ロシアのラヴロフ外務大臣はトルコのチャヴシュオール外務大臣との会談で、「イドリブ県の問題が協力を通じて解決されることを希望している」としつつ、シリア軍による同地への攻撃を否定せず(2018年8月14日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はトルコの首都アンカラを訪問し、メヴリュト・チャヴシュオール外務大臣と会談、シリア情勢、とりわけイドリブ県情勢への対応について意見を交わした。

会談後の共同記者会見で、ラブロフ外務大臣は、ロシア・トルコ両国がさまざまなチャンネルを通じて、テロ組織やシリア政府との和解を拒否した反体制武装集団への対応、イドリブ県での緊張緩和地帯設置にかかる合意の実施について協議しているとしたうえで、「イドリブ県の問題が協力を通じて解決されることを希望している」と述べた。

ラブロフ外務大臣は、トルコ側の取り組みに関して「(イドリブ県一帯での)監視所の設置により、事態は平静を保っている」としつつ、「だが最近になって、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)による敵対的行為が生じ、シリア軍の陣地が砲撃を受けている。またフマイミーム航空基地を爆撃しようと、連日のように無人航空機が飛来している。それ以外にも同様の挑発行為が行われている」と述べた。

そのうえで、「シリア軍にはもちろん、こうした現象と戦う権利がある。なぜならそこはシリアの領土であって…、国連安保理決議第2254号に合致したものだからだ」と強調した。

一方、チャヴシュオール外務大臣は「テロリストが誰かを明確にしたうえで、彼らと戦わねばならない。イドリブ県全体に対して戦争をしかけたり、無差別爆撃をするのは正しくない…。テロリストがいるという口実で、イドリブ県全体、そして民間人を爆撃することは、虐殺を意味する…。テロリストと3万の民間人、反体制派戦闘員を区別すべき」と強調した。

『ハヤート』(8月15日付)などが伝えた。

AFP, August 14, 2018

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会はシリア政府(地方自治省)高官と地方自治、連邦制について協議(2018年8月14日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会の幹部の1人ヒクマト・ハビーブ氏は、7人からなる技術使節団が首都ダマスカスを訪問し、地方自治省次官らと会談したことを明らかにした。

ハビーブ氏によると、会談では、シリア民主評議会やロジャヴァが推し進める連邦制と、地方自治を定めた政令第107号(改正地方自治法)の共通点、相違点について洗い出され、妥協点が模索されたという。

バウワーバト・ハサカ(8月14日付)が伝えた。

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、Bawwaba al-Hasaka, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

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トルコで暮らすシリア難民多数が同国自治体から電話でアレッポ県のアフリーン郡やジャラーブルス郡に帰還する準備をするよう告げられる(2018年8月14日)

ドゥラル・シャーミーヤ(8月14日付)は、トルコで避難生活を送っているシリア難民多数が、帰国の準備をするよう電話で伝えられた、と報じた。

同サイトによると、シリア難民は、トルコの地方自治体職員と名乗る人物による固定電話からの連絡を受け、トルコの実質占領下にあるアレッポ県のアフリーン郡やジャラーブルス郡に帰還する準備をするよう告げられたという。

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

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YPGに近い「オリーブの怒り」作戦司令室はアレッポ県アフリーン郡でスルターン・ムラード師団の戦闘員1人を殺害(2018年8月14日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)に近い「オリーブの怒り」作戦司令室は声明を出し、トルコの実質占領下のアレッポ県アフリーン郡のクーリヤー村でスルターン・ムラード師団の戦闘員1人を殺害したと発表した。

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

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シリア軍は、ラタキア県、イドリブ県、ハマー県の県境地帯での砲撃・爆撃を続ける(2018年8月14日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がイドリブ県、ハマー県の県境に近いトルコマン山、クルド山を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラタキア県、ハマー県の県境に近いジスル・シュグール市西方一帯(ナージヤ村、キンダ村、マルアンド村)を砲撃した。

