アル=カーイダ系のシャーム解放機構の複数幹部が離反と新組織結成、そしてアル=カーイダへの再忠誠を画策(2018年1月6日)

反体制系サイトのイナブ・バラディー(1月6日付)は、アル=カーイダ系のシャーム解放機構に近い消息筋の話として、組織内の複数幹部が離反し、アル=カーイダ総司令部のアイマン・ザワーヒリー氏に改めてバイア(忠誠)を誓い、新たな武装組織を結成しようとしていたと伝えた。

離反とアル=カーイダへの再忠誠を画策しているのは、シャーム解放機構の前身であるシャーム・ファトフ戦線の幹部や、アクサー旅団の元メンバー、ダーイシュ(イスラーム国)の離反者ら。

しかし、この試みは発覚、指導者であるサーミー・ウライディー氏、アブー・ジュライビーブ・ウルドゥンニー氏が2017年11月28日にシャーム解放機構によって逮捕されたため、新組織結成は延期されたという。

なお、シャーム解放機構は、組織内の分裂や、委員会を非難するザワーヒーリーの声明発表を受けるかたちで、この2人を12月11日に釈放したという。

AFP, January 6, 2018、ANHA, January 6, 2018、AP, January 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 6, 2018、al-Hayat, January 7, 2018、Reuters, January 6, 2018、SANA, January 6, 2018、UPI, January 6, 2018などをもとに作成。

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ダーイシュはダイル・ザウル県東部でYPG主体のシリア民主軍拠点を攻撃(2018年1月6日)

ダイル・ザウル県では、ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(1月6日付)によると、ダーイシュが県東部のカシュキーヤ村にある西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点複数カ所を攻撃した。

AFP, January 6, 2018、ANHA, January 6, 2018、AP, January 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 6, 2018、al-Hayat, January 7, 2018、Reuters, January 6, 2018、SANA, January 6, 2018、UPI, January 6, 2018などをもとに作成。

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イランのメディアによるとシリアでの戦闘で戦死したアフガン人戦闘員(ファーティミーユーン旅団)は2,000人以上(2018年1月6日)

ドゥラル・シャーミーヤ(1月6日付)によると、イランの複数のメディアは、イラン・イスラーム革命防衛隊の教練を受け、シリアでの戦闘に投入されたファーティミーユーン旅団の司令官の一人ズハイル・ムジャーヒド氏の話として、シリアで過去5年間に2,000人以上の戦闘員が戦死し、約8,000人が負傷したと述べたと伝えた。

al-Durar al-Shamiya, January 6, 2018

AFP, January 6, 2018、ANHA, January 6, 2018、AP, January 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 6, 2018、al-Hayat, January 7, 2018、Reuters, January 6, 2018、SANA, January 6, 2018、UPI, January 6, 2018などをもとに作成。

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所属不明の無人航空機がシリア駐留ロシア軍司令部のあるフマイミーム航空基地爆撃を試みるも、ロシア軍が迎撃、1機を撃墜(2018年1月6日)

ドゥラル・シャーミーヤ(1月6日付)は、親政権の複数のサイトが、ラタキア県のジャブラ市近郊に飛来した所属不明の無人航空機1機を、フマイミーム航空基地に駐留するロシア軍守備隊が近距離対空防御システム96K6 パーンツィリ-S1で撃墜した、と伝えた。

これらのサイトによると、フマイミーム航空基地近郊を離陸したと見られる多数の無人航空機が同基地を爆撃しようとしたが、ロシア軍の防空システムが迎撃、1機を撃墜したという。

ジャブラ・ラフザ・ビ・ラフザ・ネット(1月6日付)は、ユーチューブにその際の映像(https://youtu.be/0Q6DWEkyQ58)を公開した。

Youtube, January 6, 2018

AFP, January 6, 2018、ANHA, January 6, 2018、AP, January 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 6, 2018、al-Hayat, January 7, 2018、Reuters, January 6, 2018、SANA, January 6, 2018、Jabla Lahza bi-Lahza, January 6, 2018、UPI, January 6, 2018などをもとに作成。

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YPGが逮捕したダーイシュの外国人戦闘員は、トルコがシリアへの出入国の便宜を図っていたと証言(2018年1月6日)

西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊(YPG)の広報センターは、テロ撲滅部隊(YAT)によって逮捕されたダーイシュ(イスラーム国)の外国人戦闘員多数が、トルコの便宜を受けてシリアを往来していたと証言したと発表した。

これらの外国人戦闘員は、2017年末にトルコに逃走しようとした際に逮捕されたという。

例えば、チュニジア出身でドイツに在住していたムハンマド・アブー・カーディルを名のる戦闘員は次のように証言したという。

「ドイツから救急車輌で出国し、オーストリア、ルーマニア、ブルガリアを経てトルコに来た。トルコは、シリアへの入国を希望するあらゆる者に街道を開放し、同国に到着すると、トルコ軍兵士たちは「ようこそ、あなた方の国へ、あなたは我々を支援するためによく来てくれました」と言ってきた…。トルコ軍兵士は我々の存在に驚くこともせず、我々は安心して動き回れた。今も私にとって、トルコは本当に良い国だ。イスタンブール、イズミル、ガジアンテップに私たちは何軒も家を持っている。銀行にいろんな名義でお金もあったし、好きな時に下ろすことができた」。

ANHA(1月6日付)が伝えた。

ANHA, January 6, 2018

AFP, January 6, 2018、ANHA, January 6, 2018、AP, January 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 6, 2018、al-Hayat, January 7, 2018、Reuters, January 6, 2018、SANA, January 6, 2018、UPI, January 6, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はシャーム解放機構などからなる武装集団と交戦し、イドリブ県南部の複数カ村を制圧(2018年1月6日)

イドリブ県では、SANA(1月6日付)によると、県南部でシャーム解放機構などからなる武装集団に対する攻勢を続け、東サルジャ村、ウンム・ハラーヒール村、シャイフ・バラカ村、ハワー村、タッル・アマーラ村、ウンム・ムワイラート村を制圧した。

またシリア人権監視団によると、シリア軍は東ルワイビダ村、ナースィリーヤ村を制圧した。

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ダマスカス県では、SANA(1月6日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団がドゥワイラア地区の住宅街を砲撃し、2人が負傷した。

これに対して、シリア軍はただちに応戦し、反体制武装集団が砲撃を行った地点を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月6日付)によると、ロシア・シリア両軍の戦闘機が、東グータ地方のハムーリーヤ市、アルバイン市、マディーラー市を爆撃し、女性と子供を含む14人(シリア人権監視団によると、死者は17人)が死亡、50人あまりが負傷した。

またシリア人権監視団によると、ハラスター市郊外の車輌管理局一帯では、シリア・ロシア軍が空爆を行うなか、シリア軍がイスラーム軍、ラフマーン軍団、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動などからなる武装集団と交戦した。

一方、SANA(1月6日付)によると、反体制武装集団がハラスター市郊外の住宅街を砲撃した。

AFP, January 6, 2018、ANHA, January 6, 2018、AP, January 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 6, 2018、al-Hayat, January 7, 2018、Reuters, January 6, 2018、SANA, January 6, 2018、UPI, January 6, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2018年1月6日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(1月6日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(アレッポ県3件、ラタキア県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、アレッポ県1件、イドリブ県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にアレッポ県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,322市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 6, 2018をもとに作成。

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