フランスのマクロン大統領「シリアの危機は一部の勢力だけによっては解決への道を見出すことなどできない」(2018年1月4日)

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、シリア情勢に関して「シリアの危機は一部の勢力だけによっては解決への道を見出すことなどできない」と述べ、アスタナ会議を主導するロシアを暗に批判した。

AFP, January 5, 2018、ANHA, January 5, 2018、AP, January 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 5, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 5, 2018、SANA, January 5, 2018、UPI, January 5, 2018などをもとに作成。

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トルコの支援を受けるシリア国民連合傘下のシリア国民軍は、アル=カーイダが主導するイドリブ県、ハマー県での戦闘への参加の意思を表明(2018年1月4日)

シリア革命反体制勢力国民連立傘下の暫定内閣国防省がアレッポ県アアザーズ市内の参謀委員会本部で、トルコの支援を受ける反体制武装集団を糾合し、結成を発表した「シリア国民軍」のハイサム・ウファイスィー参謀副長はイナブ・バラディー(1月4日付)に対し、「次なる任務は、イドリブ県やハマー県の武装集団に対する圧力を軽減することが軸になる」と述べた。

アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動、いわゆる「穏健な反体制派」のヌールッディーン・ザンキー運動、ナスル軍、イッザ軍、自由イドリブ軍などからなる反体制武装集団とシリア軍の戦闘が激化しているイドリブ県南部、ハマー県北部の戦況に関して、ウファイスィー参謀副長は、「戦闘参加が議論されており、準備完了が宣言されれば、行動は開始され、具体的なステップについて発表される」としたうえで、また「ハマー、イドリブ両県郊外でシリア国民軍に所属する複数の武装勢力が戦闘に参加している」と付言した。

AFP, January 4, 2018、ANHA, January 4, 2018、AP, January 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、‘Inab Baladi, January 4, 2018、Reuters, January 4, 2018、SANA, January 4, 2018、UPI, January 4, 2018などをもとに作成。

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市民ジャーナリストのハーディー・アブドゥッラー氏は武装勢力にアル=カーイダとの事実上の共闘を呼びかける(2018年1月4日)

市民ジャーナリストとして知られるハーディー・アブドゥッラー氏はユーチューブ(1月4日付)を通じてメッセージを配信(https://youtu.be/oylYIfvpZH4)、ハマー県北部とイドリブ県南部でのシャーム解放機構などからなる武装集団とシリア軍の交戦に関して、戦闘に参加しない反体制武装集団の司令官らを厳しく非難した。

アブドゥッラー氏は「あなた方(司令官ら)はどこにいるのか? シリアの軍事勢力の3分の2を誇ると言っていた武装集団はどこにいるのか? 他の武装集団を攻撃してきた武装集団はどこにいるのか? アスタナでの決定を彼らは実行しているのか…? 彼らはなぜメディアに登場し、シリア国民に訴えかけないのか? 現状を明らかにしないのか…? メディアに出演することが好きではないのなら、街に出て、道路や車のなかで寝起きている家族に目を向けるがいい」と述べた。

Youtube, January 4, 2018

AFP, January 4, 2018、ANHA, January 4, 2018、AP, January 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 4, 2018、SANA, January 4, 2018、UPI, January 4, 2018などをもとに作成。

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2017年にシリアで戦死したヒズブッラー戦闘員は172人(2018年1月4日)

イラン・イスラーム革命防衛隊に近いディファーア・プレス(1月4日付)は、2017年のシリア国内での戦闘で死亡したヒズブッラーの戦闘員・司令官の数が172人にのぼったを発表し、その写真を掲載した。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月4日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018

AFP, January 4, 2018、ANHA, January 4, 2018、AP, January 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 4, 2018、SANA, January 4, 2018、UPI, January 4, 2018などをもとに作成。

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トルコのカルン大統領府報道官「テロ組織(PYD)がシリア国民を代表することはできない」(2018年1月4日)

トルコのイブラヒム・カルン大統領府報道官は、1月29~30日のロシアのソチで開催が予定されているシリア国民対話大会(シリア諸国民大会)への民主統一党(PYD)の参加の可否に関して「テロ組織がシリア国民を代表することはできない」と拒否の姿勢を示した。

