トルコの占領下にあるアレッポ県スルーク町でシリア国民軍所属のスンナの鷹旅団の退去を求める抗議デモ(2021年9月10日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるスルーク町で9月10日にスンナの鷹旅団が地元の若者1人を拷問で殺害する様子を撮影したビデオがSNS上で拡散されたことを受けて、住民が抗議デモを行い、スンナの鷹旅団の退去を求めた。

スルーク町ではまた、スンナの鷹旅団が9月10日、地元の名士を自宅から追放、住居を接収しようとしたことで、住民の怒りが一気に高まったという。

AFP, September 10, 2021、ANHA, September 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 10, 2021、Reuters, September 10, 2021、SANA, September 10, 2021、SOHR, September 10, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県、ハサカ県、ラッカ県各所を砲撃(2021年9月10日)

アレッポ県では、ANHA(9月10日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北西のウンム・アダサ村、ダンダリーヤ村、ジャームースィーヤ村、サイヤーダ村一帯、大トゥーハール村、ムフスィンリー村を砲撃した。

一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が所属するバーブ軍事評議会は声明を出し、9月7日のヤーシリー村にあるトルコ軍の基地に対する攻撃で、トルコ軍兵士12人を殺害、11人を負傷させるとともに、シリア国民軍戦闘員10人を殺害、装甲車3輌、掘削機器2台、施設、陣地、重火器など多数を破壊したと発表した。

**

ハサカ県では、ANHA(9月10日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のダルダーラ村を砲撃した。

**

ラッカ県では、ANHA(9月10日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線、サクル休憩所を砲撃した。

AFP, September 10, 2021、ANHA, September 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 10, 2021、Reuters, September 10, 2021、SANA, September 10, 2021、SOHR, September 10, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県を爆撃する一方、トルコ軍の車列の通過に合わせて爆弾が爆発(2021年9月10日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にある県南部のダイル・サンバル村一帯、県北西部のシャイフ・バフル村一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍も、9日深夜から10日未明にかけて、ザーウィヤ山地方のファッティーラ村およびその一帯、フライフィル村、バイニーン村、アリーハー市を砲撃、アリーハー市では住民4人が負傷した。

一方、イドリブ市とカファルヤー町を結ぶ街道では、トルコ軍の車列の通過に合わせて、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県11件、ラタキア県9件、アレッポ県4件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を8件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3038783096364426

AFP, September 10, 2021、ANHA, September 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 10, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 10, 2021、Reuters, September 10, 2021、SANA, September 10, 2021、SOHR, September 10, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で135人、北・東シリア自治局支配地域で311人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で1,127人(2021年9月10日)

保健省は政府支配地域で新たに135人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者20人が完治し、6人が死亡したと発表した。

これにより、9月10日現在の支配地内での感染者数は計29,221人、うち死亡したのは2,066人、回復したのは22,683人となった。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/600242208025527%20https://scontent-nrt1-1.xx.fbcdn.net/v/t39.30808-6/s960x960/241738488_600242184692196_6638600068246372638_n.jpg?_nc_cat=103&ccb=1-5&_nc_sid=730e14&_nc_ohc=jgh51mXsWuYAX98D7tB&_nc_ht=scontent-nrt1-1.xx&oh=63b13ffbcdf7df3495c8cb42df23ce5f&oe=61407C24

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/600241144692300

SANA(9月10日付)が伝えた。

**

北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに311人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、9月10日現在の支配地内での感染者数は計22,644人、うち死亡したのは797人、回復したのは2,004人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性190人、女性161人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市44人、カーミシュリー市125人、マーリキーヤ(ダイリーク)市53人、ダルバースィーヤ市9人、アームーダー市7人、ロジュ・キャンプ1人、ラッカ県のラッカ市19人、ダイル・ザウル県44人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1682015821988348

**

反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で9月10日に新たに1,127人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、258人が完治し、4人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡57人、イドリブ郡293人、ハーリム郡382人、アリーハー郡86人、アレッポ県スィムアーン山郡34人、ジャラーブルス郡13人、バーブ郡116人、アフリーン郡113人、アアザーズ郡33人。

これにより、同地での感染者数は計51,681人、うち死亡したのは865人、回復したのは27,488人となった。
https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1662956367242581

