イドリブ県内のトルコ軍拠点が正体不明の武装集団の攻撃を受け、兵士1人死亡(2020年9月6日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるM4高速道路沿線のアリーハー市近郊に位置するムウタリム村に設置されているトルコ軍拠点が正体不明の武装集団の襲撃を受け、トルコ軍兵士2人が負傷し、うち1人が死亡した。

同監視団によると、武装集団は午前2時15分頃、ヒュンダイ社のサンタフェに乗って拠点に接近し、発砲したという。

負傷したトルコ軍兵士2人は、トルコ軍の装甲車が、バーブ・ハワー国境通行所を通って、トルコ本国に直ちに移送した。

トルコ国防省は声明を出し、兵士1人が死亡したと発表した。

攻撃は、アンサール・アビー・バクル・スィッディーク中隊によるものと思われるが、犯行声明は出ていない。

AFP, September 6, 2020、ANHA, September 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2020、Reuters, September 6, 2020、SANA, September 6, 2020、SOHR, September 6, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のラアス・アイン市で、国民軍に所属するスルターン・ムラード師団のメンバーが爆発に巻き込まれて負傷(2020年9月6日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のラアス・アイン市で、国民軍に所属するスルターン・ムラード師団のメンバーが爆発に巻き込まれて負傷した。

AFP, September 6, 2020、ANHA, September 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2020、Reuters, September 6, 2020、SANA, September 6, 2020、SOHR, September 6, 2020などをもとに作成。

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ロシアのボリソフ副首相を団長とする使節団がシリアを訪問(2020年9月6日)

ロシアのユーリイ・ボリソフ副首相を団長とする使節団が、両国間関係の強化について政府高官と協議するため、空路でシリア入りした。

ダマスカス国際空港では、アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官らが使節団を出迎えた。

SANA(9月6日付)が伝えた。

AFP, September 6, 2020、ANHA, September 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2020、Reuters, September 6, 2020、SANA, September 6, 2020、SOHR, September 6, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下のダイル・ザウル県でシリア民主軍への襲撃続く(2020年9月6日)

ダイル・ザウル県では、SANA(9月6日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるズィーバーン町とブサイラ市近郊で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が正体不明の武装集団の襲撃を受け、車輌2輌が大破、乗っていた戦闘員複数人が負傷した。

一方、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下のスブハ村でオートバイに乗った正体不明の武装集団が、シリア民主軍の戦闘員と元司令官が乗った車を襲撃し、2人を負傷させた。

襲撃された元司令官は、数年前にダーイシュ(イスラーム国)メンバーの妻たちの身柄を、ブサイラ市のコミューン(北・東シリア自治局の末端の自治体)長とともに、シリア民主軍に引き渡したとされる人物。

コミューン長は、2019年3月に殺害されている。

AFP, September 6, 2020、ANHA, September 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2020、Reuters, September 6, 2020、SANA, September 6, 2020、SOHR, September 6, 2020などをもとに作成。

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ハサカ市の中学校教員と事務職員がシリア民主軍による施設接収と立ち入り禁止措置に抗議(2020年9月6日)

ハサカ県では、SANA(9月6日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるハサカ市で、殉教者ハンナー・アターッラー高等学校の教員と事務職員が、学校前で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による施設接収と立ち入り禁止措置に抗議する座り込みデモを行った。

AFP, September 6, 2020、ANHA, September 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2020、Reuters, September 6, 2020、SANA, September 6, 2020、SOHR, September 6, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で67人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で3人(2020年9月6日)

保健省は政府支配地域で新たに67人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者15人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、9月6日現在の同地での感染者数は計3,171人、うち死亡したのは134人、回復したのは730人となった。

SANA(9月6日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で9月6日に新たに3人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、3人が完治したと発表した。

これにより、同地での感染者数は計115人、うち回復したのは73人、死亡したのは2人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1377641692440718/

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一方、シリア人権監視団は、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」とトルコ占領下のアレッポ県北部で、新型コロナウイルス感染者3人が確認されたと発表した。

新規感染者が確認されたのは、アレッポ県バーブ市。

これにより、6月9日以降、「解放区」と占領地で確認された感染者数は計115人(うち48人は「解放区」、60人はトルコ占領地)、うち死亡したのは1人、回復したのは73人となった。

AFP, September 6, 2020、ACU, September 6, 2020、ANHA, September 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2020、Reuters, September 6, 2020、SANA, September 6, 2020、SOHR, September 6, 2020などをもとに作成。

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シリア軍と「決戦」作戦司令室がイドリブ県で交戦、トルコ軍が政府支配地域を砲撃(2020年9月6日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから184日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のスフーフン村、ファッティーラ村、バーラ村、カフル・ウワイド村、カンスフラ村、ルワイハ村を砲撃、同地一帯で「決戦」作戦司令室と交戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

トルコ軍がシリア政府の支配下にあるカフルナブル市一帯、サラーキブ市を砲撃した。
このほか、カフルタハーリーム町にあるシャーム解放機構の検問所が正体不明の武装集団の襲撃を受けた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア政府支配下のジャルマーナー市で住民数十人が生活難を訴えて抗議デモを行った。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, September 6, 2020、ANHA, September 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 6, 2020、Reuters, September 6, 2020、SANA, September 6, 2020、SOHR, September 6, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民475人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は596,437人に(2020年9月6日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月6日付)を公開し、9月5日に難民475人(うち女性242人、子供143人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民475人(うち女性242人、子供143人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は596,437人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者201,189人(うち女性60,497人、子ども101,334人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,705,117人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は825,717人(うち女性247,773人、子供420,825人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 6, 2020をもとに作成。

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ラタキア県スルンファ町の杉林で火災が発生、ハマー県北西部の植林地に燃え広がる(2020年9月6日)

ラタキア県では、SANA(9月6日付)によると、スルンファ町の国立の森林保護区内で火災が発生し、強い東風に煽られて、火はハマー県北西部のフライカ村、アイン・バドリーヤ村の森林や植林地に燃え広がった。

火災は気温上昇に伴う自然発火によるもの。

火災は過去20年で最大の規模で、天然の杉林や植林地合わせて4,000ドゥーナム(4平方キロメートル)が焼失、近隣の住民が避難を余儀なくされた。

両県の消防隊と民間防衛隊が消火活動により、火災の75~80%を鎮火することに成功した。


なお、8月31日と9月3日にハマー県北西部で発生した火災では、松やオークの植林地2,000ドゥーナム(2平方キロメートル)が焼失した。

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シリア人権監視団は、相次ぐ植林地や森林での火災に関して、シリア軍がこれまでに78,505発以上もの「樽爆弾」をヘリコプガーから投下してきたにもかかわらず、消火作業にヘリコプターが投入されなかったと批判した。

AFP, September 6, 2020、ANHA, September 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2020、Reuters, September 6, 2020、SANA, September 6, 2020、SOHR, September 6, 2020などをもとに作成。

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