アナトリア通信(1月4日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018

AFP, January 4, 2018、Anadolu Ajansı, January 4, 2018、ANHA, January 4, 2018、AP, January 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 4, 2018、SANA, January 4, 2018、UPI, January 4, 2018などをもとに作成。

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シリア救国内閣はイドリブ中央刑務所に収監されていた1,000人に恩赦を与える(2018年1月4日)

イドリブ県の自治を担うとして活動しているシリア救国内閣の法務省は、インターネットを通じて声明を出し、イドリブ中央刑務所に収監されていた1,000人に対して恩赦を実施したと発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月4日付)が伝えた。

ANHA, January 4, 2018

AFP, January 4, 2018、ANHA, January 4, 2018、AP, January 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 4, 2018、SANA, January 4, 2018、UPI, January 4, 2018などをもとに作成。

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「穏健な反体制派」のイッザ軍司令官は武装集団戦闘員に離反とアスタナ会議に基づく停戦の破棄を呼びかける(2018年1月4日)

イドリブ県南部、ハマー県北部でアル=カーイダ系組織のシャーム解放機構などとともに抗戦を続ける「穏健な反体制派」の一つイッザ軍の司令官ジャミール・サーリフ少佐は、ツイッターを通じて、「少なくとも言えることは、外国のアジェンダを実施し、売国奴の指示に従う武装集団から離反するとき来たということだ」と綴り、アスタナ会議に基づく停戦の破棄を呼びかけた。

AFP, January 4, 2018、ANHA, January 4, 2018、AP, January 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 4, 2018、SANA, January 4, 2018、UPI, January 4, 2018などをもとに作成。

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1月19日に予定されていた北シリア民主連邦地域選挙および北シリア民主人民大会選挙が延期に(2018年1月4日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)支配下のハサカ県、ラッカ県、アレッポ県各所での北シリア民主連邦議会選挙を監督する選挙管理委員会(高等選挙委員会)は、ハサカ県アームーダー市で会合を開き、1月19日に投票が予定されていたジャズィーラ地域、ユーフラテス地域、アフリーン地域の3地域の議会、および連邦全体の議会に掃討する「北シリア民主人民大会」の選挙を延期することを決定、これを発表した。

3地域の議会、および「北シリア民主人民大会」の選挙は、北シリア民主連邦議会の第3段階として準備が進められて、第1段階にあたるコミューン首長選挙は2017年9月に、第2段階にあたる自治体(村、町、区、市、郡、地区)議会選挙は12月に実施されていた。

3地域の議会、および「北シリア民主人民大会」の選挙の延期は、第2段階にあたる自治体議会選挙の実施が約1ヶ月遅れたことを受けたもの。

だが、3地域の議会、および「北シリア民主人民大会」の選挙の日程については明らかにされなかった。

ANHA(1月4日付)が伝えた。

AFP, January 4, 2018、ANHA, January 4, 2018、AP, January 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 4, 2018、SANA, January 4, 2018、UPI, January 4, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダイル・ザウル県東部の2カ村をダーイシュから奪取(2018年1月4日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(1月4日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が県東部でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ジャディーラ村、イリヤース村を制圧した。

ANHA, January 4, 2018

AFP, January 4, 2018、ANHA, January 4, 2018、AP, January 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 4, 2018、SANA, January 4, 2018、UPI, January 4, 2018などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県東グータ地方ハラスター市近郊の運輸管理局解囲に向け、ロシア・シリア両軍が同地一帯を激しく爆撃(2018年1月4日)

ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月4日付)によると、ロシア軍戦闘機がミスラーバー市を爆撃し、ホワイト・ヘルメット隊員1人を含む20人が死亡、180人以上が負傷した。

ロシア軍戦闘機はまた、アルバイン市に対しても爆撃を実施し、6人が死亡した。

シリア軍もバイト・サワー村を砲撃し、女児1人を含む3人が死亡したという。

また、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動、ラフマーン軍団などの包囲を受け孤立しているハラスター市郊外の車輌管理局一帯に向けて、シリア軍部隊が進軍、また戦闘機(所属明示せず)が同地に至る街道一帯を激しく爆撃した。

