バスニュース:YPGは米主導の有志連合の圧力を受けてアラブ諸国軍の進駐に同意(2018年6月5日)

バスニュース(6月5日付)は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)が、米主導の有志連合の圧力を受けて、アラブ諸国(サウジアラビア、UAEなど)の部隊の支配地域への進駐に同意したと伝えた。

アラブ諸国の部隊は、YPG主体のシリア民主軍の支配下にあるラッカ県に進駐し、米軍は同地から撤退し、シリア民主軍傘下のYPG以外の武装集団は残留する予定だという。

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、Basnews, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍の政治母体のシリア民主評議会共同議長「マンビジュ市の処遇にかかる米・トルコの「ダマスカスに使節団を送り、シリア政府と無条件で交渉を行う用意がある」(2018年6月5日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のイルハーム・アフマド共同議長はマヤーディーン(6月5日付)に対して「ダマスカスに使節団を送り、シリア政府と無条件で交渉を行う用意がある」と述べた。

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Qanat al-Mayadin, June 5, 2018、Reuters, June 5, 2018、RT,June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍報道官「マンビジュ市の処遇にかかる米・トルコの「工程表」の文言を承知していない」(2018年6月5日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のシャルファーン・ダルウィーシュ報道官は、米国とトルコがマンビジュ市(アレッポ県)の処遇に関する「工程表」に合意したことに関して、「合意の文言について知らされていなかった…。この合意の文言について確認するまでコメントできない」と述べた。

RT(6月5日付)が伝えた。

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Qanat al-Mayadin, June 5, 2018、Reuters, June 5, 2018、RT,June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPGは声明を出しマンビジュ市から軍事顧問を撤退させると発表(2018年6月5日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)の総司令部は声明を出し、アレッポ県マンビジュ市でマンビジュ軍事評議会の支援・教練を行ってきたYPG軍事顧問の任務を終了し、同市から撤退させると発表した。

マンビジュ軍事評議会はYPG主体のシリア民主軍の傘下で活動する武装集団で、YPG総司令部の声明によると、同評議会がマンビジュ市をダーイシュ(イスラーム国)から解放した2016年以降、同評議会の要請を受けてYPGは同年6月に米主導の有志連合と連携して軍事顧問を派遣していたという。

YPG軍事顧問の撤退宣言は、米国とトルコが両軍・諜報機関のマンビジュ市進駐と地元自治政体の設置を骨子とする「工程表」に合意したのを受けたもの。

ANHA, June 5, 2018

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はアレッポ県南西部に進攻しようとしたシャーム解放機構を撃破(2018年6月5日)

アレッポ県では、SANA(6月5日付)によると、シリア軍が同盟部隊とともに、県南西部のハーン・トゥーマーン村一帯の軍事拠点を攻撃しようとしたシャーム解放機構などからなる反体制武装集団を撃退した。

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はブーカマール市とマヤーディーン市を結ぶ街道(ダイルザウル県南東部)を一時遮断したダーイシュを撃破(2018年6月5日)

ダイル・ザウル県では、SANA(6月5日付)によると、シリア軍が同盟部隊とともに、県南東部ユーフラテス川西岸(右岸)のジャラー村、ハスラート村、サイヤール村一帯に3日と4日に潜入したダーイシュ(イスラーム国)を撃退した。

Wikipedia, June 5, 2018

一方、シリア人権監視団によると、同地での戦闘で、シリア軍兵士45人、ダーイシュ戦闘員26人が死亡、ダーイシュは(一時)ブーカマール市とマヤーディーン市を結ぶ街道を遮断した。

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合はハサカ県南東部の村を爆撃し、女性や子供ら10人を殺害(2018年6月5日)

ハサカ県では、SANA(6月5日付)、『ハヤート』(6月6日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦(「ジャズィーラの嵐」作戦第2段階)を続行する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を航空支援する米主導の有志連合が県南部のジャザーア村を爆撃し、女性と子供を含む住民10人(『ハヤート』によると11人)を殺害した。

