反体制派が支配するイドリブ県、アレッポ県北部で制憲委員会(憲法委員会)の設置を拒否するデモが発生(2019年9月27日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月27日付)によると、イドリブ市、マアッラト・ヌウマーン市、サルマダー市、カフルタハーリーム町、カッリー町、ミシュミシャーン村で金曜日の集団礼拝後に政権打倒やロシアやイランの排除を求めるデモが発生した。

デモは「制憲委員会(憲法委員会)はアサドに正統性を与える革命への裏切りだ」と銘打たれ、制憲委員会の設置にも拒否の姿勢を示した。

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アレッポ県では、スマート・ニュース(9月27日付)によると、トルコの占領下にあるバーブ・サラーマ国境通行所近くで、制憲委員会(憲法委員会)の設置に抗議するデモが行われ、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市からの避難民ら約300人が参加した。

同様のデモはいわゆる「ユーフラテスの盾」地域のジャラーブルス市、バーブ市、バッザーア村、などでも発生し、アサド政権の打倒、自由シリア軍による北・東シリア自治局支配地域の制圧、革命継続、エジプトでのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領退陣要求デモとの連帯が求められた。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SMART News, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダイル・ザウル県でYPG主体のシリア民主軍の退去、体制打倒を求めるデモが発生(2019年9月27日)

ダイル・ザウル県では、SANA(9月27日付)によると、県南東部ユーフラテス川東岸のジュダイダト・バカーラ村で住民が抗議デモを行い、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の退去を求めた。

デモは、シリア民主軍が有志連合を主導する米軍の支援を受けて、同県各所で住民の拘束を続けていることを受けて発生したもの。

一方、反体制派系サイトのザマーン・ワスル(9月27日付)によると、シリア政府支配下のダイル・ザウル市郊外で、アサド政権打倒と「イランの民兵」排除を求めるデモが行われた。

デモは「サーリヒーヤの殉教者」と銘打たれ、参加者数百人が、北・東シリア自治局の支配下にある工業地区からシリア政府と北・東シリア自治局の支配地域の境界に設置されているサーリヒーヤ村通行所近くの交差点に向かって行進し、シリア政府支配下のサーリヒーヤ村に向かった。

これに対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が街道を封鎖し、行進を阻止した。

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ラッカ県では、SANA(9月27日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がタブカ市で住民2人を拘束、連行した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019、Zaman al-Wasl, September 27, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構が支配するイドリブ県東部で政府支配地域への住民の避難を認めるよう求める抗議デモ(2019年9月27日)

イドリブ県では、SANA(9月27日付)によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が、アブー・ズフール町に設置されている「人道回廊」を経由して反体制派支配地域からシリア政府支配地域に避難しようとする住民に向けて発砲・砲撃、これを阻止した。

反体制武装集団が住民の避難を阻止したのは15日連続。

一方、アブー・ズフール町東部では、シリア政府支配地域への住民の避難を認めるよう求める抗議デモが発生したという。

デモには、避難を求める女性が参加した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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シリア問題にかかる小グループ外相は声明で政治プロセスを加速させるよう求める(2019年9月27日)

国連総会に出席するために米ニューヨークを訪問中の米国、英国、フランス、ドイツ、エジプト、ヨルダン、サウジアラビアの外務大臣(シリア問題にかかる小グループ)は、シリア情勢への対応を協議するための会合を開き、23日に制憲委員会(憲法委員会)の設置が発表されたことを受け、政治プロセスを加速させるよう求める声明を出した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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ルクバーン・キャンプ総務政治関係委員会は国連・シリア赤新月社との会談を拒否(2019年9月27日)

米国の占領下にあるヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)によってシリア政府支配地域と隔てられているヨルダン北東部のルクバーン・キャンプの総務政治関係委員会は声明を出し、人道支援のためにキャンプに入った国連およびシリア赤新月社の合同使節団との会談を拒否すると発表した。

会談拒否は今回が3回目で、シュクリー・シハーブ報道官によると、ロシアが国連の人道支援に乗じてキャンプを解体するとの噂を広めていることが理由だという。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県での戦闘収束を受けて国内避難民5,467人が県南部に帰村(2019年9月27日)

反体制組織のシリア対応調整者は声明を出し、8月31日にシリア・ロシア両軍が一方的停戦を発効し、反体制派支配地域に対する爆撃や攻撃が減少したのを受けて、国内避難民(IDPs)36,903人がイドリブ県南部に帰村したと発表した。

このうち、5,467人が27日の1日間で帰村したという。

なお、帰村した36,903人はイドリブ県を中心とする反体制派支配地域内のIDPsの3.82%に過ぎず、120万人が1,153カ所以上のキャンプで避難生活を余儀なくされているのだという。

https://www.facebook.com/humanitarianresponse1/posts/2929470800430955?__xts__%5B0%5D=68.ARAvaa16h7UeP0BMZ4fCZG5Y4-0kVpzPDsCJb7tkayRH2TQQVO1jq7t6SM-sqvhAmNyvEaFdymNvaDL8XivnFE2t9AD5l-fd95We2zoLi15CseYjQU1fohvUjHEzjltXQnWfKGKSVtQqoFGQ3JGMibNEl0CXbSPab0zJk-OhgXPWekn5DBNCVZrngQWaZW5r09w_dt27pMPrJvS0GMQkq39bO5xiZhIkcATA-3IU9imMEYj0lYhA8cy4clIvPgbEXvSoY2QNkF-FEegiKxrygxadJ-uES5aJMuOMCLw9ntYNgEjI2EVE7GGnyDbBC-AX9x-D0oHJp7t0WI9cBjGajOAHoFxj&__tn__=-R