AFP, September 10, 2021、ACU, September 10, 2021、ANHA, September 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 10, 2021、Reuters, September 10, 2021、SANA, September 10, 2021、SOHR, September 10, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民317人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は701,605人に(2021年9月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月9日に難民317人(うち女性95人、子供162人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民317人(うち女性95人、子供162人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は701,605人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者357,306人(うち女性92,071人、子ども155,961人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,791,032人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は930,568人(うち女性279,252人、子供474,290人)となった。

**

一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は99,521人(うち女性38,169人、子供33,311人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,368,117人(うち女性420,728人、子供677,077人)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3038753086367427

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 10, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

レバノン当局は在レバノン・シリア大使館近くで拘束されたシリア人6人のシリアへの強制送還を見送る(2021年9月9日)

レバノンの総合情報総局のアッバース・イブラーヒーム局長(少将)は、8月末にレバノンに不法入国し、在レバノン・シリア大使館近くで拘束されたシリア人6人の身柄に関して、シリアへの強制送還を見送ると発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(9月9日付)が伝えた。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

フランスの控訴院はアサド大統領のおじのリフアト・アサド元副大統領に対して禁固4年の有罪判決を下す(2021年9月9日)

AFP(9月9日付)は、フランスの控訴院が、アサド大統領のおじのリフアト・アサド元副大統領に対して、9000万ユーロの資金を不正に入手した罪で禁固4年の有罪判決を下したと伝えた。

判決ではまた、フランス国内のリフアト・アサド元大統領の全資産と英国のロンドンにある不動産の一部の没収を命じた。

没収される資産は2900万ユーロの価値があるという。

リフアト・アサド元大統領は、判決を不服として、パリの破棄院に上訴した。

リフアト・アサド元大統領は、7年前にフランスの法律協会のシェルパと国際NGOのトランスペアレンシー・インターナショナルに起訴され、これまでにも裁判で敗訴し、多くの資産を没収されている。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イランの貨物船3隻がレバノン向けの灯油、ガソリンを積んでタルトゥース県のバーニヤース港に到着(2021年9月9日)

シリア人権監視団は、イランの貨物船3隻が9月6日にタルトゥース県のバーニヤース港に到着したと発表した。

3隻のうち2隻は灯油を、1隻がガソリンを積んでおり、積荷はヒズブッラーが管理する国境通行所を経由して、レバノンに輸送されたという。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ諜報機関の命令を受け、シリア北部で活動するシリア国民軍所属5組織が完全統合し、新組織「シリア解放戦線」を結成(2021年9月9日)

トルコ占領下のシリア北部で活動するシリア国民軍所属5組織が完全統合し、新たな武装組織「シリア解放戦線」を結成した。

シリア解放戦線として完全統合したのは、ムウタスィム旅団、ハムザ師団、第20師団、北部の鷹旅団、スルターン・スライマーン・シャー師団。

司令官にはムウタスィム・アッバース氏(ムウタスィム旅団司令官)、副司令官にはサイフ・ブーラード氏(ハムザ師団司令官)、報道官にはムスタファー・スィージャリー氏(ムウタスィム旅団政治局長)がそれぞれ任命された。

シャーム・ネットワーク(9月9日付)などによると、兵力は約1万5000人で、「ユーフラテスの盾」地域、「平和の泉」地域各所に配置されるという。

シリア人権監視団によると、統合はトルコの諜報機関の命令を受けたもの。

**

アナトリア通信(9月9日付)によると、結成式はアレッポ県バーブ市で執り行われ、5組織の司令官やメンバー多数が出席した。

 

**

結成に合わせて発表された第1号声明によると、「解放区」における現状のさらなる改善、安全の拡充、安定化の支援、公的機関の役割強化、シリア革命反体制勢力国民連立傘下の暫定内閣の強化が目的。

5組織の軍事、治安、政治、財務、広報、渉外帰還を完全統合し、暫定内閣の国防省、憲兵隊、軍裁判所、文民警察を支援するという。

https://twitter.com/tawjih_syria/status/1436055089496657922

 

AFP, September 9, 2021、Anadolu Ajansı, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、Sham Network, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハサカ県シャッダーディー市に違法に設置されている米軍基地一帯に、迫撃砲弾2発が撃ち込まれる(2021年9月9日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるシャッダーディー市に違法に設置されている米軍基地一帯に、迫撃砲弾2発が撃ち込まれた。