SANA, June 5, 2018

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは3件の停戦違反を、トルコ側は2件の違反を確認(2018年6月5日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月5日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(ラタキア県1件、アレッポ県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも2件(ハマー県)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 5, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス郊外県で活動していたイスラーム殉教者旅団がトルコの支援を受けシリア北部で活動するシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団に合流(2018年6月4日)

ダマスカス郊外県ダーライヤー市で活動していたイスラーム殉教者旅団は声明を出し、トルコの支援を受けシリア北部で活動するシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団に合流すると発表した。

シャーム軍団も声明を出し、イスラーム殉教者旅団を合併すると発表した。

al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュが米主導の有志連合の占領下にあるヒムス県タンフ国境通行所一帯を攻撃(2018年6月4日)

米主導の有志連合の支援を受ける革命特殊任務軍は声明を出し、米国の実質占領下にあるヒムス県タンフ国境通行所一帯に進攻したダーイシュ(イスラーム国)と交戦、これを撃退したと発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(6月5日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラン外務省顧問はシリア南部からのイランの部隊撤退を求めるロシアを批判(2018年6月4日)

イラン外務省のホセイン・シェイフ・エスラーム顧問は、シリア南部の反体制派支配地域の処遇をめぐって、米国やイスラエルに同調するかたちでイラン・イスラーム革命防衛隊やその支援を受ける民兵、レバノンのヒズブッラーの同地からの撤退を迫るようになったロシアを批判した。

シェイフ・エスラーム顧問は「イランはカネを稼ぐためではなく、イラン自身の安全保障のためにシリアで犠牲を払ってきた…。シリアこそが、その領土に誰が駐留するか、あるいは撤退するかを決める権利がある。ロシアが決めるのではない。ロシアはシリアの内政に干渉してはいけない」と述べた。

シェイフ・エスラーム顧問はまた「シリア危機が発生する以前から、我々はシリアで大きな経済的役割を果たしてきた。この役割は今後も続くだろう…。イランの企業が電力水道部門の50%以上の事業を入札していることをみなは承知すべきだ」と付言した。

ナーメ・ニュース(6月4日付)が伝えた。

AFP, June 4, 2018、ANHA, June 4, 2018、AP, June 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2018、al-Hayat, June 5, 2018、Nameh News, June 4, 2018、Reuters, June 4, 2018、SANA, June 4, 2018、UPI, June 4, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヨルダンのサファディー外務大臣は反体制派にシリア南部の緊張緩和地帯維持を目指していると伝えるなか、反体制派がシリア政府との和解の是非をめぐり分裂(2018年6月4日)

ヨルダンのアイマン・サファディー外務大臣は、ナスル・ハリーリー最高交渉委員会代表とアンマンで会談した。

ハリーリー氏がツイッターのアカウントを通じて明らかにしたところによると、会談ではシリア南部での「進捗」について意見が交わされ、サファディー外務大臣は、ヨルダンがシリア南部における緊張緩和地帯の維持、民間人の生活維持、包括的な政治解決を目指している旨表明したという。

**

ダルアー県で活動する革命軍(自由シリア軍)のアブー・バクル・ハサン報道官は、ハウラーンの火山旅団がシリア政府との和解に応じようとしていると批判、同旅団を離反すると表明した。

『ハヤート』(6月5日付)が伝えた。

AFP, June 4, 2018、ANHA, June 4, 2018、AP, June 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2018、al-Hayat, June 5, 2018、Reuters, June 4, 2018、SANA, June 4, 2018、UPI, June 4, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ホワイト・ヘルメットはシャーム解放機構などの反体制武装集団が支配を続けるイドリブ県で5月に1,003人を救出(2018年6月4日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構などの反体制武装集団の支配地域(イドリブ県)で活動するホワイト・ヘルメットは、5月のイドリブ県での活動の成果を示すインフォグラフィアをインターネットを通じて配信した。

それによると、ホワイト・ヘルメットは女性291人と子供218人を含む負傷者1,003人を救出したという。

White Helmets, June 4, 2018

**

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月4日付)によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団の包囲を受けているフーア市、カファルヤー町を防衛する民兵(国防隊)が、サワーギヤ村一帯の武装集団拠点を攻撃した。