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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ジェフリー米国務省シリア問題担当特使「YPG主体のシリア民主軍のメンバーも制憲委員会(憲法委員会)に参加している(2019年9月27日)

ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使は国連総会が開催されいている米ニューヨークで記者らの質問に応え、23日に設置が発表された制憲委員会(憲法委員会)のメンバーのなかに人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のメンバーも含まれており、委員会会合にシリア民主軍も参加することになると述べた。

ジェフリー特使によると、制憲委員会のメンバー150人のうち、ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表が選んだ市民社会代表50人のなかにシリア民主軍のメンバーも含まれているという。

ジェフリー特使はまた、シリア民主軍の参加に関して、トルコ側と長らく協議を続けてきたことを明らかにしたうえで、米国は政治的な対話が安定して行われること以外に、何らの政治的アジェンダも持っていないことを北・東シリア自治局支配地域のすべてのパートナーに確認したことを強調した。

ジェフリー特使はさらに、ロシアとアサド政権に対して憲法委員会に真摯に対応するよう圧力をかける必要があるとしたうえで、「2003年にイラクのさっだー無・フセイン政権が崩壊したときと同じように」、大統領選挙を国連安保理決議第2254号に沿って実施すべきだと述べた。

アラビーヤ・チャンネル(9月27日付)などが伝えた。

AFP, September 27, 2019、Alarabia, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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ムアッリム外務在外居住者大臣らシリア政府代表団がアラブ連盟のアブー・ガイト事務総長と偶然出くわし、握手と抱擁を交わす(2019年9月27日)

国連総会に出席するために米ニューヨークを訪問中のワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)とシリア政府代表団は、国連本部内でアラブ連盟のアフマド・アブー・ガイト事務総長と偶然出くわし、握手と抱擁を交わした。

その映像はツイッターなどのSNSを通じて拡散され、ドゥラル・シャーミーヤ(9月27日付)などの反体制派系サイトによると、多くの活動家の怒りを買ったという。

シリア代表団の前に突如姿を現したアブー・ガイト事務総長は「(シリア代表団がいるとみなが)言っていたんです…。こんばんは、お会いできてうれしいです」と述べ、ムアッリム外務在外居住者大臣、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表と握手・抱擁を交わした。

これに対して、ミクダード外務在外居住者副大臣は「バーイン・バーイン」(シリア方言で話し手の疑念を表す感嘆詞)と言って、握手・抱擁に応じた。

シリアは2011年にアラブ連盟の加盟資格を失っている。

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ムアッリム外務在外居住者大臣は、国連総会に出席するためにニューヨークに滞在中のロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣、キプロスのニコス・フリストドゥリディス外務大臣、ベネズエラのホルヘ・アレアサ外務大臣と相次いで会談した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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ムアッリム外務在外居住者大臣「5月にシリア軍が塩素を使用したとのポンペオ米国務長官の発言は大嘘」(2019年9月27日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)は、国連総会に出席するために訪問中の米ニューヨークで、スプートニク・ニュース(9月27日付)の取材に応じ、マイク・ポンペオ米国務長官が、5月25日のイドリブ県ハーン・シャイフーン市での戦闘でシリア軍が塩素ガスを使用したと断じたことに関して「大嘘」と一蹴した。

なお、5月25日前後のシリアでは、5月19日に、シリアのアル=カーイダともくされるシャーム解放機構に近いイバー・ネットが、ラタキア県カッバーナ村近郊で、シリア軍が塩素ガスを使用したと報じていた。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、Sputnik News, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県、アレッポ県、ハマー県、ラタキア県でシリア軍と反体制武装集団の散発的戦闘続く(2019年9月27日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから27日目(爆撃を激化させてから148日目)を迎えた9月27日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より2人(民間人0人、シリア軍兵士5人?、反体制武装集団戦闘員0人)多い4,162人となった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,419人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカフルナブル市、ハザーリーン村、ファッティーラ村、ラカーヤー・サジュナ村、マアッラト・ハルマ村、マアッラト・ヌウマーン市、カフル・ウワイド村、ジャバーラー村、シャイフ・ムスタファー村、ヒーシュ村、カフルサジュナ村、ナキール村、タッフ村、タフターヤー村、ウライニバ村、ラカーヤー村を砲撃した。

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がザンマール町を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がハムラー村一帯でシリア軍を攻撃し、兵士複数人を殺傷した。

反体制武装集団はまた、ジューリーン村一帯のシリア軍戦車を攻撃、これを破壊した。

これに対して、シリア軍はマンスーラ村、アムキーヤ町、サルマーニーヤ村、フワイジャ村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地を砲撃した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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ポンペオ米国務長官「5月の戦闘でアサド体制が塩素ガスを使用したことを確認したが…、塩素が使われたのでこれまでとは違う」(2019年9月26日)

マイク・ポンペオ米国務長官は、ニューヨークでの記者会見で、イドリブ県ハーン・シャイフーン市での今年5月の戦闘でシリア軍が塩素ガスを使用したことを確認したと述べた。

