シリア反体制勢力の動き(2014年5月24日追記)

アレッポ県で活動する武装集団がシリア・イスラーム・ファドワー評議会の名で声明(https://www.youtube.com/watch?v=1UnuwUtvdxo)を出し、6月3日に投票が行われる大統領選挙への参加を禁じるとともに、アレッポの盾大隊が「目には目をの戦い」と銘打って、選挙期間中、シリア政府関連施設、治安機関拠点を標的に攻撃を行うと予告した。

Kull-na Shuraka’, May 30, 2014をもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年5月24日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、イスラーム・ムサンナー運動と軍がヤードゥーダ村で、殺害した兵士・戦闘員の遺体各2体を交換した。

またクッルナー・シュラカー(5月24日付)によると、ナワー市での戦闘で、共和国護衛隊のジャービル・サーリフ准将が戦死した。

Kull-na Shuraka', May 25, 2014
Kull-na Shuraka’, May 25, 2014

al-Hayat, May 26, 2014、Kull-na Shuraka’, May 24, 2014、May 25, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き(2014年5月24日)

潘基文国連事務総長は安保理決議第2118号の実施状況に関する8回目の報告書を安保理に提出した。

報告書のなかで、潘事務総長は、化学兵器関連物質の廃棄完了の期限である6月30日以降も化学兵器禁止機関・国連合同派遣団の活動任期を延長することを提言した。

そのうえで、国内に残されている8%の化学兵器関連物質を早急にラタキア港に移送するようシリア政府に求めた。

一方、ハマー県カフルズィーター市などでの塩素ガス使用疑惑に関して、潘事務総長は、化学兵器禁止機関の専門家12人が調査のためにシリアに滞在しているとしたうえで、すべての当事者に調査への協力を求めた。

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国連の潘基本文事務総長は声明を出し、ダルアー市の選挙応援テントに対する反体制武装集団の迫撃砲での攻撃(23日)に関して、民間人への無差別攻撃が国際法、人権法に反すると批判する一方、紛争の停止と犯罪者処罰をめぐる国際社会の足並みの乱れと無力に強い遺憾の意を示した。

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『ハヤート』(5月25日付)は、オーストラリア、ルクセンブルク、ヨルダンが、シリア政府の許可なく周辺諸国からの人道支援物資搬入を認める国連安保理決議案を作成、近く安保理に提出すると報じた。

AFP, May 24, 2014、AP, May 24, 2014、ARA News, May 24, 2014、Champress, May 24, 2014、al-Hayat, May 25, 2014、Kull-na Shuraka’, May 24, 2014、al-Mada Press, May 24, 2014、Naharnet, May 24, 2014、NNA, May 24, 2014、Reuters, May 24, 2014、SANA, May 24, 2014、UPI, May 24, 2014などをもとに作成。

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イラクの動き(2014年5月24日)

マダー・プレス(5月24日付)は、アンバール県作戦司令室の話として、イラク軍がラマーディー市でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、7人を殺害、11人を逮捕したと伝えた。

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キルクーク県警察は、治安部隊がキルクーク市西部でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)戦闘員7人を逮捕したと発表した。

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マダー・プレス(5月24日付)は、サラーフッディーン県警察の話として、治安部隊がバイジー市でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)メンバー5人を逮捕、爆弾を解除した。

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イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は、ディヤーラー県バアクーバ市でガス・パイプライン建設に従事していたイラン人労働者が乗った車列に自爆テロを行い、イラン人労働者ら17人を殺害したと発表した。

マダー・プレス(5月24日付)が伝えた。

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マダー・プレス(5月24日付)は、治安筋の話として、バービル県ジャブラ地方で軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)を要撃し、戦闘員3人を殺害したと報じた。

AFP, May 24, 2014、AP, May 24, 2014、ARA News, May 24, 2014、Champress, May 24, 2014、al-Hayat, May 25, 2014、Kull-na Shuraka’, May 24, 2014、al-Mada Press, May 24, 2014、Naharnet, May 24, 2014、NNA, May 24, 2014、Reuters, May 24, 2014、SANA, May 24, 2014、UPI, May 24, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年5月24日)

ミシェル・スライマーン大統領は2014年5月25日0時0分0秒の任期終了を前に、バアブダー市の大統領宮殿で退任式を行った。

Naharnet, May 24, 2014
Naharnet, May 24, 2014

退任式で、スライマーン大統領は「解放記念日を記念し、私は対立し合うすべての党派に国家建設のための国防戦略を確立し、民主的システムを発展させることを求める」と述べた。

