イラクの人民動員隊はハサカ県のロジャヴァ支配地域に侵攻し2カ村を制圧、YPG、PYD内で賛否両論(2017年6月1日)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(6月1日付)によると、イラクの人民動員隊がシリア領内に侵攻し、ハサカ市南東部に位置する西クルディスタン移行期民政局支配下のクサイバ村とバワーリディー村の2カ村を制圧した。

ハサカ青年連合の複数の活動家によると、人民動員隊は5月31日にシリア領内に侵攻し、2カ村を制圧したという。

Aliraqnet, June 1, 2017

**

2カ村の制圧に関して、人民動員隊のアブー・マフディー・ムハンディス副司令官は「ニナワ県西部での人民動員隊の軍事作戦の目的は対シリア国境での掃討にあり、人民防衛隊はイラクの安全保障を脅かすイラク領外のダーイシュ(イスラーム国)のいかなる存在に対しても追撃を行う」と述べた。

一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のタラール・スィッルー報道官は報道声明を出し、「我が部隊の支配地域に進入しようとする人民防衛隊のいかなる試みをも撃退する。我々は我々の支配地域へのいかなる部隊の進入も許さない」と述べた。

**

なお、メディア活動家のムハンマド・アフマド氏は、バスニュース(5月31日付)に対し、人民防衛隊のシリア領内への侵攻に関して、「宗派主義的な人民動員隊のシリア・クルディスタン領内への進入は、クルディスタン労働者党のシリアの一派である民主統一党(PYD)のクルド人部隊との完全なる合意のもとに行われている」と述べた。

また、PYD欧州機構の障害委員会のメンバーを務めるダーラー・ムスタファー氏も、バスニュースに対して「シリア・イラク国境は非常に長く、砂漠地帯の通行を完全に掌握することはできない。この地域で戦闘が続くなか、多少の国境侵害が時と場合によって生じるのは当然だ」と述べ、人民動員隊の領土侵犯を是認した。

そのうえで「必要が生じれば、我が部隊も国境を越えて、(イラク領内を)数キロまでダーイシュのメンバーを追跡するだろう」と付言した。

AFP, June 1, 2017、AP, June 1, 2017、ARA News, June 1, 2017、Basnews, June 1, 2017、Champress, June 1, 2017、al-Hayat, June 2, 2017、Kull-na Shuraka’, June 1, 2017、al-Mada Press, June 1, 2017、Naharnet, June 1, 2017、NNA, June 1, 2017、Reuters, June 1, 2017、SANA, June 1, 2017、UPI, June 1, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロジャヴァ防衛委員長はイラク人民防衛隊の西進を「シーア派三日月」構想に向けた動きと非難(2017年5月30日)

西クルディスタン移行期民政局(ジャズィーラ地区)の防衛委員長(防衛大臣に相当)を務めるライザーン・カッルー氏は、スマート・ニュース(5月30日付)のインタビューに応じ、そのなかでイラクの人民動員隊が、モスル市制圧を見据えてシリア国境地帯に向けて進軍していることに関して、「シーア派三日月」構想に向けた動きと断じ、「イラン人と人民動員隊に国境地帯への接近と同地掌握の試みは西クルディスタン移行期民政局の支配地域に脅威となる」と非難した。

AFP, May 30, 2017、AP, May 30, 2017、ARA News, May 30, 2017、Champress, May 30, 2017、al-Hayat, May 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 30, 2017、al-Mada Press, May 30, 2017、Naharnet, May 30, 2017、NNA, May 30, 2017、Reuters, May 30, 2017、SANA, May 30, 2017、SMART News, May 30, 2017、UPI, May 30, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・クルディスタン地域政府実効支配地域から飛来した所属不明のヘリコプターがYPG主体のシリア民主軍所属のサナーディード軍の検問所を爆撃(2017年1月9日)

ハサカ県では、ARA News(1月10日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するサナーディード軍が管理するタッル・アッルー村の検問所が所属不明のヘリコプターの爆撃を受けた。

西クルディスタン移行期民政局の防衛委員会(国防省に相当)によると、ヘリコプターは、イラク領内のイラク・クルディスタン地域政府実効支配地域から飛来したという。

AFP, January 10, 2017、AP, January 10, 2017、ARA News, January 9, 2017、January 10, 2017、Champress, January 10, 2017、al-Hayat, January 11, 2017、Iraqi News, January 10, 2017、Kull-na Shuraka’, January 10, 2017、al-Mada Press, January 10, 2017、Naharnet, January 10, 2017、NNA, January 10, 2017、Reuters, January 10, 2017、SANA, January 10, 2017、UPI, January 10, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米国防総省報道官は、PKKとPYDを同一視するイラク・クルディスタン地域のバールザーニー大統領に反論し、PYDとの協力継続の意思を表明(2016年3月23日)

米国防総省のマーク・トナー報道官は、トルコのPKK(クルディスタン労働者党)とシリアの民主統一党(PYD)を「まったく同じもの」と述べたイラク・クルディスタン地域のマスウード・バールザーニー大統領の発言に関して、「二つの組織は異なっており…、シリア北部で民主統一党との協力は続ける」と述べた。

ARA News(3月23日付)が伝えた。

AFP, March 23, 2016、AP, March 23, 2016、ARA News, March 23, 2016、Champress, March 23, 2016、al-Hayat, March 24, 2016、Iraqi News, March 23, 2016、Kull-na Shuraka’, March 23, 2016、al-Mada Press, March 23, 2016、Naharnet, March 23, 2016、NNA, March 23, 2016、Reuters, March 23, 2016、SANA, March 23, 2016、UPI, March 23, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラク・クルディスタン地域のバールザーニー大統領は「ロジャヴァ・北シリア民主連邦」樹立宣言に関して「シリアの未来にもっともふさわしい解決策」と支持(2016年3月20日)

イラク・クルディスタン地域のマスウード・バールザーニー大統領は、ノウルーズに合わせてクルド人に対してメッセージを発表し、そのなかで「ロジャヴァ・北シリア民主連邦」樹立宣言に関して、「連邦制はシリアの未来にもっともふさわしい解決策だ」と述べた。

ARA News(3月20日付)が伝えた。

AFP, March 20, 2016、AP, March 20, 2016、ARA News, March 20, 2016、Champress, March 20, 2016、al-Hayat, March 21, 2016、Iraqi News, March 20, 2016、Kull-na Shuraka’, March 20, 2016、al-Mada Press, March 20, 2016、Naharnet, March 20, 2016、NNA, March 20, 2016、Reuters, March 20, 2016、SANA, March 20, 2016、UPI, March 20, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

200人以上のカザフスタン人戦闘員がシリアの「テロ組織」に参加(2016年3月2日)

『ハヤート』(3月3日付)は、カザフスタンの安全保障会議ヌルラン・エルメクバイェヴ(Nurlan ErmekBayev)議長が、イラクとシリアに在留するカザフスタン人200人以上が「テロ組織」メンバーとして戦闘に参加していることを明らかにしたと伝えた。

AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクの人民動員隊副司令官「作戦がシリア国境に達すれば、我々はシリア軍と共同行動を行う用意がある」(2016年2月24日)

イラクの人民動員隊(ハシュド)のアブー・マフディー・ムハンディス副司令官はカルバラー市での記者会見で、シリア治安部隊との共同行動を行う用意があると発表した。

ムハンディス副司令官は「シリアの治安部隊との情報交換、協調が行われている。作戦が両国国境に達すれば、我々は同部隊との共同行動の用意がある…。我々は近日中に大規模な作戦を行う予定である」と述べた。

『ハヤート』(2月25日付)が伝えた。

AFP, February 24, 2016、AP, February 24, 2016、ARA News, February 24, 2016、Champress, February 24, 2016、al-Hayat, February 25, 2016、Iraqi News, February 24, 2016、Kull-na Shuraka’, February 24, 2016、al-Mada Press, February 24, 2016、Naharnet, February 24, 2016、NNA, February 24, 2016、Reuters, February 24, 2016、SANA, February 24, 2016、UPI, February 24, 2016などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア外務在外居住者省は、モスルへのトルコ軍増援部隊派遣を批判し、イラク領からのトルコ軍の即時無条件撤退、イラク主権および統合の尊重、内政不干渉を要求(2015年12月6日)

シリア外務在外居住者省は声明を出し、トルコ軍がイラク北部のモスル市郊外の野営地に増援部隊約130人を派遣したことに関して、「イラク政府の合意なく、トルコ軍がイラク領内に進入することは、イラク主権へのあからさまな侵害であり、国連憲章に明白に違反しており、地域の現下の緊張をさらに先鋭化する」と非難した。

外務在外居住者省はまた、「こうしたトルコの敵対行為に対して、政府、国民一丸となって姉妹国イラクに連帯する」と表明、「イラク領からのトルコ軍の即時無条件撤退、イラク主権および統合の尊重、内政不干渉」を求めた。

トルコのアフメト・ダウトオール首相は5日、イラク国内のダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点とされるモスル市北東30キロの地点にあるトルコ軍の野営地に、イラク・クルディスタン地域のペシュメルガを教練するためとして、増援部隊130人を派遣したと発表していた。

これに対して、イラクのフアード・マアスーム大統領は6日、トルコ軍がイラク領内に不法に侵入したとして、撤退を求める声明を出した。

またハイダル・アバーディー首相は、トルコ政府に対して48時間以内にイラク領内から軍を撤退させるよう通告、撤退が行われない場合は、国連安保理への提訴などあらゆる選択肢が考え得ると述べた。

AFP, December 6, 2015、AP, December 6, 2015、ARA News, December 6, 2015、Champress, December 6, 2015、al-Hayat, December 7, 2015、Iraqi News, December 6, 2015、Kull-na Shuraka’, December 6, 2015、al-Mada Press, December 6, 2015、Naharnet, December 6, 2015、NNA, December 6, 2015、Reuters, December 6, 2015、SANA, December 6, 2015、UPI, December 6, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPGがスィンジャール町内の政府関連施設からの退去を拒否(2015年11月25日)

ARA News(11月25日付)は、イラク・クルディスタン地域ペシュメルガの司令官の話として、イラク西部のスィンジャール町解放作戦に参加した西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、制圧したスィンジャール町内の政府関連施設複数棟からの退去を拒否し、占拠を続けている、と伝えた。

AFP, November 25, 2015、AP, November 25, 2015、ARA News, November 25, 2015、Champress, November 25, 2015、al-Hayat, November 26, 2015、Iraqi News, November 25, 2015、Kull-na Shuraka’, November 25, 2015、al-Mada Press, November 25, 2015、Naharnet, November 25, 2015、NNA, November 25, 2015、Reuters, November 25, 2015、SANA, November 25, 2015、UPI, November 25, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

西クルディスタン移行期民政局を主導するシリアの民主統一党はイラク・クルディスタン民主党がイラク・スィンジャール地方解放を自らの成果にしようとしていると批判したうえで、ヤズィード教徒に自治政府の樹立を呼びかける(2015年11月13日)

西クルディスタン移行期民政局を主導するクルド民族主義政党の民主統一党は声明を出し、イラクのスィンジャール地方がダーイシュ(イスラーム国)から解放されたと発表、同地から避難していたヤズィード教徒に対して帰宅と自治政府の樹立を呼びかけた。