一方、米主導の有志連合の車輌約30輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入した。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市一帯を砲撃(2021年9月9日)

アレッポ県では、ANHA(9月9日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市一帯、アイン・ダクナ村、バイナ村、シャフバー・ダム、ハルバル村、タッル・マディーク村を砲撃した。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ外務省報道官はダルアー市ダルアー・バラド地区で籠城を続けていた元反体制武装集団メンバー受け入れにトルコが同意していたとの情報を否定(2021年9月9日)

トルコ外務省のタンジュ・ビルギチュ報道官は声明を出し、武装解除を拒否しダルアー市ダルアー・バラド地区で籠城を続けていた元反体制武装集団メンバーをトルコが(シリア北部占領地に)受け入れることに同意していたとする一部情報について「根拠がない」と否定するとともに、シリア政府が彼らを追放することを「受け入れられないこと」と非難した。

『ヒュッリイイェト』(9月9日付)などが伝えた。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Hurriyet, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がダルアー市ダルアー・バラド地区への封鎖を解除、避難していた住民が帰還(2021年9月9日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍は前日に連隊検問所を撤去したのに続いて、ナフラ検問所、シヤーフ検問所、マザーリア検問所を撤去し、ダルアー市ダルアー・バラド地区に対する封鎖を解除した。

SANA(9月9日付)によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区での停戦合意を受けて、武装解除を拒否し、同地で立て籠もりを続けていた元反体制武装集団メンバーとシリア軍の戦闘を避けて避難していた住民が帰宅した。

帰宅した住民の数は数千人に達した。





ダルアー市のアミーン・ウマリー市議会議長によると、市内の公共交通機関(バス)が、帰還する住民らを無料で移送した。

また、ダルアー市マンシヤ地区の警察署が再開された。

一方、シリア人権監視団によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区で爆発物の撤去作業中に爆発が発生し、男性1人が死亡した。

**

このほか、シリア人権監視団によると、シリア軍がタスィール町、ナーフィア村を砲撃し、子供2人が負傷した。

また、ダーイル町に設置されている検問所に駐留する空軍情報部の部隊が男性1人を銃で撃ち、殺害した。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒムス県でロシア軍憲兵隊の装甲車輌が爆弾の爆発に巻き込まれ、ロシア軍兵士1人死亡(2021年9月9日)

ロシア外務省は声明を出し、ヒムス県で、ロシア軍憲兵隊の装甲車輌が人道支援物資を運搬する車列の通過の安全を確保するためのパトロール活動中に、道路に仕掛けられていた爆弾の爆発に巻き込まれ、ロシア軍兵士1人が重傷を負い、その後死亡したと発表した。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるラタキア県クルド山地方、イドリブ県ザーウィヤ山地方を爆撃(2021年9月9日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のフドル丘一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ裏を爆撃した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、マスカナ市近郊の街道で、国防隊司令官が乗った車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、司令官1人が死亡、1人が負傷した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を23件(イドリブ県10件、ラタキア県8件、アレッポ県4件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を11件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3037944796448256

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で134人、北・東シリア自治局支配地域で277人(2021年9月9日)

保健省は政府支配地域で新たに134人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者21人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、9月9日現在の支配地内での感染者数は計29,086人、うち死亡したのは2,060人、回復したのは22,663人となった。


https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/599605838089164
SANA(9月9日付)が伝えた。

**

北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに277人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、9月9日現在の支配地内での感染者数は計22,333人、うち死亡したのは797人、回復したのは1,996人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性160人、女性117人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市67人、カーミシュリー市113人、マーリキーヤ(ダイリーク)市36人、ナウルーズ・キャンプ3人、ロジュ・キャンプ1人、ラッカ県のラッカ市27人、タブカ市11人、アレッポ県のマンビジュ市2人、アイン・アラブ(コバネ)市17人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1681069862082944

AFP, September 9, 2021、ACU, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民296人と国内避難民(IDPs)305人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は701,288人、2019年以降帰還したIDPsは99,521人に(2021年9月9日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月8日に難民296人(うち女性88人、子供151人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民296人(うち女性88人、子供151人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は701,288人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者306,040人(うち女性91,976人、子ども155,799人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,791,032人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は930,568人(うち女性279,252人、子供474,290人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3037176283191774

