体制武装集団の戦闘は、ナビー・ユーヌス峰一帯などでも行われ、ロシア軍が同地を空爆した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がジャルジャナーズ町を空爆し、子供2人を含む5人が死亡した。

戦闘機はまた、マアッルバリート村一帯を空爆したほか、ロシア軍と思われる戦闘機はタマーニア町、アービディーン村を空爆した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がシャイフ・マスキーン市各所を空爆、またシリア軍が同地を砲撃するなどして、反体制武装集団と交戦し、少なくとも2人が死亡した。

またシリア軍はナワー市を「樽爆弾」で空爆し、女性1人、子供1人を含む4人が死亡した。

このほか、ダルアー市の治安厳戒地区に、ジハード主義武装集団が砲撃した。

一方、SANA(12月26日付)によると、シリア軍がラハム村、東ムライハ町、カラク村でジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、ザフラーン・アッルーシュ司令官を失ったイスラーム軍が、ジャウバル区でシリア軍の拠点複数カ所への爆破攻撃を行い、兵士28人を殺害したと発表した。

シリア人権監視団によると、ジャウバル区では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーライヤー市、ムウダミーヤト・シャーム市を「樽爆弾」で空爆し、ジハード主義武装集団戦闘員3人が死亡した。

またロシア軍と思われる戦闘機が、マルジュ・スルターン村一帯を空爆、またシリア軍、国防隊が同地一帯でヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

このほか、シリア軍、国防隊は、タッル・クルディー町一帯で、ジハード主義武装集団と交戦し、ダイル・ムクリン町・イフラ村間の街道一帯、キスワ市一帯を砲撃した。

一方、SANA(12月26日付)によると、シリア軍がドゥーマー市郊外で、ジハード主義武装集団が掘削した全長200メートルの地下トンネルを発見、これを破壊した。

他方、クッルナー・シュラカー(12月27日付)によると、クドスィーヤー市軍事評議会司令官のハムディー・マストゥー氏(アブー・ザイド)が同市にあるビール工場近くで何者かに暗殺された。

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ハマー県では、SANA(12月26日付)によると、シリア軍がアトシャーン村、ラターミナ町、マアルカバ村、サルマーニーヤ村、タマーニア町でシャーム自由人イスラーム運動、シャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月26日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村、タルビーサ市、クナイトラート村、イッズッディーン村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 26, 2015、AP, December 26, 2015、ARA News, December 26, 2015、Champress, December 26, 2015、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2015、al-Hayat, December 27, 2015、Iraqi News, December 26, 2015、Kull-na Shuraka’, December 26, 2015、December 27, 2015、al-Mada Press, December 26, 2015、Naharnet, December 26, 2015、NNA, December 26, 2015、Reuters, December 26, 2015、SANA, December 26, 2015、UPI, December 26, 2015などをもとに作成。

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ヌスラ戦線とシリア国民連合がイスラーム軍ザフラーン・アッルーシュ司令官殺害を「ロシアの爆撃」と断じ非難(2015年12月26日)

ダマスカス県東グータ地方での戦闘でイスラーム軍と共闘するアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、イスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官が「ロシアの空爆」によって殺害されたと断じ、遺族に弔意を示した。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、イスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官死亡が「ロシアの空爆」によるものだと断じたうえで、「ダーイシュ(イスラーム国)を利するもので、国連がシリアで推し進める政治プロセスを反故にしようとする試み」と批判した。

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ヌスラ戦線、シリア革命反体制勢力国民連立以外にも、中部師団、ファーティヒーン軍、第24歩兵師団が声明を出し、アッルーシュ司令官殺害を非難した。

AFP, December 26, 2015、AP, December 26, 2015、ARA News, December 26, 2015、Champress, December 26, 2015、al-Hayat, December 27, 2015、Iraqi News, December 26, 2015、Kull-na Shuraka’, December 26, 2015、al-Mada Press, December 26, 2015、Naharnet, December 26, 2015、NNA, December 26, 2015、Reuters, December 26, 2015、SANA, December 26, 2015、UPI, December 26, 2015などをもとに作成。

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イスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官殺害を受けて、ダマスカス県南部からのダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線戦闘員の退去が一時延期(2015年12月26日)

シリア人権監視団によると、ダマスカス県ヤルムーク区(難民キャンプ一帯)、カダム区、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市で籠城を続けてきたダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線などの戦闘員約3,500人の退去が、イスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官殺害を受けて一時中断された。

同監視団によると、一時中断は、①ラッカ県やアレッポ県にいたる進路(ヒムス県、ハマー県)での安全がロジスティックな理由で確保できなかったこと、②ヌスラ戦線戦闘員が退避先をアレッポ県ではなく、イドリブ県に変更するよう求めたことなどが理由で、予定されていた1,200人の退去は26日に行われるという。

