ダーイシュはシリア軍との戦闘で劣勢に立たされているシャーム解放機構を攻撃、ハマー県北東部の支配地域を拡大(2018年1月5日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、県北東部でシリア軍との交戦で劣勢を強いられているシャーム解放機構などからなる武装集団の支配地域に対して攻撃を加え、ハワーイシュ城一帯を制圧、イドリブ県に向け進軍を続けた。

AFP, January 5, 2018、ANHA, January 5, 2018、AP, January 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 5, 2018、SANA, January 5, 2018、UPI, January 5, 2018などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領とフランスのマクロン大統領が会談:アサド大統領の処遇をめぐって微妙なズレ(2018年1月5日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、パリでフランスのエマニュエル・マクロン大統領と会談し、シリア情勢への対応などについて意見を交わした。

会談後の共同記者会見で、エルドアン大統領は、「我々はアスタナでの協議を続け、アサドなしの問題解決をめざす。我々はアサドとの問題解決を望んでいない。我々は民主的シリアを欲している。我々はシリア国民が自らの意思を現実に反映させて欲しい」と述べた。

エルドアン大統領はまた、シリア人難民の問題に関して「我が国はシリア人難民約300万人のために支出し、その額は300億ユーロに達している。一方、EUは、60億ユーロの拠出を誓約したが、ほんの一部しか支払っていない」と非難した。

一方、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党(PYD)については、「テロ組織であるPYD、PKKが地中海に至ることを許すわけにはいかない…。世界の国々はこのテロ組織と戦うべきだ。だが、残念なことに、米国は彼らに武器を供与し続けている」と述べた。

これに対して、マクロン大統領は、アスタナ会議に関して「出席者は自分の利益を追求していた、包括的な解決をめざしていない。だから、すべての当事者を参加させねばならず、アサド政権の参加もあり得る」としたうえで、「国外に逃れた大多数の人はアサド政権から逃れた。だから、我々はアサドに譲歩はできない。シリア国民こそが自分たちの未来を決定する権利を持っている」と述べた。

TRT(1月5日付)が伝えた。

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フランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣はパリを訪問中のサウジアラビアのアーディル・ジュバイル外務大臣と会談し、シリア情勢への対応や両国関係などについて意見を交わした。

会談の内容に関して、ジュバイル外務大臣は、アラビーヤ・チャンネル(1月5日付)に対し、シリアにおける和平協議について見解の一致を見たと述べたが、その詳細については明らかにしなかった。

AFP, January 5, 2018、ANHA, January 5, 2018、AP, January 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 5, 2018、SANA, January 5, 2018、TRT, January 5, 2018、UPI, January 5, 2018などをもとに作成。

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北シリア民主連邦ジャズィーラ地域ハサカ市各地区長および地区議会共同議長選出(2018年1月5日)

北シリア民主連邦執行委員会は、ハサカ県ハサカ市で、ジャズィーラ地域ハサカ市の各地区(西部地区、南部地区、東部地区)における共同地区長と地区議会共同議長を選出するための会合を招集した。

投票の結果、西部地区では、ムハンマド・アシュラフ・シャーミー氏、マンワー・ダーフール氏が地区議会共同議長に、ファイヤーン・ジャージャーン氏、イマード・ダルウィーシュ氏が同副議長に選出された。

また、マズキーン・アブドゥルカーディル氏、ジーハーン・ファルハーン・ダーウード氏が共同地区長に、ヌージーン・アリー氏、イスマーイール・ダルウィーシュ氏が同地区長に選出された。