また同じ声明で、民主統一党は、ダーイシュによるスィンジャール地方蹂躙が「突如として撤退し、自らの義務を行った…イラクのクルディスタン民主党のペシュメルガにある」と批判、また「スィンジャール地方を解放したのは、有志連合の航空支援を受けた西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊(YPG)、女性防衛部隊(YPJ)、人民防衛隊(HPG)、スィンジャール抵抗部隊、スィンジャール女性防衛部隊、クルディスターン人民防衛隊、自由女性防衛部隊」だと主張した。

そのうえで、「イラク・クルディスタン民主党は、この勝利が自分たちのものであるかように振る舞おうとしている」と非難し、ヤズィード教徒住民に対して、「自らの町に戻り、自治政府を宣言」するよう呼びかけた。

**

これに先立ち、イラク・クルディスタン地域のマスウード・バールザーニー大統領は、イラクのニナワ県スィンジャール町郊外の山岳地帯を視察訪問し、同地で記者会見を開き、スィンジャール地方が解放されたと正式に発表した。

ARA News, November 14, 2015
ARA News, November 14, 2015

ARA News(11月13日付)などが伝えた。

AFP, November 13, 2015、AP, November 13, 2015、ARA News, November 13, 2015、Champress, November 13, 2015、al-Hayat, November 14, 2015、Iraqi News, November 13, 2015、Kull-na Shuraka’, November 13, 2015、al-Mada Press, November 13, 2015、Naharnet, November 13, 2015、NNA, November 13, 2015、Reuters, November 13, 2015、SANA, November 13, 2015、UPI, November 13, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領「問題は欧州が難民を受け入れるか否かにあるのではなく、問題にどう対処するかにある。難民のことを心配するのなら、テロ支援を止めるべきだ。これが難民問題の本質だ」(2015年9月16日)

アサド大統領は、RT、『ロシースカヤ・ガゼータ』、第1チャンネル、ロシア24、リヤ・ノーヴォスチ、NTVによる合同インタビューに応じた。

質問はロシア語で行われ、アサド大統領はアラビア語で答えた。

インタビュー全文はSANAに全文が公開され、映像もSANAがユーチューブ(https://www.youtube.com/watch?v=Q0sjXVFchqU&feature=youtu.be)を通じて配信した。

インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り。

SANA, September 16, 2015
SANA, September 16, 2015

**

「危機発生(2011年)当初から、我々は対話路線を採用してきた。シリア国内、モスクワ、ジュネーブでシリア人どうしによる対話を数ラウンドにわたって行ってきた。しかし実際のところ、成果がもたらされたのは、モスクワ2だけだった。ジュネーブ(2)も、モスクワ1も部分的なステップだった…。しかし危機が大きなものだということを踏まえると当然だった。数時間、ないしは数日で解決策にいたることなどできない。我々は現在モスクワ3の開催を…待っている。我々はシリアのさまざまな政治組織、政党と対話を続けねばならないと考えている。同時に、シリアの未来について合意に達するため、テロと戦う必要がある」。

「シリア、イラク、そして地域全体にテロが拡散していることを考慮せずに、何かを実現できるだろうか? 我々は合意にいたるために対話を続けねばならないが、真に何かを実行したいと考えるのなら、人々が殺され、流血が続き、安全な暮らしができないなかで何もできない…。安全であることをすべてのシリア人にとっての最優先課題としなければ、我々は(対話で)合意したことをどのように実行できるというのか? つまり我々は合意をめざすが、シリア国内でテロを打ち負かさない限りは何も実行できない。それゆえ、我々はダーイシュ(イスラーム国)だけでなく、テロそのものを打ち負かさねばならないのだ」。

「多くのテロ組織が存在する…。そのなかで国連安保理がテロ組織と認定しているのがダーイシュとシャームの民のヌスラ戦線だ…。権力分有に関して、我々は当初から一部の反体制派と権力を分有してきた。彼らは数年前に政府に参画するかたちで権力分有を受け入れた…。しかし、現下の危機ゆえに、我々は今も権力分有を行おうと言っているのだ」。

「難民問題に関して言いたい。西側の対応、とりわけ先週の西側メディアのプロパガンダは…、これらの難民がシリア政府、ないしは彼らが言うところの体制から逃げてきた人々だとしたうえで、難民のために片目で涙を流し、もう一方の目で狙い撃ちしようとしているようなものだ。なぜなら、こうした難民は、テロリスト、そして殺戮…、さらにはテロによってもたらされた結果を避けてシリアを去ったからだ…。テロが生じ、インフラが破壊されれば…、人々はテロから逃れ、生活の糧を求めて世界のどこかに移動せざるを得ない…。西側は彼らのために涙を流す一方で、危機発生当初からテロリストを支援してきた…。当初は平和的な蜂起だったが、その後穏健な反体制派となったはずが、彼らは今ではヌスラ戦線やダーイシュといったテロが存在し、その原因がシリアの国家、ないしは体制、あるいは大統領にあると言う…。問題は欧州が難民を受け入れるか否かにあるのではなく、問題にどう対処するかにある。難民のことを心配するのであれば、テロリストへの支援を止めるべきだ…。これが難民問題の本質だ」。

「戦時下では、敵が国内のテロリストであろうが、国外から来るテロリストであろうが、国民は敵に対して一致団結しなければならない。今日、どのシリア人に何が今欲しいかと質問しても、みなが「私たちは個人、そして家族が安全でいることを望む」と言うだろう。つまり、我々は、政府内に身を置く勢力であれ、その外に身を置く勢力であれ、シリア国民が望むことのために一致団結しなければならない。つまりは、何よりもまずテロに対して一致団結しなければならないのだ…。このインタビューの場を借りてすべての勢力に呼びかけたい。テロに対抗するために一致団結することで、我々がシリア人として望む政治的目的にも対話や政治プロセスを通じて到達できる、と」。

「ジュネーブにおける国際社会の対応は中立的ではなかったが、ロシアの対応は中立的で…、国際法、国連の諸決議に沿ったものだった…。モスクワ3で求められているのは、シリアのさまざまな当事者の間にある渉外を解消することだ…。我々はモスクワ3が成功しなければ、ジュネーブ3を成功させるのが困難だと考えている」。

「今の時点で、イランはイニシアチブを発揮していないが、その基本原則は…シリアの主権、シリア国民の自決…、テロとの戦いを後押しするものだ…。それゆえ、我々はイランの役割が重要だと考えている…。イランがシリアに軍や部隊を派遣したとの西側メディアの報道は正しくない。イランは我々に軍需品を供与しており、シリアとイランの間では軍技術者の往来はある。しかし常に行われているものだ」。

「シリアとエジプトは決して断交することはなかった…。エジプト大統領がテロ組織のムスリム同胞団に所属するムルスィー氏だった時も、エジプトの諸機関はシリアとの関係を維持しようとした…。我々とエジプトの間には(テロとの戦いをめぐって)共通のヴィジョンがあると言える。しかし、現在の関係は治安レベルにとどまっている」。

「トルコとの国境でテロを根絶し…、それ以外の地域でのテロは許される、というような言説は受け入れられない。テロはあらゆる場所で根絶されねばならない。我々は3年以上も前から、テロとの戦いを行うための国際同盟を提唱してきた…。しかし、我々は現在、誰がヌスラ戦線やダーイシュに武器、資金を提供し、テロリストを送り込んでいるのか知っている。それはトルコだ…。しかし、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領もアフメト・ダウトオール首相も、米国、そしてそれ以外の西側諸国と調整せずには何の措置も講じることはできない。つまり、ヌスラ戦線やダーイシュがこの地域に存在していることで、西側諸国の行為を隠蔽されている。なぜなら、西側諸国は常に、テロが自分たちのポケットから取り出して、利用できるカードだと考えているからだ。彼らは今、ヌスラ戦線をダーイシュに対抗させるために利用しようと考えている。なぜなら、おそらくはダーイシュが彼らの管理を逸脱することがあるからだ。しかし、このことは彼らがダーイシュの根絶を望んでいることを意味しない」。

「我々にとって、ダーイシュ、ヌスラ戦線、そして武器を持ち、民間人を殺すそれに類するすべての組織が過激派だ…。しかし、我々は一部の武装集団と対話し、混乱した地域で合意に達し、事態を収束させた。別の場所では、こうした武装集団がシリア軍に参加し、シリア軍とともに戦っている…。つまり、我々は、ダーイシュ、ヌスラ戦線、そしてそれに類する組織をのぞくすべての者と対話している」。

「ロシア、イラン、そしてイラクといった友好国と我々は協力し合っている。イラクとは同じテロに対抗している。それ以外の国については、我々は、テロと戦う意志を持っていれば、いかなる拒否権も発動はしない…。(米国が主導する)有志連合は、現場で実際の影響力を持っていないがゆえに、失敗している。同時に、トルコ、カタール、サウジアラビアといった国、そしてフランスや米国といったテロを隠蔽しようとする国とともに、テロとの戦いは行えない。テロに与する者とテロに反対する者がともにいることはできない。しかしこうした国が政策を変更し…、有志連合がテロとの戦いを行う真の同盟…となれば、これらすべて国との協力を妨げるものはない」。

「テロ組織であるダーイシュはもちろん、国を作り…さらなる戦闘員を引きつけようとしている。これらの戦闘員は、宗教のためにイスラーム的な性格を持った国が存在するという過去の夢にとりつかれている。しかしこうした体裁は…偽りのものだ…。国家とは社会の産物として生じ、社会を代弁するため、社会のために発展を遂げる…。テロ集団は存在するが、彼らが社会を代弁することはない」。

「クルド人のみを対象とした政策があると言うことはできない。国家が一つの国民を区別することなどあってはならず、そうすれば国家に分裂が生じる…。我々にとって、クルド人はシリアの調和の一部をなしており、異邦人ではない…。彼らを我々の同盟者と呼ぶことができるだろうか? それはできない。彼らのなかには愛国的な人もいるが、彼らを十把一絡げにしてはいけない。クルド人には、シリアのほかの社会集団と同じようにさまざまな潮流がある。彼らはさまざまな政党に属し、左派、右派もある。部族もある…。つまりクルド人を一つの集団と捉えること自体が客観的ではないのだ」。

「しかし、我々はクルド人をはじめとするすべての社会集団とともにある…。我々はダーイシュとの戦闘で一致団結しなければならないと述べた通りだ。ダーイシュ、ヌスラ戦線、そしてそれ以外のテロリストに対して勝利したうえで、我々は一部のクルド人の党派が求める要求を議論できるようになる…。こうしたことがシリアの国民統合、領土保全、テロとの戦い、シリア国民の多様性…、すなわち民族、宗派にかかる自由を踏まえているのであれば、我々はいかなる拒否権も行使しない」。

「我々が自分の国を守る時、我々は感謝を必要としていない。これは当然の義務だ…。もし既存の構造を変革したいのなら…、問題は大統領にも政府と関わるものではなく、憲法と関係している。憲法は大統領の所有物でも、政府の所有物でもない。憲法の所有者とは国民だ…。憲法を変更するには国民対話が必要だ…。この問題がシリアの統合、国民の自由、多様性に抵触しないのであれば、我々の国家にいかなる異議申しても生じない」。

