ロシアのボグダノフ外務副大臣「ソチでのシリア国民対話大会の参加者をめぐってトルコからの最終回答待ち」(2018年1月18日)

ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣は、1月29~30日にソチで開幕予定のシリア国民対話会合の開幕が30日に延期されたとの一部報道を否定した。

ボグダノフ外務副大臣は、シリア国民対話大会が依然として29~30日に予定されている、としたうえで、「招待者のリストは存在しているが、トルコ側た最終合意がされていない…。我々はこのリストに関するトルコ側の最終的な回答を待っている」と述べた。

『ハヤート』(1月19日付)が伝えた。

AFP, January 18, 2018、ANHA, January 18, 2018、AP, January 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 18, 2018、al-Hayat, January 19, 2018、Reuters, January 18, 2018、SANA, January 18, 2018、UPI, January 18, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍参謀総長と国家諜報機構長官がモスクワを訪問し、アフリーン市一帯に対するトルコの軍事作戦における航空機投入の是非を協議(2018年1月18日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、CNN Turk(1月18日付)に対して、フルシ・アカル軍参謀総長とのハカン・フィダン国家諜報機構(MİT)長官がロシアの首都に向かったことに関して、この緊急訪問が、アレッポ県アフリーン市一帯地域に対するトルコ軍の進攻作戦にトルコ軍航空機を参加させるために、ロシア、イランと協議することが目的であることを明らかにした。

チャヴシュオール外務大臣は「我々はアフリーンに介入する…。ロシアは同地でのいかなる作戦にも反対しないだろう…。我々は航空兵器の使用に関してロシア、イランと協議を行う…。我々が介入を実施した場合には、この点に関して調整が必要となるからだ。これによってロシアの停戦監視部隊に影響が出てはならない」と述べた。

ロシア国防省によると、アカル軍参謀総長とフィ団長官は、モスクワでセルゲイ・ショイグ国防大臣と会談した。

会談は建設的な雰囲気のなかで行われたという。

al-Durar al-Shamiya, January 18, 2018

AFP, January 18, 2018、ANHA, January 18, 2018、AP, January 18, 2018、CNN Turk, January 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 18, 2018、al-Hayat, January 19, 2018、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 18, 2018、Reuters, January 18, 2018、SANA, January 18, 2018、UPI, January 18, 2018などをもとに作成。

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ティラーソン米国務長官、ペイホン国防総省報道官は国境治安部隊の創設を否定(2018年1月18日)

レックス・ティラーソン米国務長官は報道声明を出し、そのなかで、米国による国境治安部隊が創設していることをトルコが厳しく非難しているとの報道が過熱しているに関して、「この問題は、誤ったかたちでイメージ、そして定義されている。一部の人々は誤った話をしている。我々はいかなる国境警備隊も創設していない」と述べた。

ティラーソン国務長官は「米国には、シリア・トルコ国境に展開する部隊を創設するいかなる意思もない…。トルコ政府を憤らせた問題は、適切に提起されていなかった…。一部の人の発言は不正確だった。我々は国境警備隊を決して創設しない」と述べた。

ティラーソン国務長官はしかし、「我々はシリア北西部、ユーフラテス川警告に対するダーイシュ(イスラーム国)の攻撃は(引き続き)あると見ている。それゆえ、さらなる教練を行い、ダーイシュが逃亡する道を閉ざす試みが目的となる」と述べ、引き続き西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を支援する意思を表明した。

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一方、米国防総省のエリック・ペイホン報道官は、米国が国境治安部隊を創設していることへのトルコの反発に関して、「トルコがテロリストに指定しているクルド人組織の指導のもとに、シリアで創設が計画されている国境治安部隊は、新たな軍隊でも、伝統的な意味での国境警備隊でもない」と述べた。

ペイホン報道官は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に対して継続されている教練が「難民帰還のための治安を確保し、ダーイシュ(イスラーム国)が解放された地域で復活しないようにするためのもの」と強調した。

『ハヤート』(1月19日付)、アナトリア通信(1月18日付)などが伝えた。

AFP, January 18, 2018、Anadolu Ajansı, January 18, 2017、ANHA, January 18, 2018、AP, January 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 18, 2018、al-Hayat, January 19, 2018、Reuters, January 18, 2018、SANA, January 18, 2018、UPI, January 18, 2018などをもとに作成。

