シリア反体制勢力の動き(2014年5月6日追記)

ダルアー県東部地区シャリーア執行委員会は、シャームの民のヌスラ戦線によって逮捕され、公判で無罪放免となったシリア南部戦線のアフマド・ファフド・ニウマ大佐の証言ビデオ(https://www.youtube.com/watch?v=U6VW3tCu2uc)を公開したと発表した。

Youtube, May 6, 2014
Youtube, May 6, 2014

証言ビデオのなかで、ニウマ大佐は、ダルアー県ヒルバト・ガザーラ町を政府軍に明け渡したとの容疑に関して、ヤルムーク旅団(自由シリア軍)のバッシャール・ズウビー氏やヤースィル・アッブード氏がシャームの民のヌスラ戦線とともに、同市の攻防戦に参加した際、ニウマ大佐に対して兵站支援を要請、ニウマ大佐がこれを拒否すると、ズウビー氏に「出て行け。あとは私がやる」と告げられ、ヤルムーク旅団などに代わって同市から撤退したと主張した。

ヤルムーク旅団などへの兵站支援を拒否した理由に関して、ニウマ大佐は、「支援国がイスラーム主義者の計画の成功を望んでおらず、現地にイスラーム勢力がいることを望んでいない」からだと述べているという。

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ARA News(5月6日付)は、西クルディスタン移行期民政局(ジャズィーラ地区)アサーイシュが、ハサカ県カーミシュリー市内の各所に広告を貼り、市民にアサーイシュの治安維持活動への協力を求めていると報じ、その写真を掲載した。

ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014
ARA News, May 6, 2014

 

ARA News, May 6, 2014、al-Hayat, May 8, 2014などをもとに作成。

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イラクの動き(2014年5月6日)

イラキー・ニュース(5月6日付)によると、アンバール県でイラク軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員3人を殺害した。

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イラキー・ニュース(5月6日付)によると、バービル県北部のイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)拠点をイラク空軍が空爆した。

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イラキー・ニュース(5月6日付)は、ディヤーラー県知事の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がディヤーラー県カラタバ地方の農地を焼き討ったと報じた。

AFP, May 6, 2014、AP, May 6, 2014、ARA News, May 6, 2014、Champress, May 6, 2014、al-Hayat, May 7, 2014、Iraqinews.com, May 6, 2014、Kull-na Shuraka’, May 6, 2014、Naharnet, May 6, 2014、NNA, May 6, 2014、Reuters, May 6, 2014、SANA, May 6, 2014、UPI, May 6, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年5月6日)

『アフバール』(5月6日付)は、マロン派のビシャーラ・ラーイー総大司教が先週、ムスタクバル潮流代表のサアド・ハリーリー元首相(サウジに事実上亡命)に、大統領選出が困難な場合、ミシェル・スライマーン大統領(5月25日に任期終了)の任期を1年間延長することを提案したと報じた。

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NNA(5月6日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外のワーディー・フスン地区で、シャームの民のヌスラ戦線がシリア人避難民のキャンプを襲撃し、カーラ村在住のシリア人4人を誘拐した。

AFP, May 6, 2014、al-Akhbar, May 6, 2014、AP, May 6, 2014、ARA News, May 6, 2014、Champress, May 6, 2014、al-Hayat, May 7, 2014、Iraqinews.com, May 6, 2014、Kull-na Shuraka’, May 6, 2014、Naharnet, May 6, 2014、NNA, May 6, 2014、Reuters, May 6, 2014、SANA, May 6, 2014、UPI, May 6, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年5月6日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市旧市街での「停戦合意」の発効が1日遅れ、7日に延期になった。

同監視団によると、「停戦合意」に向けた協議は、NGOや国連の仲介のもとに行われたという。

これに関して、タラール・バラーズィー県知事はマナール(5月6日付)に、反体制武装集団の撤退に向けた調整作業に若干の時間を要することを明らかにしうえで、「関係正常化と和解と武装集団退去への前向きな措置を実現するためにふさわしい状況」としつつ、「我々はまだ日程を確定していない」と付言した。

一方、SANA(5月6日付)によると、ハルジャ村、アルシューナ村、カフルラーハー市、ラスタン市、ダール・カビーラ村などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、イスラーム戦線、革命の盾委員会がマアッラト・ヌウマーン市郊外のサハーバ検問所の地下にトンネルを堀り、爆弾を爆破し、シリア軍の士官2人を含む30人を爆殺した。