ディマシュク・アーン(1月4日付)によると、この爆撃によって、同地で抵抗を続けているシャーム解放機構の司令官のほぼ全員が死亡したという。

一方、ザマーン・ワスル(1月4日付)によると、車輌管理局解囲に向けた作戦に参加している共和国護衛隊の特殊任務大隊を指揮するシリア軍士官(大佐)が戦死したという。

なお、『ハヤート』(1月5日付)によると、解囲作戦には、第4師団、第14師団、第14師団、共和国護衛隊が部隊を派遣している。

他方、SANA(1月4日付)によると、反体制武装集団がハラスター市郊外の住宅街を砲撃し、女性1人が死亡、2人が重傷を負った。

このほか、ドゥラル・シャーミーヤ(1月4日付)によると、カシオン山のシリア軍拠点複数カ所で4日晩、大きな爆発が数回にわたり起きた。

現地の複数の消息筋によると、爆発が起きたのは、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動する反体制武装集団に対する砲撃を行ってきた砲台、武器弾薬庫。

事故との見方もあるが、原因は不明。

al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018

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ダマスカス県では、SANA(1月4日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団がアマーラ地区を砲撃し、女性1人が死亡、22人が負傷した。

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イドリブ県では、『ハヤート』(1月5日付)によると、シリア軍が県南部でシャーム自由人イスラーム運動などからなる武装集団との戦闘を続け、スィンジャール町に迫った。

AFP, January 4, 2018、ANHA, January 4, 2018、AP, January 4, 2018、Dimashq al-An, January 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Reuters, January 4, 2018、SANA, January 4, 2018、UPI, January 4, 2018、Zaman al-Wasl, January 4, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省は12月31日にフマイミーム航空基地が反体制派の攻撃を受け、兵士2人が死亡したと発表、ロシア紙もこの攻撃で航空機7機が破壊されたと伝える(2018年1月4日)

ロシア日刊紙『コメルサント』(1月4日付)は、シリア駐留ロシア軍司令部があるラタキア県のフマイミーム航空基地が昨年12月31日に反体制武装集団のミサイル攻撃を受け、Su-24戦闘機爆撃機4機、Su-35戦闘機2機、N-72輸送機1機が破壊されていたと伝えた。

同紙が外交および軍の消息筋の話として伝えたところによると、この攻撃によって、武器弾薬庫も被害を受け、兵士少なくとも10人が負傷したという。

同紙によると、ロシア軍が一度に受けた損害としては、2015年9月末にシリア領内で爆撃を開始して以降最大だという。

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一方、ロシア外務省も声明を出し、昨年12月31日のフマイミーム航空基地に対するミサイル攻撃で、ロシア軍兵士2人が戦死したと発表した。

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また、ロシア軍の被害に関して、従軍記者のローマン・サポンコヴ氏がフェイスブックで写真を公開した。

Facebook, January 4, 2018

AFP, January 4, 2018、ANHA, January 4, 2018、AP, January 4, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 4, 2018、al-Hayat, January 5, 2018、Kommersant, January 4, 2018、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 4, 2018、Reuters, January 4, 2018、SANA, January 4, 2018、UPI, January 4, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは11件の停戦違反を、トルコ側は7件の違反を確認(2018年1月4日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(1月4日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(アレッポ県5件、ラタキア県3件、ダルアー県2件、ヒムス県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも7件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件、アレッポ県1件、イドリブ県4件、ダルアー県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にヒムス県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,321市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 4, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合はラッカ市西方に人道支援物資搬入のための鉄橋を建設(2018年1月4日)

米中央軍(CENTCOM)は、米主導の有志連合のチームが、シリアの協力者(partners)とともに、2017年12月27日、ラッカ県西部のハーウィー・ハワー村に鉄橋を建設したと発表した。

建設は16時間で完成し、これにより、ラッカ市文民評議会による住民への支援物資配給の拡充が見込まれるという。

CENTCOM, January 4, 2018をもとに作成。

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