ポンペオ国務長官は「数えられない残虐行為の責任はアサド体制にあり、こうした行為の一部は戦争犯罪、人道に対する罪のレベルに達している…。私は今日、5月19日にアサド体制が化学兵器を使用したとの結論を米国が得たと発表する」と述べた。

ポンペオ国務長官はまた「これはある意味(これまでの化学兵器使用疑惑と)異なっている。なぜなら塩素だからだ…。だが、ドナルド・トランプ大統領は化学兵器使用から世界を守ることに熱心だった」と述べ、対抗措置を講じるか否かに言及することは避けた。

AFP, September 26, 2019、ANHA, September 26, 2019、AP, September 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2019、Reuters, September 26, 2019、SANA, September 26, 2019、SOHR, September 26, 2019、UPI, September 26, 2019などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍が抗議デモの波及を阻止するためシリア政府支配地域の近くに部隊を派遣(2019年9月26日)

ダイル・ザウル県では、ジュルフ・ニュース(9月26日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシリア政府支配下のフサイニーヤ町、ハトラ村、サーリヒーヤ村、タービヤト・ジャズィーラ村に面する地域に部隊を派遣した。

部隊派遣は、北・東シリア自治局の住民が27日金曜日に抗議デモを行い、シリア政府支配地域に入るのを阻止するため。

なお、20日には、北・東シリア自治局の住民が抗議デモを行い、シリア政府支配下のサーリヒーヤ村に進入するという事件が起きていた。

なお、シリア軍もこれに先だって約1,500人をフサイニーヤ町、ハトラ村、サーリヒーヤ村、タービヤト・ジャズィーラ村に展開している。

AFP, September 26, 2019、ANHA, September 26, 2019、AP, September 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2019、Jurf News, September 26, 2019、Reuters, September 26, 2019、SANA, September 26, 2019、SOHR, September 26, 2019、UPI, September 26, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュがダイル・ザウル県でシリア軍拠点を襲撃(2019年9月26日)

ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル24(9月26日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がマヤーディーン市近郊、クーリーヤ市近郊、スバイハーン市近郊、アシャーラ市近郊、フライビシャ町近郊の砂漠地帯でシリア軍の拠点複数カ所を襲撃し、シリア軍兵士多数を殺傷した。

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ヒムス県では、バーディヤ24(9月26日付)によると、カルヤタイン市近郊の砂漠地帯で、パレスチナ人民兵組織のクドス旅団の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、民兵複数が死傷した。

AFP, September 26, 2019、ANHA, September 26, 2019、AP, September 26, 2019、al-Badiya 24, September 26, 2019、Dayr al-Zawr 24, 、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2019、Reuters, September 26, 2019、SANA, September 26, 2019、SOHR, September 26, 2019、UPI, September 26, 2019などをもとに作成。

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反体制派支配下のイドリブ県から住民多数が避難(2019年9月26日)

SANA(9月26日付)は、シリアのアル=カーイダと目されているシャーム解放機構などの反体制派の支配下にあるイドリブ県から住民が逃走し、ムーリク市に設置されている「人道回廊」を経由して、シリア政府支配地域に避難したと伝えた。

SANAの特派員が避難した住民らに対して行った取材によると、彼らは深夜に逃走を試みたが、「テロリスト」が実弾を発砲し、多くがシリア政府支配地域に避難するのを断念したという。

https://youtu.be/YJUWJXMd2HA


AFP, September 26, 2019、ANHA, September 26, 2019、AP, September 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2019、Reuters, September 26, 2019、SANA, September 26, 2019、SOHR, September 26, 2019、UPI, September 26, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県など北・東シリア自治区各所でYPG主体のシリア民主軍と米主導の有志連合が市民多数を拘束・連行(2019年9月26日)

ダイル・ザウル県では、ジュルフ・ニュース(9月26日付)によると、有志連合ヘリコプターが25日深夜から26日未明にかけて、スワル町近郊のジャースィミー村で空挺作戦を行い、3人を拘束、連行した。

これに関して、SANA(9月26日付)も、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が米主導の有志連合の航空支援を受けて、同村で強制捜査を行い、住民多数を拘束、連行したと伝えた。

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ハサカ県では、SANA(9月26日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米主導の有志連合の航空支援を受けて、ラアス・アイン市で強制捜査を行い、住民多数を拘束、連行した。

また、SANAによると、有志連合を主導する米軍の貨物車輌数十台が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア軍に供与する武器・弾薬などを積んで、イラクからスィーマルカー国境通行所を経由して、シリア領内に入った。

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ラッカ県では、SANA(9月26日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米主導の有志連合の航空支援を受けて、アイン・イーサー市で強制捜査を行い、住民多数を拘束、連行した。

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アレッポ県では、SANA(9月26日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米主導の有志連合の航空支援を受けて、マンビジュ市で強制捜査を行い、住民多数を拘束、連行した。

AFP, September 26, 2019、ANHA, September 26, 2019、AP, September 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2019、Jurf News, September 26, 2019、Reuters, September 26, 2019、SANA, September 26, 2019、SOHR, September 26, 2019、UPI, September 26, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県北西部での爆発でヌールッディーン・ザンキー運動の司令官1人が負傷(2019年9月26日)