AFP, June 4, 2018、ANHA, June 4, 2018、AP, June 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2018、al-Hayat, June 5, 2018、Reuters, June 4, 2018、SANA, June 4, 2018、UPI, June 4, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アル=カーイダの系譜を汲むシャーム自由人イスラーム運動の有力幹部が離反し、トルコの支援を受けるムウタスィム旅団に合流(2018年6月4日)

アル=カーイダの系譜を汲むシャーム自由人イスラーム運動(シリア解放戦線)の有力幹部の一人ファールーク・アブー・バクル氏はツイッターのアカウント(https://twitter.com/alfarookahrar11)を通じて声明を出し、5月1日をもってシャーム自由人イスラーム運動、シリア解放戦線との関係を絶ったことを明らかにした。

ドゥラル・シャーミーヤ(6月4日付)によると、アブー・バクル氏はシャーム自由人イスラーム運動を脱会後、トルコの支援を受け、アレッポ県北部で活動するムウタスィム旅団に合流したという。

AFP, June 4, 2018、ANHA, June 4, 2018、AP, June 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2018、al-Hayat, June 5, 2018、Reuters, June 4, 2018、SANA, June 4, 2018、UPI, June 4, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国内部族名士評議会が声明を出し、米軍への抗戦を主唱した部族大会を非難(2018年6月4日)

「シリア国内部族名士評議会」を名乗るグループが声明を出し、米国などシリア政府の同意を得ていないあらゆる国の部隊の駐留を断固拒否する姿勢を示した3日のダイル・ハーフィル市(アレッポ県)での「シリア国内への米国および外国の介入に反対するシリア部族」大会に異議を唱え、アサド政権を批判した。

評議会はアフマド・イスマーイール・シャイフ・ハンムード氏を議長、ジハード・マドラーティー氏を書記長とし、声明は16の部族の連名で出されている。

ドゥラル・シャーミーヤ(6月4日付)が伝えた。

AFP, June 4, 2018、ANHA, June 4, 2018、AP, June 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2018、al-Hayat, June 5, 2018、Reuters, June 4, 2018、SANA, June 4, 2018、UPI, June 4, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米・トルコはマンビジュ市への両軍・諜報機関進駐や地元自治政体樹立を骨子とする「工程表」に合意(2018年6月4日)

マイク・ポンペオ米国務長官とトルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣はワシントンDCで会談し、米主導の有志連合の支援を受ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)の実効支配下にあるアレッポ県北東部ユーフラテス川右岸(西岸)のマンビジュ市一帯の処遇について協議した。

会談後の共同声明では、同市への対応に関する「工程表」について合意がなされたことが明らかにされた。

「工程表」の内容については明らかにされなかったが、チャヴシュオール外務大臣は、トルコ・米両軍が「工程表」に沿って、マンビジュ市の安全を確保するために行動し…、トルコ政府は米国とマンビジュ市の自治政体設置に向けて調整を行う」と述べた。

また「期限が設定されている。これは現地で実施される措置に関わるもので、6ヶ月以内の工程について話している」と付言した。

そのうえで、マンビジュ市の工程表はシリアの他の地域でも実施されることを示唆した。

なお、声明によると、会談では、シリアにおける両国の将来の協力関係、マンビジュ市の安定と治安を保証するために必要な措置についても意見が交わされたという。

一方、トルコのバクル・ブズダー副首相兼内閣報道官は、トルコと米国が「マンビジュ市からのクルド人部隊の撤退の手段や日程について合意した」と述べた。

ANHA, June 4, 2018

**

他方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のリヤード・ダッラール共同議長は、『ハヤート』(6月5日付)に対して、「米国はいかなる外国の介入に対してもマンビジュ市一帯やユーフラテス川東岸地域を防衛し、「テロとの戦い」での協力継続を制約した」と述べた。

そのうえで、「ユーフラテス川東岸やマンビジュ市を亡命しないということが、米軍の撤退を意味し、悪影響をもたらすことを米国側は承知している…。(トルコと米国の)合意は、アフリーン郡で起きたのと同じようなトルコの軍事攻撃を無力化するのが目的」と付言した。

AFP, June 4, 2018、ANHA, June 4, 2018、AP, June 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2018、al-Hayat, June 5, 2018、Reuters, June 4, 2018、SANA, June 4, 2018、UPI, June 4, 2018などをもとに作成。

 

(C)青山弘之 All rights reserved.

