ダイル・ザウル市近郊で爆発に巻き込まれ重症を負っていたロシア軍軍曹が死亡(2020年9月13日)

ロシアのタス通信(9月13日付)は、ロシア軍の車列が8月18日にダイル・ザウル市郊外の街道に仕掛けられていた爆弾の爆発に巻き込まれ事件で重症を負っていたミハエル・ミルシン軍曹が、モスクワ市内の軍事病院で死亡した、と伝えた。

AFP, September 13, 2020、ANHA, September 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2020、Reuters, September 13, 2020、SANA, September 13, 2020、SOHR, September 13, 2020、TASS, September 13, 2020などをもとに作成。

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英ガルフサンズ・ペロトリアム社と米デルタ・クレセント・エネルギー社が北・東シリア自治局の石油利権をめぐって軋轢(2020年9月13日)

『シャルク・アウサト』(9月13日付)は、北・東シリア自治局の支配地域における石油の利権をめぐって米国と英国の石油会社の間で軋轢が生じていると伝えた。

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同紙によると、英国のガルフサンズ・ペロトリアム社は、米国のデルタ・クレセント・エネルギー社が、北・東シリア自治局支配地域内の石油開発への投資を人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と合意したことに懸念を表明しており、1日あたり20,000バレルの原油を生産するユーフラテス川東岸の第26ブロック油田に対する権利を守る、と述べているという。

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ガルフサンズ・ペロトリアム社は2003年に第26ブロック油田への投資と開発にかかる契約をシリア政府と交わしていた。

その内容は、同社が第26ブロック油田での石油開発の利権を得る見返りに、そこで生産される原油から経費を差し引いた残りの3分の2をシリア政府に引き渡すというもの。

契約締結を受けて、第26ブロック油田には3億5,000万米ドル以上が投資され、その操業は国際的な水準に達したという。

専門家らによると、第26ブロック油田の操業が正常化すれば、数十億米ドルの資産価値が見込まれるという。

しかし、ガルフサンズ・ペロトリアム社の幹部によると、過去4年間で、第26ブロック油田で2,600万バレルの原油が採掘されているが、収益が誰の手に渡っているか不明だという。

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シリアでは、「アラブの春」が波及する2011年以前は、1日あたり約36万バレルの石油が生産されていた。

だが、現在は1日あたり6万バレルに低下している。

また、シリアの油田の約90%とガス田の約50%は、米国の支援を受ける北・東シリア自治局の支配下にある。

AFP, September 13, 2020、ANHA, September 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2020、Reuters, September 13, 2020、SANA, September 13, 2020、SOHR, September 13, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局が管理するハサカ県のフール・キャンプから女性200人あまりとその子供たちが脱走を試みる(2020年9月13日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプをシリア人女性とイラク人女性合わせて200人あまりとその子供たちが脱走を試みたが、同自治局に所属する内務治安部隊(アサーイシュ)が、人民防衛隊(YPG)の協力を得て、これを阻止した。

AFP, September 13, 2020、ANHA, September 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2020、Reuters, September 13, 2020、SANA, September 13, 2020、SOHR, September 13, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のハサカ県ラアス・アイン市で国民軍が派遣した武装集団と地元の武装集団が交戦(2020年9月13日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市近郊のアドワーニーヤ村で、国民軍に所属する東部自由人連合とハサカ自由人連合が交戦した。

ハサカ自由人運動は、国民軍に所属していた地元住民が、通行所や検問所で通行料を徴収されることを拒否し、国民軍を離反して結成した組織。

ハサカ自由人運動はまた、地元出身の戦闘員とともに、2019年10月のトルコによる「平和の泉」侵攻作戦実施に際して、トルコ占領下のアレッポ県北部からラアス・アイン市一帯に移動してきた東部自由人連合、ハムザート師団の受け入れを拒否している。

なお、東部自由人連合、ハムザート師団は、ダイル・ザウル県、アレッポ県、ヒムス県、ダマスカス県、ダマスカス郊外県などの出身者が多い。

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ラッカ県では、ANHA(9月13日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、タッル・アブヤド市近郊のアフダクー村、ハーニー村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のいわゆる「オリーブの枝」地域のシャッラーン町で、国民軍のメンバー1人が何者かに射殺された。

AFP, September 13, 2020、ANHA, September 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2020、Reuters, September 13, 2020、SANA, September 13, 2020、SOHR, September 13, 2020などをもとに作成。

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政府支配地域で新学期が始まるなか、ハサカ市の高等学校前では教師、職員、生徒がシリア民主軍による施設接収に抗議するも、強制排除される(2020年9月13日)

ハサカ県では、SANA(9月13日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるハサカ市では、北・東シリア自治局支配地域内にあるハンナー・アターッラー高等学校前で座り込みデモを行い、施設の封鎖に抗議していた教師、事務職員、生徒らに人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が暴行を加えるなどして、強制排除した。