シリア軍はまた、フワイン村に対しても「樽爆弾」などで爆撃・砲撃を加えた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がイドリブ県、ラタキア県の県境に近いフワイズ村一帯、バイト・ラース村一帯を砲撃した。

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

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アブドゥッラー国防大臣はUNDOF司令官、UNTSO司令官とダマスカスで会談(2018年8月14日)

アリー・アブドゥッラー国防大臣(兼軍武装部隊副司令官、中将)は、首都ダマスカスでUNDOF(国際連合兵力引き離し監視軍)のフランスィス・ヴィブ=サンズィリ(Francis Vib-Sanziri)司令官(ガーナ軍)、UNTSO(国際連合休戦監視機構)のクリスティン・ロンド(Kristin Lund)参謀長(ノルウェー軍)らからなる国連軍使節団と会談した。

SANA(8月14日付)によると、会談では、クナイトラ県ゴラン高原の兵力引き離し地域におけるシリア軍とUNDOFの連携のしくみなどについて意見が交わされた。

SANA, August 14, 2018

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シリア軍はスワイダー県でダーイシュ掃討戦を続ける(2018年8月14日)

スワイダー県では、SANA(8月14日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに、ダマスカス郊外県のサファー丘に隣接する県東部一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同丘北西部のウンム・マルダフ丘を制圧した。

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

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ヒズブッラーのナスルッラー書記長「シリアという国家を瓦解させようとする敵国イスラエルの希望は風と共に去り、シリアやレバノンに条件を突きつける時代は終わた」(2018年8月14日)

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はレバノン紛争(2006年7月)の戦勝記念日に合わせてテレビ演説を行い、「レバノンの愛国的レジスタンスは、その意志、決意、能力においておれまでもっとも最強となった…。あの戦争(レバノン紛争)で占領政体(イスラエル)に勝利したように…近々勝利を祝うことになろう」と述べた。

ナスルッラー書記長はまた「シリアという国家を瓦解させようとする敵国イスラエルの希望は風と共に去り、シリアやレバノンに条件を突きつける時代は終わた…。イスラエルはシリアに対する戦争の完全なるパートナーで、シリア南部のテロ組織が必要とするあらゆる支援を行ってきた。またテロリストの士気を高揚させようと、軍事介入を行った。だが今日、あのとき(2006年)と同じように、戦争をしかけることができなくなった」と強調した。

Qanat al-Manar, August 14, 2018

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Qanat al-Manar, August 14, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

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ダルアー県当局はナスィーブ国境通行所でヨルダンから帰還する難民の受け入れ準備を完了(2018年8月14日)

SANA(8月14日付)は、ダルアー県の関係当局が、ナスィーブ国境通行所(ナスィーブ国境センター)でヨルダンから帰還する難民の受け入れ準備を完了したと伝えた。

同通信社によると、ダルアー県当局は、難民を自宅まで移送するための大型旅客バス、移動式診療所2カ所を設置したほか、救急車輌3輌を常備させるなどして、支援態勢を整えているという。

SANA, August 14, 2018

AFP, August 14, 2018、ANHA, August 14, 2018、AP, August 14, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 14, 2018、al-Hayat, August 15, 2018、Reuters, August 14, 2018、SANA, August 14, 2018、UPI, August 14, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは13件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2018年8月14日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(8月14日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を13件(アレッポ県8件、ハマー県1件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも4件(イドリブ県3件、ラタキア県1件)の停戦違反を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 14, 2018をもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:12日に難民98人が新たに帰国、7月18日以降に帰国したシリア難民は7,003人に(2018年8月13日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月13日付)を公開し、12日に難民98人がシリアに帰国したと発表した。

これにより、7月18日以降に帰国したシリア難民の数は7,003人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者6,685人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者318人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は697万2,711人(うち女性209万1,813人、子供355万6,082人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 13, 2018をもとに作成。

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国連安保理アル=カーイダおよびターリバーン制裁委員会「シリアとイラクには今もダーイシュ・メンバー2~3万人がいる」(2018年8月13日)