ラッカ県アイン・イーサー市にあるシリア民主軍の基地で爆発が発生か?(2018年6月4日)

ラッカ県では、アナトリア通信(6月4日付)によると、アイン・イーサー市にある西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が進駐する第93旅団基地で爆発が起き、戦闘員4人が死亡、多数が負傷した。

複数の地元消息筋によると、爆発は爆弾を積んだ車によるものだという。

しかしシリア民主軍は過去2日間にわたり、基地への攻撃を行われていないと発表し、これを否定した。

**

ハサカ県では、ANHA(6月4日付)によると、トルコ軍がセレ・カニ(ラアス・アイン)市東部のマハッタ地区の民家を砲撃し、住民複数人が負傷した。

AFP, June 4, 2018、Anadolu Ajansı, June 4, 2018、ANHA, June 4, 2018、AP, June 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2018、al-Hayat, June 5, 2018、Reuters, June 4, 2018、SANA, June 4, 2018、UPI, June 4, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュはダイル・ザウル県南東部ユーフラテス川左岸でYPG主体のシリア民主軍からバーグーズ村を奪還、右岸でシリア軍拠点複数カ所を制圧(2018年6月4日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月4日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、ダーイシュ(イスラーム国)が県南部のユーフラテス川左岸(東岸)で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と交戦し、バーグーズ村を奪還した。

ダーイシュはまた、ユーフラテス川右岸(西岸)のシャアファ村、ハスラート村、ラマーディー村、バクアーン村一帯にあるシリア軍を襲撃し、複数拠点を制圧した。

AFP, June 4, 2018、ANHA, June 4, 2018、AP, June 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2018、al-Hayat, June 5, 2018、Reuters, June 4, 2018、SANA, June 4, 2018、UPI, June 4, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍は「ジャズィーラの嵐」作戦の一環としてハサカ県南東部のダーイシュ掃討を目的とした作戦を開始、有志連合、イラク軍がこれを支援(2018年6月4日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のライラウィー・アブドゥッラー報道官は声明を出し、5月1日に再開した「ジャズィーラの嵐」作戦(第2段階)の一環として、ハサカ県南東部のダシーシャ村一帯でのダーイシュ(イスラーム国)掃討を目的とした作戦を開始したと発表した。

ANHA(6月4日付)によると、作戦第2段階は午前8時に開始された。

syria.liveuamap.com, June 4, 2018

作戦開始は、ダイル・ザウル件南東部のバーグーズ村一帯からダーイシュ(イスラーム国)の掃討を完了したことを受けたもの。

米中央軍(CENTCOM)も、シリア民主軍がダーイシュに対する掃討作戦(Operation Roundup)の第2段階を開始したと発表した。

この作戦で、シリア民主軍は、米主導の有志連合、イラク空軍・砲兵部隊の爆撃・砲撃の支援を受けるとともに、イラク軍がイラク領内へのダーイシュ戦闘員の逃走を阻止するための活動を行っているという。

AFP, June 4, 2018、ANHA, June 4, 2018、AP, June 4, 2018、CENTCOM, June 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2018、al-Hayat, June 5, 2018、Reuters, June 4, 2018、SANA, June 4, 2018、UPI, June 4, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

 

アサド大統領はシリア軍将兵の給与と退役軍人の年金を引き上げる政令を施行(2018年6月4日)

アサド大統領は、2018年政令第8号および第9号を施行し、シリア軍将兵の給与の30%引き上げと生活保障を、退役軍人の年金の20%引き上げと生活保障を決定した。
SANA(6月4日付)が伝えた。