**

一方、国内避難民305人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは305人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は99,521人(うち女性38,169人、子供33,311人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,368,117人(うち女性420,728人、子供677,077人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3037947126448023

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 9, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アカル国防大臣がアレッポ県北部をヘリコプターで極秘訪問、アズム統合司令室とシリア国民軍第3軍団の司令官らと会談(2021年9月8日)

トルコのイスタンブールを拠点とする反体制系サイトのシリア・テレビ(9月9日付)は、複数の地元筋の話として、トルコのフルシ・アカル国防大臣が9月8日、複数の軍司令官とともにアレッポ県北部をヘリコプターで極秘訪問したと伝えた。

同地元筋によると、アカル国防大臣が訪問したのは、アアザーズ市近郊で、訪問に合わせてバーブ・サラーマ国境通行所が閉鎖された。

アカル国防大臣は、アズム統合司令室とシリア国民軍第3軍団の司令官らと会談した。

なお、この訪問の数時間後に、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がヤーシリー村を砲撃し、トルコ軍兵士1人が死亡したという。

AFP, September 9, 2021、ANHA, September 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 9, 2021、Reuters, September 9, 2021、SANA, September 9, 2021、SOHR, September 9, 2021、Syria TV, September 9, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダルアー市ダルアー・バラド地区にシリア軍が展開する一方、ダルアー県各所でシリア軍が襲撃を受ける(2021年9月8日)

ダルアー県では、SANA(9月8日付)によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区での停戦合意に従い、武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーが立て籠もりを続けてきた同地に、シリア軍部隊が進駐し、検問所を設置するとともに、各所に敷設されている爆発物、武器、弾薬の撤去、トンネル、アジトの捜索を開始した。

また、アルバイーン地区に設置された社会復帰センターにシリア国旗を掲揚した。

シリア人権監視団によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区に展開したのは、ロシアが支援するシリア軍第5軍団第8旅団。

「連隊検問所」から、ダルアー市ダルアー市ダルアー・バラド地区、ダム街道地区に入った。

SANAによると、シリア軍部隊は、ダルアー市ダルアー・バラド地区内の住宅の地下に掘削されたトンネルを発見した。

**

一方、シリア人権監視団によると、ダルアー市アルバイーン地区に設置されている社会復帰センターで、ダルアー市ダルアー・バラド地区で立て籠もりを続けてきた元反体制武装集団メンバーが武装解除と社会復帰にかかる手続きを行い、小銃、機関銃、RPG弾などの武器を引き渡し、政府との和解に応じた。

これまでにシリア政府との和解に応じたメンバーは、約950人に達しているという。

**

このほか、シリア人権監視団によると、シリア軍は前日に続いて、武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーリーダーの1人ムアイイド・ハラフーシュ氏(アブー・タアジャ)の子供を釈放した。

シリア軍は9月4日、武装解除を拒否するハラフーシュ氏に停戦合意に受諾させるために、同氏の妻と5人の子供らを拘束していたが、これにより拘束していた全員が釈放された。

**

また、シリア人権監視団によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区での停戦合意が実施段階に入ったのを受けて、地区外に避難していた住民が帰宅を開始した。

**

シリア人権監視団によると、シャブラク村近郊の街道で、シリア軍の車輌の通過に合わせて、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士7人が死亡、3人が負傷した。

また、ナワー市では、正体不明の武装集団が軍事情報局に協力する住民を銃で撃ち、殺害した。

武装集団はまた、ナーフィア村近郊でもシリア軍の車輌を襲撃した。

AFP, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民軍スルターン・スライマーン・シャー師団のジャースィム司令官はシャーム解放機構との統合に前向きな姿勢を示し、メンバーの反発を受ける(2021年9月8日)

シリア国民軍に所属するスルターン・スライマーン・シャー師団のムハンマド・ジャースィム司令官(アブー・アムシャ)は『クドス・アラビー』(9月8日付)のインタビューに応じ、シャーム解放機構と理解し合ったうえで、シリア国民軍の傘下でイドリブ県で共に戦う用意がある、と述べた。

