トルコのエルドアン大統領「オリーブの枝作戦をめぐってロシアと合意済み」(2018年1月22日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は首都アンカラで、20日にトルコ軍が開始を宣言した「オリーブの枝」作戦に関して、「アフリーンの問題は解決されるだろう。我々は後退はしない。この件に関してロシアの友人と話し合ってきた。我々は合意済みだ」と述べた。

『ハヤート』(1月23日付)などが伝えた。

AFP, January 22, 2018、ANHA, January 22, 2018、AP, January 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018、al-Hayat, January 23, 2018、Reuters, January 22, 2018、SANA, January 22, 2018、UPI, January 22, 2018などをもとに作成。

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ティラーソン米国務長官「テロ組織から国民を防衛するというトルコの合法的な権利を理解・評価」(2018年1月22日)

レックス・ティラーソン米国務長官は、アレッポ県アフリーン市一帯に対するトルコ軍による「オリーブの枝」作戦に関して、「テロ組織から国民を防衛するというトルコの合法的な権利を完全に理解し、評価している」と述べた。

また「米政府はトルコが合法的に抱いている安全保障上の恐怖を沈めるために何ができるかを把握しようとしている」と付言、トルコ政府と西クルディスタン移行期民政局の双方に対して「自制」と「民間人の被害の回避」を求めるとともに、トルコや「現地の一部勢力」と、トルコが設置をめざしている「安全地帯」の設置方法について検討するとの意思を表明した。

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また、英国のテリーザ・メイ首相も、作戦を「国境治安に関わる正当な」行為とみなし、理解を示した。

AFP, January 22, 2018、ANHA, January 22, 2018、AP, January 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018、al-Hayat, January 23, 2018、Reuters, January 22, 2018、SANA, January 22, 2018、UPI, January 22, 2018などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「クルド人の代表者はソチでのシリア国民対話大会参加者のリストに名を連ねている」(2018年1月22日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、ジュネーブ会議に参加する反体制派の一つ最高交渉委員会の使節団(ナスル・ハリーリー氏ら)と首都モスクワで会談した。

『ハヤート』(1月23日付)によると、ラブロフ外務大臣は会談で、シリア国民対話大会に関して、「クルド人の代表者は大会参加者のリストに名を連ねている」としたうえで、「シリアのクルド人は将来の政治プロセスにおいて役割を担う必要がある」と強調した。

AFP, January 22, 2018、ANHA, January 22, 2018、AP, January 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018、al-Hayat, January 23, 2018、Reuters, January 22, 2018、SANA, January 22, 2018、UPI, January 22, 2018などをもとに作成。

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エジプト外務省はソチでのシリア国民対話大会への招待状をロシアから受け取ったと発表(2018年1月22日)

エジプト外務省(アフマド・アブー・ザイド報道官)は声明を出し、1月29~30日にソチでの開催が予定されているシリア国民対話大会に関して、「ロシア側からの招待状を受け取った」と発表した。

AFP, January 22, 2018、ANHA, January 22, 2018、AP, January 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018、al-Hayat, January 23, 2018、Reuters, January 22, 2018、SANA, January 22, 2018、UPI, January 22, 2018などをもとに作成。

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アル=カーイダと共闘する「穏健な反体制派」はイドリブ県、ハマー県から「オリーブの枝」作戦への転戦を否定(2018年1月22日)

アル=カーイダ系のシャーム解放機構と共闘関係にある「穏健な反体制派」のヌールッディーン・ザンキー運動のアブドゥッサラーム・アブドゥッラッザーク報道官(大尉)は、戦闘員2,500人をイドリブ県南東部およびハマー県北東部から、トルコ軍が「オリーブの枝」作戦を遂行するアレッポ県アフリーン市一帯に転戦させたとする一部情報を「不正確だ」と述べて、否定した。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月22日付)が伝えた。

AFP, January 22, 2018、ANHA, January 22, 2018、AP, January 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018、al-Hayat, January 23, 2018、Reuters, January 22, 2018、SANA, January 22, 2018、UPI, January 22, 2018などをもとに作成。

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シャーム軍団幹部は「オリーブの枝」作戦に参加する組織名を明らかに(2018年1月22日)

トルコ軍とともに「オリーブの枝」作戦に参加する反体制武装集団からなる「オリーブの枝」合同作戦司令室メンバーのヤースィル・アブドゥッラヒーム大尉(シャーム軍団)は、AFP(1月22日付)に対して、作戦に参加する組織名を明らかにした。