南部地区は、アーラーン・ハラフ氏、ハズナ・アッブード氏が地区議会共同議長に、ディヤー・アービド氏、イスマハーン・ムーミド氏が同副議長に選出された。

また、ナスリーン・アフマド氏、ターミル・マタル氏が共同地区長に、リーム・ハミーリー氏、サリーム・サワーティー氏が同副地区長に選出された。

東部地区では、シーラン・ウースィー氏、サフル・アワド氏が地区議会共同議長に、ライラー・シャイフー氏、ジョールジュ。アルヤーン氏が同副議長に選出された。

また、ダラール・バッルー氏、ファーディー・ジャッジュー氏が共同地区長に、ファルハーン・ダルウィーシュ氏、サイファーン・サイード氏が同副地区長に選出された。

ANHA(1月5日付)が伝えた。

ANHA, January 5, 2017

AFP, January 5, 2018、ANHA, January 5, 2018、AP, January 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 5, 2018、SANA, January 5, 2018、UPI, January 5, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はイドリブ県南部でシャーム解放機構などからなる武装集団への攻勢を続ける(2018年1月5日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月5日付)によると、シリア軍がジャルジャナーズ町を砲撃、ロシア軍戦闘機がハーン・シャイフーン市を空爆する一方、ヌールッディーン・ザンキー運動などからなる反体制武装集団は、フワイン村一帯でシリア軍と交戦した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる武装集団との戦闘の末、県南部のマシュハド村、ムライジブ・マシュハド村、タッル・ハズナ村、ウンム・ラジーム村を制圧し、スィンジャール町に迫った。

シリア軍はまた、ガドファ村を「樽爆弾」で爆撃し2人が死亡したほか、シャイフ・バラカ村一帯を激しく砲撃した。

さらにロシア軍と思われる戦闘機もマーリハ村、タッフ村、マアッルシャマーリーン村、ハブラ村、タマーニア町、アブー・ズフール町、アブー・ズフール航空基地を爆撃し、少なくとも1人が死亡した。

一方、SANA(1月5日付)によると、シリア軍は同盟部隊、予備部隊とともに、県南部のタマーニア町からハマー県北東部のシャークースィーヤ村に至る幅50キロの前線で、シャーム解放機構などからなる武装集団と交戦を続けた。

戦闘は、タッル・マラク村一帯、タッル・マルディーフ村一帯、サラーキブ市一帯で激しく行われたという。

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ハマー県、イドリブ県一帯で暮らすマワーリー族のラシュラーン・ブン・ムハンナー・トゥッラード・アブド氏が声明を出し、同地へのシリア軍の進軍に対抗するため、「マワーリー族革命家連合」の名で武装集団を結成したと表明、部族の子息に参加を呼びかけた。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月5日付)が伝えた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム解放機構、ラフマーン軍団などからなる反体制武装集団の包囲を受け孤立しているハラスター市郊外の車輌管理局を解囲するために攻勢を強めていたシリア軍の攻撃が悪天候により中断を余儀なくされた。

しかし、ドゥラル・シャーミーヤ(1月5日付)によると、シリア軍戦闘機がハラスター市、アルバイン市、ミスラーバー市を空爆し、アルバイン市では多数の住民が死傷した。

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ダマスカス県では、SANA(1月6日付)によると、反体制武装集団がアマーラ地区を砲撃し、女性と女児の合わせて2人が死亡した。

AFP, January 5, 2018、ANHA, January 5, 2018、AP, January 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 5, 2018、SANA, January 5, 2018、January 6, 2018、UPI, January 5, 2018などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県バッビーラー町とバイト・サフム市の住民数百人が街頭デモで地元和解を妨害する反体制武装集団に抗議(2018年1月5日)

ダマスカス郊外県では、SANA(1月5日付)によると、バービッラー市とバイト・サフム市の住民数百人が街頭デモを行い、同地での地元和解を妨害する反体制武装集団に抗議の意を示した。

デモ参加者は「テロ反対、背教宣告(タクフィール)反対、和解が進んで欲しい」などと訴えた。

SANA, January 5, 2017

AFP, January 5, 2018、ANHA, January 5, 2018、AP, January 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 5, 2018、SANA, January 5, 2018、UPI, January 5, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は6件の違反を確認(2018年1月5日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(1月5日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(アレッポ県4件、ラタキア県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも6件(アレッポ県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県3件、イドリブ県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 5, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合は12月29~1月4日までの7日間でシリア領内で52回の爆撃を実施(2018年1月5日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月29~1月4日の7日間でのシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

12月29日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し9回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は8回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

12月30日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し13回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は10回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

12月31日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し9回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は8回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

1月1日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し4回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は4回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

1月2日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し9回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は9回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

1月3日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し9回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は9回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

1月4日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し4回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は4回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

なお、12月22~28日までの実績は公表されなかった。

CENTCOM, January 5, 2018をもとに作成。

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