親政権民兵のアレキサンドレッタ地方解放人民戦線「トルコがアフリーンを攻撃したら、PKKとともに戦う用意がある」(2018年1月17日)

シリアのアサド政権を支持し反体制派との戦闘に参加してきた人民防衛諸集団の一つのアレキサンドレッタ地方解放人民戦線(アリー・カヤーリー(別名ミフラチュ・ウラル)氏が代表)は声明を出し、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアレッポ県北西部のアフリーン市一帯への進攻作戦をトルコ軍が準備していることに関して、「トルコ軍がアフリーンを攻撃すれば、トルコ軍との戦いに参加する用意がある」と表明した。

アレキサンドレッタ地方解放人民戦線は、「我々は、イスラエルのシオニズム、トルコのファシズムとの我々の闘争の歴史を通じて、クルディスタン労働者党(PKK)とともに戦ってきたように、テロリストの発送に対抗するための我々の闘争を継続する」と強調した。

AFP, January 17, 2018、ANHA, January 17, 2018、AP, January 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 17, 2018、al-Hayat, January 18, 2018、Reuters, January 17, 2018、SANA, January 17, 2018、UPI, January 17, 2018などをもとに作成。

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シリア政府支配下の病院で治療を受けていた患者5人が、治療を終えて反体制武装集団支配下のダマスカス郊外県東グータ地方に帰還(2018年1月17日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と反体制武装集団の合意に基づき昨年12月29日に、シリア政府の包囲を受ける反体制武装集団支配下の東グータ地方から、シリア政府支配下のダマスカス県の病院に治療のために搬送されていた重篤患者29人のうち、5人が治療を終えて、反体制武装集団支配下の東グータ地方に帰還した。

AFP, January 17, 2018、ANHA, January 17, 2018、AP, January 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 17, 2018、al-Hayat, January 18, 2018、Reuters, January 17, 2018、SANA, January 17, 2018、UPI, January 17, 2018などをもとに作成。

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PYD執行委員会はトルコ軍が繰り返すアフリーン市一帯への攻撃を非難、国際社会に同地を「安全地帯」とするよう呼びかける(2018年1月17日)

西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党(PYD)の執行委員会は声明を出し、最近になって激化しているアレッポ県アフリーン市一帯へのトルコ軍の砲撃を「もっとも厳しい表現で非難」するとともに、国際社会に対して、「アフリーンで暮らす100万人を越える住民(の保護)に対する責任を果たし…、クルド人居住地域を安全地帯に設定」するよう呼びかけた。

AFP, January 17, 2018、ANHA, January 17, 2018、AP, January 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 17, 2018、al-Hayat, January 18, 2018、Reuters, January 17, 2018、SANA, January 17, 2018、UPI, January 17, 2018などをもとに作成。

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PYD共同党首付顧問「米国が創設する国境治安部隊はトルコによるシリア分割を阻止するのが目的」(2018年1月17日)

西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党(PYD)のスィーハーヌーク・ディーブー共同党首付顧問は、米国が人民防衛隊主体のシリア民主軍を軸に国境治安部隊を創設していることに関して、「クルド人、アラブ人などからなるこの部隊の任務は、トルコ政府によるシリア分割の試みを実行させないことにある」と述べた。

ロシアのリア・ノヴォースチ(1月16日付)が伝えた。

AFP, January 17, 2018、ANHA, January 17, 2018、AP, January 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 17, 2018、al-Hayat, January 18, 2018、Reuters, January 17, 2018、RIA Novosti, January 17, 218SANA, January 17, 2018、UPI, January 17, 2018などをもとに作成。

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シリア国民連合、最高交渉委員会は米国が創設している国境治安部隊を拒否(2018年1月17日)

トルコのイスタンブールで活動するシリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、米国が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を軸に国境治安部隊を創設していることに関して、「このような計画を取引材料とするようないかなる主張も拒否する」と非難、ダーイシュ(イスラーム国)との戦いに注力するよう呼びかけた。