アレッポ県では、ANHA(9月26日付)によると、トルコ占領下のジンディールス町の商店近くでオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発した。

スマート・ニュース(9月26日付)によると、この爆発で、国民解放戦線に所属するヌールッディーン・ザンキー運動の司令官1人が負傷した。

AFP, September 26, 2019、ANHA, September 26, 2019、AP, September 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2019、Reuters, September 26, 2019、SANA, September 26, 2019、SMART News, September 26, 2019、SOHR, September 26, 2019、UPI, September 26, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県南部で新興のアル=カーイダ系組織フッラースディーン機構と交戦(2019年9月26日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから26日目(爆撃を激化させてから147日目)を迎えた9月26日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より5人(民間人0人、シリア軍兵士0人、反体制武装集団戦闘員2人?)多い4,160人となった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,414人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がザンマール町一帯で新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラースディーン機構と交戦、同地を砲撃した。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月26日付)によると、トルコ軍の兵員輸送車11台を含む14台の車輌からなる車列が、カフルルースィーン村に設置された国境通行所を経由し、シリア領内に進入、トルコ軍部隊が留め置かれているマアッルハッタート村に向かった。

AFP, September 26, 2019、ANHA, September 26, 2019、AP, September 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2019、Reuters, September 26, 2019、SANA, September 26, 2019、SOHR, September 26, 2019、UPI, September 26, 2019などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県東グータ地方出身の女性活動家バヤーン・リーハーン氏らが制憲委員会(憲法委員会)を拒否する活動をSNS上で開始:「問題は憲法の紙面ではなくて、シリアの街で起きている」(2019年9月25日)

スマート・ニュース(9月25日付)は、複数の活動家が制憲委員会に異議を唱える活動をSNS上で開始したと伝えた。

ダマスカス郊外県東グータ地方出身の女性活動家バヤーン・リーハーン氏は「移行期統治機関(移行政府)を発足させる前に制憲委員会を設置することは、アサド体制に正統性を与え、世界に向けて彼が平和の担い手であると示すことになる。私たちはこうしたことを断固拒否する…。問題は憲法の紙面ではなくて、シリアの街で起きているのです」と力説した。

AFP, September 25, 2019、ANHA, September 25, 2019、AP, September 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2019、Reuters, September 25, 2019、SANA, September 25, 2019、SMART News, September 25, 2019、SOHR, September 25, 2019、UPI, September 25, 2019などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける国民解放戦線所属組織幹部たちは制憲委員会(憲法委員会)を拒否、「革命は自由と尊厳と新世代創出のため」と主張(2019年9月25日)

トルコの支援を受ける国民解放戦線を主導する武装集団の一つでアル=カーイダの系譜を組むシャーム自由人イスラーム運動のジャービル・アリー・バーシャー総司令官(兼国民解放戦線司令評議会メンバー)は音声声明を出し、23日に発足が宣言された憲法委員会を拒否する姿勢を明示した。

バーシャー総司令官は「革命は憲法の改正や政府の改編などのために1日たりとも行われていない…。自由、尊厳、シリアの民にふさわしい未来を建設する新世代の創出のために革命は始まった」と主張した。

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同じく、国民解放戦線に所属するシャームの鷹旅団のアフマド・シャイフ(アブー・イーサー)司令官も声明を出し「犯罪集団のもとで憲法などない…。体制打倒以外の選択肢はない」とのべ、制憲委員会への拒否の姿勢を示した。

シャイフ司令官は「圧制者は憲法を尊重などしない…。彼らが自らが高らかに謳う成文化された憲法のもとで行動していたのなら、彼らに対して正義を訴える者の権利を虐げなかったろう…。だが、適用されず、実施されない憲法なのだ。憲法のもとで不正と抑圧を行う犯罪者どもにとって、現実離れしたロマンチックな書物以外の何ものでもないのだ」と非難した。

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さらに、国民解放戦線報道官で戦線に所属するヌールッディーン・ザンキー運動報道官でもあるアブドゥッサラーム・アブドゥッラッザーク氏はツイッターのアカウント(https://twitter.com/abdulslamabdul7/)、憲法委員会が「国民の権利を踏みにじり、犯罪殺人者バッシャールの罪を清算し、シリアの未来におけるパートナーとして奴を受け入れるためのものだ」と非難した。

アブドゥッラッザーク司令官は「制憲委員会は良くて、憲法を改正し、政権に正統性を与えて、占領下での次期選挙に参加させられるだけだ」と批判した。

https://twitter.com/abdulslamabdul7/status/1176472186133106689

AFP, September 25, 2019、ANHA, September 25, 2019、AP, September 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2019、Reuters, September 25, 2019、SANA, September 25, 2019、SOHR, September 25, 2019、UPI, September 25, 2019などをもとに作成。

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シリア・ムスリム同胞団は制憲委員会(憲法委員会)を「政治的衣装をまとった軍事的解決」と非難して拒否(2019年9月25日)

トルコで活動を続けるシリア・ムスリム同胞団はツイッターのアカウント(https://twitter.com/ikhwansyriaar)を通じて報道向け声明を発表し、23日に国連のアントニオ・グテーレス事務総長によって設置が宣言された制憲委員会(憲法委員会)を改めて拒否すると表明した。