「(ダーイシュに対する米国のシリア領内での空爆に関して、米国と調整がなされているかとの問いに関して)調整はなされていない。この答えが現実に即していないと思われることは分かっている…。今や我々は共通の敵…と戦っており、調整なしに、共通の標的に対して、同じ地域で攻撃を行っている。そして(米軍との)いかなる衝突も起きていない。奇妙に思えるだろうが、これが現実だ。シリア米両政府、両国軍の間にはいかなる調整も連絡もなされていない…。(調整を仲介する)第三者も存在しない…。(米軍による)攻撃が行われる前、イラクを通じて彼らは我々に(空爆を行うと)告知しただけだ」。

「いかなる人がシリアから出国しようと、それは祖国にとって大きな損失だ。その人がどのような立場に立ち、またどのような能力を持っているは関係ない…。欧州は今日、自らの罪が難民に資金を供与せず、そしておそらくはこれらの移民を規則的に受け入れてこなかったことにあり、その結果として、多くの難民が海を渡って来ざるを得なくなり、多くの難民が死んだ、というイメージを作ろうとしている…。我々も無実の人々が犠牲になったことを悲しく思っている。しかし、海に沈んだ犠牲者が、シリアで殺されている人々よりも尊いのだろうか? テロリストに斬首された無実の人々よりも尊いだろうか? 溺死した児童を悲しんでおきながら、シリア国内でテロリストによって殺された数千の児童、老人、女性、そして男性の死をどうして悼まないのか? こうした欧州のダブルスタンダードはもはや受け入れられない…。基準は一つだ。欧州はテロを支援してきたがゆえに責任がある。しかも未だにテロリストを支援し、彼らを「穏健な反体制派」などと呼んで、隠蔽している」。

「西側メディアは当初から…問題の原因は大統領がいるからだと報じている…。なぜか? それは、彼らがシリアのすべての問題が一人の人間にあるというイメージを作り出そうとしているからだ。そうすれば、多くの人が…、この人物が去れば、事態は良くなる…と考えるようになる」。

「大統領が去れば事態が良くなると彼らは言うが、これは実質的にどのような意味を持っているのか? あなたが大統領としてここにとどまる限り、我々はテロを支援し続ける、というのが西側の原則なのだ…。彼らはこの人物が去り、別の人物が自分たちの利益のために就くことを望んでいる…。しかし大統領というのはどのようにしてその地位に就くのか? それは国民、そして選挙を通じてだ。大統領が去る場合、国民を通じて去らねばならず、米国の決定、安保理の決定、ジュネーブ会議、ジュネーブ合意などを通じて去ってはならない。国民が彼を望めば、彼はとどまるだろう。国民が彼を拒めば、彼はただちに去らねばならない」。

 

AFP, September 16, 2015、AP, September 16, 2015、ARA News, September 16, 2015、Champress, September 16, 2015、al-Hayat, September 17, 2015、Iraqi News, September 16, 2015、Kull-na Shuraka’, September 16, 2015、al-Mada Press, September 16, 2015、Naharnet, September 16, 2015、NNA, September 16, 2015、Reuters, September 16, 2015、SANA, September 16, 2015、UPI, September 16, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

 

米高官「ダーイシュ(イスラーム国)はシリアとイラクでマスタード・ガスを製造、使用している)(2015年9月11日)

BBC(9月11日付)は、米高官などの話として、ダーイシュ(イスラーム国)が化学兵器を製造し、シリアとイラクにおいて使用していると伝えた。

この高官によると、米国はダーイシュがシリア、イラク領内で少なくとも4回、マスタード・ガスを使用しており、また化学兵器製造を専門とするダーイシュの細胞が存在することを確認しているという。


BBC, September 11, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アル=カーイダ指導者のザワーヒリー師がダーイシュ(イスラーム国)に「十字軍、世俗主義者、ヌサイリー派(アラウィー派)、サファビー朝の者ども(イラン)との戦闘」での共闘を暗に呼びかける(2015年9月9日)

アル=カーイダ総司令部のアイマン・ザワーヒリー師は、サハーブ・ネットを通じて音声声明(https://www.youtube.com/watch?v=ZkXQkkGuKrM)を発表、そのなかでダーイシュ(イスラーム国)が2014年6月末に宣言したカリフ制が無効だと改めて述べた。

しかし、ザワーヒリー師は、「十字軍、世俗主義者、ヌサイリー派(アラウィー派)、サファビー朝の者ども(イラン)との戦闘」での共闘をダーイシュに暗に呼びかけた。

45分におよぶこの音声声明で、ザワーヒリー師は「我々は(イスラーム国が宣言した)このカリフ制を承認しない。また我々はそれが、預言者の方法に基づいたカリフ制だとは考えていない。それは、シューラーを経ないで制圧されたに過ぎない国(イマーラ)であり、イスラーム教徒がこれに対して忠誠を誓う義務もない。我々は、アブー・バクル・バグダーディーがカリフだとは考えていない」と述べた。

また「バグダーディーおよび彼と共にいる者たちが行ったことは、ジハード主義を代表していない」としたうえで、アル=カーイダへの攻撃を停止するよう要請、またバグダーディー氏を「少数の無知な者たちが忠誠を誓った…反乱者」と非難した。

しかしザワーヒリー師は「我々は彼(バグダーディー)やその同胞たちの行いのすべてに反対しているという訳ではない。むろん、我々は彼らには多くの体系的な過ちがあるということにも異論を唱えない。しかし、私がもしイラク、あるいはシャーム(シリア)にいたとしたら、十字軍、世俗主義者、ヌサイリー派、サファヴィー朝の者どもと戦うために彼らと協力したことだろう。彼らの国家(イスラーム国)、さらには彼らが言うカリフ制の正統性を承認はしない。なぜなら、そうした問題は、私を越えたより大きな問題だからだ…。イスラーム共同体は十字軍の卑劣な攻撃に曝されており、ジハード主義者はこれと戦うために一体とならねばならない」と強調した。

ザワーヒリー師はそのうえで「十字軍の同盟に参加している西洋諸国に危害を与えることができるすべてのイスラーム教徒に対して、躊躇せず攻撃を加えるよう呼びかける。これらの国の心臓部、西洋の十字軍の都市、とりわけ米国に戦争を波及させることに集中しなければならない」と述べた。

なお、『ハヤート』(9月14日付)によると、サハーブ・ネットを通じて配信された音声声明は、アフガニスタンのターリバーンの指導者ムハンマド・ウマル師の死など最近の事件について言及されておらず、2015年6月30日以前に録音されたものと思われるという。

 

AFP, September 9, 2015、AP, September 9, 2015、ARA News, September 9, 2015、Champress, September 9, 2015、al-Hayat, September 10, 2015、September 14, 2015、Iraqi News, September 9, 2015、Kull-na Shuraka’, September 9, 2015、al-Mada Press, September 9, 2015、Naharnet, September 9, 2015、NNA, September 9, 2015、Reuters, September 9, 2015、SANA, September 9, 2015、UPI, September 9, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イランのロウハーニー大統領「シリアとイラクのテロを根絶したいのなら、国際社会が一致団結してテロ根絶をめざし、そのうえで中央政府を承認し、民主化を追求するべき」(2015年9月8日)

イランのホセイン・ロウハーニー大統領は、シリア・イラク情勢に関して、両国におけるテロを根絶し、安定を回復したいのであれば、国際社会が一致団結してテロ根絶をめざし、そのうえで中央政府を承認し、民主化を追求するべきだと主張した。

IRNA通信(9月8日付)によると、ロウハーニー大統領は、テヘランでのオーストリアのハインツ・フィッシャー大統領との会談後の記者会見で、「シリアで民主主義について議論することが優先事項なのか? 反体制派と政府、あるいはシリアの憲法の改編について話すことが優先事項なのか?」と自問し、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線をはじめとするテロリストへの対応に努力を集中すべきだとの姿勢を改めて示した。

また「テロと暴力をどこかの地域に温存させてはならない。これらとの戦いを包括的に行い、全世界、とりわけ欧州で、これらの(テロ)組織によるリクルートの基盤を根絶すべきだ」と述べたと伝えた。

ロウハーニー大統領はさらに「誰が、ダーイシュというテロリストから石油を買い、資金を援助し、武器を供与することで支援しているのか? 第1段階として、テロリストに資金、武器が届かないようにすべきだ…。シリアとイラクの国民の未来は両国民のみが決めねばならない。イランはEUとこの点で協力する用意がある…。流血を止め、テロを包括的に抑え、避難民を帰還させ、民主主義の基礎を構築し、すべての集団、エスニック集団が参加する政府を樹立するのは、中央政府を承認したうえで考慮されねばならない次の段階だ」と付言した。

そのうえで「テロは1カ所にはとどまらず、ほかの地域にも拡散する。だから、すべての国が手に手を携えて、テロと過激派の根絶を行わねばならない…。テロ集団との戦いがイラクとシリアに安定をもたらす最優先事項だ」と強調した。

これに対し、フィッシャー大統領は「アサドが犯した罪をわすれるべきではないが、我々がこの戦い(テロとの戦い)の戦線に身を置いている事実を直視することも忘れるべきでない」と述べたという。

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、IRNA, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領がヒズブッラー系TV局の単独インタビューに応じる:「シリアのテロリストは今日、イスラエルにとってもっとも重要な攻撃のツールとなっている」(2015年8月25日)

レバノンのヒズブッラーが運営する衛星テレビ局マナール・チャンネルは、アサド大統領への単独インタビューを行い、8月25日に放映した(https://www.youtube.com/watch?v=iAEwExmUQQU)。

また、SANAはインタビュー全文をHP(http://www.sana.sy/?p=257883)で公開した。

SANA, August 25, 2015
SANA, August 25, 2015

インタビューにおけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:

「我々は何よりもまず、国民を頼りにしている。もちろんアッラーの次ではあるが…。国民の支持がなければ、持ちこたえることなどできなかった。国民の支持がなければ、大統領、高官、あるいは国家が採用する政治的方針には何の価値もない…。次いで我々はシリアに寄り添ってくれる友人を頼りにしている」。

「この問題の本質は外国の干渉にある。シリアに資金、武器、そしてテロリストを送り込んでいる…。シリアに対して陰謀と流血をもたらしている国々が…テロ支援を止めれば、我々は(紛争終結の)最後の15分が来たと言える。なぜなら、政治的解決、政治的プロセスなど…といった細目はそのときにそれ自体価値のない容易いものとなるからだ…。外国の支援がなくなれば、テロリストとの戦いはきわめて容易なものになる。しかし現在、我々はそうした段階にはいたっていない」。

「私は「政治的解決」という言葉は使いたくない。私は「政治的プロセス」という言葉を用いたい。解決とは「問題」解決のことだ…。現下の危機の原因は政治的なものだとの主張がある。しかしこれは正しい主張とは言えない。主因は外国の干渉にある」。