スライマーン大統領はまた、国内の政治対立について「外国の干渉によって不和がもたらされた」としたうえで「会話こそが唯一の解決策だ」と訴えた。

シリアとの関係に関して、スライマーン大統領は「任期当初、我々はシリアとの外交関係樹立を実現し、両国の特別な関係を体現した…。レバノンとシリアの関係強化は、両国間の条約の再考を必要とする」と述べる一方、「バアブダー宣言(2012年6月の国民対話会合で採択)は、シリアの紛争の悪影響へのレバノンの不関与…を保障している」と強調した。

次期大統領選挙については、国民議会に対して「遅れることなく、新たな元首を選ぶ」よう求めた。

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大統領選挙(第2回投票)のための国民議会臨時会がナビーフ・ビッリー議長によって召集されたが、3月14日勢力、民主会合ブロックなど48人が議場に姿を現しただけで、定足数に達せず流会となった。

AFP, May 24, 2014、AP, May 24, 2014、ARA News, May 24, 2014、Champress, May 24, 2014、al-Hayat, May 25, 2014、Kull-na Shuraka’, May 24, 2014、al-Mada Press, May 24, 2014、Naharnet, May 24, 2014、NNA, May 24, 2014、Reuters, May 24, 2014、SANA, May 24, 2014、UPI, May 24, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年5月24日)

ヒムス県では、『ハヤート』(5月25日付)によると、5月初めに発効したヒムス市旧市街での「停戦合意」の適用範囲から除外されていたヒムス市ワアル地区で、軍と反体制武装集団が「停戦合意」を結んだ。

シリア人権監視団によると、ワアル地区の停戦は、シリア政府とジハード主義武装集団が具体的な協議を行うための3日間の発砲停止を骨子とし、23日晩に発砲が停止されたが、停戦合意がどのような内容になるかは不透明だという。

同監視団によると、ワアル地区のジハード主義武装集団は協議に向け、合同作戦司令室を発足し、同司令室がワアル地区における軍事、防衛、福祉、治安、司法活動および停戦のための交渉を統括することを決定したという。

一方、SANA(5月24日付)によると、アイン・ダナーニール村、ワーディー・ミーラ村、ザフラト・ニウマ村、バイト・ハッジュー村、カルヤタイン市南部、ハスヤー町南西部などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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Kull-na Shuraka', May 24, 2014
Kull-na Shuraka’, May 24, 2014

ダマスカス県では、SANA(5月25日付)によると、ティジャーラ地区で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、4人が死亡、30人が負傷した。

またジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、軍はアレッポ中央刑務所での戦闘で負傷した兵士、国防隊隊員、ヒズブッラー戦闘員、収監者をアレッポ市西部の病院に搬送した。

また軍はアレッポ市ハイダリーヤ地区、マサーキン・ハナーヌー地区、アナダーン市、タッル・リフアト市、ダーラト・イッザ市を「樽爆弾」などで空爆・砲撃した。

一方、SANA(5月24日付)によると、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、バービース村、アレッポ市ジャンドゥール交差点、ブアイディーン交差点、バーブ・ナイラブ地区、ライラムーン地区、ラーシディーン地区、ハラク地区、ジュダイダ地区、ハンダラート・キャンプ、カフルラーハー市、ハイヤーン町、タッル・リフアト市、カフルハムラ村、アナダーン市、アターリブ市、クワイリス村、ラスム・アッブード村、ハーン・アサル村、フライターン市、ダフラト・アブドゥラッブフ地区、ムスリミーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、カフル・バースィーン村で軍とジハード主義武装集団が交戦する一方、軍が同地一帯を空爆した。

一方、SANA(5月24日付)によると、ハーン・シャイフーン市、カフルラーター市、タッル・ディーニート村、ミーナース村、アミーニーヤ村、マアッラトミスリーン町、ヒーラ村、ルージュ平原、カンスフラ町、ジュッブ・アフマル村、ナフリヤー町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、イスリヤー村(ハマー県)・タブカ市間の軍検問所近くで、軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するサーリヒーヤ村近くのサクル・ガソリン・スタンド検問所とムッラート村の検問所を爆弾を積んだ車で爆破、ダーイシュ戦闘員11人と市民2人が死亡した。