国連安保理のアル=カーイダおよびターリバーン制裁委員会は、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバー約2万~3万人が現在もなおイラクとシリアで活動を続けているとする報告書を発表した。

それによると、イラクとシリアにいるダーイシュのメンバーは、外国人数千人も合わせて約2万~3万人おり、両国にほぼ同数配置されている一方、リビアには3,000~4,000人のメンバーがおり、アフガニスタンにも多くもメンバーが移動している、という。

AFP, August 13, 2018、ANHA, August 13, 2018、AP, August 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018、al-Hayat, August 14, 2018、Reuters, August 13, 2018、SANA, August 13, 2018、UPI, August 13, 2018などをもとに作成。

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ムアッリム外務在外居住者大臣「西欧諸国は、復興と政治プロセスを結びつけることで、難民の帰還を妨害している」(2018年8月13日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)は、RT(8月13日付)に対し、「西欧諸国は、復興と政治プロセスを結びつけることで、難民の帰還を妨害している」と批判した。

ムアッリム外務在外居住者大臣はまた、「シリアに対する制裁の解除が難民帰還には必要だ」と強調した。

al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018

AFP, August 13, 2018、ANHA, August 13, 2018、AP, August 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018、al-Hayat, August 14, 2018、Reuters, August 13, 2018、RT, August 13, 2018、SANA, August 13, 2018、UPI, August 13, 2018などをもとに作成。

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イラクのスーマリーヤ・チャンネル:ダーイシュのバグダーディー指導者が爆撃で昏睡状態に陥り、組織は後任指導者の人選をめぐって分裂(2018年8月13日)

イラクのスーマリーヤ・チャンネル(8月13日付)は、イラク治安筋の話として、イラク空軍が6月、シリア領内で開かれていたダーイシュ(イスラーム国)の幹部による会合場所を狙って爆撃を実施し、多くの幹部が死傷、アブー・バクル・バグダーディー指導者も負傷したと伝えた。

同チャンネルによると、バグダーディー氏は負傷によって昏睡状態となっており、任務を遂行できず、そのことが組織内に前代未聞の対立と分裂をもたらしているという。

この対立と分裂は、バグダーディー氏の後任の人選にかかわるもので、幹部の一部がチュニジア人のアブー・ウスマーン・トゥーニースィー氏を新指導者として擁立、イラク人幹部がこれに異議を唱えているという。

al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018

AFP, August 13, 2018、ANHA, August 13, 2018、AP, August 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018、al-Hayat, August 14, 2018、Reuters, August 13, 2018、SANA, August 13, 2018、al-Sumariya Channel, August 13, 2018、UPI, August 13, 2018などをもとに作成。

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国民解放戦線はイドリブ県でシリア政府との和解をめざす活動家多数を拘束(2018年8月13日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月13日付)によると、国民解放戦線がマアッラト・ヌウマーン市、アリーハー市で、シリア政府との和解をめざす活動家ら多数を拘束した。

AFP, August 13, 2018、ANHA, August 13, 2018、AP, August 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018、al-Hayat, August 14, 2018、Reuters, August 13, 2018、SANA, August 13, 2018、UPI, August 13, 2018などをもとに作成。

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イドリブ県で活動する国民解放戦線はトルコ実効支配地域で活動するシリア国民軍との統合に前向き(2018年8月13日)

国民解放戦線のナージー・ムスタファー報道官(大尉)は声明を出し、トルコの実質占領下にあるアレッポ県北部で活動する国民軍との統合に関して、「この選択肢を検討している。報じられている通りだ。だが、この検討はまだ終わっていない」ことを明らかにした。

ムスタファー報道官はまた「最近シリア解放戦線を結成した組織の一部は、かつて自由シリア軍参謀委員会の傘下にあった。つまり、このアイデアは実行可能だということだ」と付言した。

