諸外国の動き(2014年5月4日)

ヨルダンのマフラク県にあるザアタリー避難民キャンプで、第3回シリア人避難民受入国閣僚会合が開かれた。

会合には、ヨルダンのナースィル・ジャウダト外務大臣、イラクのホシェリ・ゼバリ外務大臣、トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣、レバノンのラシード・ディルバース社会問題大臣のほか、エジプトの外務副大臣、アントニオ・グテーレス国連難民高等弁務官が出席した。

『ハヤート』(4月5日付)によると、会合で、ジャウダト外務大臣は、シリア人避難民受け入れによって、ヨルダン経済や雇用機会などへの圧力が増していると窮状を訴えた。

またグレーテス弁務官は、「国際社会の意識を高め、受入国への資金援助、支援などに責任を果たすべきだ」としたうえで、「受入国への支援のためにさらなる動員をせねばならない」と強調した。

一方、ダウトオール外務大臣は「トルコはシリアに対して門戸を開き、人道支援車両の約80輌の(シリアへの)入国を許可した」と実績を強調するとともに、国連に対して、シリア領内の支援を強化するよう訴えた。

ゼバリ外務大臣は、「シリア人が尊厳をもって帰国できるよう可能なことをすることを合意した」としたうえで、シリア国内の避難民への支援の重要性を強調した。

AFP, May 4, 2014、AP, May 4, 2014、ARA News, May 4, 2014、Champress, May 4, 2014、al-Hayat, May 5, 2014、Iraqinews.com, May 4, 2014、Kull-na Shuraka’, May 4, 2014、Naharnet, May 4, 2014、NNA, May 4, 2014、Reuters, May 4, 2014、SANA, May 4, 2014、UPI, May 4, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年5月4日)

ナハールネット(5月4日付)によると、総合情報総局は、ベイルート国際空港から偽造文書を使用して違法に出国しようとしたシリア人49人とパレスチナ人1人を、シリア当局に引き渡した。

50人は、マスナア・ジュダイダト・ヤーブース国境通行所を経由して、シリアに送還された。

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ナハールネット(5月4日付)によると、内務治安軍総局は、シリア領内から密輸されようとしていた医薬品59箱をベカーア県バアルベック郡アルサール村内のアパートで押収した。

このアパートには、シリア人避難民が居住していたという。

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LBCI(5月4日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外のラフア村で、シリア人武装集団が村人を襲撃し、3人が負傷した。

また『ナハール』(5月4日付)によると、ラアス・バアルベック村郊外で、レバノン軍と武装集団が交戦した。

AFP, May 4, 2014、AP, May 4, 2014、ARA News, May 4, 2014、Champress, May 4, 2014、al-Hayat, May 5, 2014、Iraqinews.com, May 4, 2014、Kull-na Shuraka’, May 4, 2014、LBCI, May 4, 2014、al-Nahar, May 4, 2014、Naharnet, May 4, 2014、NNA, May 4, 2014、Reuters, May 4, 2014、SANA, May 4, 2014、UPI, May 4, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年5月4日)

ヒムス県では、アブー・ハーリスを名乗る活動家がAFP(5月5日付)に対し、ヒムス市旧市街の「停戦合意」に関して、「革命家と政府の代表団がイランの外交官同席のもと、ヒムス市からの戦闘員退去に関する合意に署名した…。合意はなされた。あとは実効だけ」と述べた。

AFP(5月5日付)がシリア革命反体制勢力国民連立筋から得た合意文書によると、「停戦合意」は、①約2,250人の反体制武装集団戦闘員全員のヒムス市旧市街からヒムス県北部への退去、②退去に際して、家族の同伴、「個人の武器と旅行カバンの携帯」の許可とシリア警察パトロール部隊の同行、③シリア赤新月者による反体制武装集団の負傷者の搬送、④国連スタッフおよびイラン人仲介人の移動バスへの同乗、④イスラーム戦線、イラン人、レバノン人捕虜約70人の釈放、⑤イスラーム戦線による捕虜釈放とアレッポ県ヌッブル市、ザフラー町(シリア政府支配地域)への人道支援物資搬入をもって本合意の実効を開始、の5点からなるという。

なおこの「停戦合意」の適用から除外されたヒムス市ワアル地区での停戦についても協議が継続されているという。

一方、SANA(5月4日付)によると、ダール・カビーラ村、ハーリディーヤ村、ウカイリバート町、ハーヌータ村、西サラーム村、カフルラーハー市、タルビーサ市などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(5月4日付)によると、アクラブ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ブライジュ村からアレッポ中央刑務所方面に移動中の軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

またハンダラート・キャンプ、キンディー大学病院周辺、ウワイジャ地区、アレッポ市ハナーヌー地区、ハイダリーヤ交差点地区、ライラムーン地区などが、軍の砲撃、空爆を受けた。