AFP, December 26, 2015、AP, December 26, 2015、ARA News, December 26, 2015、Champress, December 26, 2015、al-Hayat, December 27, 2015、Iraqi News, December 26, 2015、Kull-na Shuraka’, December 26, 2015、al-Mada Press, December 26, 2015、Naharnet, December 26, 2015、NNA, December 26, 2015、Reuters, December 26, 2015、SANA, December 26, 2015、UPI, December 26, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)のバグダーディー指導者が声明で、イスラーム教徒に対してサウジアラビアへの反抗を呼びかける(2015年12月26日)

ダーイシュ(イスラーム国)の広報部門の一つフルカーン広報制作機構は、インターネットを通じてアブー・バクル・バグダーディー指導者の音声声明(https://www.youtube.com/watch?v=DYRNA6-Qsl4)を配信した。

「それであなたがたは待ちなさい。わたしたちもあなたがたと共に待つものである」(9:52)と題された約25分の声明でバグダーディー氏は、サウジアラビアが結成を発表したアラブ・イスラーム諸国34カ国からなる対テロ軍事同盟を指弾し、イラク、シャーム、イエメンをはじめとするすべての場所を救済するようイスラーム教徒に呼びかけた。

バグダーディー氏は「背教国家が今日のようにイスラーム教徒と戦うために同盟したことはこれまでになかった。我々に対して背教国家が同盟を作ったことは、イスラーム国(ダーイシュ)が信仰の頂点をなし、戦いの陣頭指揮を執っていることを如術に示すものだ」としたうえで、「もしこの同盟がイスラーム的なものであり、シーア派や無神論者であるクルド人と戦っていたら、共産主義の中国がこの同盟を支持してはいなかったろう。またその目的はパレスチナ解放に向けられただろう。ユダヤ人は我々がパレスチナを忘れてしまったと考えている。しかしそんなことはない。我々はいずれ、アッラーのお許しのもと、パレスチナに戻ってくる」と主張した。

そのうえで「イスラーム教徒のなかには、これがイスラーム教やイスラーム教徒に対する戦争ではないと考えている者がまだいる。しかし、このように考えている者はどれほどの過ちを犯していることか」と強調、「二大聖地の民」に対してサウジアラビアの既存の体制に立ち向かうよう呼びかけた。


AFP, December 26, 2015、AP, December 26, 2015、ARA News, December 26, 2015、Champress, December 26, 2015、al-Hayat, December 27, 2015、Iraqi News, December 26, 2015、Kull-na Shuraka’, December 26, 2015、al-Mada Press, December 26, 2015、Naharnet, December 26, 2015、NNA, December 26, 2015、Reuters, December 26, 2015、SANA, December 26, 2015、UPI, December 26, 2015などをもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表「シリア政府と反体制派の和平交渉を1月25日にジュネーブで開催する」(2015年12月26日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は、国連安保理決議第2254号に基づき、シリア政府と反体制派の統一代表団による交渉を2016年1月25日にスイスのジュネーブで開催すると発表した。

SANA(12月26日付)が伝えた。

AFP, December 26, 2015、AP, December 26, 2015、ARA News, December 26, 2015、Champress, December 26, 2015、al-Hayat, December 27, 2015、Iraqi News, December 26, 2015、Kull-na Shuraka’, December 26, 2015、al-Mada Press, December 26, 2015、Naharnet, December 26, 2015、NNA, December 26, 2015、Reuters, December 26, 2015、SANA, December 26, 2015、UPI, December 26, 2015などをもとに作成。

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トルコ軍はハサカ領内の進駐部隊の規模を縮小(2015年12月25日)

ハサカ県では、ARA News(12月25日付)によると、23日にマアバダ町(カルキールキー)近郊に侵入、国境から100メートルの位置するカリー・アフリートキー丘に展開していたトルコ軍が装甲車1輌を含む車輌2輌と兵士9人を残して撤退した。

AFP, December 25, 2015、AP, December 25, 2015、ARA News, December 25, 2015、Champress, December 25, 2015、al-Hayat, December 26, 2015、Iraqi News, December 25, 2015、Kull-na Shuraka’, December 25, 2015、al-Mada Press, December 25, 2015、Naharnet, December 25, 2015、NNA, December 25, 2015、Reuters, December 25, 2015、SANA, December 25, 2015、UPI, December 25, 2015などをもとに作成。

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シリア政府との停戦合意に基づき、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーら3,600人がダマスカス県南部から、ヌスラ戦線メンバー200人強がダルアー県から退去開始(2015年12月25日)

『ハヤート』(12月26日付)などによると、ヤルムーク区(パレスチナ難民キャンプ一帯)、カダム区で籠城を続けてきたダーイシュ(イスラーム国)を名乗る反体制武装集団メンバーが、シリア政府との間で交わした停戦合意に基づき、退去希望者約4,000人の退去が始まった。