声明で同胞団は「国連事務総長が制憲委員会設置を公式に宣言するなか、我々シリア・ムスリム同胞団は、委員会を拒否するとのこれまでの公式姿勢を改めて明確にする」としたうえで「シリアで今日起きていることは、政治的衣装をまとった軍事的解決の押しつけだ。我々が委員会を拒否しているのは、それが平和的な政治基盤のうえに成り立っていないと我々が完全に確信しているからだ。それは国際社会での諸決議を政治的にゆがめることで生まれたものだ」と非難した。

また「同胞団は発表された制憲委員会に何らのなを連ねていない…。問題の本質は憲法とか選挙とか、政府や議会でポストを得ることではなく、憲法を信じない抑圧的独裁体制にある」と強調した。

AFP, September 25, 2019、ANHA, September 25, 2019、AP, September 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2019、Reuters, September 25, 2019、SANA, September 25, 2019、SOHR, September 25, 2019、UPI, September 25, 2019などをもとに作成。

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8月にシリア軍が解放したイドリブ県ハーン・シャイフーン市など同県南部に住民数百人が帰村(2019年9月25日)

8月にシリア軍によって解放されたイドリブ県ハーン・シャイフーン市など同県南部の住民数百人が、ハマー県ムーリク市に設置された通行所を経由して車で帰村した。

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イドリブ県ハーン・シャイフーン市など同県南部、8月にシリア軍によって解放されたハマー県カフルズィーター市、ラターミナ町、ムーリク市など同県北部の取材ツアーが企画され、ロシア、中国など、欧州、アジア、南米諸国のジャーナリスト約60人が参加した。

参加者は、シリア当局関係者の随行を受けて、シリアのアル=カーイダと目されているシャーム解放機構が同地に建設した地下道、武器弾薬庫、そしてホワイト・ヘルメットの拠点などを見学した。

https://youtu.be/5j-gkWZ2z1s

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シリアを訪問中のパオロ・ロマーニ元老院(上院)議員を団長とするイタリア議員使節団が、ヒムス県タドムル市にあるパルミラ遺跡群、ヒムス市を見学した。

使節団は22日にアサド大統領と会談している。

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SANA(9月25日付)が伝えた。

AFP, September 25, 2019、ANHA, September 25, 2019、AP, September 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2019、Reuters, September 25, 2019、SANA, September 25, 2019、SOHR, September 25, 2019、UPI, September 25, 2019などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍がハサカ県で市民4人を拉致・連行する一方、フール・キャンプからダーイシュの女性メンバー4人が脱走(2019年9月25日)

ハサカ県では、SANA(9月25日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるタッル・ハミース市近郊の小ハサウィーヤ村に人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が突入し、市民4人を拉致し、連行した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(9月25日付)によると、フール・キャンプからダーイシュ(イスラーム国)メンバーだった女性4人が脱走した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるウマル油田近くで、タンクローリーに仕掛けられていた爆弾が爆発した。

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アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、トルコ占領下のマーリア市近郊で23日に反体制武装集団の拠点を攻撃し、戦闘員1人を殺害したと発表した。
ANHA(9月25日付)が伝えた。

AFP, September 25, 2019、ANHA, September 25, 2019、AP, September 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2019、Reuters, September 25, 2019、SANA, September 25, 2019、SOHR, September 25, 2019、UPI, September 25, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はラタキア県北東部を「樽爆弾」で爆撃、シャーム解放機構が主導する反体制派はアレッポ市を砲撃(2019年9月25日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから25日目(爆撃を激化させてから146日目)を迎えた9月25日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日と同じ4,155人だった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,414人、反体制武装集団戦闘員1,675人。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターが、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団の支配下にあるカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃した。

また地上部隊も同地を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がハーン・トゥーマーン村一帯、ジャズラーヤー村を砲撃した。

これに対して、反体制武装集団はシリア政府支配下のアレッポ市ハラブ・ジャディーダ地区を砲撃し、複数人が負傷した。

SANA(9月25日付)によると、反体制武装集団はまた、ハラブ・ジャディーダ地区だけでなく、ナイル通りを砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がマアッラト・ハルマ村、シャイフ・ムスタファー村、タッフ村を砲撃した。

また前日にシリア軍が進軍したタッル・ジャアファル村一帯では、シリア軍と反体制武装集団が砲撃戦を行った。

一方、シリアのアル=カーイダと目されているシャーム解放機構の治安部隊は、トルコのハタイ県に近いダーナー市でダーイシュ(イスラーム国)のメンバーと激しく交戦した。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月25日付)によると、シリア軍部隊がサナマイン市で正体不明の武装集団と交戦し、1人が死亡、複数が負傷した。

また、HFL(9月26日付)によると、東ムライハ村の村長で和解委員会メンバーでもあるガーリブ・ズウビー氏が何者かに撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を42件(イドリブ県16件、ラタキア県10件、アレッポ県11件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を32件(イドリブ県12件、ラタキア県10件、アレッポ県4件、ハマー県6件)確認した。