シリア革命反体制勢力国民連立は声明で「テロから解放された地域が、民主統一党(PYD)やシリア革命の諸目的に反するアジェンダを掲げ、政権や占領者とつながりがある組織の権威のもとに置かれることは受け容れられない」と非難した。

al-Durar al-Shamiya, January 17, 2018

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ジュネーブ会議に参加する反体制派の一つの最高交渉委員会は声明を出し、米国が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を軸に国境治安部隊を創設していることに関して、拒否の姿勢を示した。

最高交渉委員会は、声明のなかで、「分離主義的な国境治安部隊を発足するとした米政権の発表を拒否し、この発表によって、領土の統一性と平和の維持を求めるシリア国民の意思を米政権が執拗に無視しようとしているとみなす…。この政権(トランプ政権)は、悪しきパートナーに異存し、テロをテロで置き換えようとしている。シリア国民は(政権とテロリストの)戦果の間に取り残され、ダーイシュ(イスラーム国)の復活を阻止しようとする自由シリア軍、革命諸勢力、反体制派の取り組みを頓挫させるものだ」と批判、「自由シリア軍諸派、すべての革命反体制派はシリアの領土が奪われることを決して許さず、この民兵による犯罪を沈黙することはない」と表明した。

al-Durar al-Shamiya, January 17, 2018
al-Durar al-Shamiya, January 17, 2018

AFP, January 17, 2018、ANHA, January 17, 2018、AP, January 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 17, 2018、al-Hayat, January 18, 2018、Reuters, January 17, 2018、SANA, January 17, 2018、UPI, January 17, 2018などをもとに作成。

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『ニューヨーク・タイムズ』:米国はシリア北東部および南東部の油田地帯とアフリーンを繋ぐ「国家」の樹立をめざしている(2018年1月17日)

『ニューヨーク・タイムズ』(1月17日付)は、米国が、シリア北東部および南東部の油田地帯と地中海に近いアレッポ県北西部のアフリーン市地域を繋ぐ「国家」の樹立をめざしていることが、アフリーン市一帯の情勢への介入の背景にあると伝えた。

AFP, January 17, 2018、ANHA, January 17, 2018、AP, January 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 17, 2018、al-Hayat, January 18, 2018、The New York Times, January 17, 2018、Reuters, January 17, 2018、SANA, January 17, 2018、UPI, January 17, 2018などをもとに作成。

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米国務省報道官「クルド人部隊と米国が共同で行っている全ての活動はシリア内戦に関するもの」(2018年1月17日)

米国務省のヘザー・ナウアート報道官は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と米国が共同で行っている「すべての活動は、シリア内政に関するもので…米国がシリアに駐留する理由はダーイシュ(イスラーム国)を根絶することにある」との発言を繰り返した。

AFP, January 17, 2018、ANHA, January 17, 2018、AP, January 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 17, 2018、al-Hayat, January 18, 2018、Reuters, January 17, 2018、SANA, January 17, 2018、UPI, January 17, 2018などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣はティラーソン米国務長官に対して「国境治安部隊創設は、二国間関係に、回復不能な損害をもたらす」と警告(2018年1月17日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、北朝鮮の核・ミサイル問題に関する主要各国の外相会合に参加するために訪問中のカナダのバンクーバーで、レックス・ティラーソン米国務長官と会談し、米国が人民防衛隊主体のシリア民主軍を軸に国境治安部隊を創設している問題に関して意見を交わした。

『ハヤート』(1月18日付)などによると、会談でチャヴシュオール外務大臣はティラーソン国務長官に対して「この部隊が創設されることへのトルコの明確な恐怖」を伝えるとともに、「事態は極めて深刻である…。このような部隊の創設は、トルコと米国の関係に、回復不能な損害をもたらすもの」と伝えた。