「我々は何の躊躇もなく、(対立する)政治勢力と対話する用意がある。これこそがいわゆる政治プロセスだ。しかし現実において、政治プロセスが影響力を発揮するには、対話が、シリア国民に属し、シリアに根ざし、(外国勢力から)独立したシリアの政治勢力の間でなされる必要がある」。

(ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣が訪問したオマーンに関して)「オマーンはこの地域における緊張に対処し、デタントや問題解決をもたらすにあたって重要な役割を果たしている」。

「数十年前のレバノンの経験に立ち返ると…、一部のレバノン人が外国と結託し、そのなかにはイスラエルと結託する者がいた。彼らは様々なかたちで外国の干渉をもたらした…。同じことはシリアについても言える。イスラエルという敵と協力を受け入れ、それ以外の敵に対峙しようとするシリア人集団がいれば、彼らはイスラエルに介入するよう求めることになる」。

「シリアにいるテロリストは今日、イスラエルが攻撃を行う際のもっとも重要な真のツールとなっている…。もし我々がイスラエルに立ち向かいたいと考えるのなら、我々はまず、シリア国内でイスラエルのツールに立ち向かわなければならない。国内に敵がいるなかで、国外の敵に立ち向かうことなどできない」。

「我々とイスラエルの国境には現在、イスラエルの手先がいる。彼らはかつてのアントワーン・ラフドやサアド・ハッダードの軍(南レバノン軍)に似ている。まずはこの問題に対処しなければならない」。

「私が先日(7月の演説で)、一部の地域での後退について話した時、こうした後退が起きたということを確認したが、その後で、シリア軍による進軍があったことにも触れた。現段階においては、1ヶ月という短い期間のうちに、同じ場所で、後退と進軍が起こっている。こうしたことは、あらゆる戦争において…当然起こり得ることだ…。しかし、私がここで注目しておきたいのは、軍に参加、従軍しようとする若者の動きが増進するという効果が生じているということだ」。

「祖国防衛とは、銃を持つことに限られるものではない…。祖国防衛とは必要とされる目標に沿ってなされるものだ…。日常生活を送っているすべての人、従業員、承認、そして患者の手当てにあたる医師、貧しい人を支援する人、愛国的価値観や道徳を広めようとしている人。彼らはみな祖国を守っている。祖国に暮らしていない人がいるかもしれない…が、自分たちの立場や能力に応じてシリアを守ろうとしている人もいる」。

(スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表に関して)「米国や西側から中立的な人物が合意を得ることは困難だ。中立的だったら、派遣されなかったろう。我々は現在、非中立的な発言を目の当たりにするようになっている。彼はテロリストのなかに死者が出ていると話す。もちろん彼ら(デミストゥラ氏ら)にとって、死者とはみな無垢の民間人であり、テロリストなど存在せず、武器も持っていないような話をする。しかし、ダマスカス、アレッポなどでテロリストの砲撃で民間人が死亡しても、我々は同じような発言を耳にしない。こうした発言をすることが彼ら(デミストゥラ氏ら)の役割なはずなのに、彼らはその役割を果たしていない…。彼らが我々にとってふさわしい提案をせず、国民和解にふさわしい提案をしなければ、我々が彼らを支援することはないし、ともに歩むこともない」。

「ある高官が言ったことが数日後に別の高官によって覆される…。これが米国の政策の特徴の一つだ。同盟国を無視し、友好国を無視し、裏切りが特徴だ…。一方、ロシアの政策は原則に則った一貫したもので…、シリアの主権、国民の自決を支援しようとしている…。我々はロシアを大いに信頼している…。我々は、ロシアがさまざまな政治勢力を戦争への道を絶つための対話に向けさせようとしていると考えている」。

(紛争解決に向けたイニシアチブに関して)「シリアの主権、国土保全、国民の自決…、テロとの戦いが、あらゆるイニシアチブの基礎…をなす…。国際監視下での選挙は受け入れられない。なぜなら主権への干渉になるからだ」。

「西側諸国は、あらゆる手段、方法で、イランに、シリアの問題が核開発問題の一部をなしていると説得し、そのうえで、この問題でイランが欲しいものを与える代わりに、シリアへの支援などをイランに譲歩させようとしてきた。しかしこの点におけるイランの姿勢は確固たるもので、核開発問題と他の問題がひとくくりにされること…を断固として拒否した…。もちろん、こうした決定は正しく、客観的で、堅実だと言える」。

「イランの力はシリアの力にも反映し、シリアの勝利はイランの勝利に反映するだろう…。我々が(イランに)より接近していると言うのではない。我々はもともと近い関係にあり、似た視座に立ち、共通の原則を持ってきた。我々は同じ勢力を支援しており、一つの枢軸、抵抗枢軸をなしている。一部の戦術、そして現場での成果に変化が生じているかもしれないが、この基本原則は変わっていない」。

「ウルーバ(アラブ性)とは、我々になくてはならない自我である…。誰も自身の自我から逸脱することなどできない。アラブとしての自我は選択肢ではない。特定の宗教に帰属し、特定の民族に帰属することが自我だ…。我々が自我を拒否すること。これこそが敵が望んでいることだ。今日の問題の本質、そして戦争状態は、体制打倒をめざすものではない。それは一つの段階に過ぎない。一つのツールに過ぎない。また国を破壊し、経済を破綻させることもめざしていない。これらはすべて手段に過ぎない。最終的な目標は自我の破壊にある。我々が先にこうした背信に至ってしまえば、我々は敵に無償で贈り物を与えてしまうようなものだ」。

「レバノンのヒズブッラーと我々が行っているように、我々(シリアとイラク)が一つになって戦いを行えば…、より少ない犠牲で、しかも短時間で、より良い成果を得ることができよう」。

「ヒズブッラーとそれ以外の外国人戦闘員の違いは正統性にある…。ヒズブッラーはシリアという国家の合意に基づいてやって来た。シリアという国家は正統な国家であり、シリア国民を代表している。選挙によって選ばれた国家であり、シリア国民の大多数の支持を得ている。シリアという国家には、シリア国民を守るための勢力を呼び込む権利がある。一方、それ以外の勢力はテロリストであり、シリア国民を殺すためにやって来た。シリア国民、そしてシリア国民を代表する国家の意思を無視してやって来た」。

(ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長との関係について)「誠実さと率直さが特徴だ。なぜなら彼(ナスルッラー書記長)は誠実で、率直だからだ…。彼との関係は抵抗を続ける国家と、レバノン防衛のために息子を殉教者として捧げた真の抵抗者の関係だ」。

「いかなる同盟、行動、施策、対話であっても、それがシリア人の流血を止めるものであるのなら、我々にとっての最優先事項としなければならず、そのために躊躇してはならない」。

「(サウジアラビアの)メディアによる(シリア)批判には意味はない…。実際に重要なのは、この国家(サウジアラビア)が実際に行っていることだ。この国はそもそも、テロを支援してきたからだ…。メディアでの批判を強めようと強めまいと、サウジアラビアという国はシリアのテロリストを支援している。これは皆が知っている事実だ」。

「対話は愛国的な者、なかでも影響力を行使し得る者となされなければならない…。しかし、より大きな問題は、我々が対話を行っている者の大部分は愛国的ではないということだ。これは、シリアでテロを支援し、対話の問題に介入する諸外国が強いた結果でもある。これらの国は、シリア国民ではなく、自分たちの国を代表する人物(との対話)を強いている」。

(米国による「穏健な反体制派」への軍事教練について)「シリアに対してさまざまなかたちで続けられている計略の一環をなしている。こうした計略がこの危機においてなくなることはないだろう。今回(米国による軍事教練)もシリアにおけるテロの文脈ではこれまでと変わりはない。なぜなら、米国が彼らを教練しなかったとしても、テロを支援し、武器や資金を送り込んでいる別の国が別の誰かを教練していたからだ。より深刻で懸念すべきは、米国をはじめとする西側諸国の間でテロへの危険が認識されていないことだ…。我々の地域でテロが勝利すれば、事態はシリアだけでは収まらないのだ」。

「(レジェップ・タイイップ・)エルドアン(大統領)には大きな夢があるのだ。首領になる、そして同胞団的スルターンになることだ。彼は、スルターン制の経験とムスリム同胞団の経験を融合しようと考え、エジプトやチュニジアでの出来事に当初は大きな期待を寄せた。しかし、その後、この夢が現実のなかで打ち砕かれると、主人(欧米諸国)が自分の要望に応えてくれるという願望だけが残った。エルドアンとその下僕の(アフメト・)ダウトオール(首相)は…「干渉地帯」(安全地帯のこと)という夢を追うだけの人形になり下がった。これまでの夢のすべてがシリアで打ち砕かれた後に残った最後の夢が「干渉地帯」であり、NATO、ないしは米国がその設置の合図が出るのを待ち望んでいる…。しかし、彼らは、自分たちの主人がこうした夢に向かう合図を出してくれなければ、進むことさえできないのだ」。

「シリア、エジプト、そしてイラクの関係には特別な意味がある。なぜなら、これらの国はアラブ文明の基礎をなしており…、アラブの歴史を通じて政治的な原動力となってきたからだ。それゆえ、我々はエジプトとの関係構築を強くの望んでいる」。

AFP, August 25, 2015、AP, August 25, 2015、ARA News, August 25, 2015、Champress, August 25, 2015、al-Hayat, August 26, 2015、Iraqi News, August 25, 2015、Kull-na Shuraka’, August 25, 2015、al-Mada Press, August 25, 2015、Naharnet, August 25, 2015、NNA, August 25, 2015、Reuters, August 25, 2015、SANA, August 25, 2015、UPI, August 25, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「「宗教至上主義」を超えて――日本の中東理解のあり方を問う:『「アラブの心臓」に何が起きているのか』編者、青山弘之氏インタビュー」(Synodos)

「「宗教至上主義」を超えて――日本の中東理解のあり方を問う:『「アラブの心臓」に何が起きているのか』編者、青山弘之氏インタビュー」(聞き手・構成/向山直佑)
Synodos、2015年8月3日

「アラブの春」、シリア内戦、イスラーム国の台頭……。数え上げればきりがないほどの事件が、近年、中東では起きている。しかし、日本での中東に関する報道を見れば、「イスラーム過激派」、「宗派対立」といった言葉がマジックワードのように使われ、中東を「理解不能なものとして理解した気になる」ことが当たり前になっているようだ。・・・

トルコ軍はイラク北部のPKK拠点などに「最大規模の爆撃」を行う一方、シリア北部のダーイシュ(イスラーム国)攻撃は後退(2015年7月29日)

ロイター通信(7月29日付)は、トルコ軍はシリア北部およびイラク北部への空爆を開始して以降最大規模となる空爆をイラク北部に対して行ったと伝えた。

空爆は、イラク北部の6カ所におよび、クルディスタン労働者党(PKK)の避難施設、倉庫などを標的とした。

これに関して、『ハヤート』(7月30日付)は「トルコはPKKに空爆を集中させ、ダーイシュ(イスラーム)への攻撃は減退」との見出しを掲げ、批判的に報じた。

AFP, July 29, 2015、AP, July 29, 2015、ARA News, July 29, 2015、Champress, July 29, 2015、al-Hayat, July 30, 2015、Iraqi News, July 29, 2015、Kull-na Shuraka’, July 29, 2015、al-Mada Press, July 29, 2015、Naharnet, July 29, 2015、NNA, July 29, 2015、Reuters, July 29, 2015、SANA, July 29, 2015、UPI, July 29, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