AFP, September 25, 2019、ANHA, September 25, 2019、AP, September 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2019、HFL, September 25, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 25, 2019、Reuters, September 25, 2019、SANA, September 25, 2019、SOHR, September 25, 2019、UPI, September 25, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから386人、ヨルダンから718人の難民が帰国、避難民1人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年9月25日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月25日付)を公開し、9月24日に難民1,104人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは386人(うち女性116人、子供197人)、ヨルダンから帰国したのは718人(うち女性215人、子供366人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は413,329人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者130,392人(うち女性39,494人、子ども66,800人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者282,937人(うち女性84,918人、子ども144,286人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,646,677人(うち女性1,994,003人、子供3,389,805人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 642,609人(うち女性193,070人、子供328,008人)となった。

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一方、国内避難民1人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは1人(うち女性0人、子供0人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した1人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は35,707人(うち女性11,062人、子供16,265人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,304,303人(うち女性393,621人、子供660,031人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 25, 2019をもとに作成。

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制憲委員会(憲法委員会)のメンバー150人の氏名、そして課題が明らかに(2019年9月24日)

国連のアントニオ・グテーレス事務総長が9月23日にニューヨークの国連本部で制憲委員会の設置が完了したと発表したのを受けて、親政府系、反政府系など各メディアは選出されたメンバーの氏名を公開、委員会の問題点について指摘した。

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制憲委員会(あるいは憲法委員会)は、2018年1月のロシアの避暑地ソチで開催されたシリア国民対話大会で設置合意され、ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表が委員150人の人選を調整していた。

150人のうち50人はシリア政府側代表、50人は反体制派側代表、50人は市民社会代表から構成されることが決まっていた。

制憲委員会メンバー氏名

ムドン(9月24日付)、『ワタン』(9月24日付)、ブローカー・プレス(9月24日付)、スマート・ニュース(9月23日付)などによると、委員に選出された150人の氏名は以下の通り:

シリア政府代表(50人)

1. アマル・フアード・ヤーズジー
2. イーマーン・ヤフヤー・ハムダーン
3. イーハーブ・シブリー・ハーミド
4. アフマド・ファールーク・ムハンマド・アルヌース
5. アフマド・ナビール・ムハンマド・ラフィーク・クズバリー
6. アシュワーク・アイユーブ・アッバース
7. アムジャド・ヤースィーン・イーサー
8. アニーサ・イブラーヒーム・アッブード
9. アイハム・アブドゥッラフマーン・ハウラーニー
10. バシール・スライマーン・ハルブーニー
11. トゥルキー・アズィーズ・ハサン
12. ジャーリヤ・シャイフ・アリー
13. ジャーンスィート・アドナーン・カーザーン
14. ジャマール・アブドゥッラッザーク・カーディリー
15. ジャミーラ・ムスリム・シュルバジー
16. ハサン・アブドゥッラー・アトラシュ
17. フサイン・ファウズィー・ファラフー
18. ハーリド・ハズアル・ハズアル
19. ハーリド・ムーサー・アッブード
20. ダーリーン・アブドゥッサラーム・スライマーン
21. ラーイダ・ヤースィーン・ワッカーフ
22. ラドワーン・イブラーヒーム・ムスタファー
23. リヤード・アリー・ターウーズ
24. ライムーン・サブラ・ヒラール
25. サイード・アブドゥルワヒード・ヌハイリー
26. シーリーン・アブドゥルアズィーズ・ユースフ
27. サフワーン・ムハンマド・カラビー
28. ターリブ・ムハンマド・カーディー・アミーン
29. タリーフ・アブドゥルマジード・クートゥルシュ
30. アブドゥルカーディル・ウマル・カバラーン
31. アブドゥルカーディル・ムハンマド・シャアバーン・アズーズ
32. アブドゥッラー・ムハンマド・サイイド
33. イーサー・マッドゥッラー・マフール
34. ガッサーン・スライマーン・アッバース
35. ファフド・アフマド・アダウィー
36. ムハンマド・アクラム・タイスィール・アジュラーニー
37. ムハンマド・バラー・アフマド・ラシュディー・カーティルジー
38. ムハンマド・ハイル・アフマド・アッカーム
39. ムハンマド・ハイル・ファーリス・クナイヒル
40. ムハンマド・イサーム・アフマド・ハズィーミー
41. ムハンマド・アラー・ムハンマド・マフジューブ・ティーナーウィー
42. ムハンマド・マーヒル・アブドゥッラー・アラビー
43. ムハンマド・マーヒル・マフムード・カバーキビー
44. マハー・ムハンマド・アリー・ウジャイリー
45. ムーサー・イルヤーン・アブドゥンヌール
46. マウイド・ムハンマド・ナースィル
47. ニザール・サーディク・サドカニー
48. ニザール・アリー・スカイフ
49. ヌーラー・マールディールース・アリースィヤーン
50. ハイサム・ハサン・タース

反体制派代表(50人)