シリア人権監視団(12月26日付)によると、シリア政府との停戦合意を拒否する戦闘員および民間人3,620人が退去を予定しており、うちダーイシュのメンバーは2,090人、残る1,500人強はシャームの民のヌスラ戦線などのメンバー・支持者だという。

また『ハヤート』(12月26日付)も、シリア政府筋の話として、退去予定者の数が3,567人ほどで、うち1,000人が戦闘員で、そのほとんどがダーイシュ・メンバーだと伝えた。

退去予定者のなかにはヌスラ戦線などほかの武装集団のメンバーも含まれているという。

また、退去予定者を搬送するための大型旅客バス台が、シリア軍部隊とともに同地区に入ったという。

このシリア軍部隊は、退去予定者からの重火器などの引き渡しを担当するという。

なお、複数の信頼できる消息筋によると、停戦合意は、①カダム区に籠城していたダーイシュ・メンバーの負傷者の搬送、②ダーイシュ・メンバーの家族およびカダム区からの退去を望む住民の移送、③ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ、カダム区、ハジャル・アスワド市などダマスカス県南部で籠城するダーイシュのメンバーのダマスカス郊外県東部のビール・カスブ区、ラッカ市、あるいはヒムス県中部(タドムル市方面)への移送、という3段階からなるという。

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シリア人権監視団は、ダルアー県で活動を続けていたアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線メンバー212人がアレッポ県に向けた退去した、と発表した。

ヌスラ戦線メンバーの退去は、アブー・ムハンマド・ジャウラーニー最高指導者の指示によって行われるイラン人捕虜の解放の一貫として行われたという。

アレッポ県に退去するメンバーのほとんどは、ジャウラーニー最高指導者と同郷のダイル・ザウル県出身者で、そのなかにはヌスラ戦線付シャリーア学者のアブー・マーリヤー・カフターニー氏も含まれているという。

AFP, December 25, 2015、AP, December 25, 2015、ARA News, December 25, 2015、Champress, December 25, 2015、al-Hayat, December 26, 2015、Iraqi News, December 25, 2015、Kull-na Shuraka’, December 25, 2015、al-Mada Press, December 25, 2015、Naharnet, December 25, 2015、NNA, December 25, 2015、Reuters, December 25, 2015、SANA, December 25, 2015、UPI, December 25, 2015などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍がアレッポ県東部のティシュリーン・ダム攻略に向けてダーイシュ(イスラーム国)への攻撃を激化する一方、ダーイシュは「安全保障地帯」の反体制派の拠点マーリア市に進行(2015年12月25日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ティシュリーン・ダム(マンビジュ市南東部)に近いユーフラテス川東岸に進軍し、ダーイシュ(イスラーム国)と25日晩から激しく交戦し、複数の農場、拠点を制圧、またアレッポ県東部とラッカ県のダーイシュ支配地域を結ぶ街道を遮断した。

一方、ARA News(12月25日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の実効支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区で、人民防衛隊とシャームの民のヌスラ戦線が交戦した。

また、ARA News(12月25日付)によると、ダーイシュはまた24日晩からマーリア市への突入を試み、同地一帯での攻撃を激化させたという。

他方、シリア人権監視団によると、米トルコが設置合意した県北部の「安全地帯」内のカフラ村一帯で、ダーイシュと反体制武装集団が交戦し、前者のメンバー5人と後者のメンバー12人が死亡した。

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ラッカ県タッル・アブヤド市のアラブ系部族からなる民兵組織約70人が声明を出し、これまで所属していたラッカ革命家戦線(自由シリア軍)を「離反」し、西クルディスタン移行期民政局が主導するシリア民主軍に所属すると発表した。

ラッカ革命家戦線はシリア民主軍に参加しており、これによってこの民兵70人はシリア民主軍の直属となった。

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ヒムス県では、SANA(12月25日付)によると、シリア軍がマヒーン町、フワーリーン村、ハドス村、ザアフラーナ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点などを空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(12月25日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル軍事費工場一帯でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、アッシリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)によってタッル・シャーミーラーン村一帯で拉致されていた住民(アッシリア教徒)のうち25人が新たに釈放された。

AFP, December 25, 2015、AP, December 25, 2015、ARA News, December 25, 2015、Champress, December 25, 2015、al-Hayat, December 26, 2015、Iraqi News, December 25, 2015、Kull-na Shuraka’, December 25, 2015、al-Mada Press, December 25, 2015、Naharnet, December 25, 2015、NNA, December 25, 2015、Reuters, December 25, 2015、SANA, December 25, 2015、UPI, December 25, 2015などをもとに作成。

