トルコ日刊紙:UAE、サウジアラビアが、米国に異議を唱えるシャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍の幹部らの暗殺に関与(2018年1月8日)

トルコ日刊氏『イェニ・シャファク』(1月8日付)は、シャーム自由人イスラーム運動幹部のハサン・アッブード氏やイスラーム軍幹部のザフラーン・アッルーシュ氏などの暗殺に、複数の湾岸諸国が関与していたと報じた。

同紙が、アブー・アリーを名のるイスラーム戦線の元前線司令官の話として伝えたところによると、彼らはUAEを貶めようとした結果として標的となり、一連の暗殺は反体制派の弱体を狙っていた。

アブー・アリー氏は「UAEが支援して暗殺されたこれらの司令官には共通の特徴がある。彼らは、アサド政権に反抗する以上に、米国の存在に反対していた」と述べた。

暗殺された前線司令官の一人アブドゥルカーディル・サーリフ氏はかつて「米国が我が国の領内に部隊を派遣したら、我々は躊躇なく米軍部隊と戦う」と述べていたという。

一方、イスラーム軍幹部のザフラーン・アッルーシュ氏の殺害は、彼が使用していた衛生電話からサウジアラビアの諜報機関が居場所を特定、UAEに情報が伝えられた後、アブドゥッラー・ビン・ザーイド外務大臣が、アサド大統領の弟のマーヒル・アサド少将に通告、2015年12月に空爆によって殺害されたという。

al-Durar al-Shamiya, January 8, 2017

AFP, January 8, 2018、ANHA, January 8, 2018、AP, January 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2018、al-Hayat, January 9, 2018、Reuters, January 8, 2018、SANA, January 8, 2018、UPI, January 8, 2018、Yeni Safak, January 8, 2018などをもとに作成。

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イドリブ市での爆発の標的となったのはチェチェン人武装集団「コーカサスの兵」:反体制系サイトは爆発がロシア軍無人航空機の爆撃によるものと発表(2018年1月8日)

『ハヤート』(1月9日付)は、7日にイドリブ市で発生した爆発に関して、標的となったのがチェチェン人の武装組織「コーカサスの兵」(アジュナード・カウカーズ)の本部だったと伝えた。

「コーカサスの兵」は、イドリブ県の支配を主導するアル=カーイダ系組織のシャーム解放機構と共闘する組織で、外国人戦闘員数百人からなる。

なお、7日の爆発での犠牲者数は、その後34人に増加(うち民間人犠牲者は19人)となった。

爆発は、爆弾を積んだ自動車によるものと当初伝えられていたが、その後、ロシア軍、ないしは米主導の有志連合のいずれかに所属する無人航空機の爆撃によるものだとの見方も浮上していた。

AFP, January 8, 2018

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こうしたなか、「フマイミーム軍事基地中央チャンネル」(https://www.facebook.com/Russianmilitaryinsyaria/)を名のる反体制系のフェイスブック・アカウントは、1月7日にイドリブ市のサラースィーン通りで自動車に仕掛けられた爆弾が爆発し、30人あまりが死亡した事件に関して、ロシア軍の爆撃だったと発表した。

AFP, January 8, 2018、ANHA, January 8, 2018、AP, January 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2018、al-Hayat, January 9, 2018、Reuters, January 8, 2018、SANA, January 8, 2018、UPI, January 8, 2018などをもとに作成。

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アレッポ県西部でトルコ軍の車列が砲撃を受け、車輌1台が大破(2018年1月8日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月8日付)によると、ダーラト・イッザ市近郊を移動中のトルコ軍の車列が何者かの攻撃を受け、車輌1台が爆発、大破した。

複数の現地消息筋によると、車列はダーラト・イッザ市西のザルズィーター村付近を移動中にRPG弾による攻撃を受け、車輌1台が被弾し爆発、人的被害はなかった。

これに対して、トルコ軍は威嚇射撃を行い対応したという。

車列は攻撃を受ける数時間前にイドリブ県のカフル・ルーサイン村に設置された通行所からシリア領内に進入し、ダーラト・イッザ市方面に向かっていた。

al-Durar al-Shamiya, January 8, 2017

AFP, January 8, 2018、ANHA, January 8, 2018、AP, January 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2018、al-Hayat, January 9, 2018、Reuters, January 8, 2018、SANA, January 8, 2018、UPI, January 8, 2018などをもとに作成。