チャヴシュオール外務大臣は、ティラーソン国務長官がシリア国内の米国の動きに関するメディアの報道に依存すべきでないと申し出たことに対して、「私は彼にこう言った。我々はこのようなレベルにまで我々の関係が至ることを望んでいない。だが、もし事が起きれば、非常に深刻な代償が生じるだろう」と応えたうえで、トルコ軍が準備を進めているアレッポ県アフリーン市一帯への攻略作戦については、「軍事作戦はアフリーンに限定されない。マンビジュ、ユーフラテス川東岸地域にも拡大するだろう…」と述べた。

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米国防総省報道官「米国はアフリーンのクルド人民兵を支援しないし、同地へのトルコの軍事作戦にも参加しない」(2018年1月17日)

米国防総省のエイドリアン・ランキン=ギャロウェイ報道官(少佐)は、トルコが攻略の準備を進めている西クルディスタン移行期民政局支配下のアレッポ県アフリーン市一帯地域に関して、「アフリーンの人民防衛隊(YPG)は、ダーイシュ(イスラーム国)に対する作戦(部隊)の一部をなしているとは見ていない」と述べた。

ギャロウェイ報道官はまた「米国はアフリーンのクルド人民兵を支援しない。米国は彼らと何らつながりはない。彼らに武器や教練を供与していない」と述べた。

一方、トルコ軍が準備している軍事作戦についても「米国はアフリーンで行われるであろうトルコの軍事作戦の一部をなすこともない…。すべての当事者は緊張をもたらすような措置をこうじるべきでない」と述べた。

アナトリア通信(1月17日付)が伝えた。

AFP, January 17, 2018、Anadolu Ajansı, January 17, 2018、ANHA, January 17, 2018、AP, January 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 17, 2018、al-Hayat, January 18, 2018、Reuters, January 17, 2018、SANA, January 17, 2018、UPI, January 17, 2018などをもとに作成。

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2017年9月以降の戦闘でシリア軍兵士975人が死亡(2018年1月17日)

シリア軍およびその同盟勢力の軍事攻勢を分析するサイト「ノールス研究センター」(1月17日付)は、2017年9月7日から2018年1月14日までの約4カ月間の戦闘でのシリア軍兵士および親政権民兵の死傷者数を月ごとにまとめたインフォグラフィアを公開した。

このインフォグラフィアによると、この間のシリア軍兵士死者数は975人(うち士官39人:大佐11人、少佐2人、大尉6人、中尉9人、少尉11人)、負傷者数は785人、捕虜は62人。

このうちもっとも死者数が多かったのは、2018年1月に入ってからの2週間で、その数は295人にのぼるという。

Nors for Studies, January 17, 2018

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ダーイシュはシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の反転攻勢に乗じて、アブー・ズフール航空基地南部に位置するシリア政府支配下のスィンジャール町を奪取((2018年1月17日)

イドリブ県では、ANHA(1月17日付)によると、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が同県南東部、ハマー県北東部、アレッポ県南西部で一進一退の攻防を続けるなか、ハマー県北東部の孤立地帯で活動を続けるダーイシュ(イスラーム国)がイドリブ県に北進し、シャーム解放機構の一大拠点アブー・ズフール航空基地南部のスィンジャール町をシリア軍から奪取し、制圧した。

一方、SANA(1月17日付)は、イドリブ県南東部、ハマー県北東部、アレッポ県南西部で、シリア軍が、予備部隊とともに、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団に対する掃討作戦を強化し、過去数週間で、3県の県境一帯に位置数150カ村以上、1,000平方キロメートル以上を制圧、浄化したと伝えた。

AFP, January 17, 2018、ANHA, January 17, 2018、AP, January 17, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 17, 2018、al-Hayat, January 18, 2018、Reuters, January 17, 2018、SANA, January 17, 2018、UPI, January 17, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2018年1月17日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(1月17日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(アレッポ県1件、ヒムス県1件、ラタキア県4件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、イドリブ県2件、アレッポ県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 17, 2018をもとに作成。

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