アブドゥッラヒーム大尉によると、「オリーブの枝」作戦に参加しているのは、シャーム軍団、シャーム戦線、スルターン・ムラード師団、ムウタスィム旅団など。

AFP, January 22, 2018、ANHA, January 22, 2018、AP, January 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018、al-Hayat, January 23, 2018、Reuters, January 22, 2018、SANA, January 22, 2018、UPI, January 22, 2018などをもとに作成。

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アスタナ会議に参加するシリア軍事革命諸勢力代表団は声明で「オリーブの枝」作戦への参加・支援を認める(2018年1月22日)

アスタナ会議に反体制武装集団の代表として参加するシリア軍事革命諸勢力代表団は声明を出し、20日にトルコ軍が開始を宣言したアレッポ県アフリーン市一帯の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊8YPG)主体のシリア民主軍に対する「オリーブの枝」作戦に参加していることを認め、その理由を明らかにした。

代表団は声明で「シリア革命に敵対する分離主義者のYPGと民主統一党(PYD)をシリアの領土から浄化するための「オリーブの枝」作戦を支援、これに参加している。これらの組織はシリア国民に対して膨大な罪を犯してきた」としたうえで、「作戦はシリアの住民数十万人を、PYDが奪った土地に帰還させ、PYDの不正と抑圧のもとで虐げられている数百万人を救出することを目的としている」と述べた。

そのうえで、国際社会に対しこの分離主義テロ組織への支援を行わないよう呼びかけるとともに、米国に対して国際法や国連安保理の諸決議に準じるよう求めた。

al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018

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シリア革命反体制勢力国民連立も声明を出し、20日にトルコ軍が開始を宣言した「オリーブの枝」作戦への支持を表明した。

AFP, January 22, 2018、ANHA, January 22, 2018、AP, January 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018、al-Hayat, January 23, 2018、Reuters, January 22, 2018、SANA, January 22, 2018、UPI, January 22, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍はハサカ県ラアス・アイン市を砲撃し、YPG主体のシリア民主軍の兵士7人を殺害(2018年1月22日)

ハサカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月22日付)によると、トルコ軍がラアス・アイン市にあるマハッタ穀物サイロ一帯を砲撃し、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘員7人が死亡、多数が負傷した。

AFP, January 22, 2018、ANHA, January 22, 2018、AP, January 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018、al-Hayat, January 23, 2018、Reuters, January 22, 2018、SANA, January 22, 2018、UPI, January 22, 2018などをもとに作成。

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YPG司令官「ロシアは「オリーブの枝」作戦をめぐって我々を裏切った」(2018年1月22日)

西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊(YPG)の司令官の一人スィーバーン・ハンムー氏は、トルコ軍による「オリーブの枝」作戦に関して、「ロシアが裏切った」と非難した。

ANHA(1月22日付)によると、ハンムー氏は「ロシアには原則がなくなってしまった。ロシアの政策は、トルコの側につくもので、我が人民に敵対する陣営に実を置いてしまっている…。ロシアといくつかの合意を交わしていた。しかし、ロシアは一夜にしてこれらの合意を打ち砕き、我々を裏切った。この変化は、悪徳国家ロシアのウソを暴くものだ…。ロシアがトルコといくつかの問題で合意に達し、欲しいものを手にしたことは明らかだ。今日のロシアの姿勢は、それゆえに原則を欠いたものだ。ロシアとトルコにはっきりと言いたい。共謀できておめでとう、と」と述べた。

AFP, January 22, 2018、ANHA, January 22, 2018、AP, January 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018、al-Hayat, January 23, 2018、Reuters, January 22, 2018、SANA, January 22, 2018、UPI, January 22, 2018などをもとに作成。

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アフリーン市一帯でトルコ軍・反体制派とYPG主体のシリア民主軍の攻防続く(2018年1月22日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月22日付)によると、「オリーブの枝」作戦を続行するトルコ軍地上部隊とその支援を受ける反体制武装集団(自由シリア軍)が、ブルブル町近郊で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と交戦、シャイフ・ワッバスィー村、マルスー村、ハフタール村を制圧した。

戦闘に先立ち、キリス県の国境地帯に展開するトルコ軍がブルブル町一帯のシリア民主軍拠点に対して越境砲撃を行った。

一方、ANHA(1月22日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がブルブル町近郊のカルナ村に侵攻したトルコ軍および反体制武装集団と交戦し、これを撃退した。

