シャーム解放機構はイドリブ県カフルナブル市近郊でロシア軍兵士とシリア軍兵士が地雷原に入り、地雷の爆発で死亡したと主張(2020年9月21日)

シャーム解放機構に近いイバー・ネット(9月22日付)は、シリア軍部隊が21日晩、カフルナブル市近郊の森林地帯の地雷原に入り込み、地雷の爆発によってロシア軍兵士1人とシリア軍兵士6人が死亡したと伝えた。

これに関して、シャーム解放機構の軍事報道官を務めるアブー・ハーリド・シャーミー氏は、ドゥラル・シャーミーヤ(9月22日付)に対して、「ロシア軍兵士らが指導するシリア軍部隊が、イドリブ県南部のカフルナブル市一帯に新たに潜入しようとしたが、ムジャーヒディーンが仕掛けた地雷原に入り、ロシア軍兵士複数人を含む一団が死亡した」と述べた。

シャーミー氏によると、「この一団はムジャーヒディーンが仕掛けた地雷原に完全にはまった。これは、潜入に対処するためのもので、爆発後、生き残った者たちは、死傷者を回収し、撤退した」という。

AFP, September 22, 2020、ANHA, September 22, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 22, 2020、Reuters, September 22, 2020、SANA, September 22, 2020、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, September 22, 2020、SOHR, September 22, 2020などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「ロシアとトルコはM4高速道路の合同パトロールを停止した…。シャーム解放機構の支配地は縮小する」(2020年9月21日)

ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外務大臣は、アラビーヤ・チャンネル(9月21日付)のインタビューに応じ、そのなかで、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構の「イドリブにおける支配は縮小する」と述べた。

ラブロフ外務大臣は「シリアでの政府と反体制派の対決は終わった…。イドリブ県とユーフラテス川東部のみがシリアにおけるホットスポットだ」としたうえで、「ロシアとトルコはシリアのM4高速道路での合同パトロールを停止した…。トルコは我々に、シリア北部でのテロとの戦いに専念すると明言した」と述べた。

ラヴロフ外務大臣はまた「シリアの反体制派内は分裂している…。ユーフラテス川東岸における米軍の存在はこの地域を緊張化させる…。シリアの制憲委員会は我々が望むような速度では進まないが、シリア政府を非難することなどできない」などと述べた。

AFP, September 21, 2020、Alarabia, September 21, 2020、ANHA, September 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 21, 2020、Reuters, September 21, 2020、SANA, September 21, 2020、SOHR, September 21, 2020などをもとに作成。

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ラッカ県ラサーファ砂漠でシリア軍とダーイシュが交戦し16人死亡、ロシアがダーイシュ潜伏地を爆撃(2020年9月21日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるラサーファ砂漠にあるシリア軍の拠点をダーイシュ(イスラーム国)が攻撃し、激しい戦闘となった。

これにより、シリア軍兵士7人、ダーイシュ・メンバー9人が死亡した。

また、ロシア軍は、ラッカ県とダイル・ザウル県の県境に位置するビシュリー山にあるダーイシュの拠点に対して爆撃を実施した。

AFP, September 21, 2020、ANHA, September 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 21, 2020、Reuters, September 21, 2020、SANA, September 21, 2020、SOHR, September 21, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍はラッカ県クール・ハサン村を砲撃し、シリア軍兵士が負傷(2020年9月21日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるクール・ハサン村(タッル・アブヤド市近郊)を砲撃し、シリア軍兵士複数人が負傷した。

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ハサカ県では、ANHA(9月21日付)によると、ロシア軍とトルコ軍の合同部隊が北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるダルバースィーヤ市西のシーリーク村からアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊にいたる国境地帯で合同パトロールを実施した。

しかし、その後、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍は、アブー・ラースィーン町近郊のダーダー・アブダール村、ウンム・アシュバ村、ムハルマラ村を砲撃した。

AFP, September 21, 2020、ANHA, September 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 21, 2020、Reuters, September 21, 2020、SANA, September 21, 2020、SOHR, September 21, 2020などをもとに作成。

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米軍の大型トレーラーなど約60輌がハサカ県のワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入(2020年9月21日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米軍の大型トレーラーなど約60輌が、ワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入した。

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ラッカ県では、SANA(9月21日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるジャルニーヤ町で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が複数の住居に押し入り、若い男性多数を徴兵するとして、連行した。

AFP, September 21, 2020、ANHA, September 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 21, 2020、Reuters, September 21, 2020、SANA, September 21, 2020、SOHR, September 21, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で33人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で45人(2020年9月21日)

保健省は政府支配地域で新たに33人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者17人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、9月21日現在の同地での感染者数は計3,833人、うち死亡したのは175人、回復したのは963人となった。

SANA(9月21日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で9月21日に新たに45人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、22人が完治したと発表した。

これにより、同地での感染者数は計640人、うち回復したのは218人、死亡したのは6人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1391798747691679/

AFP, September 21, 2020、ACU, September 21, 2020、ANHA, September 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 21, 2020、Reuters, September 21, 2020、SANA, September 21, 2020、SOHR, September 21, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と「決戦」作戦司令室がシリア政府支配下のイドリブ県サラーキブ市一帯やカフルナブル市を砲撃(2020年9月21日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから198日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカフル・ウワイド村、カンスフラ村、バイルーン村、マウザラ村、イフスィム町を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、トルコ軍と「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるサラーキブ市一帯やカフルナブル市を砲撃した。

トルコ軍また、兵站物資を積んだ車輌複数輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がバーラー村近郊でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

「決戦」作戦司令室はまた同地一帯を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるトルコマン山地方のアイン・イーサー村一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(イドリブ県1件、ラタキア県1件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, September 21, 2020、ANHA, September 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 21, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 21, 2020、Reuters, September 21, 2020、SANA, September 21, 2020、SOHR, September 21, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民359人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は602,806人に(2020年9月21日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月21日付)を公開し、9月20日に難民359人(うち女性108人、子供183人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民359人(うち女性108人、子供183人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は602,806人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者207,558人(うち女性62,409人、子ども105,581人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,136人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は832,086人(うち女性249,685人、子供424,072人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 21, 2020をもとに作成。

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