サーリフ・ムスリム民主統一党(PYD)党首が『ハヤート』の単独インタビューに応じる「ダーイシュ(イスラーム国)は、他の誰かが目的を実現するために利用している破壊の道具だ」(2015年7月25~28日)

『ハヤート』は、7月25から28日までの4日間にわたり、西クルディスタン移行期民政局を主導するクルド民族主義政党「民主統一党」(PYD)のサーリフ・ムスリム共同党首に行った独占インタビューを連載した。

インタビューにおけるムスリム共同党首の主な発言は以下の通り:

al-Hayat, July 25, 2015
al-Hayat, July 25, 2015

7月25日付

「我々は、ダーイシュ(イスラーム国)が、他の誰かが目的を実現するための破壊活動に利用している道具そのものだと考えている…。ダーイシュのやり方は、イスラーム教にもカリフ制にも寄与しない。ダーイシュをはじめとする組織は、現状を破壊し、別の何かを作ろうとする計画の一部をなしている…。我々の経験から明らかなのは、ダーイシュが一日たりとも、一つの頭、一つの体の組織であったことはない、ということだ。クルド人に対抗するために利用されているダーイシュは当然、クルド時の敵がそれを動かしている。つまり、クルド人を根絶し…、クルド人が暮らす地域の人口動態を変更しようとしている者たちがである」。

「ダーイシュを指導、支援している主要な当事者とは以下の二つである。第1にクルド人地域の人口動態を変更し、クルド人を根絶しようとしている当事者、第2にシリアのクルド人地域で民主的に問題が解決することを恐れている当事者」。

「我々はこの問題(トルコとダーイシュの関係)に大いなる疑いを抱いている。(トルコがダーイシュを操っていることについて)多くの証拠もある。とりわけ、コバネ(アイン・アラブ)市へのダーイシュの攻撃に関して、国境監視を通じて、トルコ国境を渡ってダーイシュに参加した者がいるという証拠が出ている。トルコ軍とダーイシュが国境地帯で会合を持っていたという証拠もある…。タッル・アブヤド地域はトルコとラッカのダーイシュを結ぶ主要な通行所となっている」。

「正規軍(シリア軍、イラク軍)はダーイシュと戦うことができない。正規軍はラッカ、アイン・イーサー、そしてハサカでダーイシュに敗北してきた…。これに対して、人民防衛隊(YPG)は、イデオロギーや戦闘経験、そして士気といった点で、ダーイシュをしのぐ戦術を持っている…。シリア軍は恥ずべき状態だ…。ハサカ周辺の戦略的要衝を維持することもできなかった。もちろん、シリア軍には空軍や重火器があるが…、多くの場合、ダーイシュの攻撃には持ちこたえられない」。

「シリア軍との間で調整はなされていない…。時には交戦があり、犠牲者は出るが…、シリア軍はクルド人部隊を標的とはしない…。我々が一つの敵と戦っているのは事実だが、我々の存在、権利を未だに承認しようとしないシリア政府と一致協力することはあり得ない」。

「シリア軍の一部がダーイシュに武器を供与していることは疑う余地がない…。士官が関与しているかどうかは分からないが、ダーイシュの手に武器が渡るようにしている者がいる…。こうしたことが行われていなければ、なぜダーイシュはこれほどの武器を手にできようか」。

「トルコは、コバネが陥落するだろうと考えていた…。レジェップ・タイイップ・エルドアン首相(当時)は、「今日コバネが陥落しないとしても、明日陥落するだろう」とさえ言っていた…。彼らは…クルド人地域の人口動態を変更したいと思っているのだと思う。コバネはシリア国内のクルド人地域の中枢だからだ」。

「(コバネでの戦いにおいて)自由シリア軍は、ユーフラテス火山作戦司令室、ラッカ革命家戦線、北の太陽大隊などがいた。彼らはYPGとともに戦う小規模な部隊だった」。

「(西クルディスタン移行期文民局に関して)我々は、ジャズィーラ地区、コバネ、アフリーン地区という三つの地区を「強制的」に発足すると宣言した。なぜ「強制的」なのか?… それは、シリア情勢がどこに向かうかのイメージが存在しなかったからだ…。我々は住民が決め、合意することを尊重したい…。彼らが統合したいと決めれば、彼らの希望を尊重したい」。

「(YPGによる)民族浄化などまったく存在しない…。シリア革命反体制勢力国民連立はダーイシュを支持していた。この組織はダーイシュがどこかで敗北する度に、ダーイシュよりも前に悲鳴を上げてきた…。(民族浄化を調査するために)シリア革命反体制勢力国民連立が設置した委員会は、現地を訪問する前に民族浄化についての声明や非難を発表している…。エルドアンが疑いをかけた数時間後に、彼らが疑いかけてくる…。連立はイスタンブールにとどまっている限り、自由な見解を持つことはないだろう」。

「YPGの隊員の数は約5万人いる…。アサーイシュは数千人いる…。外国人隊員の存在はシンボリックなものに過ぎない」。

7月26日付

「YPGについて言うと、彼らは数ヶ月にわたって訓練を受け、自らの生活を自衛活動と結びつけているプロである。彼らは志願して隊員となっている。徴兵されている者もいるが、そうした者はYPGには所属せず、「自衛隊」と呼ばれている。すべての世帯から、1人が徴兵され、6ヶ月間教練を受け、武器を与えられ、その後、自分たちの村が攻撃に曝された場合に、村を守るため、家に戻されているのが「自衛隊」である。

「問題は、ダーイシュが自爆を選択しているということではない。問題は、彼らが近代的な兵器で攻撃するようになったということだ。彼らは近代的な兵器を持ってはいるが、遅れた知能ゆえに、何をするかの予測が困難なのだ…。剣で戦っていたような者が、知的・人間的な発展を身を委ねないままに、戦車、TOWミサイルで戦っている」。

「過激なイスラーム主義者が釈放されたため、ダーイシュは拡大したのだろう。シリアのムハーバラートがこれら過激派…とともに工作員を送り込み、ダーイシュを作り出したことは疑う余地がない。ムハーバラートはこうした活動の経験を持っているからだ…。ダーイシュ、そしてその姉妹組織もそうだ。シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、タウヒード旅団もある…。シリアの工作機関がおそらく危険なゲームをしているのだ」。

「ダーイシュは一つの頭、一つの体を持つだけの組織ではないと思っている。例えば、クルド人を攻撃するダーイシュは、トルコの当事者と関係がある」。

「シリアが前の時代、つまり、一党支配、一民族…の支配に戻るとは思っていない…。我々は、民主的で分権的なシリアのために努力している…。ドゥルーズ派、アラウィー派、イスマーイーリー派、トルクメン、キリスト教徒…、これらすべての集団が自分たちで表現すべきだ」。

「一国民の運命を一個人(アサド大統領)の運命と結びつけることは完全に間違っている。この人物(アサド大統領)は、解決策を生み出す移行期のなかで周縁に追いやることができる。シリア革命反体制勢力国民連立は2011年に、アサド大臣を条件とした。これは解決を望んでいないことを実質的に意味する。我々はカイロでの会合で反体制派に、大統領を6ヶ月間残留させたかたちでの移行期を6ヶ月設けるとの文言を提案した。しかし、一部の反体制派がこれを拒否した。勢力バランス、解決策の実行可能性を踏まえて現実的に対処しなければならない」。

「こんな状況が起きてしまった今となっては、アサドがシリアの未来を担うとは思っていない。しかしこうしたことを決める権利は国民にあると言わせて欲しい。個人的にはアサドが残留することは不可能だと思っている。シリア国民がそれを受け入れるとは思っていない。あるいは、彼が残留することで戦争が終わるとは思っていない」。

「(もしシリア軍が)新たなメンタリティと新たな条件をもって(クルド人地域に)戻ってきたら、なぜそれを拒否するのか? YPGはシリア軍の一部だ。しかし、軍がバアス主義的、ムハーバラート的なメンタリティのまま戻ってきたら、決して受け入れることはできない」。

「シリア・アラブ共和国は我々にこれほどまでの苦難を与えてしまった。すべての社会成員を包摂するようなシリア民主共和国を試してみたい」。

(クルディスタン労働者党(PKK)に所属していたか、との問いに対して)「私は支持者のままだった…。しかし、イデオロギー的な面でPKKの影響はもちろん受けている。世界が変わったということは留意すべきだが、我々は社会民主主義を主唱している。我々は民主主義の欠如が社会主義陣営衰退の原因の一つだと考えている」。

7月27日付

(欧米諸国の支援はあるか、との問いに対して)「直接支援はない。しかし、欧州のNGOが我々を支援してくれている。多くの場合、それは人道支援だ…。武器はブラック・マーケット、そしてクルド組織、ペシュメルガ、PKKから手に入れている」。

「我々は、トルコの当局がダーイシュと協力し合っていると思っている…。トルコとダーイシュの関係は一貫して曖昧なものだ…。一方、シリア政府は、我々がダーイシュの攻撃に曝されていても、介入しないことがある…。シリア政府はおそらく目を反らしているのであろう。しかし、シリア政府に正統性があるのなら、市民を守らねばならないはずだ…。私はこの点が重要だと思っている。なぜなら、我々は、シリア政府が市民を守ることができないのなら、正統性はないと考えているからだ…。私はシリア政府が正統性を失っていると思っている。政府は我々のために何も守ってはくれなかったし、何もしてくれなかった」。

「シリア政府との間に政治的な関係は皆無だ」。

「我々は分離を主唱しているのではない。我々がシリア政府と戦ったとしても、分離はしない…。我々は国民の利益を考えており、国民のためになることを実践する。我々は自分たちの考え、データに基づいて行動するのであって、他人から命令を受けることはない」。

「トルコは、自国の隣に民主的なシリアが成立することを望んでいない。トルコはまた、シリアのすべての社会集団が民主主義を享受することを望んでいない。だから、自らの利益に従って指示を下すため、これらの反体制派(シリア革命反体制勢力国民連立)を保護したのだ…。陰謀はシリア革命当初、すなわち2011年6月のアンタルヤでの会合以来存在していた…。トルコは民主的体制がシリアに広まることを恐れている…。それは、クルド人、シリア正教徒、アラウィー派…、ドゥルーズ派、キリスト教徒…が民主的権利を得ること、そしてこれらの宗派が自由になること…を意味するが…、トルコでは、シリア正教徒、アルメニア教徒…、クルド人…の文化が禁止され、権利が禁止されている」。

「トルコは、ダーイシュをシリア、さらには地域全体で破壊のための道具として利用し、破壊後に自分たちが作りたい者を作ろうとしている。ただ、ダーイシュを作り出し、その活動に影響力を行使している当事者は一つだけではない…。シリア政府とダーイシュとの関係は曖昧だが、ダーイシュの活動の一部がシリア政府に資していることだけは疑う余地はない…。例えば…ダーイシュとその姉妹組織との紛争がそうだ」。