スルターン・スライマーン・シャー師団に対してクルド人を取り締まるよう指示しているとの情報について「真実ではない」と否定したうえで、こうした嫌疑はスルターン・スライマーン・シャー師団の名声を貶めようとするものだと非難した。

そのうえで、ジャースィム司令官は記者らに対して、スルターン・スライマーン・シャー師団が支配下に置くアレッポ県シャイフ・ハディード(シーヤ)村一帯を訪れ、こうした主張の真偽を確かめるよう呼びかけた。

トルコ政府の決定に従い、トルコの政策に批判的な人々を抑圧していると批判されている点については、次のように述べた。

我々の地域で、トルコを、現実に即し、かつ具体的な事例に言及して批判している者に関しては問題ない。だが、嘘を吹聴し、体制(シリア政府)やクルド諸政党に奉仕しようとする者を我々は許さない。とはいえ、我々はこうした者を逮捕はしない。訴えを起こすだけだ。司法がこうした事例について判断を下す。

『クドス・アラビー』によると、ジャースィム司令官が言うところの司法は、活動家が批判的な書き込みを何度か行っただけで、禁固刑に処しているという。

シリアのアル=カーイダで、イドリブ県一帯地域の軍事・治安権限を握るシャーム解放機構については以下の通り述べた。

彼らとの間に問題はない。また、我々との間に関係もない。我々はシャーム解放機構が体制に対する戦闘を行っていることをに反対はしない。彼らはこの国の住人だ。彼らは何度も体制の攻撃を撃退してきた。我々は彼らと理解し合う用意がある。我々は反体制派支配地の完全統合を指示している。そのなかには、シャーム解放機構も含まれている。彼らは変化し、より良くなった。我々は政治と軍事の両面で反体制派の統合を支援している。体制がイドリブ県一帯を攻撃すれば、我々はそこに赴き、シャーム解放機構に寄り添うことができる。だが、それはシリア国民軍の指揮下、傘下においてだ。

スルターン・スライマーン・シャー師団がシリアからリビアにモロッコ人ジハード主義者を逃がしたと指摘したシリア人権監視団については、こう述べた。

我々とジハード主義者は敵対している。我々はかつてアル=カーイダと戦った。我々とダーイシュの間で激しい戦闘が行われ、ダーイシュとの戦争で多くのメンバーを失った。彼らは我々を背教者だと宣告してきた。どうしてそんな簡単に同盟者、同意者になれようか? こうした主張は何ら真実ではない。しかも、我々には彼らを逃がす空港も港もない。

スルターン・スライマーン・シャー師団がアズム統合司令室から脱退したことについては、以下のように述べた。

我々がこの作戦司令室から脱退したのは、意思決定から疎外されたためだ。代表性をめぐる明確な基準がなかったために、我々は無視された。しかし、アズム統合司令室に参加する諸派との間に問題はない。我々は最終的には同盟者だからだ。

**

この発言をスライマーン・シャー師団に所属する武装集団やメンバーが反発し、ムウタッズ・ビッラー大隊が師団を離反すると表明した。

声明は以下の通り:

テロ組織に指定されているシャーム解放機構との関係に関して、スルターン・スライマーン・シャー師団のムハンマド・ジャースィム・アブー・アムシャ司令官が行った発言に、我々は驚き、悲しみを感じている。

アブー・アムシャはシャーム解放機構と理解し合い、これと統合し、共に戦う意思を示したことは、我々が結成当初にハマー県農村地帯で犯罪行為を受けたという歴史を無視するものだ。

司令部メンバーに相談なしに司令官が発言したことを受け、我々は以下の通り宣言する。

1. アブー・ザイド・カストゥーンが指揮するムウタッズ・ビッラー大隊はスルターン・スライマーン・シャー師団から分離する。

2. シリア国民軍のすべての組織とともに独自に行動する。

AFP, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、al-Quds al-‘Arabi, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコの占領下にあるハサカ県ラアス・アイン市の教会通りで爆弾が爆発し、イラク人1人死亡(2021年9月8日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市の教会通りで爆弾が爆発し、イラク人1人が死亡した。

また、ラアス・アイン市では、シリア国民軍に所属するシャーム軍団とハムザ師団の戦闘員どうしが、金銭上のトラブルが原因で打ち合いとなり、シャーム軍団の戦闘員1人が死亡した。

