北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるハサカ県タッル・タムル町近郊で、米軍の無人偵察機(ドローン)が墜落(2020年9月30日)

ハサカ県では、SANA(10月1日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊で、米軍の無人偵察機(ドローン)が墜落した。

墜落の原因は不明。

AFP, October 1, 2020、ANHA, October 1, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2020、Reuters, October 1, 2020、SANA, October 1, 2020、SOHR, October 1, 2020などをもとに作成。

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スワイダー県でクライヤー町での第5軍団との戦闘で死亡した民兵の葬儀が行われ、バアス党・政府関係者が参列を拒まれる(2020年9月30日)

スワイダー県では、スワイダー24(9月30日付)によると、9月29日にクライヤー町一帯で発生した第5軍団と地元民兵の大規模軍事衝突で死亡した民兵15人の葬儀がスワイダー市の国立競技場で行われ、民兵のメンバーや家族、住民らが参列した。

同サイトによると、葬儀の参列者は訪れたバアス党スワイダー支部書記長や政府関係者の参列を拒否し、追い返したという。

https://www.facebook.com/Suwayda24/posts/1645411652305112

 

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020、al-Suwayda’ 24, September 30, 2020などをもとに作成。

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アサド大統領がクウェート国王逝去を受けて皇太子に弔電を送る(2020年9月30日)

在クウェート・シリア大使館はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/Syrian.embassy.kuwait/)を通じて、アサド大統領が、クウェートのシャイフ・ナウワーフ・アフマド皇太子に宛てて、スバーフ・アフマド・ジャービル・スバーフ国王の逝去(9月29日発表)を悼む弔電を送った、と発表した。

https://www.facebook.com/Syrian.embassy.kuwait/posts/360235621996493

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020などをもとに作成。

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ロシア外務省はアゼルバイジャンへの外国人戦闘員の派遣に懸念を表明(2020年9月30日)

ロシア外務省は声明を出し「ナゴルノ・カラバフの戦闘地域に違法な武装集団の戦闘員が移送されているとの報告に懸念を表明する」と発表した。

外務省はまた「こうした行為は、紛争地域にさらなる緊張をもたらすだけでなく、長期的には域内のすべての国の安全保障への脅威を生み出す」と付言した。

そのうえで、「関係当時国の指導者に、紛争でテロリストや外国人傭兵の活用を阻止するための適切な措置を講じ、彼らを地域から即時撤退させるよう呼びかける」と締めくくった。

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020などをもとに作成。

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BBCアラビア語放送がアゼルバイジャンに派遣されたシリア人傭兵へのチャットによるインタビュー記事を掲載(2020年9月30日)

BBCアラビア語放送(9月30日付)は、アルメニアとの戦闘状態にあるアゼルバイジャンに派遣されたというシリア人へのチャットによるインタビュー記事を掲載した。

インタビューに応じたアブドゥッラー氏(仮名)は、9月23日にシリア北部からアゼルバイジャンの戦闘地域に派遣された数百人のなかの1人。

派遣されたシリア人の年齢は17歳から30歳、戦闘訓練を受けていないという。

アブドゥッラー氏は、シリア北部で暮らす多くの住民と同じく、困難な経済・生活状況に苦しんできた。

反体制組織の「シリア対応調整者」によると、同地の住民の81%は収入が月50米ドル以下で、78%が必需品すら十分購入できていないという。

アブドゥッラー氏は、自分と家族の生活のため、月収2,000米ドルでアゼルバイジャン行きを承諾したが、同地で何が彼を待ち構えていたかは承知していなかったという。

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アブドゥッラー氏はチャットで次のように綴った。

「国民軍ハムザ師団司令官のサイフ・アブー・バクルが先週、私に、アゼルバイジャンに行き、月2,000米ドルで国境の軍事拠点を守ろう、と提案してきた。まだ、戦闘は起きていなかった。私たちはシリア北部からフール・カラス村(アレッポ県北部)に移送された。そこで国民軍は私たちから持っていたお金、電話、衣服を取り上げた。我々が誰か特定されないようにするためだ」。