一方、この統合にトルコの指示があったか否かに関しては「トルコの指示があるのは明白だ。トルコの兄弟はいつも統合や組織的な行動を促してきた」と述べた。

シリア国民軍のハイサム・ウファイスィー参謀副長(大佐)は12日、「必要とあらば、トルコの支援を受けるイドリブ県の革命家諸派とすぐに統合し得る…。ヴィジョンが完全に一致すれば、統合し得る。我々は準備はできている。我々は、革命の目的を代表するあらゆる組織に手を差し伸べている」と述べていた。

国民解放戦線は2018年6月に結成された連合体で、シャーム軍団、自由イドリブ軍、第1沿岸師団、第2沿岸師団、第1歩兵師団、第2軍、精鋭軍、ナスル軍、ダーライヤー・イスラーム殉教者旅団、自由旅団、第23師団、シリア解放戦線(シャーム自由人イスラーム運動、ヌールッディーン・ザンキー運動)、シャームの鷹旅団、自由人軍、ダマスカス連合からなる。

一方、国民軍(ないしはシリア国民軍)は、2017年12月30日にシリア革命反体制勢力国民連立傘下の暫定内閣国防省がアレッポ県アアザーズ市の参謀委員会本部での会合で結成を宣言した反体制武装集団の連合体。

会合には、アレッポ県東部および北部で活動するすべての反体制武装集団(「家の者たち」作戦司令室、「ユーフラテスの盾」作戦司令室、ハワール・キリス作戦司令室所属組織)の幹部が参加した。

2017年9月に「ハワール・キリス作戦司令室」が設置した統合司令部がその原型。

統合司令部は「国民軍ブロック」、「スルターン・ムラード・ブロック」、「ナスル・ブロック」の三つに大別され、スルターン・ムラード師団、スルターン・ウスマーン旅団、精鋭軍、北部の鷹旅団、北部旅団、ハムザ旅団、第9師団、第23師団、ジャズィーラ革命家、末裔軍、スルターン・スライマーン・シャー旅団、シャームの鷹旅団、ムウタスィム旅団、特殊任務旅団、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍、覚醒師団、東部自由人、第1連隊、第5連隊、アサーラ・ワ・タンミヤ戦線、サマルカンド旅団、ムンタスィル・ビッラー旅団、ムハンマド・ファーティフ旅団、ワッカース旅団、第3旅団が参加していた。

これが、国民軍を構成する三つ軍団、すなわち第1軍団(国民軍)、第2軍団(スルターン・ムラード軍団)、第3軍団(シャーム戦線軍団)となった。

アラビー21(8月13日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018

AFP, August 13, 2018、ANHA, August 13, 2018、AP, August 13, 2018、Arabi 21, August 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018、al-Hayat, August 14, 2018、Reuters, August 13, 2018、SANA, August 13, 2018、UPI, August 13, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県、ラタキア県、イドリブ県の県境地帯に対する砲撃を続ける(2018年8月13日)

ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月13日付)によると、サルマーニーヤ村に近い薪売り業者の工場を砲撃し、女性と子供を含む複数人が死亡した。

砲撃を受けた工場の近くには、トルコ軍の監視所が設置されている。

シリア軍はまた、ズィヤーラ町、マシーク村、サルマーニーヤ村を砲撃した。

al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018

また『ハヤート』(8月14日付)によると、シリア軍はイドリブ県、ラタキア県との県境に近いガーブ平原一帯を砲撃した。

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ラタキア県では、『ハヤート』(8月14日付)によると、シリア軍がイドリブ県、ハマー県との県境に近いクルド山一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、『ハヤート』(8月14日付)によると、シリア軍がラタキア県、ハマー県との県境に近いジスル・シュグール市一帯を砲撃した。

AFP, August 13, 2018、ANHA, August 13, 2018、AP, August 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018、al-Hayat, August 14, 2018、Reuters, August 13, 2018、SANA, August 13, 2018、UPI, August 13, 2018などをもとに作成。

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トルコの実質占領下のジャラーブルス市(アレッポ県)で爆発が発生し、女性1人が死亡(2018年8月13日)