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トルキスタン・イスラーム党はイドリブ県南部・東部に大規模増援部隊を派遣(2018年1月8日)

トルキスタン・イスラーム党は、イドリブ県南部および東部で進軍を続けるシリア軍に対抗するため、戦車、重火器からなる大規模増援部隊を同地に派遣したとテレグラムを通じて発表、その写真を公開した。

al-Durar al-Shamiya, January 8, 2017
al-Durar al-Shamiya, January 8, 2017
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AFP, January 8, 2018、ANHA, January 8, 2018、AP, January 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2018、al-Hayat, January 9, 2018、Reuters, January 8, 2018、SANA, January 8, 2018、UPI, January 8, 2018などをもとに作成。

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反体制系サイトはハラスター市近郊でシリア軍、共和国護衛隊、民兵、イラク人民動員隊の衝突・交戦が相次いでいると伝える(2018年1月8日)

「フマイミーム軍事基地中央チャンネル」(https://www.facebook.com/Russianmilitaryinsyaria/)を名のる反体制系のフェイスブック・アカウントは、ダマスカス郊外県東グータ地方ハラスター市近郊の車輌管理局の解囲作戦に参加している共和国護衛隊とイラク・イスラーム革命防衛隊の支援を受けるイラク人民動員隊の一つアブー・ファドル・アッバース旅団が衝突、交戦したことを明らかにした。

衝突は、解囲作戦の失敗や損害をめぐる非難の応酬が発展したものだという。

これに関連して、反体制組織の「タッル市調整」は、シリア軍第4師団の精鋭部隊が共和国護衛隊の拠点や装備を誤って攻撃したと発表した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(1月8日付)は、親政権民兵の一つ「カラムーンの盾」の戦闘員の話として、数日前に共和国護衛隊を攻撃し、多数が死傷したと伝えた。

al-Durar al-Shamiya, January 8, 2017

AFP, January 8, 2018、ANHA, January 8, 2018、AP, January 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2018、al-Hayat, January 9, 2018、Reuters, January 8, 2018、SANA, January 8, 2018、UPI, January 8, 2018などをもとに作成。

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シリア・アラブ・テレビはハラスター市郊外の車輌管理局が解囲されたと報じるも、シャーム自由人イスラーム運動、ラフマーン軍団はこれを否定(2018年1月8日)

シャーム自由人イスラーム運動が主導する「彼らが不正を働いた」作戦司令室は声明を出し、ダマスカス郊外県東グータ地方ハラスター市郊外の車輌管理局を解囲したとのシリア軍の発表に関して、「アサドの民兵による一切の進軍がなかったと断固否定する」と表明した。

また、シャーム自由人イスラーム運動と共闘するラフマーン軍団のワーイル・アルワーン報道官も、「政権およびそのメディアが流すことすべては事実無根だ」と述べ、反体制武装集団が車輌管理局で孤立しているシリア軍部隊を依然として包囲していると主張した。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月8日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, January 8, 2017

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シリア・アラブ・テレビ(1月7日付)は、ダマスカス郊外県東グータ地方ハラスター市近郊の車輌運輸局に対する反体制武装集団を解囲したと伝えた。

車輌運輸局は、シャーム自由人イスラーム運動、ラフマーン軍団、シャーム解放機構などからなる武装集団によって包囲され、シリア軍兵士200人あまりが孤立していた。

AFP, January 8, 2018、ANHA, January 8, 2018、AP, January 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2018、al-Hayat, January 9, 2018、Reuters, January 8, 2018、SANA, January 8, 2018、UPI, January 8, 2018などをもとに作成。

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ハイダル国民和解担当国務大臣「東グータで関係正常化や和解に向けた合意はもっともあり得ない」(2018年1月8日)