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シリア軍とロシア軍がダマスカス郊外県東グータ地方、アレッポ県アアザーズ市を爆撃(2015年12月25日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)が東グータ地方のハムーリーヤ市、アルバイン市など各所を激しく空爆し、子供10人、女性2人を含む26人が死亡した。

シリア軍はまた、ダーライヤー市各所に「樽爆弾」28発を投下、ムウダミーヤト・シャーム市南部一帯で、国防隊とともに、ジハード主義武装集団と交戦した。

さらにハーン・シャイフーン・キャンプ一帯、サラーム高速道路(西グータ地方)一帯をロシア軍と思われる戦闘機が9回にわたり空爆した。

一方、SNN(12月25日付)は、シリア政府が、バラダー渓谷での反体制武装集団との停戦合意に従い、バスィーマ町・アシュラフィーヤト・ワーディー町街道の封鎖を解除したと伝えた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がアアザーズ市およびその一帯を空爆し3人が死亡(その後、シリア人権監視団は、女性3人、子供2人を含む14人が死亡したと改めて発表)、またアレッポ市アズィーズィーヤ地区(シリア軍支配地域)にジハード主義武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、1人が死亡した。

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ラタキア県では、SANA(12月25日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、県北部のルワイサト・アウダ村、ルワイサト・ハラーミー村でジハード主義武装集団を掃討、同地一帯を制圧した。

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ヒムス県では、SANA(12月25日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村、カンヌ山、ワーディー・ハナーズィール、タルビーサ市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(12月25日付)によると、シリア軍がザカート村、カフルズィーター市、ラターミナ町でシャーム自由人イスラーム運動、イッザ連合を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月25日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市、ファッティーラ村でジハード主義武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(12月25日付)によると、シリア軍がダルアー市マンシヤ地区などでジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 25, 2015、AP, December 25, 2015、ARA News, December 25, 2015、Champress, December 25, 2015、al-Hayat, December 26, 2015、Iraqi News, December 25, 2015、Kull-na Shuraka’, December 25, 2015、al-Mada Press, December 25, 2015、Naharnet, December 25, 2015、NNA, December 25, 2015、Reuters, December 25, 2015、SANA, December 25, 2015、SNN, December 25, 2015、UPI, December 25, 2015などをもとに作成。

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イスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官らダマスカス郊外県東グータ地方で活動するジハード主義武装集団の幹部多数がシリア軍(ないしはロシア軍)の爆撃で死亡、反体制派はロシアをこぞって非難(2015年12月25日)

軍武装部隊総司令部は声明を出し、シリア軍がダマスカス郊外県東グータ地方にある「テロリスト」拠点複数カ所に対して特殊作戦を行い、イスラーム軍の最高指導者ザフラーン・アッルーシュ氏およびイスラーム軍、シャーム自由人イスラーム運動、ラフマーン軍団のメンバー多数を殲滅したと発表した。

特殊作戦は、軍の諜報活動や住民の協力によって得られた情報をもとに実施されたという。

SANA(12月25日付)が発表した。

SANA, December 25, 2015
SANA, December 25, 2015

 

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アッルーシュ司令官死亡に関して、シリア人権監視団は、戦闘機(所属は明示せず)がマルジュ・スルターン村近郊のウーターヤー町への空爆によって、アッルーシュ氏、イスラーム軍の治安部門責任者を含む幹部5人が死亡した」と発表した(その後、シリア人権監視団は26日、アッルーシュ司令官とイスラーム軍の司令官5人を含む13人が死亡したと改めて発表した)。

Naharnet, December 25, 2015
Naharnet, December 25, 2015

空爆は、イスラーム軍、ラフマーン軍などジハード主義武装集団の会合を狙って行われたという。

また、複数の消息筋によると、この攻撃により、ラフマーン軍団の司令官アブドゥンナースィル・シュマイル氏を含む同軍団メンバー16人も死亡したという。

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アッルーシュ氏は、1971年、ダマスカス郊外県ドゥーマー市生まれ。父はドゥーマー市の著名なシャイフの一人、アブドゥッラー・アッルーシュ氏。ダマスカス大学イスラーム法学部卒。

1987年以降、その活動を危険視した治安当局によってたびたび逮捕・拘束された経験があり、2009年以降はサイドナーヤー刑務所に収監されていた。

2011年3月の恩赦により釈放(2011年6月22日)されると、武力による政権打倒をめざし、「イスラーム連隊」の名で武装集団を結成。

同集団はその後、「イスラーム旅団」に改称し、最終的に2013年12月、ダマスカス郊外県などで活動する43の武装集団を統合し、「イスラーム軍」を結成した。

オリエント・ネット(12月25日付)によると、イスラーム軍は、64の大隊(を名乗る武装集団)と26の事務局から構成されているという。

なお、シリア軍の標的となったイスラーム軍、ラフマーン軍団、シャーム自由人イスラーム運動は12月15日、シャームの民のヌスラ戦線、アジュナード・シャーム・イスラーム連合とともにマルジュ・スルターン村奪還に向けた合同作戦司令室を設置するなど、連携を強化していた。

