トルコのブズダー副首相「マンビジュ市に対する作戦は「オリーブの枝」作戦とは別に行われる(2018年1月31日)

トルコのバクル・ブズダー副首相兼内閣報道官は、テレビのインタビューで「オリーブの枝」作戦に言及、「作戦は(アレッポ県の)アフリーン市一帯に限定されるが、トルコは目的を達成するまで作戦を停止することはない。(アレッポ県の)マンビジュ市やユーフラテス川東岸で行われる作戦は、この作戦とは別個に行われるだろう」と述べた。

ドゥラル・シャーミーヤ(2月1日付)が伝えた。

AFP, February 1, 2018、ANHA, February 1, 2018、AP, February 1, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 1, 2018、al-Hayat, February 2, 2018、Reuters, February 1, 2018、SANA, February 1, 2018、UPI, February 1, 2018などをもとに作成。

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フランスのマクロン大統領「トルコはクルドに対する口実をシリア侵略の口実にすべきでない」(2018年1月31日)

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、『ル・フィガロ』(1月31日付)のインタビューに応じ、そのなかでトルコ軍によるアレッポ県アフリーン市一帯への侵攻に言及、同地を実効支配する西クルディスタン移行期民政局に対する軍事作戦が、シリア「侵略」の口実となってはならないと非難した。

AFP, January 31, 2018、ANHA, January 31, 2018、AP, January 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018、Le Figaro, January 31, 2018、al-Hayat, February 1, 2018、Reuters, January 31, 2018、SANA, January 31, 2018、UPI, January 31, 2018などをもとに作成。

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国連高官は、イドリブ県、アレッポ県アフリーン市一帯への医療施設への攻撃、避難民増加に警鐘を鳴らす(2018年1月31日)

UNHCRのパノス・ムムツィス(Panos Moumtzis)シリア難民担当調整官は、シリア北西部(イドリブ県)で病院などの医療施設が攻撃に曝され続けており、数十万の人々が医療を受けるという基本的な権利を奪われている」と警鐘を鳴らした。

発言は、国境医師団の支援を受けるイドリブ県サラーキブ市内のウダイ病院が爆撃を受け、11人が死傷した事件を受けたもの。

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また、ユーソラ・ミューラー国連副事務総長(人道問題担当)は、イドリブ県南東部とハマー県北東部でのシャーム解放機構などからなる反体制武装集団とシリア軍の戦闘で、27万人以上が同地を逃れ、うち16万人あまりが避難民キャンプでの避難生活を余儀なくされていると述べた。

ミューラーは副事務総長は、トルコ軍によるアレッポ県アフリーン市一帯への侵攻により、1万5,000人以上が同地内に非難、1,000人がアレッポ県内の他の地域に非難していると述べた。

AFP, January 31, 2018、ANHA, January 31, 2018、AP, January 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018、al-Hayat, February 1, 2018、Reuters, January 31, 2018、SANA, January 31, 2018、UPI, January 31, 2018などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が電話会談:シリア国民対話大会の成果を確認するとともに、アレッポ県西部のトルコ軍侵入への対応を協議(2018年1月31日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、アレッポ県西部に侵入したトルコ軍部隊に対するシリア軍の砲撃や親政権民兵の爆弾攻撃に関して、電話会談を行い、シリア北西部のイドリブ県に監視拠点を設置する取り組みを加速させることで合意した。

トルコ大統領府消息筋がロイター通信(1月31日付)に対して明らかにした 。

一方、ロシア大統領府は、この電話改案で、30日に閉幕したソチでのシリア国民対話大会での合意の意義を評価、「国連安保理での決定に基づくシリアの危機の解決をめざす」ことを確認したと発表した。

なお、トルコ大統領府筋も、アナトリア通信(1月31日付)に対して、シリア国民対話大会を「さまざまな困難にもかかわらず、大きな成果」と評価していると述べた。

AFP, January 31, 2018、Anadolu Ajansı, January 31, 2018、ANHA, January 31, 2018、AP, January 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018、al-Hayat, February 1, 2018、Reuters, January 31, 2018、SANA, January 31, 2018、UPI, January 31, 2018などをもとに作成。

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最高交渉委員会はソチでのシリア国民対話大会で設置合意された制憲委員会への参与を拒否(2018年1月31日)

ジュネーブ会議に参加する反体制派の一つ最高交渉委員会のヤフヤー・アリーディー報道官は『ハヤート』(2月1日付)に対して、30日に閉幕したソチでのシリア国民対話大会の成果について、「大会の成果にどのような姿勢をとるかは、この大会がジュネーブ・プロセスをどの程度支援し、国連安保理決議第2254号の実施にどの程度貢献するかにかかっている」としたうえで、「最優先課題は、憲法(起草)の機会が与えられるよう、移行期統治機関(を設置することだ)」と述べ、大会で設置が合意された制憲委員会において現行憲法を再検討することを拒否する姿勢を示した。