アリー・ハイダル国民和解担当国務大臣(シリア民族社会党インティファーダ派)は、ダマスカス郊外県東グータ地方ハラスター市一帯でのシャーム自由人イスラーム運動、ラフマーン軍団、イスラーム軍、シャーム解放機構などからなる武装集団と交戦に関して、「現時点で、関係正常化や和解に向けた合意はもっともあり得ない…軍事的行為によって対応する」と述べた。

ハイダル国務大臣は「武装集団は、ハラスター市一帯を真の和解地域にしようとする意思がないこと…。彼らはこれまで和解合意実現を妨害する諸々の言い訳を行ってきた…。武装集団の攻撃への報復は軍事的行動による」と述べた。

SANA(1月8日付)が述べた。

SANA January 8, 2017

AFP, January 8, 2018、ANHA, January 8, 2018、AP, January 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2018、al-Hayat, January 9, 2018、Reuters, January 8, 2018、SANA, January 8, 2018、UPI, January 8, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はイドリブ県で北進を続け、シャーム解放機構の一大拠点であるアブー・ズフール航空基地までの距離を11キロに縮める(2018年1月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の一大拠点であるアブー・ズフール航空基地に向けてシリア軍が進軍を続け、反体制武装集団と交戦した。

シリア軍はまた、マガーラート・ミールザー村一帯、スィンジャール町一帯、アブー・フッバ村一帯、サラーキブ市一帯を激しく砲撃・空爆した。

これにより、シリ軍は14カ村を新たに制圧し、アブー・ズフール航空基地までの距離を11キロにまで縮めた。

なお、シリア人権監視団によると、7日夜以降のロシア・シリア両軍によるスィンジャール町一帯への空爆で少なくとも21人が死亡した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(1月8日付)によると、ロシア軍戦闘機がジャルジャナーズ町近郊のファアルール村を爆撃し、女性と子供を含む12人が死亡した。

ロシア軍はまた、カンスフラ村に対しても爆撃を行い、2人が死亡した。

さらに、シャーム解放機構に近いイバー通信(1月8日付)によると、シャーム解放機構が県南部のザルズール村にあるシリア軍拠点複数カ所に対して特攻戦闘員(インギマースィー)が自爆攻撃を行った。

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ダマスカス県では、SANA(1月8日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団がバーブ・トゥーマ地区に迫撃砲弾2発を撃ち込み、女性1人が負傷した。

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ヒムス県では、SANA(1月8日付)によると、反体制武装集団がジャッブーリーン村を砲撃した。

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アレッポ県では、トルコの支援を受けるシリア・ムスリム同胞団系の武装集団シャーム軍団は声明を出し、アレッポ市北部のアルド・マッラーフ地区の前線地帯に潜入し、パレスチナ人民兵組織のクドス旅団を襲撃、戦闘員20人以上を殺害したと発表した。

AFP, January 8, 2018、ANHA, January 8, 2018、AP, January 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2018、al-Hayat, January 9, 2018、Reuters, January 8, 2018、SANA, January 8, 2018、UPI, January 8, 2018、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, January 8, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省は6日にフマイミーム航空基地とタルトゥース県のロシア海軍支援拠点が無人航空機13機の攻撃を受けたことを認める(2018年1月8日)

ロシア国防省は声明を出し、6日にロシア軍の防空システムがラタキア県のフマイミーム航空基地遠方で、同基地のロシア軍拠点複数カ所とタルトゥース県内のロシア海軍支援地点1カ所に接近し、攻撃を行った所属不明の航空機13機を撃退していたと発表した。

13機のうち10機はフマイミーム航空基地方面、3機はタルトゥース県方面に向かっていたという。

所属不明の航空機による攻撃による人的・物的被害はなく、ロシア国防省は「シリア領内のロシア軍の施設に対する攻撃は、テロリストがどの国でも無人航空機を用いてテロ行為を行うのに必要な技術を有していることを示している」と表明した。

SANA January 8, 2017

AFP, January 8, 2018、ANHA, January 8, 2018、AP, January 8, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2018、al-Hayat, January 9, 2018、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 8, 2018、Reuters, January 8, 2018、SANA, January 8, 2018、UPI, January 8, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは9件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2018年1月8日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(1月8日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(アレッポ県6件、ラタキア県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県4件、ハマー県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 8, 2018をもとに作成。

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