地下トンネルは全長200メートル以上に達し、サハーバ検問所はアブー・ズフール軍事基地の防衛戦の一端を担っているという。

またジハード主義武装集団はワーディー・ダイフ軍事基地の軍戦車を熱誘導式ミサイルで攻撃、破壊したという。

これに対して、軍は、アイン・ラールーズ村、アブー・ズフール町、マアッラト・ヌウマーン市東部のハマー航空基地を砲撃した。

一方、SANA(5月6日付)によると、アルバイーン山周辺、マアッラト・ヌウマーン市、タッル・サラムー村、ウンム・ジャリーン村、カルア・ガザール村、フータ村、フマイマート・ダービル村、マジャース村、アブー・ズフール町、フバイト村、アイン・ラールーズ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(5月6日付)によると、アトマーン村、ナワー市、シャイフ・サイード村、タッル・アシーラ周辺、ヌアイマ村、ダルアー市各所(ミスリー交差点など)などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シャームの民のヌスラ戦線はツイッターを通じて声明を出し、ブスラー・シャーム市のアミール、アリー・フサイン・ヌアイミー氏(アブー・フサイン)と妻が5日深夜から6日未明にかけて暗殺(車で移動中に爆殺)されたと発表した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ハイダリーヤ地区、シャッアール地区、インザーラート地区、アナダーン市を軍が「樽爆弾」などで空爆する一方、空軍情報部周辺(ザフラー地区)で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団(パレスチナ人民兵)が、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

また戦闘は、シャイフ・ナッジャール市、ブライジュ交差点、アレッポ中央刑務所周辺でも行われた。

一方、SANA(5月6日付)によると、シャイフ・ナッジャール市・ブライジュ村交差点、アズィーザ村、マーリア市、アレッポ市ライラムーン地区、カースティールー地区、ラーシディーン地区などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ムハージリーン区、マッザ区、カッサーア地区、ザバダーニー地区に迫撃砲弾複数発が着弾する一方、ジャウバル区を軍が砲撃・空爆した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯を軍が砲撃、またムライハ市およびその周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(5月6日付)によると、ムライハ市および同市郊外、アーリヤ農場、ドゥマイル市郊外、ルハイバ市近郊で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ジャワーディーヤ村にあるシリア・クルディスタン民主党の事務所を武装した何者かが襲撃、またハサカ市では国防隊員1人が何者かに殺害された。

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ラタキア県では、SANA(5月6日付)によると、カサブ町郊外のディブサ村、ズワイク村、カスブ村、シュマイサ村、サーキヤト・カルト村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、山地自由人大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 6, 2014、AP, May 6, 2014、ARA News, May 6, 2014、Champress, May 6, 2014、al-Hayat, May 7, 2014、Iraqinews.com, May 6, 2014、Kull-na Shuraka’, May 6, 2014、Qanat al-Manar, May 6, 2014、Naharnet, May 6, 2014、NNA, May 6, 2014、Reuters, May 6, 2014、SANA, May 6, 2014、UPI, May 6, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年5月6日)

アサド大統領とアスマー・アフラス夫人は、殉教者記念日に合わせて慰霊式典を主催し、戦死者を家族に持つ子供を招待し、懇談した。

SANA, May 6, 2014
SANA, May 6, 2014

SANA, May 6, 2014
SANA, May 6, 2014

SANA, May 6, 2014
SANA, May 6, 2014

SANA, May 6, 2014
SANA, May 6, 2014

SANA, May 6, 2014
SANA, May 6, 2014
SANA, May 6, 2014
SANA, May 6, 2014
SANA, May 6, 2014
SANA, May 6, 2014

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SANA(5月6日付)によると、殉教者記念日に合わせて、軍武装部隊が戦死者慰霊式典を行ったと報じた。

AFP, May 6, 2014、AP, May 6, 2014、ARA News, May 6, 2014、Champress, May 6, 2014、al-Hayat, May 7, 2014、Iraqinews.com, May 6, 2014、Kull-na Shuraka’, May 6, 2014、Naharnet, May 6, 2014、NNA, May 6, 2014、Reuters, May 6, 2014、SANA, May 6, 2014、UPI, May 6, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年5月6日)