ハンナー・アターッラー高等学校は、シリア民主軍が接収し、軍事施設として転用している。

なお、シリア政府支配地域では9月13日、2020年度の新学期が始まり、小中高等学校の生徒373,5521人が13,280校への登校を開始した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局とシリア政府が共同統治するマンビジュ市および周辺地域で、シリア民主軍が青年45人以上を、兵役を忌避していたとして拘束、連行した。

AFP, September 13, 2020、ANHA, September 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2020、Reuters, September 13, 2020、SANA, September 13, 2020、SOHR, September 13, 2020などをもとに作成。

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タルトゥース県で火災が5件発生(2020年9月13日)

タルトゥース県では、SANA(9月13日付)によると、ブルガリーヤ村とジャウバ村のオリーブ畑、タルトゥース市北部郊外の牧草地など5カ所で新たな火災が発生したが、地元の消防隊が消火した。

AFP, September 13, 2020、ANHA, September 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2020、Reuters, September 13, 2020、SANA, September 13, 2020、SOHR, September 13, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で34人、北・東シリア自治局支配地域で21人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で52人(2020年9月13日)

保健省は政府支配地域で新たに34人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者15人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、9月13日現在の同地での感染者数は計3,540人、うち死亡したのは155人、回復したのは842人となった。

SANA(9月13日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに21人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者11人が完治したと発表した。

これにより、9月13日現在の同地での感染者数は計840人、うち死亡したのは46人、回復したのは282人となった。

新規感染者の内訳は、ハサカ県のハサカ市8人、カーミシュリー市4人、マーリキーヤ(ダイリーク)市3人、マアバダ(カルキールキー)町5人、アームーダー市1人。

ANHA(9月13日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で9月13日に新たに52人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、9人が完治したと発表した。

これにより、同地での感染者数は計265人、うち回復したのは96人、死亡したのは3人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1384863688385185/

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一方、シリア人権監視団は、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」とトルコ占領下のアレッポ県北部で、新型コロナウイルス感染者52人が確認されたと発表した。

新規感染者の内訳は、アレッポ県バーブ市8人、アフリーン市6人、スィムアーン山(アレッポ市一帯)6人、トゥルクマーン・バーリフ村7人、イドリブ県25人。

これにより、6月9日以降、「解放区」と占領地で確認された感染者数は計265人(うち98人は「解放区」、167人はトルコ占領地)、うち死亡したのは1人、完治したのは87人となった。

AFP, September 13, 2020、ACU, September 13, 2020、ANHA, September 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2020、Reuters, September 13, 2020、SANA, September 13, 2020、SOHR, September 13, 2020などをもとに作成。

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シリア軍は「決戦」作戦司令室支配下のイドリブ県に350発以上の砲弾を浴びせる(2020年9月13日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから191日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、ファッティーラ村、カフル・ウワイド村、スフーフン村、カンスフラ村、バーラ村、シャンナーン村、バイニーン村、サルジャ村などを砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍が撃った砲弾の数は350発以上に達した。

シリア軍はまた、ハーン・シャイフーン市一帯およびマアッラト・ヌウマーン市一帯に増援部隊を派遣した。

これに対して、シャーム解放機構は、シリア政府支配下のハザーリーン村一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原各所を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、スーラ町でシリア軍第5軍団に所属する武装集団が、地元の部族民兵と交戦し、第5軍団の兵士2人が死亡した。

ドゥラル・シャーミーヤ(9月13日付)によると、交戦したのは第5軍団に所属する第8旅団と地元の部族民兵で、部族民兵側も1人が死亡したという。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県4件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, September 13, 2020、ANHA, September 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 13, 2020、Reuters, September 13, 2020、SANA, September 13, 2020、SOHR, September 13, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民394人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は599,468人に(2020年9月13日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月13日付)を公開し、9月12日に難民394人(うち女性118人、子供201人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民394人(うち女性118人、子供201人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は599,468人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者204,220人(うち女性61,407人、子ども103,880人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,136人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は828,748人(うち女性248,683人、子供422,371人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 13, 2020をもとに作成。

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ラーミー・マフルーフ氏が父ムハンマド・マフルーフ氏の死に弔意を示す(2020年9月13日)

シリアの有力ビジネスマンで最近になって失脚したラーミー・マフルーフ氏はフェイスブックの自身の公式アカウント(https://www.facebook.com/RamiMakhloufSY/)に以下のようなコメントを書き込み、父であるムハンマド・マフルーフ氏への弔意を示した。

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「大きな悲しみをもって、私は今日、父に別れを告げた。愛すべき会葬者の安全を守るため、我々遺族は新型コロナウイルスのパンデミックという状況を踏まえて、故人との別れの葬儀は行わなかった。

アッラーが皆さんの故人と我々の故人のすべてに憐れみを与え、広大なる楽園に住まわせますように。

あなた方が平和で、アッラーの慈悲と祝福がありますように。」

https://www.facebook.com/RamiMakhloufSY/photos/a.499210930181166/2840911882677714/?type=3&theater

AFP, September 13, 2020、ANHA, September 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 13, 2020、Reuters, September 13, 2020、SANA, September 13, 2020、SOHR, September 13, 2020などをもとに作成。

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