AFP, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍の車輌1台がラッカ県東部で「人民諸派」の襲撃を受け、兵士複数死傷(2021年9月8日)

ラッカ県では、SANA(9月8日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌1台が、県東部のラトラ村とウカイラシー村を結ぶ街道で「人民諸派」の襲撃を受け、乗っていた兵士複数が死傷した。

AFP, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ県では、シリア民主軍の砲撃でシリア国民軍の戦闘員3人死亡(2021年9月8日)

アレッポ県では、ANHA(9月8日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマンナグ村、アイン・ダクナ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がトルコ占領下のバーブ市東のクライディーヤ村を砲撃し、シリア国民軍に所属するシャーム戦線の戦闘員3人が死亡した。

AFP, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県マアッラトミスリーン市一帯を4回にわたって爆撃(2021年9月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアッラトミスリーン市一帯を4回にわたって爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍もザーウィヤ山地方のマルイヤーン村を砲撃し、女性1人が死亡、子供1人が負傷した。

**

ラタキア県では、SANA(9月8日付)によると、「テロ組織」が撃った砲弾3発が、シリア政府の支配下にある県北部のバイト・シュクーヒー村に着弾した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(イドリブ県11件、ラタキア県3件、アレッポ県4件、ハマー県5件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は15件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3037178336524902

AFP, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で138人、北・東シリア自治局支配地域で276人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で1,320人(2021年9月8日)

保健省は政府支配地域で新たに138人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者22人が完治し、6人が死亡したと発表した。

これにより、9月8日現在の支配地内での感染者数は計28,952人、うち死亡したのは2,055人、回復したのは22,642人となった。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/598865921496489
SANA(9月8日付)が伝えた。

**

北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに276人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。
これにより、9月8日現在の支配地内での感染者数は計22,056人、うち死亡したのは797人、回復したのは1,991人となった。
新規感染者の性別の内訳は、男性160人、女性116人。
また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市70人、カーミシュリー市84人、マーリキーヤ(ダイリーク)市43人、アームーダー市14人、ダルバースィーヤ市7人、ルマイラーン町3人、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市1人、ラッカ県のラッカ市42人、タブカ市11人、ダイル・ザウル県1人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1680357768820820

**

反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で9月8日に新たに1,320人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、368人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡59人、イドリブ郡239人、ハーリム郡396人、アリーハー郡171人、アレッポ県スィムアーン山郡12人、ジャラーブルス郡16人、バーブ郡93人、アフリーン郡231人、アアザーズ郡103人。

これにより、同地での感染者数は計49,393人、うち死亡したのは831人、回復したのは26,856人となった。
https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1662120427326175

AFP, September 8, 2021、ACU, September 8, 2021、ANHA, September 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 8, 2021、Reuters, September 8, 2021、SANA, September 8, 2021、SOHR, September 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民311人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は700,992人に(2021年9月8日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月7日に難民311人(うち女性93人、子供158人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民311人(うち女性93人、子供158人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は700,992人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者305,744人(うち女性91,888人、子ども155,648人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,791,032人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は930,272人(うち女性279,164人、子供474,139人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3037176283191774

**

一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は98,216人(うち女性37,990人、子供33,289人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,367,812人(うち女性420,549人、子供677,990人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 8, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのチャヴシュオール外務大臣はシリアの諜報機関との接触を認める一方、米軍のシリア駐留に不快感:シリア外務省はトルコ政府との接触を否定(2021年9月7日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、NTVニュース(9月8日付)のインタビューの生放送で、トルコ政府とシリア政府との間で直接交渉は行われてないとしつつ、両国にとっての関心事である「テロとの戦い」や安念保障面での調整のため、双方の諜報機関どうしの交渉や調整は行われていると述べた。

両国をめぐっては、『シャルク・アウサト』(9月5日付)などが、トルコの複数筋の話として、トルコのハカン・フィダン国家諜報機構(MİT)とシリアのアリー・マムルーク国民安全保障会議議長がイラクの首都バグダードで近く会談すると伝えていた。