AFP, January 31, 2018、ANHA, January 31, 2018、AP, January 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018、al-Hayat, February 1, 2018、Reuters, January 31, 2018、SANA, January 31, 2018、UPI, January 31, 2018などをもとに作成。

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トルコの支援を受けるシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団はシリア国民対話大会に参加しなかったことを明らかにし、共同主催国のロシアを非難、トルコを賛美(2018年1月31日)

トルコ軍が20日に開始を発表した「オリーブの枝」作戦に参加する主導的反体制武装集団であるシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団は声明を出し、30日に閉幕したソチでのシリア国民対話大会に参加しなかったことを明らかにし、ロシアを非難する一方、トルコを賛美した。

シャーム軍団は「良識のある人々であれば、ロシアに同意することや、犯罪者であるアサド政権を支援する愚行への嫌悪感を隠すことはしない」とする一方、トルコについては「アッラーがその心に光を投げかけてきた者であれば、シリア革命を支えてきたトルコの先駆的役割に目を閉ざすことはない」と述べた。

al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018

AFP, January 31, 2018、ANHA, January 31, 2018、AP, January 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018、al-Hayat, February 1, 2018、Reuters, January 31, 2018、SANA, January 31, 2018、UPI, January 31, 2018などをもとに作成。

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アル=カーイダ系のシャーム解放機構幹部2人は、シリア軍の砲撃を受けたトルコ軍部隊に車列を随行させていたと暴露(2018年1月31日)

シャーム解放機構幹部メンバーの一人でサウジアラビア人説教師のアウドゥッラー・ムハイスィニー氏は、アレッポ県西部に侵入したトルコ軍の車列が何者かの爆弾攻撃を受け、イドリブ県バーブ・ハワー国境通行所方面に撤退したことに関して、テレグラムを通じて、車列にアル=カーイダ系組織のシャーム解放機構が随行していたと暴露した。

ムハイスィニー氏は「一連の交渉と合意を経て、トルコ軍車列が進入、シャーム解放機構の車列がこれに随行したが、この車列が爆弾攻撃の標的とされた」と綴った。

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シャーム解放機構の幹部の一人で説教師のアブドゥッラッザーク・マフディー氏も、アレッポ県西部に侵入したトルコ軍の車列が何者かの爆弾攻撃を受け、イドリブ県バーブ・ハワー国境通行所方面に撤退したことに関して、テレグラムを通じて、シャーム解放機構が標的になったと非難した。

マフディー氏は、「こうした車列が攻撃に曝されるのは許されない。こうしたことを行う者は過ちを犯し…、彼らに安全を与え、彼らと共生していたシャーム解放機構に対峙した…。しかも、それ以外の武装勢力はシャリーア学者たちは、トルコ人どもとの協調に同意しているのに、これに抗議しなかった…。こうした攻撃を行う者は、狂信者か、無知か、体制の手先だ」と述べた。

al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018

AFP, January 31, 2018、ANHA, January 31, 2018、AP, January 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018、al-Hayat, February 1, 2018、Reuters, January 31, 2018、SANA, January 31, 2018、UPI, January 31, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はイドリブ県南西部で進軍を続け、サラーキブ市に迫る(2018年1月31日)

ダマスカス郊外県では、SANA(1月31日付)によると、東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団が、ダマスカス国際空港、ハラスター市郊外を砲撃した。

このうち砲弾2発が、ダマスカス国際空港内の敷地に着弾したが、被害はなかった。

SANA, January 31, 2018

ハラスター市郊外には5発の砲弾が着弾した。

また、クナイトラ県マスハラ村一帯で活動するアル=カーイダ系のシャーム解放機構は県南西部サアサア町を砲撃した。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月31日付)によると、「彼らが不正を働いた」作戦司令室と交戦を続けるシリア軍がハラスター市を砲撃、同地で拘置されていたシリア軍捕虜4人が死亡した。

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イドリブ県では、SANA(1月31日付)によると、シリア軍が、アブー・ズフール航空基地制圧後も同地北部一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団に対する掃討作戦を継続し、サーリヒーヤ村、スッカリーヤ村、タウィール・ハリーブ村、ザハビーヤ村、バラーギースィー村、ジャディーダ村、同地近郊にある無人化した防空大隊基地を制圧した。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月31日付)によると、これらの村に加えて、シリア軍はタッル・ハトラ村を制圧し、サラーキブ市から14キロの地点にまで進軍した。

al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018

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ハマー県では、SANA(1月31日付)によると、反体制武装集団がアスィーラ村を砲撃した。