1. イブラーヒーム・ジャバーウィー(最高交渉委員会、南部中央作戦司令室報道官、准将)
2. バッシャール・ズウビー(最高交渉委員会、南部戦線司令官)
3. バッシャール・ハーッジ・アリー(メディア活動家)
4. ハサン・ハリーリー(医師)
5. ハサン・ウバイド
6. ムハンマド・ヤースィル・ダルワーン(イスラーム軍元政治局長)
7. ムハンマド・ヌーリー・アフマド
8. アブドゥルバースィト・アブドゥッラティーフ(シリア革命反体制勢力国民連立、暫定内閣)
9. ユースフ・カッドゥーラ
10. ヤフヤー・アズィーズ
11. ヤフヤー・アリーディー(最高交渉委員会報道官)
12. ウンス・アブダ(シリア革命反体制勢力国民連立元代表)
13. イリヤス・ムフリジュ(最高交渉委員会)
14. バドル・ジャームース(シリア革命反体制勢力国民連立副代表)
15. バスマ・カドマーニー(無所属)
16. ディーマー・ムーサー(シリア革命反体制勢力国民連立副代表)
17. リヤード・ハサン(シリア革命反体制勢力国民連立)
18. ハウワース・サアドゥーン(シリア・クルド国民評議会)
19. アブドゥルアハド・アスティーフー(シリア革命反体制勢力国民連立元代表)
20. ハーディー・バフラ(シリア革命反体制勢力国民連立元代表)
21. ヒシャーム・ムルーワ(シリア革命反体制勢力国民連立元副代表)
22. ハイサム・ラフマ(シリア革命反体制勢力国民連立)
23. ヤースィル・ファルハーン(シリア革命反体制勢力国民連立)
24. ヤースィル・ハミース
25. アブドゥルマジード・アブドゥルマジード
26. ウルーブ・ミスリー(モスクワ・プラットフォーム)
27. アフマド・フドル
28. アフマド・アスラーウィー
29. ジャマール・スライマーン(最高交渉委員会、カイロ・プラットフォーム)
30. フィラース・ハーリディー(最高交渉委員会)
31. カースィム・ダルウィーシュ
32. アフマド・アフマル
33. アンマール・ナッハース(最高交渉委員会)
34. アシュタール・マフムード(モスクワ・プラットフォーム)
35. ユースフ・サルマーン(最高交渉委員会)
36. ムハンナド・ドゥライカーン(最高交渉委員会)
37. サーミー・バイティンジャーナ(モスクワ・プラットフォーム)
38. カーミーラーン・ハーッジュー(シリア・クルド国民評議会)
39. ヒンダーウィー・アブー・アラブ(最高交渉委員会)
40. マラフ・バカーイー(最高交渉委員会)
41. ターリク・クルディー(最高交渉委員会)
42. アワド・アリー(離反警官)
43. ニブラース・ファーディル(元大統領付経済顧問)
44. マフムード・アトゥール
45. カブリーイル・クーリーヤ(アッシリア民主機構)
46. ムハンマド・ラシード
47. サフワーン・アッカーシュ(最高交渉委員会)
48. イドワール・ハシューワ
49. ムハンマド・アリー・サーイグ
50. ムハンマド・サアディー

市民社会代表(50人)

1. ハーディヤ・カーウカジー
2. ハラー・ナウーム・ナフマ
3 イサーム・タクルーリー
4. ダッハーム・アフマド・ハーディー
5. イーマーン・シャフード
6 イサーム・ザイバク
7. ハーズィム・ファスィーフ・アッシー
8. ドゥルスィーン・フサイン・ウースカーン
9. アンサーフ・ハマド
10. アナーム・イブラーヒーム・ナイユーフ
11. ジャーフィヤ・アリー
12. イブラーヒーム・ダッラージー
13. バフジャト・ハッジャール
14. ジョルジュ・イリヤース・シャムウーン
15 ハイサム・ムハンマド・マフルース・ハサン
16 アッブード・サッラージュ
17. アフマド・ターリブ・クルディー
18. アブドゥルアハド・サムアーン・ハージュー
19. ラバー・アブドゥルマスィーフ・ミールザー
20 アリー・ムハンマド・アスアド
21. アリー・アフマド・アッバース
22. ウンス・ガサーン・ズライア
23. サービル・アリー・バッルール
24. ジャマーナ・カッドゥール
25. ハーリド・アドワーン・フルウ
26. ムハンマド・ガッサーン・カラーア
27. ムハンマド・マーヒル・カバーキービー
28. スライマーン・アブドゥッラー・カルファーン
29. マイス・ナーイフ・クライディー
30. サミーラ・ムバイヤド
31. スーニヤー・ムハンマド・サイード・ハラビー
32. スーマル・ムニール・サーリフ
33. サマル・ジョルジュ・ドゥユーブ
34. ライーファ・サミーア
35 ウマル・アブドゥルアズィーズ・ハッラージュ
36. ラグダー・ザイダーン
37. スバーフ・ハッラーク
38. ラシャー・ユーヌス・ラフラフ
39. ムーサー・ハリール・ミトリー
40. ナーイル・ジルジス
41. ムナー・ジュンディー
42. ムナー・ファドルッラー・ウバイド
43. ムナー・アスビールー・サッルーム
44. マムドゥーフ・タッハーン
45. ムナー・ハイティー
46. マーズィン・ガリーバ
47. マーズィン・ダルウィーシュ
48. イーラーフ・ヤースィーン
49. ムハンマド・ハイル・アイユーブ
50. カーイク・クワイジャ

制憲委員会の課題

委員会は数週間以内にスイスのジュネーブで開催されるという会合で、共同議長(シリア政府側1人、反体制派側1人)、憲法草案を準備する小委員会45人を選出し、議事を進行する予定で、採決は合議制(4分の3以上の賛成によって可決)となる見込み。