クッルナー・シュラカー(5月6日付)は、5月5日の「自由シリア軍」のドゥーマー市の司令官アドナーン・ハビーヤ氏暗殺に関して、親政権の民兵「カーディシュ」がフェイスブックを通じて犯行声明を出した、と報じた。

「カーディシュ」(قادش)は「治安人民支援部隊」(قوات الأمن والدعم الشعبي)の略。

AFP, May 6, 2014、AP, May 6, 2014、ARA News, May 6, 2014、Champress, May 6, 2014、al-Hayat, May 7, 2014、Iraqinews.com, May 6, 2014、Kull-na Shuraka’, May 6, 2014、Naharnet, May 6, 2014、NNA, May 6, 2014、Reuters, May 6, 2014、SANA, May 6, 2014、UPI, May 6, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月6日)

6月3日に投票が予定されている大統領選挙に立候補を届け出ていたというムハンマド・ハサン・カナアーン大佐を名乗る人物が、ダルアー県で活動すると思われる反体制武装集団がアップしたビデオ映像(http://www.youtube.com/watch?v=jwGurNWdqI4)を通じて、立候補に至る経緯を証言した。

このビデオ映像はユーチューブを通じて公開され、冒頭、軍服を着た3人が登場、うち1人が「タバールク・ラフマーン旅団がシリア・アラブ大統領立候補者の一人を逮捕した」と述べ、カナアーン大佐を名乗る人物に証言を求めた。

カナアーン大佐を名乗る人物は、自身の氏名、階級を述べたうえで、ダマスカス・ダルアー国際幹線道路で「自由シリア軍」のパトロール隊に逮捕されたと明らし、「脅迫され、立候補を強要された」と証言した

カナアーン大佐は、最高憲法裁判所に立候補届を提出した24人の立候補者のなかには含まれていない。

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シリア民族社会党インティファーダ派党首のアリー・ハイダル国民和解問題担当国務大臣はダマスカスで記者会見を開き、6月3日に投票が予定されている大統領選挙に関して、「立候補者を精査した結果、党はアサド大統領を支持する(ことを決定した)…。アサド大統領の立候補はシリア国民としての義務、そして権利であり、いかなる外国勢力も、誰に立候補の資格があり、誰にないのかといったことに介入することは許されない」と述べた。

そのうえで、ハイダル国務大臣は「大統領信任投票をめぐる立場をめぐる相違、さらにはこの問題をめぐる解釈の違い」ゆえ、変革解放人民戦線からの脱退を宣言した。

SANA(5月6日付)が伝えた。

なお、シリア民族社会党インティファーダ派が属していた与党連合の一つである変革解放人民戦線からは、人民意思党(カドリー・ジャミール前経済問題担当副首相、現在モスクワで事実上亡命生活)メンバーを「自称」するマーヒル・アブドゥルハフィーズ・ハッジャール人民議会議員(無所属)が立候補を表明していた。

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ウムラーン・ズウビー情報大臣は、殉教者記念日およびアラブ報道記念日に合わせて、戦死者および取材中に死亡した記者の遺族を招き、慰霊祝典を行った。

祝典でズウビー情報大臣は、6月3日に投票が予定されている大統領選挙について触れ、「大統領選挙はシリア国内で憲法に基づき行われる愛国的な選挙であり、シリア国境の外にいる誰にも関係がない。外国の誰かがこの問題、ないしは純粋に国内的国民的な問題に介入することは受け入れられない」と述べた。

慰霊祝典には、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官、ヒラール・ヒラール・バアス党シリア地域指導部副書記長、イリヤース・ムラード記者連合総裁らも参列した。

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クッルナー・シュラカー(5月6日付)は、ハサカ県カーミシュリー市で、国民和解委員会が住民にゴミ袋、掃除用具などを無料で配給し、6月3日に投票が予定されている大統領選挙でアサド大統領を支持するよう求めていると報じた。

AFP, May 6, 2014、AP, May 6, 2014、ARA News, May 6, 2014、Champress, May 6, 2014、al-Hayat, May 7, 2014、Iraqinews.com, May 6, 2014、Kull-na Shuraka’, May 6, 2014、Naharnet, May 6, 2014、NNA, May 6, 2014、Reuters, May 6, 2014、SANA, May 6, 2014、UPI, May 6, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.