諸外国の動き(2014年5月2日)

アル=カーイダの指導者アイマン・ザワーヒリー氏が音声声明(https://www.youtube.com/watch?v=7_vQIT-wbyI)を出し、シャームの民のヌスラ戦線に対し、ほかのムジャーヒディーンとの戦闘を停止するよう呼びかけるとともに、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)にイラクでの活動に専念するよう求めた。

声明で、ザワーヒリー氏はヌスラ戦線の指導者アブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏に対し、「同胞であるムジャーヒディーンおよびそれ以外のイスラーム教徒…に対するあらゆる戦闘の停止」を求めるとともに、ダーイシュ指導者のアブー・バクル・バグダーディー氏には「汝らの努力を増進する必要がある傷ついたイラク…に専念せよ」と呼びかけた。

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英国外務省は公式サイトを通じて声明を出し、シリアの反体制勢力に対し、無線通信機器、携帯電話、インターネット通信機能を備えた携帯式PC、四輪駆動車、食糧品、衣料品など「非殺傷兵器」100万ポンド相当を供与すると発表した。

AFP, May 2, 2014、AP, May 2, 2014、ARA News, May 2, 2014、Champress, May 2, 2014、al-Hayat, May 3, 2014、Iraqinews.com, May 2, 2014、Kull-na Shuraka’, May 2, 2014、Naharnet, May 2, 2014、NNA, May 2, 2014、Reuters, May 2, 2014、SANA, May 2, 2014、UPI, May 2, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年5月2日)

バアルベック・スンナ派自由人旅団は声明を出し、ベカーア県バアルベック市郊外でヒズブッラーの「精鋭部隊」の戦闘員ら3人を拉致したと発表した。

ナハールネット(5月2日付)が伝えた。

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NNA(5月2日付)によると、レバノン軍はベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外の対シリア国境地帯で、レバノン領内に不法入国しようとしたシリア人7人を逮捕した。

AFP, May 2, 2014、AP, May 2, 2014、ARA News, May 2, 2014、Champress, May 2, 2014、al-Hayat, May 3, 2014、Iraqinews.com, May 2, 2014、Kull-na Shuraka’, May 2, 2014、Naharnet, May 2, 2014、NNA, May 2, 2014、Reuters, May 2, 2014、SANA, May 2, 2014、UPI, May 2, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年5月2日)

ヒムス県では、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、軍が包囲を続けるヒムス市旧市街で午前9時から「停戦合意」が発効、『ハヤート』(5月3日付)によると、これにより、シリア政府は「革命の首都」と称されたヒムス市のほぼ全域を奪還した。

アブドゥッツラフマーン代表および「ハーリディーヤ革命家」を名乗る活動家によると、停戦合意は、①軍および反体制武装集団による48時間の戦闘の停止、②軍が包囲する地域からの反体制武装集団のヒムス県北部への退去(24時間以内に退去開始)、③同地域への軍の展開、を骨子とする。

『ハヤート』(5月3日付)によると、ヒムス市旧市街には戦闘員1,200人を含む1,500人が籠城しているという。

なお、この停戦合意は、周辺地区から避難民数万人が避難生活を送っているヒムス市ワアル地区およびその周辺地域が除外されているという。

関連情報:https://syriaarabspring.info/wp/?p=7685

一方、SANA(5月2日付)によると、ヒムス市バーブ・トゥルクマーン地区、バーブ・フード地区、クスール地区、タルビーサ市、ダール・カビーラ村、ハーリディーヤ村、ラスタン市郊外、イッズッディーン町、タラフ村、ガヌーシャ村、バルグースィーヤ村、スルターニーヤ村、西サラーム村、サアン村一帯、タドムル市西部などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またヒムス市旧市街で、反体制武装集団メンバーとして活動していたイラク人1人が当局に投降した。

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ハマー県では、SAN(5月2日付)によると、ジドリーン村、フマイリー村で反体制武装集団が爆弾を積んだ車で相次いで自爆テロを行い、子供11人を含む18人が死亡、50人以上が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アル=カーイダのアイマン・ザワーヒリー氏の呼びかけにもかかわらず、ズィーバーン町でシャームの民のヌスラ戦線とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦した。

