米国はシリア国内のシリア人を対象とした7億2000万ドル以上の人道支援を約束(2020年9月25日)

マイク・ポンペオ米国務長官はツイッターのアカウント(https://twitter.com/SecPompeo/)を通じて、シリアへの資金援助を約束した。

ツイッターでの書き込みは以下の通り:

アサド体制、ロシア、そしてイランの残忍な軍事行動によってもたらされた危機に対処するために、米国はシリアで続いている紛争の影響を受けている市民を支援するための7億2000万ドル以上の人道支援を行うと発表する。

https://twitter.com/SecPompeo/status/1309202814208532483

これに関して、スティーブン・ビーガン国務副長官は、シリア国内のシリア人に対して行われると補則した。

AFP, September 25, 2020、ANHA, September 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2020、Reuters, September 25, 2020、SANA, September 25, 2020、SOHR, September 25, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダイル・ザウル県でシリア軍とシリア民主軍がユーフラテス川を挟んで砲撃戦(2020年9月25日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるユーフラテス川東岸のダフラ村にある人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍傘下の「自衛部隊」の拠点の近くに、迫撃砲弾複数発が着弾した。

砲弾は、シリア政府の支配下にあるユーフラテス川西岸から発射されたもの。

これに対して、シリア民主軍が応戦、迫撃砲が発射された地点に対して砲撃を行った。

AFP, September 25, 2020、ANHA, September 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2020、Reuters, September 25, 2020、SANA, September 25, 2020、SOHR, September 25, 2020などをもとに作成。

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シリア政府支配下のダルアー県各所で生活状況改善、逮捕者釈放を訴えるデモ(2020年9月25日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるヤードゥーダ村、フラーク市でデモが発生し、参加者は、生活状況の改善、逮捕者釈放、ダマスカス郊外県カナーキル村の住民との連帯を訴えた。

カナーキル村では9月22日、治安当局が女性3人と女児1人を拘束、これを受けて、住民が村の主要な道路を封鎖、アサド大統領の写真を焼くなどして、抗議の意思を示していた。

一方、ジッリーン村では、住民1人が遺体で発見された。

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ドゥラル・シャーミーヤ(9月25日付)によると、ダマスカス郊外県のサクバー市、ハムーリーヤ市、バイト・サワー村、バーラー村でも、活動家が抗議のメッセージを撮影しSNSで拡散するといった抗議行動が行われた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市、カッリー町、ハルブヌーシュ村で「シリア革命」の継続を訴えるデモが行われ、参加者は、体制打倒やトルコ軍の駐留支持を訴えた。

AFP, September 25, 2020、ANHA, September 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2020、Reuters, September 25, 2020、SANA, September 25, 2020、SOHR, September 25, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がラッカ県砂漠地帯でダーイシュの拠点を爆撃する一方、シリア民主軍と有志連合はイラク国境で摘発作戦開始(2020年9月25日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が、アレッポ県とハマー県との県境に位置するラサーファ砂漠一帯地域のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して爆撃を実施した。

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人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は声明を出し、ダイル・ザウル県北部のイラク国境に近いアジージュ渓谷で、米主導の有志連合の地上部隊および航空部隊とともに、ダーイシュ(イスラーム国)のセルを摘発するための治安維持作戦を開始したと発表した。

ANHA(9月25日付)が伝えた。

AFP, September 25, 2020、ANHA, September 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2020、Reuters, September 25, 2020、SANA, September 25, 2020、SOHR, September 25, 2020などをもとに作成。

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トルコとその支援を受ける国民軍がアレッポ県北部を砲撃(2020年9月25日)

アレッポ県では、SANA(9月25日付)によると、トルコとその支援を受ける国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のスーガーニカ村を砲撃した。

AFP, September 25, 2020、ANHA, September 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2020、Reuters, September 25, 2020、SANA, September 25, 2020、SOHR, September 25, 2020などをもとに作成。

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サウジアラビア軍はシリア北東部でトルコに対峙するための士官らを現地に派遣(2020年9月25日)