アレッポ県では、ANHA(8月13日付)によると、トルコの実質占領下のジャラーブルス市で爆発が発生し、女性1人が死亡、子供3人が負傷した。

ANHA, August 13, 2018

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西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)に近い「オリーブの怒り」作戦司令室は声明を出し、トルコの実質占領下にあるアレッポ県アフリーン郡ジンディールス町近郊のダイル・バッルート村でシャーム軍団を要撃し、戦闘員2人を殺害した。

一方、ANHA(8月13日付)によると、トルコ軍が、ラージュー町近郊のフービカ村、ハドリヤー村一帯の森林を砲撃し、約5,000本の樹木が消失した。

AFP, August 13, 2018、ANHA, August 13, 2018、AP, August 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018、al-Hayat, August 14, 2018、Reuters, August 13, 2018、SANA, August 13, 2018、UPI, August 13, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍報道官「住民の求めや政権の要請が我々のところに届いたら、イドリブ解放戦に参加する」(2018年8月13日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のキーヌー・ガーブライル報道官は、ANHA(8月13日付)の取材に応じ、ロシア・シリア軍によるイドリブ県解放戦へのシリア民主軍の参加の可能性に伝える一部報道に関して、「我々はテロとトルコの占領からシリア全土を解放する準備はできているが、こうした報道は正しくない」と否定した。

ガーブライル報道官はまた「シリア民主軍は住民からの求めだけに基づいて行動する。今のところ、シリア政府と我々の間に、イドリブでの戦いにかんするいかなる合意も計画もない…。住民の求めや政権の要請が我々のところに届いたら、合意に基づいて戦闘への参加計画が作られ、双方の合同の利益が図られるだろう」と付言した。

ANHA, August 13, 2018

AFP, August 13, 2018、ANHA, August 13, 2018、AP, August 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018、al-Hayat, August 14, 2018、Reuters, August 13, 2018、SANA, August 13, 2018、UPI, August 13, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はスワイダー県でダーイシュ掃討戦を続けるなか、人質解放に向けた交渉を続ける(2018年8月13日)

スワイダー県では、SANA(8月13日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに、ダマスカス郊外県東部サファー丘に隣接する県東部一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同丘北部および北西部のマルカブ・カブターン地区、ハウィーヤト・グサイン地区、クサイラ地区、アブー・ガーニーム丘を制圧した。

SANA, August 13, 2018

スワイダー24(8月13日付)は、治安高官筋の話として、7月25日にスワイダー県東部でダーイシュ(イスラーム国)が拉致・連行した住民の解放をめぐって、シリア政府とダーイシュが水面下の交渉を続けていると伝えた。

AFP, August 13, 2018、ANHA, August 13, 2018、AP, August 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018、al-Hayat, August 14, 2018、Reuters, August 13, 2018、SANA, August 13, 2018、Suwayda 24, August 13, 2018、UPI, August 13, 2018などをもとに作成。

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レバノンで避難生活を続けていた難民137人が自発的にシリアに帰還(2018年8月13日)

レバノンで避難生活を続けていた難民137人が、UNHCR、レバノン当局の協力のもと、シリア政府によって用意された大型旅客バスに分乗し、ダマスカス郊外県ジュダイダト・ヤーブース国境通行所を経由して帰国し、バイト・ジン村および同村周辺の農場地帯にある自宅に自発的に帰還した。

SANA, August 13, 2018

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ダルアー県では、SANA(8月13日付)によると、戦闘を回避するために避難していた住民数千世帯がナーミル村に帰還した。

AFP, August 13, 2018、ANHA, August 13, 2018、AP, August 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018、al-Hayat, August 14, 2018、Reuters, August 13, 2018、SANA, August 13, 2018、UPI, August 13, 2018などをもとに作成。

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シリア駐留ロシア軍司令部が設置されているフマイミーム航空基地に接近した無人航空機5機撃破(2018年8月13日)