アブドゥッラー氏は家族と連絡するために電話を一度は取り返したが、家族といつ再会できるか分からないという。

アブドゥッラー氏は続けた。

「その後、我々はトルコ南部のガジアンテップ空港に連れて行かれ、そこから4時間かけて空路、イスタンブールに移動した。それから、アゼルバイジャン航空でアゼルバイジャンに移送された。私たちは自分たちが国境の軍事拠点に配備されていることに気づいた。そのときはまだ戦闘は起きていなかった。我々は戦闘訓練も受けていなかった」。

アブドゥッラー氏は、9月27日にアゼルバイジャンとアルメニアとの間で戦闘が発生した時のことをこう綴った。

「彼らは私たちを兵員輸送車に詰め込んだ。私たちはアゼルバイジャンの服を着せられた。各人が自分の武器(カラシニコフ)で武装した。ここにいるほとんどが、貧しい民間人で、お金が欲しかっただけだ。軍人ではない」。

「車が止まり、我々は発砲があって驚いた。敵がどこにいるかも分からなかった。敵が我々に砲撃してくると、若い連中は怖くて泣き始め、もといた場所に戻りたいと言った。それから、私たちの脇に砲弾が落ちて、シリア人4人が死に、3人が負傷した」。

アブドゥッラー氏によると、彼が駐留している軍事拠点でシリア人10人の遺体を目にし、70人が負傷したが、十分な治療を受けられていないという。

アブドゥッラー氏とのチャットは、通信状態が悪化してしばらく途絶えたが、その後、次のようなメッセージが送られてきたという。

「戦闘が始まってから、私たちはここにいる司令官にシリアに戻りたいと伝えようとした。だが、阻止された。前線に戦いに行かなければ長期間投獄すると脅迫された。我々はほぼ流罪の身だ」。

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020などをもとに作成。

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シリア人権監視団:トルコがアゼルバイジャンに派遣したシリア人傭兵の数は850人、うち3人が死亡(2020年9月30日)

シリア人権監視団は、トルコの民間軍事会社複数社によって、トルコ占領下のシリア北部からアゼルバイジャンに派遣されたシリア人傭兵(国民軍戦闘員)の数が850人に達していることを確認したと発表した。

シリア人権監視団はまた、アルメニアとアゼルバイジャンの戦闘が続くナゴルノ・カラバフ地方での戦闘で、シリア人傭兵3人が死亡したと発表した。

3人はいずれも国民軍の戦闘員。

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一方、フェイスブックのニュースアカウント「シリア24」(9月30日付)は、アゼルバイジャンに派遣されているシリア人傭兵に初の死者が出たと伝えた。

同アカウントによると、死亡したのはムハンマド・シャアラーン・アブドゥッラッザーク氏。

国民軍所属のハムザ師団のメンバーだという。

https://www.facebook.com/syria24h/posts/2851015915132380

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020、Syria 24, September 30, 2020などをもとに作成。

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ロシアによるシリア領内での爆撃開始から5年が経つのに合わせて、シャーム解放機構支配下のイドリブ市、トルコ占領下のバーブ市で抗議デモ(2020年9月30日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市で、ロシア軍がシリア領内への爆撃を開始(2015年9月30日)から5年が経ったのに合わせて抗議デモが行われ、ロシアの軍事介入に反対の意思が表明された。

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トルコ占領下のアレッポ県バーブ市でも同様の抗議デモが行われた。

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020などをもとに作成。

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米財務省はシーザー・シリア市民保護法などに基づき、シリア中央銀行総裁、総合情報部長など7人・13団体を制裁リストに追加(2020年9月30日)

米財務省は、外国資産管理局(OFAC)が、シーザー・シリア市民保護法など一連の制裁関連法に基づき、7人・13団体を、「シリア軍第4師団、総合情報部、シリア中央銀行とつながりがある重要な後援者」と認定し、制裁リストに追加したと発表した。

新たに制裁対象となった7人・13団体は以下の通り:


