『インディペンデント・アラビーヤ』:サウジアラビア軍はフーシー派によるアラムコ攻撃直後、イスラエルとともにシリア領内のイラン・イスラーム革命防衛隊施設に対する爆撃に参加?!(2019年9月18日)

英日刊紙『インディペンデント』のアラビア語版にあたる『インディペンデント・アラビーヤ』(9月18日付)は、西側消息筋の話として、サウジアラビア軍の戦闘機複数機が、シリア領内での「イランの民兵」に対する航空作戦に参加していたと伝えた。

サウジアラビア軍が参加したと思われるのは、『ハアレツ紙』などが報じた17日の所属不明の戦闘機によるダイル・ザウル県南東部への爆撃で、イスラエルによるものと見られている。

同消息筋によると、サウジアラビア軍の航空機複数機は、複数の戦闘機(所属は明らかにせず)とともに、ダイル・ザウル県ブーカマール市やイラク国境地帯にあるイラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団など「イランの民兵」の施設や拠点に対して爆撃を行ったことが確認されたという。

サウジアラビア軍戦闘機は、武器弾薬庫複数棟、ミサイル発射台複数機、無人航空機(ドローン)発射基地1カ所を攻撃したという。

攻撃は、イエメンのアンサール・アッラー(いわゆるフーシー派)がサウジアラビアのアブカイクおよびクライスにある国営石油会社アラムコの施設にドローンなどで攻撃を加える(9月14日)直後に敢行され、イランはこの時、サウジアラビアに対する2度目の攻撃を計画していたのだという。

なお、18日は、所属不明のヘリコプター複数機がブーカマール市上空に飛来した。

サウジアラビア軍も参加した爆撃の被害状況を調査、撮影するのが目的だと思われるという。

AFP, September 18, 2019、ANHA, September 18, 2019、AP, September 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 18, 2019、Independent Arabia, September 18, 2019、Reuters, September 18, 2019、SANA, September 18, 2019、SOHR, September 18, 2019、UPI, September 18, 2019などをもとに作成。

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イラクからのシーア派巡礼者数百人を乗せた車列がカーイム国境通行所を経由してダイル・ザウル県ブーカマール市に到着(2019年9月18日)

ダイル・ザウル県では、ジュルフ・ニュース(9月18日付)によると、大型旅客バス車輌5台からなる車列がシーア派巡礼客数百人を乗せて、イラクのカーイム国境通行所を経由してブーカマール市に到着した。

車列はダマスカス県のウマイヤ大モスク、サイイダ・ザイナブ・モスク(廟)、ダマスカス郊外県のサイイダ・ザイナブ・モスク(廟)などを巡礼する予定だという。

AFP, September 18, 2019、ANHA, September 18, 2019、AP, September 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 18, 2019、Jurf News, September 18, 2019、Reuters, September 18, 2019、SANA, September 18, 2019、SOHR, September 18, 2019、UPI, September 18, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団は北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃、トルコ占領下のアアザーズ市近郊で爆発が起き子供1人死亡(2019年9月18日)

アレッポ県では、ANHA(9月18日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊の村々(アフリーン郡シャッラー村一帯)を砲撃した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(9月18日付)によると、トルコ占領下のアアザーズ市近郊のナッダ村で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、子供1人が死亡、住民1人が負傷した。

AFP, September 18, 2019、ANHA, September 18, 2019、AP, September 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 18, 2019、Reuters, September 18, 2019、SANA, September 18, 2019、SOHR, September 18, 2019、UPI, September 18, 2019などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はカーミシュリー市、ラアス・アイン市で若者多数を徴兵と称して拘束・連行(2019年9月18日)

ハサカ県では、SANA(9月18日付)によると、米国の支援を受ける人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるカーミシュリー市内および同市近郊の農村地帯各所、そしてラアス・アイン市内に設置している検問所で若者多数を徴兵と称して拘束・連行した。

AFP, September 18, 2019、ANHA, September 18, 2019、AP, September 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 18, 2019、Reuters, September 18, 2019、SANA, September 18, 2019、SOHR, September 18, 2019、UPI, September 18, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構などの反体制武装集団はイドリブ県でシリア政府支配地域への住民の脱出阻止を続ける(2019年9月18日)

イドリブ県では、SANA(9月18日付)によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構などの反体制武装集団が、県南東部のアブー・ズフール町に設置されている「人道回廊」を通じてシリア政府支配地域に避難しようとする住民の移動を阻止した。

AFP, September 18, 2019、ANHA, September 18, 2019、AP, September 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 18, 2019、Reuters, September 18, 2019、SANA, September 18, 2019、SOHR, September 18, 2019、UPI, September 18, 2019などをもとに作成。

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シリア軍ヘリコプターがアル=カーイダ系組織の支配下にあるラタキア県北東部に対する「樽爆弾」での爆撃を再開するも、死傷者はなし(2019年9月18日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから18日目(爆撃を激化させてから139日目)を迎えた9月18日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を再開した。

また、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の散発的な戦闘も続き、シリア軍が反体制派拠点に対して325回以上の砲撃を行った。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日と同じ4,144人だった。

内訳は、民間人1,055人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,407人、反体制武装集団戦闘員1,673人。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプター2機が、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構や同組織が主導する「必勝」作戦司令室の支配下にあるカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃した。

クッルナー・シュラカー(9月18日付)によると、爆撃はクバイナ丘一帯に対して行われたが、死傷者はなかった。


シリア人権監視団によると、シリア軍はまた、地上部隊がカッバーナ村一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がヒーシュ村、カフルサジュナ村、シャイフ・ムスタファー村、ビダーマー町、ナージヤ村、マアッラト・ハルマ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を37件(イドリブ県15件、アレッポ県13件、ラタキア県13件、ハマー県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を44件(イドリブ県20件、ラタキア県11件、ハマー県11件、アレッポ県2件)確認した。

AFP, September 18, 2019、ANHA, September 18, 2019、AP, September 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 18, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 18, 2019、Reuters, September 18, 2019、SANA, September 18, 2019、SOHR, September 18, 2019、UPI, September 18, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから477人、ヨルダンから732人の難民が帰国、避難民0人が帰宅(2019年9月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月18日付)を公開し、9月17日に難民1,209人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは477人(うち女性143人、子供243人)、ヨルダンから帰国したのは732人(うち女性220人、子供373人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は404,634人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者127,572人(うち女性38,649人、子ども65,363人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者277,062人(うち女性83,155人、子ども141,290人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,646,677人(うち女性1,994,003人、子供3,389,805人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 633,914人(うち女性190,462人、子供323,575人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 18, 2019をもとに作成。

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