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なお、『シャルク・アウサト』(9月24日付)によると、制憲委員会のメンバー150人は、9月16日のトルコの首都アンカラでのロシア・イラン・トルコ首脳会談の前には確定していたが、国連安保理決議第2254号に沿った動きであることを強調するために、グテーレス事務総長が国連総会に合わせて設置を宣言するかたちをとったという。

なお、委員会の運営方法については、シリア政府、反体制派の間で合意は成立していない。

国連安保理決議第2254号の規定に従った日程で、新憲法起草、国連監視下での自由で公正な選挙の実施を実現しようとする動きはあるが、憲法をめぐる協議に関して、シリア政府は現行憲法(2012年)を評価することから始めることを主張しているのに対して、反体制派は1954年憲法をもとに新たな憲法を起草することを求めている。

その一方、シリア北東部を実効支配する北・東シリア自治局はこの政治プロセスから完全に排除されている。

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制憲委員会の委員に選ばれた最高交渉委員会メンバーの1人イブラーヒーム・ジャバーウィー准将がスマート・ニュース(9月23日付)に明らかにしたところによると、委員会の人選は、シリア政府がサーム・ダッラ氏、サーミー・ハイミー氏、スライマーン・カルファーン氏が反体制寄だとして、委員となることに難色を示していたことで難航していたという。

AFP, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、BrokarPress, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、al-Mudun, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、al-Sharq al-Awsat, September 24, 2019、SMART News, September 23, 2019、SOHR, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019、al-Watan, September 24, 2019などをもとに作成。

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米国務省のオータガス報道官はアサド政権と反体制派が制憲委員会設置に関して合意に達したことを歓迎(2019年9月24日)

米国務省のモーガン・オータガス報道官は、23日のアントニオ・グテーレス国連事務総長による制憲委員会設置完了宣言に関して「米政府は、アサド政権とシリア最高交渉委員会が制憲委員会設置に関して合意に達したとの国連事務総長の発表を歓迎する」と述べた。

AFP, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、SOHR, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019などをもとに作成。

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反体制派(最高交渉委員会)代表のハリーリー氏「制憲委員会設置は誰も拒否できないシリア国民の勝利」(2019年9月24日)

最高交渉委員会のナスル・ハリーリー代表は、ムドゥン(9月24日付)の取材に応じ、そのなかで23日のアントニオ・グテーレス国連事務総長による制憲委員会設置完了宣言に関して「シリア国民の勝利、真の成果、国連安保理決議第2254号の一環だ。誰もこれを拒否などできない」と絶賛した。

ハリーリー代表はまた「戦いは依然として長く続く。政権によって反故とされる可能性もある。我々が現時点で実現したのは、国連安保理決議第2254号が憲法の扉であって、軍事、あるいは外国の干渉の扉ではないことに合意したことだ…。この路線から逸脱しようとするあらゆる試みを反体制派は拒否する」と強調した。

AFP, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、al-Mudun, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、SOHR, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019などをもとに作成。

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アサド大統領「制憲委員会はロシアとイランの連携によって実現した」(2019年9月24日)

アサド大統領はシリアを訪問中のイランのアリー・アスガル・ハージー外務大臣補と会談した。

会談では、制憲委員会の設置、9月16日のトルコの首都アンカラでのロシア・イラン・トルコ首脳会談の成果、イドリブ県情勢、シリア北東部情勢、シリア難民への対応になどについて協議した。

シリア大統領は、会談のなかで、23日のアントニオ・グテーレス国連事務総長による制憲委員会設置完了宣言に関して、「テロを支援する当事者たちがさまざまな妨害を試みたが、ロシアとイランの連携により、憲法を議論する委員会という成果がもたらされた…。委員会の活動のしくみにかかる最終案への妨害がなされてはいるが、委員会が成功し、有益な結果にいたるかは、外国が干渉しないことにかかっている」と述べた。

SANA(9月24日付)が伝えた。

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ハージー外務大臣補はまた、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)とも個別に会談した。

AFP, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、SOHR, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019などをもとに作成。

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米・トルコ地上部隊がラッカ県で合同パトロールを実施(2019年9月24日)

ラッカ県では、アナトリア通信(9月24日付)によると、トルコ軍装甲車4輌がシャンルウルファ県のアクチャカレ市方面からシリア領内に入り、国境地帯でパトロール活動を行った。

パトロール活動は米軍との連携のもとに行われた。

地上部隊による米・トルコの合同パトロールはこれが2度目だという。

AFP, September 24, 2019、Anadolu Ajansı, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、SOHR, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019などをもとに作成。

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米主導の有志連合ヘリコプター複数機がYPG主体のシリア民主軍とともにダイル・ザウル県で空挺作戦を実施し、ダーイシュ・メンバーと思われる国内避難民(IDPs)1人を殺害(2019年9月24日)

ダイル・ザウル県では、DPN(9月24日付)は、米主導の有志連合ヘリコプター複数機が23日深夜から24日未明にかけて、ザッル村で空挺作戦を敢行、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる国内避難民(IDPs)1人を殺害した。

作戦では人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍部隊がザッル村内の民家1件を急襲した。

AFP, September 24, 2019、ANHA, September 24, 2019、AP, September 24, 2019、DPN, September 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2019、Reuters, September 24, 2019、SANA, September 24, 2019、SOHR, September 24, 2019、UPI, September 24, 2019などをもとに作成。

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