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ロジャヴァ傘下のシリア民主評議会はトルコ軍の砲撃をシリア全体への敵対行為を非難(2018年1月18日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会は声明を出し、アレッポ県アフリーン市および同地一帯に対して激化しているトルコ軍の砲撃を「シリア国民に対する攻撃、シリア人どうしの和平にむけた取り組みに対する破壊行為」と非難、「シリア国民の一部であるクルド人民およびその居住地域に対する攻撃をシリアに対する敵対行為をみなす」と表明した。

AFP, January 18, 2018、ANHA, January 18, 2018、AP, January 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 18, 2018、al-Hayat, January 19, 2018、Reuters, January 18, 2018、SANA, January 18, 2018、UPI, January 18, 2018などをもとに作成。

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ミクダード外務在外居住者副大臣「トルコ軍航空機がアフリーンを攻撃した場合、あらゆる標的を破壊する用意がある」(2018年1月18日)

ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は報道陣を前に声明を読み上げ、トルコが準備しているアレッポ県アフリーン市一帯への軍事作戦に関して「アフリーンに対するトルコのいかなる戦闘行為も、国際法に準じ、シリアの主権に対するトルコ軍の敵対行為とみなされる」と述べた。

ミクダード副大臣はまた「シリア防空部隊は、トルコ軍航空機が攻撃を行った場合、あらゆる標的を破壊する用意がある…。シリアはトルコによるあらゆる敵対行為、あるいは軍事行動開始に対しても適切なかたちで対応する…。アフリーンはこれまでも、そして今後もシリア領であり続ける」と強調した。

SANA(1月18日付)が伝えた。

AFP, January 18, 2018、ANHA, January 18, 2018、AP, January 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 18, 2018、al-Hayat, January 19, 2018、Reuters, January 18, 2018、SANA, January 18, 2018、UPI, January 18, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍がロジャヴァ支配下のアレッポ県アフリーン市一帯、タッル・リフアト市一帯を砲撃(2018年1月18日)

アレッポ県では、ANHA(1月18日付)によると、トルコ軍部隊およびその支援を受ける反体制武装集団が、北シリア民主連邦アフリーン地域のアフリーン地区(アフリーン市一帯)およびシャフバー地区(タッル・リフアト市一帯)の村々を砲撃した。

アナトリア通信(1月18日付)によると、トルコ軍はタッル・リフアト市南部のカフルナースィフ村、マンナグ航空基地一帯、ルーズ・マガール村一帯の丘陵地帯の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の拠点を砲撃したという。

『ハヤート』(1月19日付)によると、トルコ軍はハタイ県の国境地帯から同地に対して砲撃を行った。

また、トルコ軍特殊部隊がアフリーン市一帯での作戦に向けた教練を終え、シリアとの国境地帯(ハタイ県、キリス県)に展開し、国境に設置していた壁12カ所を撤去するなど、進攻に向けた準備を完了した。

トルコ軍による砲撃は6日連続で、シーラーワー町一帯の丘陵地帯、ジンディールス市一帯の丘陵地帯が集中的な攻撃を受けた。

ANHA, January 18, 2018

トルコ軍部隊はまた、県北東に位置するアイン・アラブ(コバネ)市西方のズール・マガール村を砲撃、これに対して、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、女性部隊、自衛部隊がただちに応戦した。

ANHA, January 18, 2018

AFP, January 18, 2018、Anadolu Ajansı, January 18, 2017、ANHA, January 18, 2018、AP, January 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 18, 2018、al-Hayat, January 19, 2018、Reuters, January 18, 2018、SANA, January 18, 2018、UPI, January 18, 2018などをもとに作成。

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ロジャヴァ支配地域各地でトルコ軍の砲撃に反対する大規模デモ、反体制系サイトはロジャヴァがトルコ軍の攻撃に対して民間人を「人間の盾」として利用しようとしていると批判的に報道(2018年1月18日)

ANHA(1月18日付)によると、アフリーン市でトルコ軍による同地および周辺地域へのトルコ軍の砲撃に抗議するデモが行われ、雨天にもかかわらず、住民数万人が参加した。

デモは、西クルディスタン移行期民政局が呼びかけたもの。

アレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市でも、アフリーン市および同地一帯の住民との連帯を訴えるデモが行われ数千人が参加した。