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クッルナー・シュラカー(12月25日付)は、複数の現地筋の話として、アッルーシュ司令官死亡を受け、イスラーム軍はイサーム・ブワイダーニー氏(アブー・ハマーム)を新司令官に任命した、と伝えた。

『ハヤート』(12月27日付)によると、ブワイダーニー氏は、アッルーシュ氏と同じくドゥーマー市出身で、商店を営んでいたという。

Kull-na Shuraka', December 26, 2015
Kull-na Shuraka’, December 26, 2015

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リヤドでの反体制派合同会合で新設された反体制派統一代表団人選を担当する最高交渉委員会の委員長を務めるリヤード・ヒジャーブ元首相は、イスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官死亡に関して、ロシア軍の空爆によるものだと非難したうえで、「シリア政府との交渉に適切でない…困難な状況」だと指摘、国際社会に対してシリア政府の「虐殺」を停止させるべく行動するよう呼びかけた。

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リヤドでのシリア反体制派合同会議のリヤード・ナアサーン・アーガー報道官はイスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官の死亡に関してフェイスブックを通じて声明を出し、ロシア軍の空爆によるものだと非難した。

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これ以外にも、シャーム自由人イスラーム運動、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、シャーム軍団、ヤルムーク軍、南部戦線、フルカーン旅団、シャーム軍、海岸第10師団、シャーム革命家大隊、アンサール・シャーム、シャーム戦線、東部獅子軍、ラフマーン軍団、北部師団、自由シリア軍所属16組織(ムジャーヒディーン軍、ヌールッディーン・ザンキー運動、第111師団など)、シャームの民中隊が声明を出し、アッルーシュ司令官殺害を非難した。

AFP, December 25, 2015、AP, December 25, 2015、ARA News, December 25, 2015、Champress, December 25, 2015、al-Hayat, December 26, 2015、December 27, 2015、Iraqi News, December 25, 2015、Kull-na Shuraka’, December 25, 2015、al-Mada Press, December 25, 2015、Naharnet, December 25, 2015、NNA, December 25, 2015、Orient Net, December 25, 2015、Reuters, December 25, 2015、SANA, December 25, 2015、UPI, December 25, 2015などをもとに作成。

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イランのアブドゥッラフヤーン外務副大臣「シリアのテロ組織を良い組織と悪い組織に分けることは避けるべき」(2015年12月25日)

イランのホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務副大臣(アラブ・アフリカ担当)は、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表との電話会談で、2016年1月に開始予定のシリア紛争解決に向けた停戦・政治移行プロセスに関して「テロ組織を良い組織と悪い組織に分けることは避けるべき」と述べた。

『ハヤート』(12月26日付)が伝えた。

AFP, December 25, 2015、AP, December 25, 2015、ARA News, December 25, 2015、Champress, December 25, 2015、al-Hayat, December 26, 2015、Iraqi News, December 25, 2015、Kull-na Shuraka’, December 25, 2015、al-Mada Press, December 25, 2015、Naharnet, December 25, 2015、NNA, December 25, 2015、Reuters, December 25, 2015、SANA, December 25, 2015、UPI, December 25, 2015などをもとに作成。

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ロシア・カタール外相会談:アティーヤ外務大臣はテロ組織のリスト作成を拒否(2015年12月25日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はモスクワでカタールのハーリド・ビン・ムハンマド・アティーヤ外務大臣と会談し、シリア情勢への対応などについて意見を交わした。

ラブロフ外務大臣は会談後、「シリアの政府と反体制派の交渉開始への支持」をアティーヤ外務大臣と確認したとしたうえで、「シリア政府と交渉を行うシリアの反体制派代表のリスト作成を支援することに関して共通の理解に達した」と述べ、両国の間で歩み寄りが見られたことを明らかにした。

しかし、「シリアの事態正常化に対する取り組みにおいてもっともセンスィティブな問題の一つとして対立があることを認めねばならない。そのなかには、シリア政府の正統性に関するロシア、そしてカタールを含む多くの国々の間の対立がある」と述べ、アサド政権の進退をめぐって意見に隔たりがあることを改めて認めた。

一方、アティーヤ外務大臣は「バッシャール・アサドとその野蛮な体制は、テロの主要な庇護者とみなされる」と主張するとともに、シリアでの停戦プロセスから排除され、「テロとの戦い」の標的となるテロ組織を確定するためのリスト作成については「我々はこれらの組織を分類することに強く反対している。もっとも重要なのは、こうした組織が武器を持つに至った背景だ」と述べ反論した。