ANHA, January 22, 2018

また、『ハヤート』(1月23日付)によると、反体制武装集団が、アフリーン市東部に位置する拠点都市アアザーズ市とマーリア市間の地域に展開した。

同地に展開した戦闘員は、キリス県からシリア領内に入った戦闘員とみられるが、このほかにもイドリブ県から転戦した者もいるという。

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西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のカイーヌー・カブラーイル報道官はラッカ県アイン・イーサー市で声明を出し、アフリーン市一帯に対するトルコ軍の越境爆撃・砲撃によって、民間人18人が死亡、23人が負傷したと発表した。

また、国境地帯での戦闘で、シリア民主軍はトルコ軍兵士および反体制武装集団戦闘員合わせて40人を殲滅し、300人あまりを負傷させたと発表した。

これに対して、シリア民主軍側の死者は3人に留まっているという。

ANHA, January 22, 2018

AFP, January 22, 2018、ANHA, January 22, 2018、AP, January 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018、al-Hayat, January 23, 2018、Reuters, January 22, 2018、SANA, January 22, 2018、UPI, January 22, 2018などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県ブワイダ町に避難生活を送ってきた数百世帯が帰宅(2018年1月22日)

ダマスカス郊外県では、SANA(1月22日付)によると、シリア政府の支配下に復帰したブワイダ町に、避難生活を送っていた住民複数世帯が帰還した。

SANA, January 22, 2018

AFP, January 22, 2018、ANHA, January 22, 2018、AP, January 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018、al-Hayat, January 23, 2018、Reuters, January 22, 2018、SANA, January 22, 2018、UPI, January 22, 2018などをもとに作成。

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反体制派はシリア軍がドゥーマー市(ダマスカス郊外県)を塩素ガスで攻撃したと主張する一方、ダマスカス県が反体制派の砲撃を受け、民間人9人が死亡(2018年1月22日)

ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月22日付)やシリア人権監視団が複数の現地消息筋の話として伝えたところによると、イスラーム軍などの反体制武装集団の拠点であるドゥーマー市に対してシリア軍が塩素ガスを装填した砲弾9発を撃ち込み、女性と子供を含む民間人20人以上((ホワイト・ヘルメットによると21人が負傷)が呼吸困難などの症状を訴え、医療センターに搬送された。

また、ホワイト・ヘルメットの救援チームが現場に急行し、数十世帯を安全な場所に避難させたという。

al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018

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ダマスカス県では、SANA(1月22日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団が迫撃砲で砲撃を行い、砲弾1発がバーブ・トゥーマ地区のバス停留所に着弾し、民間人9人が死亡、21人が負傷した。

砲弾はまた、カッサーア地区、シャーグール地区にも着弾した。

SANA, January 22, 2018

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シリア軍はアレッポ県南西部、イドリブ県南東部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団への攻勢を続け、8カ村を新たに制圧(2018年1月22日)

アレッポ県では、SANA(1月22日付)によると、シリア軍が同盟部隊とともに県南西部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団に対する掃討作戦を継続し、タルファーウィー村、フマイマート・ダーイル村、西ウライディー村、ティバーラ村を制圧した。

なお、21日もシリア軍は、マズユーナ村、アリーヤ村、ウンム・ワーディー村、ウンム・ティーナ村を制圧している。

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イドリブ県では、SANA(1月22日付)によると、アブー・ズフール航空基地を制圧したシリア軍が予備部隊とともに県南西部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団に対する掃討作戦を継続し、同基地東部の4カ村を新たに制圧した。

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ダルアー県では、SANA(1月22日付)によると、ダーイル町で反体制武装集団が地元和解委員会メンバーのムハンマド・アブドゥルアズィーズ氏の車に爆弾を仕掛け、爆発させ、同氏を殺害した。

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ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月22日付)によると、ジャバル・イスラーム大隊などトルコマン山一帯で活動を続ける反体制武装集団が「アッラーは彼らがあなたがたの手で苦しめられるようにする」作戦を開始した。

作戦開始とともに、ジャバル・イスラーム大隊の特攻戦闘員(インギマースィー)がサッラーフ村にあるシリア軍拠点に対して特攻攻撃を行い、シリア軍兵士12人が死亡したという。

AFP, January 22, 2018、ANHA, January 22, 2018、AP, January 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 22, 2018、al-Hayat, January 23, 2018、Reuters, January 22, 2018、SANA, January 22, 2018、UPI, January 22, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは4件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2018年1月22日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(1月22日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(アレッポ県1件、ラタキア県3件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(イドリブ県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、ダルアー県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間にアレッポ県の1カ村、ハマー県の2カ村、ヒムス県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,336市町村、武装組織の数は234組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 22, 2018をもとに作成。

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