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フドル・アリー・ターヒル:ビジネスマン
ナスリーン・フサイン・イブラーヒーム
ラーナー・フサイン・イブラーヒーム
ミーラード・ジャディード
ハーズィム・ユーヌス・カルフール:シリア中央銀行総裁
フサーム・ムハンマド・ルーカー:総合情報部長
ルイス・アルベルト・ロドリゲス・ロペス=カレジャ:キューバ人

アリー・ハムザ社:ターヒル氏が経営する企業と取引
カルア安全保護サービス社:ターヒル氏が設立した企業
イーラー・メディア・サービス社:ターヒル氏が設立した企業
イーラー観光社:ターヒル氏が経営する企業と取引
イーマー社:ターヒル氏が経営する企業と取引
イーマー・テル社:ターヒル氏が設立した企業
イーマー・テル・プラスLLC:ターヒル氏が経営する企業と取引
ナジュム・ザハビー(ゴールデン・スター)貿易社:ターヒル氏が経営する企業と取引
ヤースミーン契約会社:ターヒル氏が経営する企業と取引
シリア金属投資社社:ターヒル氏が経営する企業と取引
シリア・ホテル経営LLC:ターヒル氏とシリア運輸観光会社の共同事業
シリア観光省
シリア運輸観光社:ターヒル氏と事業提携する企業

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がラッカ県バシャリー山のダーイシュ拠点を爆撃(2020年9月30日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、バシャリー山一帯のダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して爆撃を実施した。

ドゥラル・シャーミーヤ(9月30日付)によると、ロシア軍の爆撃は8回に及んだという。

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県でシリア民主軍の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士1人(2020年9月30日)

ハサカ県では、SANA(9月30日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士1人が死亡した。

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で52人、北・東シリア自治局支配地域で121人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で73人(2020年9月30日)

保健省は政府支配地域で新たに52人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者15人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、9月30日現在の同地での感染者数は計4,200人、うち死亡したのは200人、回復したのは1,103人となった。

SANA(9月30日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに121人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者12人が完治し、2人が死亡したと発表した。

これにより、9月30日現在の同地での感染者数は計1,618人、うち死亡したのは64人、回復したのは429人となった。

新規感染者の内訳は、ハサカ県のハサカ市20人、カーミシュリー市21人、アームーダー市6人、ラッカ県のラッカ市45人、タブカ市6人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市8人、マンビジュ市15人。

ANHA(9月30日付)が伝えた。

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地域で9月30日に新たに73人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、34人が完治したと発表した。

これにより、同地での感染者数は計1,072人、うち回復したのは526人、死亡したのは6人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1399842393553981/

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一方、シリア人権監視団は、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ県の「解放区」とトルコ占領下のアレッポ県北部で、新型コロナウイルス感染者73人が確認される一方、アレッポ県で男性1人が死亡したと発表した。

これにより、6月9日以降、「解放区」と占領地で確認された感染者数は計1,072人、うち死亡したのは12人、完治したのは526人となった。

AFP, September 30, 2020、ACU, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍はイドリブ県に車輌200輌を派遣(2020年9月30日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから207日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村などを砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、同地上空で索敵・偵察任務に就いていたロシア軍の無人偵察機(ドローン)が技術的なトラブルにより墜落した。

他方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約200輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所から車列6度に分けてシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のズィヤーラ町、タッル・ワースィト村を砲撃した。

これに対し、「決戦」作戦司令室はシリア政府支配下のガーブ平原の灌漑計画地区一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、県西部のフバータ村でシリア軍と「決戦」作戦司令室が交戦した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるヤードゥーダ村とタファス市を結ぶ街道で、シリア政府との和解に応じた反体制武装集団の元戦闘員の男性1人が何者かによって殺害された。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, September 30, 2020、ANHA, September 30, 2020、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 30, 2020、Reuters, September 30, 2020、SANA, September 30, 2020、SOHR, September 30, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民423人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は606,504人に(2020年9月30日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月30日付)を公開し、9月29日に難民423人(うち女性127人、子供216人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民423人(うち女性127人、子供216人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は606,504人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者211,256人(うち女性63,520人、子ども107,469人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,712,125人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は835,784人(うち女性250,796人、子供425,960人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 30, 2020をもとに作成。

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