アナトリア通信はアレッポ県アフリーン市一帯に駐留していたロシア軍部隊が撤退したと報じる、ラヴロフ外務大臣はこれを否定(2018年1月19日)

アナトリア通信(1月19日付)は、アレッポ県アフリーン市一帯に駐留していたロシア軍部隊が同地から撤退したと伝えた。

しかし、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、米ニューヨークでの国連安保理会合後、記者団に対して、これを否定した。

ラブロフ外務大臣はまた、記者団に対して、「米国はシリア領内の広範な地域に政権に代わる政体を作り出そうとしている」と述べ、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を軸とした国境治安部隊創設を批判した。

AFP, January 19, 2018、Anadolu Ajansı, January 19, 2018、ANHA, January 19, 2018、AP, January 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2018、al-Hayat, January 20, 2018、Reuters, January 19, 2018、SANA, January 19, 2018、UPI, January 19, 2018などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣「反体制派がソチでの大会に参加できるようアサド政権は停戦違反を止めるべき」(2018年1月19日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、ロシアのソチで1月29~30日に開催が予定されているシリア国民対話大会に関して、「アサド政権は停戦に違反し、イドリブ県で進軍を続けている。違反を止め…反体制派がソチでのシリア国民対話大会に参加できるようにしてやらねばならない」と述べた。
ドゥラル・シャーミーヤ(1月19日付)が伝えた。

AFP, January 19, 2018、ANHA, January 19, 2018、AP, January 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2018、al-Hayat, January 20, 2018、Reuters, January 19, 2018、SANA, January 19, 2018、UPI, January 19, 2018などをもとに作成。

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トルコのジャニクリ国防大臣「アフリーン市に対する軍事作戦は実質開始された…米国はダーイシュを自国の勢力拡大の手段として利用している」(2018年1月19日)

トルコのヌレッティン・ジャニクリ国防大臣は、アレッポ県北西部の西クルディスタン移行期民政局支配地域に対する軍事作戦を実質開始したと発表した。

ジャニクリ国防大臣は「シリアのアフリーンでの作戦は、越境砲撃をもって実質的に開始された」としたうえで、「シリアの「穏健な反体制派」が作戦に参加し、我々は彼らにあらゆる支援を行う」と述べた。

そのうえで「トルコには、シリア北部のずべてのテロリストを根絶する以外の選択肢はない」と強調した。

一方、ジャニクリ国防大臣は、「我々はトルコにこのての行為を一切行わないよう求めている。我々は彼らが暴力に関与することを望んでいない」との米国務省報道官の発言に関して、「この手の声明は、米国がダーイシュ(イスラーム国)を利用して、シリア領内の一部の地域に影響力を及ぼすための手段としていることの現れ」と非難、「声明は空疎で意味が無い。ダーイシュ(イスラーム国)は終わった」と反論した。

AFP, January 19, 2018、ANHA, January 19, 2018、AP, January 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2018、al-Hayat, January 20, 2018、Reuters, January 19, 2018、SANA, January 19, 2018、UPI, January 19, 2018などをもとに作成。

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米国務省のナウアート報道官「我々はトルコにアフリーン市一帯への侵攻を行わないよう求めている」(2018年1月19日)

米国務省のヘザー・ナウアート報道官は、トルコが準備しているアレッポ県アフリーン市一帯への侵攻作戦に関して、「我々はトルコにこうした行為を一切行わないよう求めている。我々はかれらが暴力に関与することを望んでいない」と述べた。

また、米国は引き続きシリア国内のダーイシュ(イスラーム国)の根絶に向けて注力すると強調した。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月19日付)などが伝えた。

AFP, January 19, 2018、ANHA, January 19, 2018、AP, January 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2018、al-Hayat, January 20, 2018、Reuters, January 19, 2018、SANA, January 19, 2018、UPI, January 19, 2018などをもとに作成。

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トルコ領内での教練を終えた反体制武装集団戦闘員がバス20輌に分乗し、シリア領内に入る(2018年1月19日)

アレッポ県では、ANHA(1月19日付)によると、トルコ国内(キリス県)で教練を終えた反体制武装集団が旅客バス約20輌に分乗し、キリス市南部のオンジュナプル国境通行所を経由して越境し、アレッポ県アアザーズ市北部のバーブ・サラーマ国境通行所に入った。

『ハヤート』(1月21日付)によると、シリア領内に入ったのは「第2軍団」なる武装集団。

ANHA, January 19, 2017
AP, January 19, 2018

 

AFP, January 19, 2018、ANHA, January 19, 2018、AP, January 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2018、al-Hayat, January 20, 2018、January 21, 2018、Reuters, January 19, 2018、SANA, January 19, 2018、UPI, January 19, 2018などをもとに作成。

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アレッポ県アフリーン市一帯にトルコ軍が越境砲撃を続けるなか、YPGは反体制武装集団の拠点都市アフリーン市を砲撃し、病院2棟が被弾、多数が死傷(2018年1月19日)

アレッポ県では、ANHA(1月19日付)によると、トルコ軍が、西クルディスタン移行期民政局支配下のラージュー村一帯の村々(カッラー・バーバー村、カム・ラーシャ村、ジスル村、イースカー村など)、ジンディールス町一帯の村々(ハリール村、ハッジ・ハスナー村など)に対して越境砲撃を行った。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月19日付)によると、トルコ軍による越境砲撃は70発あまりに及んだという。

ラージュー村一帯上空にはトルコ軍の偵察機が旋回を続けたという。

トルコ軍はまた、反体制武装集団とともにシーラーワー町近郊の国境地帯に設置されているルーバール避難民キャンプを砲撃した。

ANHA, January 19, 2017
ANHA, January 19, 2017

これに対して、ドゥラル・シャーミーヤ(1月19日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、トルコの支援を受ける反体制武装集団の拠点都市アアザーズ市を砲撃し、市内の精神病院と産婦人科病院が被弾し、患者13人を含む多数が負傷した(シリア人権監視団によると、負傷者は14人)。

al-Durar al-Shamiya, January 19, 2017

AFP, January 19, 2018、ANHA, January 19, 2018、AP, January 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2018、al-Hayat, January 20, 2018、Reuters, January 19, 2018、SANA, January 19, 2018、UPI, January 19, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はシャーム解放機構との戦闘の末アレッポ県南西部の1カ村を制圧(2018年1月19日)

アレッポ県では、SANA(1月19日付)によると、シリア軍が同盟部隊とともに県南西部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団に対する掃討作戦を続け、カスタル村を制圧した。

AFP, January 19, 2018、ANHA, January 19, 2018、AP, January 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2018、al-Hayat, January 20, 2018、Reuters, January 19, 2018、SANA, January 19, 2018、UPI, January 19, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは3件の停戦違反を、トルコ側は3件の違反を確認(2018年1月19日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(1月19日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(ラタキア県)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも3件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件、イドリブ県1件、ダルアー県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にヒムス県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,331市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 19, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合は1月12~1月18日までの7日間でシリア領内で59回の爆撃を実施(2018年1月19日)

米中央軍(CENTCOM)は、1月12~1月18日の7日間でのシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

1月12日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し15回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は14回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

1月13日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し14回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は13回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

1月14日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し9回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は9回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

1月15日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し11回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は10回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

1月16日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し5回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は4回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

1月17日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し6回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は6回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

1月18日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し3回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は3回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

CENTCOM, January 19, 2018をもとに作成。

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