AFP, June 4, 2018、ANHA, June 4, 2018、AP, June 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 4, 2018、al-Hayat, June 5, 2018、Reuters, June 4, 2018、SANA, June 4, 2018、UPI, June 4, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは7件の停戦違反を、トルコ側は2件の違反を確認(2018年6月4日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月4日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(ラタキア県4件、アレッポ県3件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも2件(ラタキア県1件、ハマー県1件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 4, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダイル・ハーフィル市(アレッポ県)で部族長70人以上が一同に会し、米国の駐留を拒否(2018年6月3日)

アレッポ県では、ダイル・ハーフィル市で「シリア国内への米国および外国の介入に反対するシリア部族」大会が開催され、同県東部の部族長70人以上が一同に会した。

SANA(6月3日付)によると、大会では、シリア政府の同意を得ていないあらゆる国の部隊の駐留を断固拒否するとともに、領土の一体性の維持と国民の統合を訴える声明を採択した。

AFP, June 3, 2018、ANHA, June 3, 2018、AP, June 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2018、al-Hayat, June 4, 2018、Reuters, June 3, 2018、SANA, June 3, 2018、UPI, June 3, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアとトルコの取引を受け、シリア軍、YPGがロジャヴァ支配下のタッル・リフアト市(アレッポ県)から撤退(2018年6月3日)

『ハヤート』(6月4日付)は、複数の消息筋の話として、第4師団と共和国護衛隊の車列が、タッル・リフアト市からヌッブル市方面に撤退し、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)も市内の施設を解体したと伝えた。

またYPG主体のシリア民主軍も、マンビジュ市方面に撤退したという。

シリア軍、YPGの撤退は、ロシアとトルコが、タッル・リフアト市一帯のロジャヴァ支配地域への反体制武装集団の引き渡しと、ラタキア県北部、イドリブ県北西部からの反体制武装集団の撤退を合意したのを受けたもの。

AFP, June 3, 2018、ANHA, June 3, 2018、AP, June 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2018、al-Hayat, June 4, 2018、Reuters, June 3, 2018、SANA, June 3, 2018、UPI, June 3, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハウラーン自由人連合(自由シリア軍)はシリア南部の反体制派支配地域への処遇をめぐる米国、ロシア、ヨルダン、イランの合意を拒否する書簡を回付(2018年6月3日)

シリア南部で活動を続けるハウラーン自由人連合は、同地での停戦の保障国(ロシア、米国、ヨルダン)に対して、10項目からなる書簡を回付したことを明らかにし、その内容を公式インターネット(http://www.horanfree.com/)を通じて公開した。

書簡では、①シリア軍およびその支援を受ける民兵の「解放区」への進駐をいかなるかたちでも受諾せず、同地の反体制武装集団は戦闘を選択すること、②ロシア憲兵隊の監視所の「解放区」への設置を拒否すること、③イランの民兵の撤退の日程を確定すること、④ナスィーブ国境通行所解放を拒否すること、⑤「革命家」と家族の強制移住を拒否すること、⑥政治プロセスを加速させること、⑥シリア政府はすべての逮捕者を釈放すること、などが求められている。

AFP, June 3, 2018、ANHA, June 3, 2018、AP, June 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2018、al-Hayat, June 4, 2018、Reuters, June 3, 2018、SANA, June 3, 2018、UPI, June 3, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主導のシリア民主軍はイラク人民動員隊の支援を受け、ダイル・ザウル県南東部国境地帯の村々を制圧(2018年6月3日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月3日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、イラク人民動員隊の支援を受け、県南東部の国境地帯に位置するバーグーズ村をはじめとする複数カ村を制圧した。

AFP, June 3, 2018、ANHA, June 3, 2018、AP, June 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2018、al-Hayat, June 4, 2018、Reuters, June 3, 2018、SANA, June 3, 2018、UPI, June 3, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュがダイル・ザウル県ユーフラテス川西岸のシリア軍拠点への攻撃を強めるなか、イラン・イスラーム革命防衛隊はベイルートとテヘランを結ぶ幹線道路の安全を確保するため増援部隊を派遣(2018年6月3日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月3日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がマヤーディーン市郊外の砂漠地帯、ジャラー渓谷、サーリヒーヤ村(サーリヒーヤト・ブーカマール村)、ドゥワイル村一帯にあるシリア軍および親政権民兵の拠点複数カ所を襲撃し、兵士・戦闘員複数人を殺傷した。

