YPG主体のシリア民主軍報道官「ラッカ市制圧にはあと数ヶ月を要する」(2017年3月31日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の報道官を務めるルージュダー・フィラート女史は、ダーイシュ(イスラーム国)の中心都市ラッカ市孤立化を目的とする「ユーフラテスの怒り」作戦の進捗に関して、ラッカ市制圧にあと数ヶ月を要するだろうとの見込みを示した。

シリア民主軍は、ラッカ市への攻撃を4月中に実施するとの工程を示していたが、フィラート女史によると、ラッカ市西部のダーイシュの拠点都市タブカ市、タブカ・ダム(ユーフラテス・ダム)攻略が、ダーイシュによるダム破壊の脅迫や爆発物の撤去などにより困難を極めているため、ラッカ市に対する攻撃も順延となったという。

『ハヤート』(4月1日付)が伝えた。

AFP, March 31, 2017、AP, March 31, 2017、ARA News, March 31, 2017、Champress, March 31, 2017、al-Hayat, April 1, 2017、Iraqi News, March 31, 2017、Kull-na Shuraka’, March 31, 2017、al-Mada Press, March 31, 2017、Naharnet, March 31, 2017、NNA, March 31, 2017、Reuters, March 31, 2017、SANA, March 31, 2017、UPI, March 31, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍はダーイシュの拠点都市タブカ市完全包囲に向け攻勢を強める(2017年3月31日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米特殊部隊とともに、アサド湖北東端に位置する大スワイディーヤ村一帯からユーフラテス川を渡り、同川南岸に進攻し、タブカ市東部一帯でダーイシュ(イスラーム国)と激しく交戦した。

シリア民主軍はタブカ市の包囲に向けて進軍を続けているという。

Kull-na Shuraka’, March 31, 2017

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ARA News(3月31日付)によると、米主導の有志連合航空機は、タブカ市にビラを散布し、ダーイシュ戦闘員にシリア民主軍への投降を呼びかけた。

ARA News, March 31, 2017

AFP, March 31, 2017、AP, March 31, 2017、ARA News, March 31, 2017、Champress, March 31, 2017、al-Hayat, April 1, 2017、Iraqi News, March 31, 2017、Kull-na Shuraka’, March 31, 2017、al-Mada Press, March 31, 2017、Naharnet, March 31, 2017、NNA, March 31, 2017、Reuters, March 31, 2017、SANA, March 31, 2017、UPI, March 31, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はシャーム解放機構と「穏健な反体制派」との戦闘の末ハマー県北部の5カ村を奪還(2017年3月31日)

ハマー県では、SANA(3月31日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに県北部のアブー・ウバイダ村、シャイルート村、ハジャーマ村、ズール・マサーリク村、タスリーバト・ウンム・ハッサーン村でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団を掃討し、同地を制圧した。

Kull-na Shuraka’, March 31, 2017

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ラタキア県では、SANA(3月31日付)によると、シリア軍が県北部のカッバーナ町、サルマーニーヤ村一帯上空で、爆弾を積んだシャーム解放機構など反体制武装集団の無人航空機2機を撃墜した。

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ヒムス県では、SANA(3月31日付)によると、シリア軍がアクラード・ダースィニーヤ村、カニーヤト・アースィー村でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦と交戦した。

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ダルアー県では、SANA(3月31日付)によると、シリア軍がダルアー市ダム街道地区、難民キャンプ地区、アッバースィーヤ・パン製造所南部、ミスリー交差点北部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, March 31, 2017、AP, March 31, 2017、ARA News, March 31, 2017、Champress, March 31, 2017、al-Hayat, April 1, 2017、Iraqi News, March 31, 2017、Kull-na Shuraka’, March 31, 2017、al-Mada Press, March 31, 2017、Naharnet, March 31, 2017、NNA, March 31, 2017、Reuters, March 31, 2017、SANA, March 31, 2017、UPI, March 31, 2017などをもとに作成。

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シリア政府と反体制派の協議がないまま「ジュネーブ5会議」は閉幕(2017年3月31日)

スイスのジュネーブで開催されていたシリア政府と反体制派各派の和平協議「ジュネーブ5会議」(ジュネーブ4会議第2ラウンド)が閉幕した。

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シリア政府代表団のバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表は記者会見を開き、シリア政府側がスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表に提示した文書に対して、反体制派各代表から何の対応も得ることなく、協議を終了したと発表した。

SANA, March 31, 2017

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一方、反体制派の代表団の一つ、最高交渉委員会の代表団を率いるナスル・ハリーリー氏は記者会見で、「アサドは戦争犯罪者で、和平の名のもと排除されるべき」としたうえで、シリア政府側が「テロとの戦い」以外の議題を協議することを拒否したと批判した。

また、最高交渉委員会の代表団に参加するファラフ・アタースィー氏は、ジュネーブで記者団に対して、「米国はロシアに圧力をかけるとともに、シリアの反体制派を、ダーイシュ(イスラーム国)だけでなく、イランが支援するヒズブッラーやイラン・イスラーム革命防衛隊といった武装勢力に対する「テロとの戦い」を行ううえでのパートナーとみなすべきだ」と述べた。

アタースィー氏によると、最高交渉委員会代表団は30日にジュネーブでマイケル・ラトニー米国務省シリア問題担当特使と会談し、良い感触を得えていたが、その後31日に、トルコ訪問中のレックス・ティラーソン国務長官が行った発言(アサド大統領の処遇はシリア国民が決するだろう)や、ニッキー・ヘイリー米国連大使の発言(シリアにおける米国の最優先課題はもはやアサド大統領の退陣ではない)に関して「米政権からこのような矛盾したメッセージを耳にして遺憾だ」と非難した。

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シリア・クルド国民評議会(アブドゥルハキーム・バッシャール代表)は声明を出し、最高交渉委員会が、クルド人民の権利支援を、2016年9月にロンドンで発表された政治文書のなかに新たに盛り込むことに同意しなかったとして、同委員会への参加を中止すると発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(3月31日付)が伝えた。

AFP, March 31, 2017、AP, March 31, 2017、ARA News, March 31, 2017、Champress, March 31, 2017、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2017、al-Hayat, April 1, 2017、Iraqi News, March 31, 2017、Kull-na Shuraka’, March 31, 2017、al-Mada Press, March 31, 2017、Naharnet, March 31, 2017、NNA, March 31, 2017、Reuters, March 31, 2017、SANA, March 31, 2017、UPI, March 31, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は3月30日、ダイル・ザウル県各所を中心に10回の爆撃を実施(2017年3月31日)

米中央軍(CENTCOM)は、3月30日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して18回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は10回で、ブーカマール市近郊(4回)、ラッカ市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(4回)、タブカ市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

AFP, March 31, 2017、AP, March 31, 2017、ARA News, March 31, 2017、Champress, March 31, 2017、al-Hayat, April 1, 2017、Iraqi News, March 31, 2017、Kull-na Shuraka’, March 31, 2017、al-Mada Press, March 31, 2017、Naharnet, March 31, 2017、NNA, March 31, 2017、Reuters, March 31, 2017、SANA, March 31, 2017、UPI, March 31, 2017などをもとに作成。

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