また上バクラス村にある爆弾倉庫が爆発したという。

一方、SANA(5月24日付)によると、フワイジャ・サクル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ジャースィム市、ナワー市を軍が「樽爆弾」などで空爆・砲撃した。

一方、SANA(5月24日付)によると、ダルアー市ヤルムーク学校周辺、郵便局一帯、アトマーン村、シャイフ・マスキーン市、ムサイカ村、インヒル市、サナア・ハマーム村、ウンム・ハウラーン丘周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥーマー市を軍が空爆した。

同監視団によると、空爆が行われたとき、市内近郊には国連とシリア赤新月社のスタッフが人道支援活動にあたっていたのだという。

一方、SANA(5月24日付)によると、アーリヤ農場、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ザバダーニー市、ハーン・シャイフ・キャンプで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(5月24日付)によると、スランファ町、バフルーリーヤ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, May 24, 2014、AP, May 24, 2014、ARA News, May 24, 2014、Champress, May 24, 2014、al-Hayat, May 25, 2014、Kull-na Shuraka’, May 24, 2014、al-Mada Press, May 24, 2014、Naharnet, May 24, 2014、NNA, May 24, 2014、Reuters, May 24, 2014、SANA, May 24, 2014、UPI, May 24, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年5月24日)

SANA(5月24日付)は、アサド大統領が、シリア訪問中のロシア政府使節団(ドミトリー・ロゴージン副首相が団長)とダマスカスで会談した、と報じた。

SANA, May 24, 2014
SANA, May 24, 2014

同報道によると、アサド大統領は会談で「シリア国民によるテロとの戦いを支援するロシアの姿勢を高く評価した」。

また大統領は「世界の安定を守り、地域諸国への西側の覇権拡張の試みに対抗するロシアの役割の重要性」を強調したという。

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外務在外居住者省は国連安保理議長と事務総長に宛てて書簡を送り、ダルアー市の選挙応援テントに対する「武装テロ集団」の攻撃(23日)に関して、一部地域諸国および諸外国がシリア国内の民間人に対する犯罪を支援していると批判、厳正な対応を求めた。

AFP, May 24, 2014、AP, May 24, 2014、ARA News, May 24, 2014、Champress, May 24, 2014、al-Hayat, May 25, 2014、Kull-na Shuraka’, May 24, 2014、al-Mada Press, May 24, 2014、Naharnet, May 24, 2014、NNA, May 24, 2014、Reuters, May 24, 2014、SANA, May 24, 2014、UPI, May 24, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年5月24日)

ハサカ県では、ARA News(5月24日付)によると、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュは早朝から、ダイリーク市を封鎖し、旅客バスなどの出入りを禁止した。

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アレッポ県では、ARA News(5月24日付)によると、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュが、アイン・アラブ(コバネ)市からトルコに入国しようとしたシリア・クルド国民評議会の使節団の出国を禁止した。

AFP, May 24, 2014、AP, May 24, 2014、ARA News, May 24, 2014、Champress, May 24, 2014、al-Hayat, May 25, 2014、Kull-na Shuraka’, May 24, 2014、al-Mada Press, May 24, 2014、Naharnet, May 24, 2014、NNA, May 24, 2014、Reuters, May 24, 2014、SANA, May 24, 2014、UPI, May 24, 2014などをもとに作成。

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大統領選挙をめぐる動き(2014年5月24日)

SANA(5月24日付)によると、ハサカ県ズィーバ村、タルトゥース県スーダー町、ヒムス県ハディーダ町、ガッサーニーヤ村、アイン・ファウワール村、ハマー県カフルバフム町、スワイダー市、スワイダー県アティール村などで、大統領選挙実施と軍による「テロとの戦い」を支持するデモ・集会が開かれ、バアス党支部幹部、人民諸委員会、職業諸組合らが参加し、アサド大統領への支持を訴えた。

AFP, May 24, 2014、AP, May 24, 2014、ARA News, May 24, 2014、Champress, May 24, 2014、al-Hayat, May 25, 2014、Kull-na Shuraka’, May 24, 2014、al-Mada Press, May 24, 2014、Naharnet, May 24, 2014、NNA, May 24, 2014、Reuters, May 24, 2014、SANA, May 24, 2014、UPI, May 24, 2014などをもとに作成。

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