チャヴシュオール外務大臣はまた、インタビューのなかで、北・東シリア自治局の支配地からの米軍駐留部隊の撤退について触れ、次のように述べた。

もし米国がシリアから去るのなら、それは彼らが選択することだ。だが、米国は誰からの招きもなしにシリアにいること、シリアと国境を接していないことを知らねばならない。

トルコがシリアにいるのは、国境を接しており、テロの脅威があるからだ。我々はシリアに駐留する権利がある。

米国は、石油のためにシリアに駐留している。「そこに石油があれば、我々の部隊はそこにとどまる」という考えのもとに活動している。

**

外務在外居住者省の公式筋は声明を出し、トルコのチャヴシュオール外務大臣NTVニュースでの発言に関して以下の通り否定した。

トルコの体制と、とりわけ「テロとの戦い」の分野でいかなる連絡・交渉も行われていないと断固として否定する。

アンカラの支配体制はテロの主要な支援者で、トルコを過激派とテロの倉庫としているのは周知の事実である。

SANA(9月7日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3078508129102960

AFP, September 7, 2021、ANHA, September 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2021、NTV, September 7, 2021、Reuters, September 7, 2021、SANA, September 7, 2021、SOHR, September 7, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍第5軍団を主体とする部隊が、ラッカ県砂漠地帯でダーイシュに対する掃討作戦を開始、ロシア軍戦闘機がこれを航空支援(2021年9月7日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシアの支援を受けるシリア軍第5軍団を主体とする部隊が、タブカ市近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を開始、ロシア軍戦闘機がこれを航空支援、爆撃を実施した。

同地での戦闘で、兵士15人あまりが死傷したという。

AFP, September 7, 2021、ANHA, September 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2021、Reuters, September 7, 2021、SANA, September 7, 2021、SOHR, September 7, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダルアー市で新たに約100人が武装解除し社会復帰する一方、シリア軍は拘束していた武装解除拒否者リーダーの家族の一部を解放(2021年9月7日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市アルバイーン地区に設置されている社会復帰センターで、ダルアー市ダルアー・バラド地区で立て籠もりを続けてきた元反体制武装集団メンバー約100人が武装解除と社会復帰にかかる手続きを行い、小銃、機関銃、RPG弾などの武器を引き渡し、政府との和解に応じた。

**

また、シリア人権監視団によると、シリア軍が武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーリーダーの1人ムアイイド・ハラフーシュ氏(アブー・タアジャ)の妻と娘、いとこの3人を釈放した。

シリア軍は9月4日、武装解除を拒否するハラフーシュ氏に停戦合意に受諾させるために、同氏の妻と5人の子供らを拘束していた。

ハラフーシュ氏は、ダルアー市内のモスク(ハーッジ・ラシード・スバーフ・モスク)で、元反体制武装集団メンバーを代表してシリア政府側の治安委員会との交渉にあたってきた中央委員会や地元名士らと面談、家族が釈放されなければ9月7日に停戦合意を反故にするとして、対応を迫っていた。

**

シリア人権監視団によると、正体不明の武装集団がマハッジャ町近郊に設置されている総合情報部の検問所を襲撃した。

HFL(9月7日付)によると、攻撃はRPG弾によるもので、兵士複数が死傷した。

これに対して、軍事情報局がイズラア市の検問所で住民3人を拘束した。

AFP, September 7, 2021、ANHA, September 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2021、HFL, September 7, 2021、Reuters, September 7, 2021、SANA, September 7, 2021、SOHR, September 7, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ県北部でシリア民主軍の砲撃でトルコ軍兵士1人死亡、トルコ軍とシリア国民軍はトルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県、ラッカ県を激しく砲撃(2021年9月7日)

アレッポ県では、ANHA(9月7日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市近郊のサイヤーダ村、フーシャリーヤ村、小トゥーハール村を砲撃した。

シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(9月7日付)などによると、砲撃は人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がトルコ占領下のバーブ市近郊のヤーシリー村にあるトルコ軍の基地を砲撃し、トルコ軍兵士1人が死亡、4人が負傷したのを受けたもの。

https://twitter.com/tcsavunma/status/1435215433074884609

トルコ軍とシリア国民軍はまた、タッル・リフアト市近郊のアルカミーヤ村、マルアマーズ村を砲撃した。

**

ラッカ県では、ANHA(9月7日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のディブス村、M4高速道路沿線を砲撃した。

AFP, September 7, 2021、ANHA, September 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2021、Reuters, September 7, 2021、SANA, September 7, 2021、SOHR, September 7, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.