一方、SANA(6月3日付)によると、シリア軍がブーカマール市近郊(ユーフラテス川西岸)のハスラート村、サイヤール村、ジャラー村、アッバース村に潜入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)を撃退した。

こうしたなか、『ハヤート』(6月4日付)によると、ダイル・ザウル県のユーフラテス川西岸の砂漠地帯にイラン・イスラーム革命防衛隊やその支援を受ける民兵の増援部隊が派遣された。

増援部隊の派遣は、レバノンの首都ベイルートとイランの首都テヘランを結ぶシリア領内の完全道路の安全を確保するのが狙いだという。

AFP, June 3, 2018、ANHA, June 3, 2018、AP, June 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2018、al-Hayat, June 4, 2018、Reuters, June 3, 2018、SANA, June 3, 2018、UPI, June 3, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領は北朝鮮への公式訪問と金正恩朝鮮労働党委員長との会談の意思を表明(2018年6月3日)

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、アサド大統領が北朝鮮を訪問し、金正恩朝鮮労働党委員長と会談することを計画していると伝えた。

北朝鮮の『労働新聞』(6月3日付)によるとは、5月30日の首都ダマスカスでの駐シリア北朝鮮大使の信任状捧呈式で、北朝鮮訪問の意向を示したという。

また訪問の意思を伝える際、アサド大統領は「最終的に勝利し、朝鮮を再び統一すると確信している」と述べたという。

AFP, June 3, 2018、ANHA, June 3, 2018、AP, June 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2018、al-Hayat, June 4, 2018、KCNA, June 3, 2018、Reuters, June 3, 2018、SANA, June 3, 2018、UPI, June 3, 2018、『労働新聞』6月3日などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合はハサカ県を爆撃し、1人死亡(2018年6月3日)

ハサカ県では、SANA(6月3日付)、ドゥラル・シャーミーヤ(6月3日付)などが地元住民の話として伝えたによると、米主導の有志連合が県南部のハサン・アリー村などを爆撃し、住民1人が死亡、4人が負傷した。

AFP, June 3, 2018、ANHA, June 3, 2018、AP, June 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2018、al-Hayat, June 4, 2018、Reuters, June 3, 2018、SANA, June 3, 2018、UPI, June 3, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス郊外県ヤルダー市、バッビーラー町、バイト・サフム市で活動していた反体制武装集団数十人が投降し、放免となる(2018年6月3日)

ダマスカス郊外県では、SANA(6月3日付)によると、ヤルダー市、バービッラー市、バイト・サフム市で活動していた反体制武装集団数十人が当局に武器を引き渡し、投降し、免罪手続きを経て、放免となった。

AFP, June 3, 2018、ANHA, June 3, 2018、AP, June 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2018、al-Hayat, June 4, 2018、Reuters, June 3, 2018、SANA, June 3, 2018、UPI, June 3, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロジャヴァ治安部隊アサーイシュがカーミシュリー市、ハサカ市などYPGへの従軍を拒否する若者200人以上を拘束(2018年6月3日)

ハサカ県では、シリア部族最高評議会のマダッル・ハマード・アスアド報道官によると、西クルディスタン移行期民政局のアサーイシュがカーミシュリー市、ハサカ市などで1日から2日にかけて、人民防衛隊(YPG)への従軍を忌避する若者200人以上を拘束した。

ドゥラル・シャーミーヤ(6月3日付)が伝えた。

一方、ANHA(6月3日付)によると、トルコ軍がセレ・カニ(ラアス・アイン)市の穀物サイロ、ジャーン・タマル村に対して発砲した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの実質占領下にあるアフリーン市中心に位置する「アザーディー広場」と市北部のマフムーディーヤ地区でトルコの占領や反体制武装集団の犯罪行為に抗議するデモが発生し、住民数十人が参加した。

AFP, June 3, 2018、ANHA, June 3, 2018、AP, June 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2018、al-Hayat, June 4, 2018、Reuters, June 3, 2018、SANA, June 3, 2018、UPI, June 3, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.