フランスのアンテリジャンス・オンライン(9月25日付)は、サウジアラビア軍がシリア北東部でトルコに対峙するための行動を行っていると伝えた。

同サイトによると、サウジアラビア軍の士官と軍事顧問複数人が数日前、リヤードから北・東シリア自治局の支配下にあるシリア北東部に派遣され、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するアラブ人勢力と会合を行った。

同サイトが複数の情報筋の話として伝えたところによると、サウジアラビア軍の士官らは、ハサカ県シャッダーディー市とハサカ市にある米軍基地に滞在し、米軍の保護を受けているという。

AFP, September 25, 2020、ANHA, September 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2020、Intelligence Online, September 25, 2020、Reuters, September 25, 2020、SANA, September 25, 2020、SOHR, September 25, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で35人、北・東シリア自治局支配地域で16人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で11人(2020年9月25日)

保健省は政府支配地域で新たに35人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者15人が完治し、2人が死亡したと発表した。

これにより、9月25日現在の同地での感染者数は計4,001人、うち死亡したのは185人、回復したのは1,028人となった。

SANA(9月25日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに16人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者11人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、9月25日現在の同地での感染者数は計1,359人、うち死亡したのは59人、回復したのは390人となった。

新規感染者の内訳は、ハサカ県のハサカ市7人、カーミシュリー市4人、マーリキーヤ(ダイリーク)市4人、アレッポ県のシャフバー地区(タッル・リフアト市)1人。

ANHA(9月25日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で9月25日に新たに11人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、34人が完治したと発表した。

これにより、同地での感染者数は計771人、うち回復したのは369人、死亡したのは6人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1395235304014690/

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一方、シリア人権監視団は、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」とトルコ占領下のアレッポ県北部で、新型コロナウイルス感染者11人が確認されたと発表した。

これにより、6月9日以降、「解放区」と占領地で確認された感染者数は計771人、うち死亡したのは10人(シリア人権監視団の発表によると9人)、完治したのは369人となった。

AFP, September 25, 2020、ACU, September 25, 2020、ANHA, September 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2020、Reuters, September 25, 2020、SANA, September 25, 2020、SOHR, September 25, 2020などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室がドローンでシリア軍拠点を爆撃(2020年9月25日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから202日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室が無人航空機(ドローン)でシリア政府の支配下にあるカフルバッティーフ村、ダーディーフ村を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

爆撃による人的被害は確認されていない。

ドローンが「決戦」作戦司令室のどの組織のものかは不明。

なお、数日前にも、ハマー県北西部のガーブ平原にあるジュッブ・アフマル村のシリア軍拠点複数カ所も、「決戦」作戦司令室が保有していると思われるドローンの爆撃を受けた。

「決戦」作戦司令室は、シリア軍の進攻に備えて、ドローンの開発とその利用に向けた訓練に取り組んできたという。

「決戦」作戦司令室はまた、シリア政府の支配下にあるカフルナブル市、ハザーリーン村一帯を砲撃した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、マウザラ村、クークフィーン村一帯を砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約20輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

このほか、ハーリム市とサルキーン市を結ぶ街道で、ダマスカス郊外県カラムーン地方のバフア(サルハ)村出身の国内避難民(IDPs)1人が何者かによって殺害された。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のズィヤーラ町を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, September 25, 2020、ANHA, September 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 25, 2020、Reuters, September 25, 2020、SANA, September 25, 2020、SOHR, September 25, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民433人と国内避難民(IDPs)8人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は604,456人、2019年以降帰還したIDPsは66,401人に(2020年9月25日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月25日付)を公開し、9月24日に難民433人(うち女性130人、子供221人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民433人(うち女性130人、子供221人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は604,456人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者209,208人(うち女性62,905人、子ども106,423人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,711,023人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は833,739人(うち女性250,182人、子供424,916人)となった。

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一方、国内避難民8人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは8人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は8人(うち女性3人、子供5人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,401人(うち女性23,141人、子供27,328人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,334,994人(うち女性405,700人、子供671,094人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 25, 2020をもとに作成。

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