SANA(8月13日付)は、シリア駐留ロシア軍司令部が設置されているフマイミーム航空基地に接近した無人航空機5機が、同基地遠方の上空で撃破されたと伝えた。

AFP, August 13, 2018、ANHA, August 13, 2018、AP, August 13, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2018、al-Hayat, August 14, 2018、Reuters, August 13, 2018、SANA, August 13, 2018、UPI, August 13, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは27件の停戦違反を、トルコ側は1件の違反を確認(2018年8月13日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(8月13日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を27件(アレッポ県12件、ハマー県4件、ラタキア県10件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも1件の停戦違反を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 13, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合は8月6日~8月12日までの7日間でシリア領内で6回の爆撃を実施(2018年8月13日)

米中央軍(CENTCOM)は、8月6日~8月12日の7日間でのシリア、イラク両国における有志連合の爆撃の戦果をHPで発表した。

8月6日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し1回の爆撃を実施、シリア領内では爆撃は実施されなかった。

8月7日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し3回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は2回で、ブーカマール市近郊に対して実施された。

8月8日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し1回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は1回で、ブーカマール市近郊に対して実施された。

8月9日は、爆撃は実施されなかった。

8月10日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し4回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は2回で、ブーカマール市近郊に対して実施された。

8月11日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し1回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は1回で、ブーカマール市近郊に対して実施された。

8月12日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し2回の爆撃を実施、シリア領内では爆撃は実施されなかった。

なお、8月5日に関して、シリア領内のブーカマール市近郊に対して実施された1回の爆撃が、前回の発表内容に含まれていなかったとの訂正がなされた。

CENTCOM, August 13, 2018をもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:11日に難民142人が新たに帰国、7月18日以降に帰国したシリア難民は6,835人に(2018年8月12日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月12日付)を公開し、11日に難民142人がシリアに帰国したと発表した。

これにより、7月18日以降に帰国したシリア難民の数は6,835人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者6,523 人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者318人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は697万2,711人(うち女性209万1,813人、子供355万6,082人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 12, 2018をもとに作成。

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ホワイト・ヘルメットはアレッポ県ズィルバ村を襲撃した武装集団と交戦し、これを撃退(2018年8月12日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、県南部のズィルバ村にあるホワイト・ヘルメットの拠点を武装集団が襲撃し、交戦状態となった。

この戦闘による死傷者は不明。

武装集団は逃走した。

Syriahr, August 12, 2018

AFP, August 12, 2018、ANHA, August 12, 2018、AP, August 12, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 12, 2018、al-Hayat, August 13, 2018、Reuters, August 12, 2018、SANA, August 12, 2018、UPI, August 12, 2018などをもとに作成。

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ダーイシュはスワイダー県東部で拉致した女性のビデオを新たに公開(2018年8月12日)

ダーイシュ(イスラーム国)は、7月25日にスワイダー県東部で拉致した住民を撮影したビデオをインターネットを通じて新たに公開した。

ビデオには、スアード・アディーブ・アブー・アンマールを名乗る女性と妊婦1人が写っている。

ビデオのなかでスアードさんは、隣の妊婦が「シリア軍の攻撃で流産した」と述べる一方、「シリア軍の爆撃で子供たちとともに恐怖に晒されている」、「住民を困難な状況から救う責任がシリア政府にある」と訴えた。

https://www.facebook.com/2065929450338799/videos/2083074378624306/?t=0

Facebook, August 12, 2018

AFP, August 12, 2018、ANHA, August 12, 2018、AP, August 12, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 12, 2018、al-Hayat, August 13, 2018、Reuters, August 12, 2018、SANA, August 12, 2018、UPI, August 12, 2018などをもとに作成。

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イドリブ県から帰還した避難民が当局に拘束。和解委員会、受入先の治安当局の連携の不備が露呈(2018年8月12日)

