ロシア外務省はトルコ軍による「オリーブの枝」作戦開始に懸念を表明(2018年1月20日)

ロシア外務省は、トルコ軍がアレッポ県アフリーン市一帯に対する「オリーブの枝」作戦の開始を発表したことを受けて声明を出し、「懸念」を表明し、シリアの領土の一体性、主権尊重を改めて強調した。

AFP, January 20, 2018、ANHA, January 20, 2018、AP, January 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 20, 2018、al-Hayat, January 21, 2018、Reuters, January 20, 2018、SANA, January 20, 2018、UPI, January 20, 2018などをもとに作成。

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ロシアのラヴレンチエフシリア問題担当大統領特使「ソチでのシリア国民対話大会への招待者のリストに関して、ロシア、トルコ、イランが原則合意」(2018年1月20日)

アスタナ会議でロシアの代表団を率いるアレクサンドル・ラヴレンチエフ・シリア問題担当大統領特使は、1月29~30日にソチで開催が予定されているシリア国民対話大会に関して、記者団に対し、アスタナ会議の保障国であるロシア、トルコ、イランが、招待者のリストに関して「原則」合意に達したと述べた。

『ハヤート』(1月21日付)が伝えた。

AFP, January 20, 2018、ANHA, January 20, 2018、AP, January 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 20, 2018、al-Hayat, January 21, 2018、Reuters, January 20, 2018、SANA, January 20, 2018、UPI, January 20, 2018などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「アフリーン市一帯での地上作戦は、マンビジュ市制圧まで続き、イラクに至ることを目的とする」(2018年1月20日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、キュタヒヤ市での与党公正発展党(AKP)の大会で演説し、アレッポ県アフリーン市一帯に対するトルコ軍の越境爆撃・砲撃に関して、「アフリーン地上作戦は、(アレッポ県)マンビジュ市(制圧)まで続き、トルコ国境からテロリストを浄化し、イラクに至ることを目的とする」と述べた。

TRT Turk(1月20日付)が伝えた。

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トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣はレックス・ティラーソン米国務長官と電話会談を行った。

会談は米国側の要請によるものだが、会談の内容については明らかにされなかった。

アナトリア通信(1月20日付)が伝えた。

AFP, January 20, 2018、Anadolu Ajansı, January 20, 2018、ANHA, January 20, 2018、AP, January 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 20, 2018、al-Hayat, January 21, 2018、Reuters, January 20, 2018、SANA, January 20, 2018、TRT Turk, January 20, 2018、UPI, January 20, 2018などをもとに作成。

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米国が創設を画策する国境治安部隊の第1、2期教練プログラムが終了(2018年1月20日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は公式サイトを通じて声明を出し、ラッカ県で米軍の教練のもと、国境治安部隊の第1期教練プログラムが修了したと発表した。

第1期教練プログラムを修了したのは154人で、修了式にはラッカ県タッル・アブヤド市、スルーク町、アイン・イーサー市の自治を担う文民評議会の代表らも参列した。

教練は20日のコースで、その間、さまざまな兵器の使用方法に関する講義のほか、政治や思想などについての講義が行われたという。

第1期教練プログラム修了生は、シリア・イラク国境に配属される予定だという。

ANHA, January 20, 2018

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一方、AFP(1月20日付)も、国境治安部隊の隊員を養成するための西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍隊員を対象とした第2期教練プログラムが修了した、と伝えた。

この教練で訓練を終えた戦闘員は500人にのぼるという。

AFP, January 20, 2018、ANHA, January 20, 2018、AP, January 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 20, 2018、al-Hayat, January 21, 2018、Reuters, January 20, 2018、SANA, January 20, 2018、UPI, January 20, 2018などをもとに作成。

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PYDはトルコに断固たる姿勢をとるよう米国とロシアに呼びかける一方、YPG主体のシリア民主軍は徹底抗戦を呼びかける(2018年1月20日)

西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党(PYD)の総合評議会は声明を出し、アレッポ県アフリーン市一帯に対するトルコ軍の越境爆撃・砲撃を「テロ組織への支援」と非難、米国とロシアの両政府に対して、トルコに対して断固たる姿勢を誇示するよう呼びかけた。

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西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と女性防衛部隊の総司令部は声明を出し、アレッポ県アフリーン市一帯に対するトルコ軍の越境砲撃に関して、アフリーン市の若者たちに人民防衛隊に参加し、トルコ軍の「野蛮な攻撃」に対抗するよう呼びかけるとともに、ダーイシュ(イスラーム国)を放逐したときと同様、トルコの占領を打ち負かすと決意表明した。

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アレッポ県では、ANHA(1月20日付)によると、西クルディスタン移行期民政局支配下のアイン・アラブ(コバネ)市で、アフリーン市一帯に対するトルコ軍の越境砲撃に抗議するデモが行われ、数百人が参加した。

またラッカ県でも、タッル・アブヤド(ギレ・スピ)市でも同様のデモが行われた。

ANHA, January 20, 2018

AFP, January 20, 2018、ANHA, January 20, 2018、AP, January 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 20, 2018、al-Hayat, January 21, 2018、Reuters, January 20, 2018、SANA, January 20, 2018、UPI, January 20, 2018などをもとに作成。