デモは、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党(PYD)の支持母体である民主連合運動(TEV-DEM)などが呼びかけて行われた。

ANHA, January 18, 2018

同様のデモは、北シリア民主連邦ユーフラテス地域タッル・アブヤド(ギレ・スピ)地区議会が、ラッカ県タッル・アブヤド市で同様のデモを呼びかけ、トルコ軍による砲撃やトルコ当局によるアブドゥッラ・オジャラン氏拘置に抗議した。

ANHA, January 18, 2018

ハサカ県マアバダ(カルキールキー)町、ジュワーディーヤ(ジール・アーガー)村でも同様のデモが行われ、住民数千人が参加した。

ANHA, January 18, 2018

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反体制系サイトのドゥラル・シャーミーヤ(1月18日付)は、西クルディスタン移行期民政局当局が、アレッポ県アフリーン市一帯に対するトルコ軍の進攻を前に、住民に避難を禁じ、民間人を「人間の盾」として利用していると伝えた。

ANHA, January 18, 2018

AFP, January 18, 2018、ANHA, January 18, 2018、AP, January 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 18, 2018、al-Hayat, January 19, 2018、Reuters, January 18, 2018、SANA, January 18, 2018、UPI, January 18, 2018などをもとに作成。

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シリア外務在外居住者省高官筋「シリアは復興のため米国の支援を1ドルたりとも必要としていない」(2018年1月18日)

シリア外務在外居住者省高官筋は、ティラーソン国務長官の発言を受けて、「シリアのすべての領土をテロから開放するまで…戦いを続ける…。そしてまさにこの決意をもって違法な外国の進駐からシリアを解放するまで行動を続ける…。シリアは復興のために米国の支援を1ドルたりとも必要としていない。なぜなら、米ドルは、シリア人の血で汚れているからだ。そもそも米国の支援など求められていない。なぜなら、米国の政策は破壊と苦しみをもたらすだけだからだ」と批判した。

SANA(1月18日付)が伝えた。

AFP, January 18, 2018、ANHA, January 18, 2018、AP, January 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 18, 2018、al-Hayat, January 19, 2018、Reuters, January 18, 2018、SANA, January 18, 2018、UPI, January 18, 2018などをもとに作成。

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ティラーソン米国務長官「ダーイシュ復活阻止、アサド政権退陣、イランの影響力排除をめざす」(2018年1月18日)

レックス・ティラーソン米国務長官は、カリフォルニア州スタンフォード市で行った演説で、シリア情勢について言及、そのなかで、ダーイシュ(イスラーム国)の復活を阻止するとともに、アサド大統領退任とイランの影響力排除に向けた道を外交的に整備することをめざすと述べた。

ティラーソン国務長官は「ダーイシュは墓穴に片脚を入れた状態」だとしたうえで、「米国のリア駐留を通じてその両足を墓穴に入れることになろう」と述べる一方、「アサド政権はダーイシュから目を反らし、その拡大を許してきた」と非難した。

そのうえで、「この紛争の解決によって、イランをその大いなる目的、すなわち地域全体の支配という目的に近づけてならない」と強調、イランの影響力拡大に対抗する姿勢を示した。

一方、シリアの政治移行に関しては、「国外で暮らすシリア人が参加するかたちで自由で透明な選挙が行われれば、アサドとその家族は権力の座から追われるだろう…。このプロセスには時間を要するが、我々は辛抱強く、アサド大臣と新政権樹立を呼びかける…。責任を伴うような変化は一部の人々が望むようにすぐには生じず、憲法改正、国連監視下での選挙などを通じた漸進的プロセスを通じてもたらされるものだ」と述べた。

al-Durar al-Shamiya, January 18, 2018

AFP, January 18, 2018、ANHA, January 18, 2018、AP, January 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 18, 2018、al-Hayat, January 19, 2018、Reuters, January 18, 2018、SANA, January 18, 2018、UPI, January 18, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは4件の停戦違反を、トルコ側は9件の違反を確認(2018年1月18日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(1月18日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(アレッポ県2件、ラタキア県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも9件(イドリブ県4件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県3件、ダルアー県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にアレッポ県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,330市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 18, 2018をもとに作成。

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