『ハヤート』(12月26日付)が伝えた。

AFP, December 25, 2015、AP, December 25, 2015、ARA News, December 25, 2015、Champress, December 25, 2015、al-Hayat, December 26, 2015、Iraqi News, December 25, 2015、Kull-na Shuraka’, December 25, 2015、al-Mada Press, December 25, 2015、Naharnet, December 25, 2015、NNA, December 25, 2015、Reuters, December 25, 2015、SANA, December 25, 2015、UPI, December 25, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍の9月末以降のシリア領内での爆撃回数が5,240回に達する(2015年12月25日)

ロシア国防省は、シリア空爆を開始した9月30日から12月24日までのロシア空軍の出撃(攻撃)回数が、巡航ミサイルによる攻撃と長距離爆撃機による攻撃145回を含めて5,240回に達している、と発表した。

また12月24日の出撃回数は189回に達し、アレッポ県(クワイリス航空基地一帯、アイン・アラブ市一帯)、ラタキア県(ヌーバ山一帯)、ダマスカス郊外県(ナシャービーヤ町、ヌーラ村、ドゥーマー市、ザブディーン村一帯)、イドリブ県で攻撃が行われたという。

また国防省は、ダーイシュ(イスラーム国)がトルコへの石油密輸に使用しているタンクローリーに関して、9月30日以降、約2,000輌をシリア領内で破壊したことを明らかにした。

その一方で、ダーイシュとトルコによる石油密売買は、イラクのザーホー国境通行所経由で継続されているとして、トルコ・イラク国境で列をなすタンクローリーの車列の画像などを新たに公開した。

mil.ru, December 25, 2015
mil.ru, December 25, 2015
mil.ru, December 25, 2015
mil.ru, December 25, 2015

 

AFP, December 25, 2015、AP, December 25, 2015、ARA News, December 25, 2015、Champress, December 25, 2015、al-Hayat, December 26, 2015、Iraqi News, December 25, 2015、Kull-na Shuraka’, December 25, 2015、al-Mada Press, December 25, 2015、Naharnet, December 25, 2015、NNA, December 25, 2015、Reuters, December 25, 2015、SANA, December 25, 2015、UPI, December 25, 2015などをもとに作成。

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ハマー県、ラタキア県などで、シリア軍と反体制武装集団の戦闘続く(2015年12月24日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団がアクラブ町のシリア軍拠点を砲撃する一方、サルマーニーヤ村一帯では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員らが、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦と交戦した。

一方、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がサルマーニーヤ村、カフルヌブーダ町でシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、県北部のアスワド・アクバル山一帯、アティーラ村一帯でシリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員らが、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦と交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がアレッポ市シャイフ・マクスード地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がアウラム・クブラー町、ズィルバ村、フライターン市、アレッポ市ライラムーン地区、バニー・ザイド地区、サーフール地区、シャイフ・ハドル地区、ラーシディーン地区で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハーン・シャイフ・キャンプ一帯、ダーライヤー市・ムウダミーヤト・シャーム市間の地域を「樽爆弾」で空爆し、ハラスター市近郊の国際幹線道路一帯で国防隊とともにジハード主義武装集団と交戦した。

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イドリブ県では、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がジスル・シュグール市でファトフ軍の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がアトマーン村、ダルアー市アッバースィーヤ墓地南部でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村、カンヌ山、ワーディー・ハナーズィール、タルビーサ市でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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SANA(12月24日付)は、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、ラタキア県北部の国境地帯の要衝ヌーバ山一帯を完全制圧したと伝え、写真、映像を公開した。

SANA, December 22, 2015
SANA, December 22, 2015

 

AFP, December 24, 2015、AP, December 24, 2015、ARA News, December 24, 2015、Champress, December 24, 2015、al-Hayat, December 25, 2015、Iraqi News, December 24, 2015、Kull-na Shuraka’, December 24, 2015、al-Mada Press, December 24, 2015、Naharnet, December 24, 2015、NNA, December 24, 2015、Reuters, December 24, 2015、SANA, December 24, 2015、UPI, December 24, 2015などをもとに作成。

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ロシア軍、シリア軍、シリア民主軍がアレッポ県、ラッカ県でダーイシュ(イスラーム国)に対して攻勢(2015年12月24日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機が、ハーン・トゥーマーン村およびその周辺、ズィルバ村、ザンマール町、タッル・ハディーヤ村などアレッポ市南部郊外とアレッポ市北部(米トルコが設置合意した「安全地帯」)のアフラス村を空爆した。

また、ARA News(12月24日付)によると、ロシア軍がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つマンビジュ市を空爆し、住民15人が死亡した。