AFP, January 31, 2018、ANHA, January 31, 2018、AP, January 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018、al-Hayat, February 1, 2018、Reuters, January 31, 2018、SANA, January 31, 2018、UPI, January 31, 2018などをもとに作成。

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ハサカ市、カーミシュリー市で778人の兵役忌避者らが出頭(2018年1月31日)

ハサカ県の職業紹介センターは、1月30日現在で兵役忌避者、脱走兵ら778人がハサカ市とカーミシュリー市のセンターに出頭し、免罪手続きを完了した、と発表した。

SANA(1月30日付)が伝えた。

AFP, January 31, 2018、ANHA, January 31, 2018、AP, January 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018、al-Hayat, February 1, 2018、Reuters, January 31, 2018、SANA, January 31, 2018、UPI, January 31, 2018などをもとに作成。

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ロジャヴァは、ソチでのシリア国民対話大会を含め、自らが参加しないあらゆる大会を拒否(2018年1月31日)

北シリア民主自治調整局(西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)三地区の総合調整局)は声明を出し、1月30日に閉幕したソチでのシリア国民対話大会に関して、ロジャヴァが政治主体として参加しないいかなる会合、会議の結果もロジャヴァにとって無関係であるとの立場を表明し、「このての会議は、主催国の政治に寄与するだけで、シリア国民の希望を実現できない。ソチ(での大会)はシリアの問題を解決するための大会である以上に、政治的投資のため大会に近いものだ」と非難した。

AFP, January 31, 2018、ANHA, January 31, 2018、AP, January 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018、al-Hayat, February 1, 2018、Reuters, January 31, 2018、SANA, January 31, 2018、UPI, January 31, 2018などをもとに作成。

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イドリブ県北部の避難民キャンプでトルコ軍のアフリーン市一帯に対する侵攻を非難するデモ(2018年1月31日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月31日付)によると、トルコ国境に面するアティマ村に設置された避難民キャンプで、トルコ軍によるアレッポ県アフリーン市一帯への侵攻に反対し、同市や西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊に対する軍事作戦を行いよう求めるデモが行われた。

デモには避難民数十人が参加し、抗議行動を行った。

al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018
al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018

AFP, January 31, 2018、ANHA, January 31, 2018、AP, January 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018、al-Hayat, February 1, 2018、Reuters, January 31, 2018、SANA, January 31, 2018、UPI, January 31, 2018などをもとに作成。

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アレッポ県北部のユーフラテス川左岸でTEV-DEMがトルコの侵攻に反対するデモを組織(2018年1月31日)

アレッポ県では、ANHA(1月31日付)によると、民主連合運動(TEV-DEM)が、ユーフラテス川に架かるカラ・クーザーク橋近郊(左岸(東岸))でトルコによるアフリーン市一帯への侵攻に反対するデモを組織し、数万人が参加した。

デモには、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍やその政治母体であるシリア民主評議会の幹部らも出席し、演説を行った。

ANHA, January 31, 2018

AFP, January 31, 2018、ANHA, January 31, 2018、AP, January 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018、al-Hayat, February 1, 2018、Reuters, January 31, 2018、SANA, January 31, 2018、UPI, January 31, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍はアレッポ県アフリーン市近郊のハーリター村を爆撃し、村を完全に破壊する一方、アフリーン市の住宅街を砲撃(2018年1月31日)

アレッポ県では、ANHA(1月31日付)によると、トルコ軍戦闘機がシーラーワー町近郊のハーリター(ハーリディーヤ)村を爆撃し、同村を完全に破壊した。

ANHA, January 31, 2018

トルコ軍はまた、反体制武装集団とともにアフリーン市タルナダ地区の住宅街を砲撃し、11人が負傷した。

ANHA, January 31, 2018

SANA(1月31日付)によると、アフリーン市に対するこの砲撃で、子供3人と女性2人を含む12人が負傷した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(1月31日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍との戦闘の末に、ブルブル町近郊のバーク・ウーバースィー村を制圧した。

AFP, January 31, 2018、ANHA, January 31, 2018、AP, January 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 31, 2018、al-Hayat, February 1, 2018、Reuters, January 31, 2018、SANA, January 31, 2018、UPI, January 31, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは7件の停戦違反を、トルコ側は3件の違反を確認(2018年1月31日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(1月31日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(アレッポ県3件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件、ラタキア県3件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも3件(イドリブ県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。
一方、過去24時間にアレッポ県の1カ村とヒムス県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,342市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 31, 2018をもとに作成。

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