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シリア外務在外居住者省はアレッポ県アフリーン市一帯に対するトルコ軍の越境爆撃・砲撃を厳しく非難(2018年1月20日)

シリアの外務在外居住者省公式筋は、SANA(1月20日付)に対して、アレッポ県アフリーン市一帯に対するトルコ軍の越境爆撃・砲撃を激しく非難するとともに、トルコ政府が同地での軍事作戦の実施を事前にシリア政府に通告していたとの一部情報を否定した。

AFP, January 20, 2018、ANHA, January 20, 2018、AP, January 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 20, 2018、al-Hayat, January 21, 2018、Reuters, January 20, 2018、SANA, January 20, 2018、UPI, January 20, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍はアレッポ県アフリーン市一帯に対する「オリーブの枝」作戦開始を宣言、越境爆撃を開始(2018年1月20日)

トルコ軍参謀本部(参謀総長)は声明を出し、アレッポ県アフリーン市一帯での西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に対する軍事作戦「オリーブの枝」を開始したと発表した。

声明によると、作戦は20日午後5時に開始され、トルコ南部国境の治安と安定の確立が目的で、国際法および「テロとの戦い」にかかる国連安保理での諸決議に準じ、シリアの領土の一体性を尊重するかたちで実施されるという。

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アレッポ県では、ANHA(1月20日付)によると、「オリーブの枝」作戦の開始を宣言したトルコ軍が、アフリーン市および同地近郊の6カ村に対して越境爆撃を実施した。

アフリーン市に対する爆撃では、アシュラフィーヤ地区にあるルーバール避難民キャンプも標的となった。

また同市近郊では、ラージュー村一帯(マームールー村、フジャイカー村、フービカ村、ムーサークー村、ジスル・ハシャーリカ村など)、シーラーワー町一帯(アーキバ村など)、シラー村一帯(アイン・ダクナ村など)の村々、ライルーン山一帯、ブルブル山一帯が爆撃を受けた。

このほかにも、トルコ軍はタッル・アブヤド市に近いマンナグ村、マンナグ航空基地を爆撃したという。

これらの爆撃により、少なくとも民間人8人が死亡した。

これに関して、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊はの総司令部は声明を出し、トルコ軍の空爆が、100カ所あまりを標的とし、民間人6人、戦闘員3人が死亡、民間人13人が死亡したと発表した。

al-Durar al-Shamiya, January 20, 2018

標的となった地点のほとんどは民間人の居住地だったが、人民防衛隊、人民女性部隊、そして人民防衛隊主体のシリア民主軍に参加するシリア革命家軍の拠点も狙われたという。

al-Durar al-Shamiya, January 20, 2018

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(1月20日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌がマンビジュ市西で何者かによって仕掛けられた爆弾の爆発に巻き込まれ、乗っていた司令官3人が死亡した。

AFP, January 20, 2018、ANHA, January 20, 2018、AP, January 20, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 20, 2018、Januaryu 21, 2018、al-Hayat, January 21, 2018、Reuters, January 20, 2018、SANA, January 20, 2018、UPI, January 20, 2018などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける反体制武装集団とPYDの交渉決裂、PYDはタッル・リフアト市一帯からの撤退要求を拒否(2018年1月20日)

アスタナ3会議まで反体制武装集団の代表団(シリア革命軍事諸勢力代表団)の報道官を務めていたウサーマ・アブー・ザイド氏は、ツイッターのアカウントを通じて、アレッポ県アフリーン市一帯でのトルコ軍および反体制武装集団の軍事作戦本格化を前に、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党(PYD)と反体制武装集団(自由シリア軍)の間で行われていた折衝が失敗に終わったことを明らかにした。

この折衝で、反体制武装集団側は、PYDに対して、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍をアレッポ県のタッル・リフアト市および同地周辺のアラブ人の村々から撤退するよう求めたが、PYDはこれを拒否したという。

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シリア軍はイドリブ県におけるシャーム解放機構の一大拠点アブー・ズフール航空基地に再び迫る(2018年1月20日)

イドリブ県では、SANA(1月20日付)によると、南東部およびアレッポ県南西部から進軍を続けるシリア軍部隊が同盟部隊とともに反体制武装集団と激しく交戦し、ジャアキーヤ村、ハミーディーヤト・シャッダード村、ハミーディヤ村を制圧、シャーム解放機構の一大拠点であるアブー・ズフール航空基地の敷地に再び到達した。

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ダマスカス郊外県・ダマスカス県では、SANA(1月20日付)によると、反体制武装集団がワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプ、ダマスカス中央刑務所(アドラー刑務所)、アッシュ・ウルール地区を砲撃し、1人が死亡、7人が負傷した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(1月20日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動、ラフマーン軍団、シャーム解放機構などからなる「彼らが不正を働いた」作戦司令室が、ハラスター市近郊の車輌管理局方面に進軍しようとしたシリア軍部隊を要撃した。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月21日付)によると、反体制武装集団がブスル・ハリール市一帯に潜入しようとしたシリア軍部隊と交戦、これを撃退した。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2018年1月20日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(1月20日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(アレッポ県2件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(イドリブ県3件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にアレッポ県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,332市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 20, 2018をもとに作成。

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