一方、SANA(5月4日付)によると、アレッポ市ラームーサ地区、アーミリーヤ地区、ジャンドゥール地区、マサーキン・ハナーヌー地区、バニー・ザイド地区、ライラムーン地区、カースティールー地区、シャイフ・サイード地区、カフルダーイル村、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、アレッポ中央刑務所周辺、クワイリス村、ジュダイダ村、ラスム・アッブード村、フライターン市、ムスリミーヤ村、ハーン・アサル村、マーリア市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、ARA News(5月4日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がアイン・アラブ市郊外の要衝の丘陵地タッラト・タイヤーラ(通称「サイフィー」)を、民主統一党人民防衛隊との戦闘の末に制圧した。

これを受けて、シリア・クルド国民評議会(コバネ)は声明を出し、ダーイシュの攻撃を批判、「テロ集団」の攻撃に立ち向かうよう住民らに呼びかけた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がムライハ市の大部分を制圧した。

Kull-na Shuraka', May 4, 2014
Kull-na Shuraka’, May 4, 2014

また、クッルナー・シュラカー(5月4日付)によると、ドゥーマー市一帯で活動してきたジハード主義武装集団の前戦司令官のアドナーン・ハビーヤ氏(アブー・アンマール)が、市内を車で移動中に何者かに撃たれ、暗殺された。

一方、SANA(5月4日付)によると、軍がムライハ市への進軍を続け、イスラーム軍、アジュナード・シャーム・イスラーム連合の外国人戦闘員30人以上を殲滅した。

またハラスター市警察病院、アーリヤ農場、アドラー市旧市街、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム軍の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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Kull-na Shuraka', May 4, 2014
Kull-na Shuraka’, May 4, 2014

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(5月4日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がタッル・ブラーク町近郊にあるスィーハ村にあるスーフィー教団のシャイフの一人ムーサー・フサイニーの廟を爆破、破壊した。

 

また、ARA News(5月6日付)によると、マアバダ(カルキールキー)村にあるシリア・クルド国民評議会の事務所が何者かに襲撃された。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月4日付)によると、ダルアー市ガルズ地区を通るガス・パイプライン(ヨルダンとシリアを結ぶ)で火災が発生した。

一方、SANA(5月4日付)によると、フマイン村南部、ナワー市、タッル・アシュタル・ティーラ間、インヒル市、インヒル市・ジャースィム市街道、ヤードゥーダ・アトマーン街道、ムハッジャ村、ナッサーフ村、ダルアー市各所(旧税関地区、キルク地区など)で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(5月4日付)によると、ビンニシュ市、バザーブール村、カフルラーター村、アブー・ズフール航空基地周辺、タッル・サラムー村南部、カルア・ガザール村、フータ村、ジダール・ビカフルーン村などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、ARA News(5月5日付)によると、タッル・アブヤド市西部のジャブラ村で、民主統一党人民防衛隊とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦した。

AFP, May 4, 2014、AP, May 4, 2014、ARA News, May 4, 2014、May 5, 2014、May 6, 2014、Champress, May 4, 2014、al-Hayat, May 5, 2014、Iraqinews.com, May 4, 2014、Kull-na Shuraka’, May 4, 2014、Naharnet, May 4, 2014、NNA, May 4, 2014、Reuters, May 4, 2014、SANA, May 4, 2014、UPI, May 4, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年5月4日)

シャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、5月2日のアイマン・ザワーヒリー氏のビデオ声明(https://syriaarabspring.info/wp/?p=7841)に関して「ザワーヒリー博士の命令を遵守すると宣言する我々からイラク・シャーム・イスラーム国へのいかなる敵対行為も停止する」と発表した。

『ハヤート』(5月5日付)が伝えた。

AFP, May 4, 2014、AP, May 4, 2014、ARA News, May 4, 2014、Champress, May 4, 2014、al-Hayat, May 5, 2014、Iraqinews.com, May 4, 2014、Kull-na Shuraka’, May 4, 2014、Naharnet, May 4, 2014、NNA, May 4, 2014、Reuters, May 4, 2014、SANA, May 4, 2014、UPI, May 4, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月4日)

最高憲法裁判所のマージド・フドラ報道官は記者会見で声明を読み上げ、6月3日に投票が予定されている大統領選挙に関して、バッシャール・アサド大統領、マーヒル・アブドゥルハフィーズ・ハッジャール人民議会議員、ハッサーン・アブドゥッラー・ヌーリー元国務大臣の3人の立候補届が正式に受理され、それ以外の21人の立候補者は「憲法および法律が定めた諸条件を満たしていなかったために却下した」と発表した。

SANA, May 4, 2014
SANA, May 4, 2014

声明はまた、届出を却下された立候補者による最高憲法裁判所への異議申立が5日から3日間受けつけられると付言した。

SANA(5月5日付)が伝えた。

AFP, May 4, 2014、AP, May 4, 2014、ARA News, May 4, 2014、Champress, May 4, 2014、al-Hayat, May 5, 2014、Iraqinews.com, May 4, 2014、Kull-na Shuraka’, May 4, 2014、Naharnet, May 4, 2014、NNA, May 4, 2014、Reuters, May 4, 2014、SANA, May 4, 2014、UPI, May 4, 2014などをもとに作成。

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