「シリア革命反体制勢力国民連立の一部がダーイシュを支援していることは明らかだ。クルド人と戦うダーイシュは、連立の一部から全面支援を受けている」。

(自由シリア軍が終わったと思うか、との問いに対して)「いいえ、自由シリア軍は存在する。しかし、非常に弱小だ。彼らはもともとは、国民のために民主主義、世俗主義、自由をめざす離反兵からなっていた。しかし、現地でこのような勢力はあまりいない。小規模な部隊、グループの一部が我々と共闘しており、我々は彼らと調整の用意がある…。自由シリア軍が皿フィー主義者、ヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などになることはあり得ない。自由シリア軍はこうしたサラフィー・ジハード主義イデオロギーを遠ざけている諸部隊だ」。

(イスラーム教スンナ派のアラブ人との間に問題はあるか、との問いに対して)「我々は誰との間にも問題は抱えていない。宗教を政治に利用するすることを遠ざければ、すべての問題は解決する」。

7月28日付

「イランのクルド人は抑圧されており…、自らの伝統、文化を自由に実践できない。彼らの政治的関係も抑圧されている…。もし問題が民主的に解決されなければ、事態は暴発するだろう…。トルコでも問題は同じだ」。

(これまで暗殺未遂に遭ったことはあるか、との問いに対して)「いいえ。なぜなら私は貧乏人なので、暗殺される理由などないです…。しかし犠牲になってきた国民が、シリアにおいて役割を演じているのです」。

「私の息子のシャルファー(アラビア語で戦闘員の意味)は、コバネで戦死した。彼はYPGに従軍しており、狙撃手としての訓練を受け、コバネで活躍していた。10月9日に、狙撃され22歳で戦死した…。私には息子が4人、娘1が人いる。今は息子3人と娘1人です」。

(シリア国内に行くことはあるのか、との問いに対して)「もちろんです。1ヶ月前もそこにいました…。私はトルコには正式に招聘されなければ行きません。私は通常はイラク・クルディスタン地域を経由してシリアに入ります」。

「バアス党にすべての責任がある。バアス党に、シリア、イラク、そして中東全体の破壊の責任がある…。私は誇張して言っているのではない…。アラブ世界におけるバアス党の実験は悲劇だ…。バアス党にはまた、ダーイシュのような潮流が出現したことの責任がある。ダーイシュとは過激な宗教思想と民族主義的ショービニズムの結節点だ。その証拠にサッダーム・フセインの軍の士官らがダーイシュにおいて指導的な地位を占めている。サッダームの士官少なくとも80人がダーイシュの戦闘に参加していると聞いたことがある…。シリアでは…、バアス党は国を刑務所にしてしまった。国をスローガンやムハーバラートの力で運営した。バアス党は国家という考え方を破壊し、社会的な調和を破壊した」。

(2012年6月のジュネーブ合意が問題解決の基礎をなすか、との問いに対して)「はい、問題はジュネーブ合意に基づいて解決され得る」。

「ロシアは政治的解決を呼びかけるその言葉を何ら変えてはおらず、そのなかでクルド人の権利を保障するように言っている。しかし、政権はロシアの忠告に耳を貸さず、その手法を変えることなく、力に頼ろうとした」。

「イランを訪問して、イラン外務省の高官とあったが、我々を政権側につかせようとしていることは、彼らの話から明らかに思えた…。しかしこれは無理だ。我々を承認しない政権をなぜ支持できるのか?」

al-Hayat, July 26, 2015、July 27, 2015、July 28, 2015、July 29, 2015をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラクのアバーディー内閣はイラク、シリアへのトルコ軍の爆撃を「深刻な事態の悪化をもたらす主権侵害」と非難(2015年7月28日)

イラクのハイダル・アバーディー内閣は閣議で、イラク北部とシリア北部へのトルコ軍の空爆などへの対応について協議した。

首相府は閣議後に声明を出し、トルコ軍の空爆に関して「深刻な事態の悪化をもたらすとともに、イラク主権への侵害」だと非難の意を表明した。

また「内閣は、イラク領内からトルコへのいかなる攻撃も認めないよう専念し、トルコに対して両国の善隣関係を尊重し、事態を悪化させず、問題解決に向けて相互理解に訴えるよう協調する」と付言した。

Iraqi News(7月28日付)が伝えた。

Iraqi News, July 29, 2015
Iraqi News, July 29, 2015

AFP, July 29, 2015、AP, July 29, 2015、ARA News, July 29, 2015、Champress, July 29, 2015、al-Hayat, July 30, 2015、Iraqi News, July 29, 2015、Kull-na Shuraka’, July 29, 2015、al-Mada Press, July 29, 2015、Naharnet, July 29, 2015、NNA, July 29, 2015、Reuters, July 29, 2015、SANA, July 29, 2015、UPI, July 29, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのエルドアン大統領「安全保障地帯を設置することで、シリア人避難民が帰還できるようになるだろう」、オランド仏大統領「目的を混同しないよう注意すべきだ」(2015年7月28日)

NATO(北大西洋条約機構)は、トルコ政府の要請に基づき、ブリュッセルで緊急の大使級理事会を開き、シリア、イラクにおけるトルコの軍事作戦について協議した。

イェンス・ストルテンベルグ事務総長は記者会見で、「(理事会では)すべての加盟国がトルコへの強力な支援を表明した。我々はみな、トルコと連帯し、一体となっている。すべての加盟国があらゆるテロに反対を表明した」と述べたが、シリア、イラク領内での空爆について言及することはなかった。

**

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、中国、インドネシア訪問に先立って、首都アンカラで記者会見を開き、そのなかで、シリアでのダーイシュ(イスラーム国)空爆とイラクでのクルディスタン労働者党(PKK)空爆に関して「後退はない。この作戦は断固たる決意のもとに継続される」と述べた。

エルドアン大統領はまた、シリア北部に「安全地帯」を設置することで米国と基本合意に達したことについて、ダーイシュをこの地域から「浄化し、安全地帯を設置することで、シリア人避難民が帰還できるようになるだろう」と述べた。

なお、エルドアン大統領は、イラク北部のPKKに対する空爆については、「クルド人との和平プロセスは、PKKが政府軍に対して攻撃を続ける限りは不可能だ」と述べた。

**

『ハヤート』(7月29日付)は、フランスのフランソワ・オランド大統領が、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と電話会談を行い、そのなかで「目的を混同しないよう注意すべきだ」と進言したと伝えた。

**

イスタンブールを拠点とするシリア革命反体制勢力国民連立に参加するシリア・クルド国民評議会は声明を出し、トルコ政府に対してイラク北部でのクルディスタン労働者党(PKK)拠点への空爆を停止するよう求めるとともに、PKKに対してはトルコ政府との和平プロセスを継続するよう呼びかけた。

シリア・クルド国民評議会はまた声明を出し、「クルド人民」に対して平和的活動を通じて、西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党による「武装集団のテロ」に抵抗し、その支配を退けるよう呼びかけた。

AFP, July 28, 2015、AP, July 28, 2015、ARA News, July 28, 2015、Champress, July 28, 2015、al-Hayat, July 29, 2015、Iraqi News, July 28, 2015、Kull-na Shuraka’, July 28, 2015、July 29, 2015、al-Mada Press, July 28, 2015、Naharnet, July 28, 2015、NNA, July 28, 2015、Reuters, July 28, 2015、SANA, July 28, 2015、UPI, July 28, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領がイラン首相特使ファーリフ・ファイヤード国家安全保障顧問と会談(2015年7月28日)

アサド大統領は、シリアを訪問したイラクのファーリフ・ファイヤード国家安全保障顧問(ハイダル・アバーディー首相の特使)と会談し、シリアとイラクにおける「テロとの戦い」の状況、両国間の協力態勢などについて意見を交わした。

会談には、サッターム・ジャドアーン・ダンダフ駐イラク・シリア大使が同席した。

SANA(7月28日付)が伝えた。

AFP, July 28, 2015、AP, July 28, 2015、ARA News, July 28, 2015、Champress, July 28, 2015、al-Hayat, July 29, 2015、Iraqi News, July 28, 2015、Kull-na Shuraka’, July 28, 2015、al-Mada Press, July 28, 2015、Naharnet, July 28, 2015、NNA, July 28, 2015、Reuters, July 28, 2015、SANA, July 28, 2015、UPI, July 28, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領「軍のエネルギーとはマンパワーであり、軍が力を発揮できるようにするには、我々が持つより多くの力を提供しなければならない」(2015年7月26日)

アサド大統領はダマスカス県にある人民宮殿で、人民諸委員会、職業諸組合、工業会議所、商業会議所、農業会議所、観光事業所の代表およびメンバーの前で演説を行った(https://youtu.be/pdBCQqWSKCA)。

アサド大統領の演説での主な発言は以下の通り:

SANA, July 26, 2015
SANA, July 26, 2015

「我々は今日、白日のもとに晒され、明らかとなった多くのことを目の当たりにしている。シリア情勢は複雑ではあるが、知性を覆い隠してきたものは取り去られ、顔からは仮面がはがれ落ち…、彼らが世界に信じ込ませようとしていた嘘が暴露された…。これにより、テロリストを支援する国々の高官の犯罪的メンタリティが証明され、同時に、シリア国民を幻想の泥沼に陥れようとしてきた彼らのこれまでのすべてのやり口が失敗したことが示された…。国民が彼らの罠に落ちないと、彼らは最後の手段としてテロの蛮行を極め、シリア国民に対して、押しつけられたものを受け入れるか、死と破壊を選ぶかを選択させようとした。こうした過激な態度は…、シリア国民の抵抗を打ち砕くことができないことへの彼らの絶望を表してもいた…。この抵抗力は彼らの計略を頓挫させるだけでなく、テロ支援者の政治的未来への真の脅威となった」。

「彼らは長い間、自分たちがシリアの革命家、そして自由と民主主義を求める者たちを支援していると言っていた。しかし、国民は、彼らがシリアでテロリストを支援していることを突き止めた」。

「テロは病んだ思想であり、逸脱したイデオロギーであり、異常な行為だ。それは、無知、後進性といった環境のもとで成長し、拡大する…。植民地主義がこうした要素のもとにあり、それを強め、持続させることは、誰からも明らかだ。であるとするなら、テロの種をまく者がどのようにテロと戦うことができるというのか? テロと戦う意志がある者は、正義、自決、知識の普及、無知の根絶、経済改善、社会の発展をめざす国民の意思の尊重などに根ざした知性に根ざした政策を行うべきだ」。

「こうした現象(テロ)への彼ら(欧米諸国)の対応は依然として偽善によって彩られている。彼らを苦しめると、それはテロとなるが、我々を苦しめると、それは革命、自由、民主主義、人権になる。彼らに対して犯罪を行う者はテロリストだが、我々に行う者は革命家、「穏健な反体制派」となる」。

「国際社会において、最近になって良い変化が起きていることは事実だ…。しかし私は言いたい。こうした変化は頼りにはならない。彼らがダブルスタンダードに依拠する限りは…、彼らは何の教訓も道徳を得ることはない。つまり、何もかもがその場しのぎだ」。