またクーリーヤ市で未明に大きな爆発があり、ダーイシュの軍事司令官(アミール)の弟1人を含むダーイシュ戦闘員2人が死亡、またブサイラ市でもヌスラ戦線によってダーイシュ戦闘員2人が斬首された。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市郊外に位置するアレッポ中央刑務所から1.5キロの地点に位置するアレッポ市北東部の入り口一帯を軍が制圧した。

一方、SANA(5月2日付)によると、シャイフ・ナッジャール市南部のブライジュ村を軍が制圧した。

またアレッポ市アーミリーヤ地区、ラームーサ地区、ライラムーン地区、ラーシディーン地区、ジャンドゥール地区、カースティールー地区、シャイフ・サイード地区、シャイフ・ナッジャール市、アレッポ中央刑務所周辺、ダーラト・イッザ市、アターリブ市、ハーン・アサル村、フライターン市、カブターン・ジャバル村、アナダーン市、タッル・リフアト市、バービース村、ナアナーイー村、スィムアーン山東部で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(5月2日付)によると、アイン・タルマー渓谷、ムライハ市およびその周辺、アーリヤ農場、ザバダーニー市、ルハイバ市、ジャイルード市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

 

またシリア人権監視団によると、ムライハ市およびその周辺などでの戦闘で、反体制武装集団戦闘員10人、軍兵士18人、市民6人が死亡した。

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ダマスカス県では、SANA(5月2日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(5月2日付)によると、アトマーン村、シャイフ・マスキーン市西部郊外、ヌアイマ村、ナマル町、ダルアー市内各所(ビラール・ハバシー・モスク一帯など)で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(5月2日付)によると、マアッラトミスリーンムラ、ナージヤムラ、バシーリーヤ村、ハッルーズ村、ジスル・シュグール市西部山岳地帯、バザーブール村、カフルナブズ村、アブー・ズフール航空基地周辺などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 2, 2014、AP, May 2, 2014、ARA News, May 2, 2014、Champress, May 2, 2014、al-Hayat, May 3, 2014、Iraqinews.com, May 2, 2014、Kull-na Shuraka’, May 2, 2014、Naharnet, May 2, 2014、NNA, May 2, 2014、Reuters, May 2, 2014、SANA, May 2, 2014、UPI, May 2, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年5月2日)

『クドス・アラビー』(5月2日付)は、ダルアー市で活動する最大の反体制武装集団の一つ「ヤルムーク師団」が、ダルアー市から、反体制武装集団が制圧した軍の拠点などに撤退を検討している、と報じた。

民間人を戦闘に巻き込むことを回避するのが目的だという。

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シリア革命調整連合は、ダマスカス県シャーグール区にあるバドルッディーン・フスニーシャリーア学院への29日の迫撃砲による攻撃などに関して、反体制勢力によるものではなく、アサド政権による自作自演だと主張した。

AFP, May 2, 2014、AP, May 2, 2014、ARA News, May 2, 2014、Champress, May 2, 2014、al-Hayat, May 3, 2014、Iraqinews.com, May 2, 2014、Kull-na Shuraka’, May 2, 2014、Naharnet, May 2, 2014、NNA, May 2, 2014、al-Quds al-‘Arabi, May 2, 2014、Reuters, May 2, 2014、SANA, May 2, 2014、UPI, May 2, 2014などをもとに作成。

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備忘録 シリア・アラブ共和国憲法の変遷(2012年憲法)全和訳(「シリア・アラブ共和国憲法の変遷」より)

シリア・アラブ共和国憲法の変遷(2012年憲法)

翻訳:青山弘之

前文
長きにわたる歴史を通じて人類の遺産の一部をなしてきたアラブ文明は、その意思を砕き、植民地主義的覇権に従属させようとする巨大な挑戦にさらされてきた。だが、アラブ文明は自らの創造的な能力をもって、人類の文明を建設する役割を果たしてきた。・・・

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