サウト・アースィマ(8月12日付)は、イドリブ県内の反体制派支配地域から県に帰還した避難民7人が、シリアの諜報機関によって拘束された、と伝えた。

同サイトによると、避難民7人は、乗合タクシーに乗ってダマスカス県に入ったところを拘束され、軍事情報局第248課に連行された。

乗合タクシーを運転していた男性も避難民とともに連行された。

7人は、地元の和解委員会の調整によってではなく、シリア軍の士官の仲介で帰還しており、同サイトは、この逮捕に関して、帰還を調整する地元の和解委員会、自力で帰還する避難民、受入自治体の治安当局の連携ができないことが露呈したと伝えている。

al-Durar al-Shamiya, August 12, 2018

AFP, August 12, 2018、ANHA, August 12, 2018、AP, August 12, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 12, 2018、al-Hayat, August 13, 2018、Reuters, August 12, 2018、SANA, August 12, 2018、Sawt al-‘Asima, August 12, 2018、UPI, August 12, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア領内に持ち込んだ塩素ガスは、シャーム解放機構を経てトルキスタン・イスラーム党の手に渡る(2018年8月12日)

イドリブ県では、スプートニク・ニュース(8月12日付)によると、80輌以上からなるトルコ軍の車列が、シャーム解放機構の護衛を受けて、カフル・ルーサイン村の通行所からシリア領内に進入、イドリブ県およびハマー県各所に設置されているトルコ軍の監視所に向かった。

このうち8輌は、塩素ガスが入ったプラスチック製の小型のボンベ複数本を積載、トルコ軍部隊はこのボンベを、ジスル・シュグール市近郊のハッルーズ村にあるトルキスタン・イスラーム党の基地で空にした、という。

また、複数の地元消息筋によると、シャーム解放機構のメンバーは11日晩、「樽」を積んだ車輌のうちの2台をアティマ村にある塩素再生施設に移動させたのち、これらの「樽」を車輌2台とともにトルキスタン・イスラーム党に引き渡し、トルキスタン・イスラーム党はこれをハッルーズ村にある倉庫に移送したという。

ANHA, August 12, 2018

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ロバック元駐バーレーン米国大使と米軍士官がラッカ市を訪問し、ロジャヴァ傘下のラッカ文民評議会と復興について協議(2018年8月12日)

ラッカ県では、ANHA(8月12日付)によると、ウィリアム・ロバック(William Roebuck)元駐バーレーン米国大使と有志連合を主導する米軍士官が、ラッカ市を訪問し、ラッカ文民評議会の代表と会談した。

ラッカ文民評議会側からは復興委員会、衛生委員会、教育委員会、エネルギー委員会のメンバーが参加、2時間におよぶ会合では、復興加速の方途やその障害への対応などが協議された。

ロバーク元大使はANHAに対して「我々の訪問は、ラッカ文民評議会の活動をフォローアップし、彼らや同地の各評議会に支援を提供するのが目的だ。我々はラッカ市住民に福祉を提供し、人道支援を行うために努力を行ってきた。会合は実り多いものだった」と述べた。

一方、ラッカ文民評議会のイブラーヒーム・ハサン復興委員会議長は「我々はラッカ市で実施済、ないしは実施中の重要な事業についての報告書を提出した。もっとも重要な議場はラッカ市と同市南部郊外を結ぶ二つの橋の建設で、この二つの橋の建設を終了させるための費用について検討するチームを有志連合が設置することについて議論した…。また衛生、教育、福祉、電力といった問題についても議論がなされ、我々は現状全般に関する報告書を用意し、大使に提出した」と述べた。

https://youtu.be/GtiWHCjIHi4

 

https://youtu.be/QFIuBKDSs8Y

ANHA, August 12, 2018
ANHA, August 12, 2018

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ラッカ県では、ANHA(8月12日付)によると、トルコ軍がタッル・アブヤド市近郊のヤービサ村、ムンバティフ村の農地で住民に対して発砲した。

AFP, August 12, 2018、ANHA, August 12, 2018、AP, August 12, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 12, 2018、al-Hayat, August 13, 2018、Reuters, August 12, 2018、SANA, August 12, 2018、UPI, August 12, 2018などをもとに作成。

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