「彼ら自身が作り出し、制御できなくなった蛮行と戦うことを支援しているということが、彼らの偽善の本質だ。彼らの現在の目的は、こうした蛮行を抑えることだけにしかなく、それを根絶しようとはしていない…。テロとの戦いにおいて彼らの誠実な行動を期待できりょうか? これらの国は、植民地主義の歴史を持っている。植民地主義とは、テロ、非道徳、非人道と同義だ…。我々は自分たちしかあてにできない。原理原則、道徳を持ち合わせ、地域、シリア、そして世界の安定を望む一部の友人の善意にしか期待できない」。

「BRICs諸国はその他の国々とともに、シリアで起きていることに対して公正な態度をとってきた…。イランは経済的、軍事的、政治的な支援を通じて、我々国民の抵抗力強化に貢献してきた…。ロシアは中国とともに安全弁となり、国連安保理が諸国民を脅かす道具になるのを阻止してきた…。ロシアはさまざまな建設的なイニシアチブを発揮し…、シリア人どうしの対話に向けて事態を進めようとしてきた」。

「我々の路線はあらゆるイニシアチブに対応するとおいうものであり続けてきた。そうしたイニシアチブの一部が悪意に基づくものだと知っていても、例外なくそうしようとしてきた…。シリア人の血こそが何よりもまず考慮されるべきものであり、そのために戦争を終わらせることが最優先だからだ…。だから、我々はジュネーブやモスクワでの対話に臨んだのだ…。政治プロセスと国内でのテロとの間の関係とはどのようなものか? いわゆる「在外の反体制派」との関係とはどのようなものか? 「在外の反体制派」とは外国に存在するという意味ではなく、外国とつながりを持っているという意味だ。その一部はシリア国内にもあろ、外国と政治的、物的につながりを持っている…。いわゆる在外の反体制派と国内にいるテロリストとの関係とはどのようなものか? これらのテロリストは当初から、在外の反体制派を…承認することを拒んできた。テロリストに影響力を行使できない者たちとどのように対話できるというのか? 彼らはテロリスト以外のものにも影響力を行使できないというのに。彼らは自分たち自身さえも代表していない」。

「対話、政治活動とテロとの間には論理的には何の結びつきもない。なぜなら政治活動は政治体制を発展させ、それによって繁栄、そして祖国の力を増進することが目的だからだ…。しかしテロはそのための道具とはならない…。外国とつながりのある反体制派とテロリストのつながりは、主人が一人であるために非常に強い。この主人とは、資金を供与し、運営し…、糸を操る者であり、時にテロリストにテロの脅威を高めるよう求め、また時に反体制派に発言を強めるように求める…。これを運営し、教練する者の知性は一つだ。その目的はテロと政治という二つの路線を駆使して、シリア人を恐喝し、シリアが従属国になることを受け入れさせるか…、テロリストへの支援を続けることで国を破壊することが目的だ。つまり、テロこそが真の道具であり、政治プロセスは二義的な予備の道具に過ぎない」。

「テロ撲滅を本質としないいかなる政治的提案も意味がない…。政治プロセスは存在するが、現実において、我々の前にある唯一の解決策は、テロと戦うことにあり、テロがなくならない限りは、政治、経済、文化、安全、そして道徳もない」。

「我々は戦争を望んでいなかったが、戦争を強いられれば、どこであっても武装部隊がテロリストを撃退してきた…。しかし我々が今日行っている戦争は、シリア全土に武装部隊がくまなく存在し得ないというなかで行われている。それゆえに、テロリストが一部の地域に入り込んできた…。最近になって、テロ国家が…テロリスト支援のレベルを引き上げ…、トルコがイドリブに対して行ったような直接介入が見られるようになった…。これにより、国家の支配下にあった一部の地域が、テロリストの手に落ちた。これにより市民の間である種のフラストレーションが生じ…、国が衰退し、軍が衰退している…とのプロパガンダが強まった…。また戦っているのがシリア国外から来た軍隊だとの主張も繰り返された…。もちろん、彼らはイランのことを言おうとしているのだが…。この点について明らかにしておくために言いたい。イランは軍事的経験を提供しているだけで、軍事面ではそれ以外の何も提供していない。一方、レバノンのレジスタンスの忠実なる同胞は、我々とともに戦い、すべてを提供してくれている」

「援軍が主力軍にとってかわることなどできないことは誰でも知っている。同時に、シリア以外の友好国の軍が、我々の代わりに我々の祖国を防衛するためにやってくることなどあり得ない。軍が一部の地域から後退して、人々が不満を募らせたとしても、それは気迫や信頼の証であって…、軍の能力への疑念、軍への支援の躊躇ではない」。

「現地情勢に関して、これまでになされたいくつかの質問から話を始めることにしよう。我々は一部の地域を放棄しているのか? なぜ我々は一部の地域で敗北しているのか?… シリア国内のどの領地も価値があるもので、その支配を放棄することはできない…。我々にとって一部の地域を他の地域と区別することはできない…。これが慣例であり、原則だ。だが、戦争には条件、戦略、優先事項がある…。すべての場所でのすべての戦いで同時に勝利すると考えることは、現実からかけ離れたもので、不可能でもある…。部隊を重要な地域に集中させ、装備や兵士を動員する時…、それ以外の地域を考慮しつつも、これらの地域(の防衛)が弱くなり、場合によっては、一部の地域を放棄し、そこにいた部隊を、維持したい別の地域に移動させざるを得ないこともある…。また第2の優先事項として兵士の生命がある…。我々はいつも、勝利するために戦っているのであって、殉教するために戦っているのではないと言っている。殉教は運命ではあるが、目的ではない。目標は勝利だ」。

「戦争は武装部隊だけの戦争ではなく、祖国全体にとっての戦争だ…。社会全体にとっての戦争であり、我々はもっとも困難、複雑で、広範におよぶ戦いで能力を発揮できるように備えることができる…。平時には、脱走兵や兵役忌避の割合は数千人程度だが、戦時においては、この割合は、何よりもまず恐怖という要因ゆえに、何倍にも増える。しかし、周知の通り、軍とは武器や装備だけではない。軍とは何よりもまず武器、装備を使用するパンパワーである…。シリアの武装部隊は…祖国防衛の任務を適切に遂行できるかとの問いに対して…、私は誇張せずに、科学的、実質的、現実的な本当の答えを述べたい…。「確実にできる」…。しかし軍のエネルギーとはマンパワーであり、軍が持つ力をより多く発揮させるには、我々が持つ力をより多く提供しなければならない。軍に最大のエネルギーを発揮して欲しいのなら、このエネルギーに必要なすべてを保証しなければならない」。

(脱走兵、兵役忌避者への恩赦に関して)「この法律は、兵役につくことが送れている人々に従軍を促すのが目的である」。

「祖国とは、そこに済む者のためにあるのではないし、パスポート、国籍を持つ者のためにあるのでもない。祖国は、祖国と国民を防衛する者のためにある…。そうする者のためにのみ祖国はある…。シリア・アラブ軍の辞書に敗北という言葉はない」。

「我々は情報戦争、神経戦を戦っており、そこでは、シリアを親政権派と反体制派、宗派、エスニック集団に分割しようとする考え方が広められようとしている…。しかし、分割は国民がそれを受け入れるか、望まない限りは生じない…。現実に基づいて言える唯一のことは、シリア領内には二つの構成要素しか存在しない。さまざまな国籍を持つテロリストと、それ以外のシリア人である。この二つの構成要素しか存在しないがゆえに、宗派・エスニック集団どうしが分裂しているといった言説や、我々は祖国を分割しようとしているといった言説は破綻しているのだ…。こうした言説に対して、我々シリア人は統合的な愛国意識を持って結束し続けねばならなず、一つの祖国であるシリアを複数のシリアへと分断しようとする仮想的な社会やアイデンティティを退けねばならない」。

「我々は運命の時に身を置いており、そこには中途半端な解決策はない…。権利を放棄することはなく、国土を譲り渡すこともない。我々が奴隷になることはなく、独立した主権者であり続けるだろう。我々の国、価値観、そして権利の主権者であり続けるだろう」。

「イランはなぜ、(欧米諸国の)陰謀すべてを乗り越え、(核開発合意という)勝利にいたったのか? イランの国民統合がこの合意の実現をもたらし、イランに核開発の権利を与えたのだ」。

「シリアが戦争において勝利するということは、テロを敗北させることだけを意味するのではない。それは、地域が安定を取り戻し、我々の地域の未来が、シリアの未来に沿うかたちで確定し、描き出されているということを意味する…。我々の選択肢は当初から明らかだ。それは勝利への意志と信頼を持つことだ。勝利とはシリアの一部の集団ではなく、すべてのシリア人のためにある…。恐れ、疑念を抱き、実現し得ない夢を望んで躊躇している人に呼びかけたい。前を進む人々の後に続き、真の敵に対して一つになって銃を向けよう。もっとも恐るべき共通の敵とはテロだ。外国に住む者に外国がした約束は単なる幻想に過ぎない」。

AFP, July 26, 2015、AP, July 26, 2015、ARA News, July 26, 2015、Champress, July 26, 2015、al-Hayat, July 27, 2015、Iraqi News, July 26, 2015、Kull-na Shuraka’, July 26, 2015、al-Mada Press, July 26, 2015、Naharnet, July 26, 2015、NNA, July 26, 2015、Reuters, July 26, 2015、SANA, July 26, 2015、UPI, July 26, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ空軍がシリア領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点に加えて、イラク領内のPKK拠点を爆撃(2015年7月25日)

『ハヤート』(7月26日付)などによると、トルコ空軍のF-16戦闘機複数機が、イラク領内を侵犯し、キンディール山にあるクルディスタン労働者党(PKK)拠点7カ所を空爆した。

トルコ軍が空爆したのは、PKKの倉庫、兵站基地、居住地区など7カ所。

報道によると、トルコ政府は空爆がイラク・クルディスタン地域政府との調整のもとに実施されたと主張しているが、マスウード・バールザーニー大統領はアフメト・ダウトオール首相と電話会談を行い、「事態が危険なレベルに達したことに遺憾の意」を示すとともに、「和平こそが問題対処の唯一の方法であるがゆえ…問題を緊張させないよう」求めた、という。

またこの空爆に関して、複数のメディアが、トルコ軍戦闘機がシリア北部を領空侵犯して、イラク領空に入ったと伝えた。

なお、トルコ政府は、シリア北部のダーイシュ(イスラーム国)拠点空爆に際して、シリア領空を侵犯したことを否定している。

**

トルコのアフメト・ダウトオール首相は、シリア北部のダーイシュへの空爆とイラク北部のPKKへの空爆に関して、過去32時間で3回の空爆を行い、うち2回がシリア北部のダーイシュ拠点を標的としたものであることを明らかにした。

そのうえで、ダウトオール首相は作戦がダーイシュを根絶するまで継続されると強調、また国内22県において、ダーイシュないしはPKKのメンバーと思われる590人(うち外国人数十人)を摘発したと付言した。

また、メヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、インジェルリク、ディヤルバクル両基地使用許可やトルコ軍の有志連合への参加をめぐる米国との合意に関して、合意のなかに、シリア北部を「安全保障地域」に設定し、同地のジハード主義者を放逐した後にトルコ領内の避難民を帰還させることも含まれていることを明らかにした。