一方、「安全地帯」内のカフラ村郊外では、ダーイシュ(イスラーム国)がジハード主義武装集団戦闘員3人を殺害した。

他方、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がシャルバア村、ラスム・カビール村、ラスム・カマー村、バーブ市、ナイラブ航空基地周辺、アイン・ジャフシュ村、ビージャーン丘、マシュラファ村、ナッジャーラ村、シャマーウィーヤ村、アイン・バイダー村、アイシャ村、ラスム・サルハーン村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆などで攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、ARA News(12月24日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に対する第2次掃討作戦を開始した西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、スィッリーン町郊外のサフジージュ・ジャバード村、ウバイダート村、マルワハ村、マンスィヤ村およびこれらの村周辺の農村2カ所を制圧した。

シリア民主軍はラッカ県のティシュリーン・ダム方面に向かって進軍を続けているという。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・サマン村一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、有志連合と思われる戦闘機が同地を空爆した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がマヒーン町およびその周辺、タドムル市およびその周辺を空爆、またシリア軍がマヒーン町でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(12月24日付)によると、シリア軍がアイヤーシュ丘、マヒーン町郊外、ダフラト・アブー・ファラジュ村、ハドス村東部および北部、大マヒーン山一帯、フワーリーン村・マヒーン町分岐点、タドムル市郊外柑橘園一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆などで攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、戦闘機(所属不明)がダイル・ザウル市工業地区、カナーマート地区、ハウィーカ地区、フワイジャト・サクル、フサイニーヤ町、ジュナイナ村、ジャフラ村、マリーイーヤ村、サルダ山を25回以上にわたり空爆した。


AFP, December 24, 2015、AP, December 24, 2015、ARA News, December 24, 2015、Champress, December 24, 2015、al-Hayat, December 25, 2015、Iraqi News, December 24, 2015、Kull-na Shuraka’, December 24, 2015、al-Mada Press, December 24, 2015、Naharnet, December 24, 2015、NNA, December 24, 2015、Reuters, December 24, 2015、SANA, December 24, 2015、UPI, December 24, 2015などをもとに作成。

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トルコ軍ヘリコプター2機がハサカ県上空を領空侵犯(2015年12月24日)

ハサカ県では、ARA News(12月24日付)によると、トルコ軍のヘリコプター2機がマアバダ(カルキールキー)町上空を侵犯し、同地一帯を旋回した後、ダイリーク市、マーリキー市方面に向かい、約30分後にトルコ領内に帰還した。

AFP, December 24, 2015、AP, December 24, 2015、ARA News, December 24, 2015、Champress, December 24, 2015、al-Hayat, December 25, 2015、Iraqi News, December 24, 2015、Kull-na Shuraka’, December 24, 2015、al-Mada Press, December 24, 2015、Naharnet, December 24, 2015、NNA, December 24, 2015、Reuters, December 24, 2015、SANA, December 24, 2015、UPI, December 24, 2015などをもとに作成。

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シリア政府との停戦合意に従い、ダーイシュ(イスラーム国)を名乗る反体制武装集団メンバーがダマスカス県ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯から退去(2015年12月24日)

ダマスカス県では、『ハヤート』(12月25日付)によると、ヤルムーク区(パレスチナ難民キャンプ一帯)、カダム区で籠城を続けてきたダーイシュ(イスラーム国)を名乗る反体制武装集団メンバーが、シリア政府との停戦合意に基づき、シリア政府が用意した大型バスに分乗し、退去を開始した。

シリア人権監視団によると、この停戦合意は24日に締結され、その「数時間後」に即実施に移されたという。

移送されるダーイシュのメンバーは、ダマスカス郊外県のハジャル・アスワド市を経由し、ダーイシュの支配地域、あるいはアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなるファトフ軍の支配下にあるイドリブ県などに向かうという。

一方、複数の信頼できる消息筋によると、合意は、①カダム区に籠城していたダーイシュ・メンバーの負傷者の搬送、②ダーイシュ・メンバーの家族およびカダム区からの退去を望む住民の移送、③ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ、カダム区、ハジャル・アスワド市などダマスカス県南部で籠城するダーイシュのメンバーのダマスカス郊外県東部のビール・カスブ区、ラッカ市、あるいはヒムス県中部(タドムル市方面)への移送、という3段階からなるという。

Kull-na Shuraka', December 22, 2015
Kull-na Shuraka’, December 22, 2015

 

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ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(12月24日付)によると、12月上旬にシリア政府と反体制武装集団の停戦合意が成立し、反体制武装集団戦闘員が退去したヒムス市ワアル地区への住民の往来が解禁された。

なお、ワアル地区からの退出に際しては、関係当局への使命の登録が必要だという。

AFP, December 24, 2015、AP, December 24, 2015、ARA News, December 24, 2015、Champress, December 24, 2015、al-Hayat, December 25, 2015、Iraqi News, December 24, 2015、Kull-na Shuraka’, December 24, 2015、al-Mada Press, December 24, 2015、Naharnet, December 24, 2015、NNA, December 24, 2015、Reuters, December 24, 2015、SANA, December 24, 2015、UPI, December 24, 2015などをもとに作成。