『ハヤート』(7月26日付)が伝えた。

AFP, July 25, 2015、AP, July 25, 2015、ARA News, July 25, 2015、Champress, July 25, 2015、al-Hayat, July 26, 2015、Iraqi News, July 25, 2015、Kull-na Shuraka’, July 25, 2015、al-Mada Press, July 25, 2015、Naharnet, July 25, 2015、NNA, July 25, 2015、Reuters, July 25, 2015、SANA, July 25, 2015、UPI, July 25, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュ(イスラーム国)指導者のバグダーディー氏が処刑映像公開の禁止を支持するも、ヒムス県で「カリフ制の幼獣」がシリア軍士官を処刑(2015年7月17日)

『クドス・アラビー』(7月17日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)の広報筋の話として、カリフを名乗る指導者のアブー・バクル・バグダーディー氏が、メンバーに対して処刑映像の公開を禁止する指示を与えた、と伝えた。

同消息筋によると、バグダーディー氏は、各地で活動するダーイシュのすべての広報局に対して、この指示を書面で数週間前に行ったという。

しかし、この指示に対して、「半島人」(ジャズラーウィーイーン)、すなわちサウジアラビア人メンバーの一部が「大衆ではなく、メンバーを脅迫」するために主張だとして異議を申し立てたが、最終的にはバグダーニー氏の指示に従ったという。

**

ダーイシュ(イスラーム国)ヒムス州広報局は、ヒムス県タドムル市で「カリフ制の幼獣」(児童戦闘員)がシリア軍士官と思われる男性を処刑する映像を公開した。

ARA News, July 17, 2015
ARA News, July 17, 2015

AFP, July 17, 2015、AP, July 17, 2015、ARA News, July 17, 2015、Champress, July 17, 2015、al-Hayat, July 18, 2015、Iraqi News, July 17, 2015、Kull-na Shuraka’, July 17, 2015、al-Mada Press, July 17, 2015、Naharnet, July 17, 2015、NNA, July 17, 2015、al-Quds al-‘Arabi, July 17, 2015、Reuters, July 17, 2015、SANA, July 17, 2015、UPI, July 17, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュ(イスラーム国)のアドナーニー報道官が音声声明で、イラク政府に協力していたすべてのスンナ派宗徒を恩赦すると発表(2015年6月24日)

ダーイシュ(イスラーム国)のフルカーン広報制作機構は、アブー・ムハンマド・アドナーニー報道官と思われる人物の音声声明(https://www.youtube.com/watch?v=484gfZ2Yodw)をインターネット上で配信した。

「我らが民よ、アッラーの呼びかけに応えよ」と題された声明において、アドナーニー報道官と思われる人物は、ラマダーン月を「背教者に痛手を与える月」と位置づけ、戦闘の継続を呼びかける一方、イラク政府と協力していたすべてのスンナ派信徒を恩赦し、免罪とすると発表した。

AFP, June 24, 2015、AP, June 24, 2015、ARA News, June 24, 2015、Champress, June 24, 2015、al-Hayat, June 25, 2015、Iraqi News, June 24, 2015、Kull-na Shuraka’, June 24, 2015、al-Mada Press, June 24, 2015、Naharnet, June 24, 2015、NNA, June 24, 2015、Reuters, June 24, 2015、SANA, June 24, 2015、UPI, June 24, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

最新論考「シリア:連合軍がアル=カーイダと共闘」(中東かわら版)

髙岡豊「シリア:連合軍がアル=カーイダと共闘」

中東かわら版、No.33、2015年6月8日

6月に入ると、「イスラーム国」がアレッポ県北部で攻勢に出て、アレッポ市北郊の集落スーラーンを制圧した。この集落は、トルコとの国境通過地点であるバーブ・サラーム、トルコとアレッポとを結ぶ幹線道路上の都市アアザーズにほど近い要衝である。同地を「イスラーム国」が占拠することにより、アレッポ市の一部を占拠する反体制派は、東、南、西から政府軍に包囲され、北からの補給路を「イスラーム国」によって断たれるという苦境に陥ることになる。反体制派は、政府軍が「イスラーム国」の攻勢に先立ってスーラーン付近で「ヌスラ戦線」などを爆撃したことを、「イスラーム国」に対する支援であると非難した。・・・

首都ダマスカス防衛とジスル・シュグール市解放のため、イラン人およびイラク人戦闘員約7,000人がシリアに到着か?(2015年6月3日)

AFP(6月3日付)、マサール・プレス(6月3日付)は、シリア治安当局の匿名消息筋からの話として、「イラン人およびイラク人戦闘員約7,000人がシリアに到着した」と報じた。

同消息筋によると、これらの外国人戦闘員の「第1の目的は首都ダマスカスの防衛」で、同地に展開する戦闘員の「ほとんどはイラク人」で、その数は1万人に達するという。

また外国人戦闘員の「第2の任務」は、アル=カーイダ系組織のシャームの自由人イスラーム運動、シャームの民のヌスラ戦線などからなるファトフ軍によって制圧されたイドリブ県ジスル・シュグール市を奪還することにある、という。

しかし、別の複数の消息筋によると、先週シリアに派遣された戦闘員の数は1万2,000人で、そのほとんどがイラン人だったという。

この消息筋によると、派遣されたイラン人がイランの正規軍の兵士なのか民兵なのかは定かでないという。

Masar Press Agency, June 3, 2015をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュ(イスラーム国)壊滅をめざす有志連合22カ国がパリで外相級会議(2015年6月2日)

ダーイシュ(イスラーム国)の壊滅をめざす有志連合の外相級会議がパリで開かれた。

会議は1月に開かれたロンドンでの会議に続くもので、約60カ国からなる有志連合諸国のうち、米独仏、イラクなど22カ国が参加した。

会議後に発表された声明によると、会議ではイラクのハイダル・アバーディー首相が、ラマーディー市奪還などを骨子とする軍事作戦計画を説明し、参加国から了承を得た。

一方、シリア情勢をめぐっては、同国の混乱の増大がイラクでのダーイシュの勢力拡大に直接の影響を与えることが懸念され、国連の監督のもと、紛争打開に向けた早急な政治的プロセスの開始が呼びかけられた。

AFP, June 2, 2015、AP, June 2, 2015、ARA News, June 2, 2015、Champress, June 2, 2015、al-Hayat, June 3, 2015、Iraqi News, June 2, 2015、Kull-na Shuraka’, June 2, 2015、al-Mada Press, June 2, 2015、Naharnet, June 2, 2015、NNA, June 2, 2015、Reuters, June 2, 2015、SANA, June 2, 2015、UPI, June 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍、有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)の最大拠点ラッカ市への爆撃を通じて反転攻勢へ(2015年5月26日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)の最大拠点であるラッカ市一帯を7回にわたり空爆し、ダーイシュ戦闘員3人が死亡した。

これに関して、ARA News(5月26日付)は、有志連合が、ラッカ市の同一の標的に対して20分間で10回近く空爆を行っただけでなく、シリア軍戦闘機が有志連合による空爆の直後にラッカ市を空爆した、と伝えた。

一方、SANA(5月26日付)によると、シリア軍は、タブカ航空基地およびその一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対して集中的な空爆を行い、ダーイシュ戦闘員140人以上を殲滅した、と伝えた。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が潜伏するダイル・ザウル市ジスル・スィヤーサ地区近郊をシリア軍が「樽爆弾」で空爆した。

**

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合に所属すると思われる戦闘機が、ハサカ市南東部郊外一帯、ラアス・アイン市南西部のマブルーカ村のダーイシュ(イスラーム国)拠点などを空爆、また西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュと交戦した。

ARA News(5月26日付)によると、有志連合はシャッダーディー市東部一帯のダーイシュ拠点などに対しても激しい空爆を行ったという。

またこの戦闘で人民防衛隊はマブルーカ村を制圧したという。

一方、SANA(5月26日付)によると、フール町一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、ARA News(5月26日付)によると、今年2月にダーイシュ(イスラーム国)がタッル・タムル市一帯で誘拐した住民(アッシリア教徒)約200人のうち、老女2人が解放された。

他方、クッルナー・シュラカー(5月27日付)は、有志連合がラアス・アイン市近郊で、住民が乗った車を誤爆し、乗っていた一家4人が死亡した、と伝えた。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)によって制圧されたスフナ市各所をシリア軍が空爆した。

一方、SANA(5月26日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、タドムル市郊外のシャーイル山(ハマー県)西部(シャーイル・ガス採掘所近郊、ジャズル・ガス採掘所北部)の複数カ所を制圧した。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯(大30通り一帯)で、シリア軍、国防隊、PFLP-GC民兵が、同キャンプを占拠するダーイシュ(イスラーム国)とシャームの民のヌスラ戦線と交戦、シリア軍が同地を「樽爆弾」などで空爆・砲撃した。

**

スワイダー県では、SANA(5月26日付)によると、ブサイナ高地東部で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線が25日に奪還したサフム・ジャウラーン村一帯で、ヌスラ戦線などジハード主義武装集団が、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団と交戦した。

**

ARA News(5月26日付)は、イドリブ県を主な活動拠点としていた自由シリア軍第15旅団が、アレッポ県アイン・アラブ市一帯でのダーイシュ(イスラーム国)掃討戦で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のユーフラテスの火山合同作戦司令室に合流すると発表した、と伝えた。

**

米中央軍(CENTCOM)は、有志連合が現地時間の25日8時から26日8時までの24時間で、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して19回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は7回におよび、ハサカ県のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, May 26, 2015、AP, May 26, 2015、ARA News, May 26, 2015、Champress, May 26, 2015、al-Hayat, May 27, 2015、Iraqi News, May 26, 2015、Kull-na Shuraka’, May 26, 2015、May 27, 2015、al-Mada Press, May 26, 2015、Naharnet, May 26, 2015、NNA, May 26, 2015、Reuters, May 26, 2015、SANA, May 26, 2015、UPI, May 26, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

モゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表「ダーイシュ(イスラーム国)を根絶するにはイラクとシリアで「民主化」が必要」(2015年5月25日)

欧州連合(EU)のフェデリカ・モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、シリアとイラクでのダーイシュ(イスラーム国)の勢力伸長・維持に関して「軍事的な対応は必要だが、それが唯一の解決策ではない」としたうえで、「ダーイシュの根絶は、シリアとイラクでのその存在の背後にある根本的な原因に対処しなければ実現しない…。イラクが安定し、民主化し…、シリアが民主的移行と国民和解への道に向かえば、ダーイシュに勝利できるだろう…」と述べた。

ARA News(5月26日付)が伝えた。

AFP, May 26, 2015、AP, May 26, 2015、ARA News, May 26, 2015、Champress, May 26, 2015、al-Hayat, May 27, 2015、Iraqi News, May 26, 2015、Kull-na Shuraka’, May 26, 2015、al-Mada Press, May 26, 2015、Naharnet, May 26, 2015、NNA, May 26, 2015、Reuters, May 26, 2015、SANA, May 26, 2015、UPI, May 26, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.