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ムアッリム外相が中国で王外交部長と会談し、国連安保理決議第2254号が確認した政治移行プロセスを事実上受諾(2015年12月24日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)は中国を訪問し、北京で王毅外交部長と会談した。

SANA(12月24日付)によると、会談で両国外相は、シリア紛争の解決の方途、中東情勢、そしてダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線を含むテロ集団との戦いに向けた取り組みについて意見を交わした。

両外相は、外国の干渉を排除したかたちでのシリア人どうしによる対話を通じて政治解決をめざすとともに、テロとの戦いに向けた行動を行う必要があることを確認したという。

ムアッリム外務在外居住者大臣は、シリアの紛争の政治解決が「テロとの戦い」における勝利と結びついていると強調、国連安保理第2253号と第2254号に沿って国際社会が「テロとの戦い」と政治解決を並行させ行動することが世界的な優先課題となっていると述べた。

そのうえで、一部の外国がシリア国民の未来にかかわる権利を侵害しようとしていると指摘、こうした試みを拒否すると表明した。

これに対し、王外交部長は、「テロとの戦い」と紛争の政治的解決を連動させるべきだとのシリア側の姿勢を支持、中国が重要な役割を果たす用意があると述べた。

また、シリアへの人道支援を継続・拡大し、治安と安定の回復に向けてシリアと連携するとの意向を表明した。

一方、ロイター通信(12月24日付)によると、ムアッリム外務在外居住者大臣は、王外交部長に対して「我々(シリア政府)の代表団は、反体制派代表団の名簿を受け取り次第、外国の干渉を排除したかたちで、ジュネーブでのシリア人どうしの対話に参加する用意がある」としたうえで、「我々はこの対話が成功し、挙国一致政府樹立の助けになることを望んでいる。この政府は制憲委員会を設置し、新憲法、新選挙法の策定を検討し、約18ヶ月後を目処に国会選挙が実施されるだろう」と述べた。

なお、ウィーン・プロセスにおけるISSG(国際シリア支援グループ)の合意に対して、シリア政府、とりわけアサド大統領は西欧諸国のメディアとのインタビューで、「政治プロセスを始めようとするのであれば、それ(テロ撲滅)から始めねばならない」などと表明し、停戦プロセスと政治移行プロセスの同時進行をめざすウィーン・プロセスに難色を示してきた。

だが、ムアッリム外務在外居住者大臣の北京での発言は、シリア政府がこうした姿勢を軟化させ、国連安保理決議第2254号で確認されたウィーンでの合意内容を受諾したことを示唆している。

SANA, December 24, 2015
SANA, December 24, 2015


AFP, December 24, 2015、AP, December 24, 2015、ARA News, December 24, 2015、Champress, December 24, 2015、al-Hayat, December 25, 2015、Iraqi News, December 24, 2015、Kull-na Shuraka’, December 24, 2015、al-Mada Press, December 24, 2015、Naharnet, December 24, 2015、NNA, December 24, 2015、Reuters, December 24, 2015、SANA, December 24, 2015、UPI, December 24, 2015などをもとに作成。

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米オバマ政権は過去数年間にわたり、アサド政権内の人間と接触し「個別の問題をめぐって意思疎通」を続ける(2015年12月23日)

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(12月23日付、http://www.wsj.com/articles/u-s-pursued-secret-contacts-with-assad-regime-for-years-1450917657)は、複数の米・アラブ諸国高官の話として、米国が過去数年間にわたり、シリア政府内の人間とひそかに接触し、シリアの紛争を鎮静化させ、アサド大統領を退陣させようと企図してきたと伝えた。

同誌によると、バラク・バラク米政権は、「アラブの春」がシリアに波及し、同国が混乱を始めた当初、アサド政権内の亀裂を探し、アサド大統領の帰属するイスラーム教アラウィー派宗徒内で、体制転換を主導できる高官を特定、軍事クーデタを促そうとしたが、そうした亀裂はほとんど見当たらなかったという。

その後、オバマ政権は2011年8月に、アサド大統領の退陣を明確に要求するようになったが、
その後もシリア政府との連絡を継続し、「個別の問題にをめぐって意思疎通」があったという。
米国高官は、シリア政府(ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣など)に対して直接、あるいはロシアやイランを通じてメッセージを送ったのに対して、アサド大統領は、テロとの戦いで米国が自身と連携するようオバマ政権に働きかけてきたという。

また、米政府とシリア政府の意思疎通は、アサド大統領の「親友」のシリア人ビジネスマンハーリド・アフマド氏の仲介努力によるところが大きいという。

The Wall Street Journal, December 23, 2015などをもとに作成。

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