米フォックス・ニュースはイランがダイル・ザウル県で新たな基地の建設を進めているとし、衛星画像を公開(2019年9月4日)

米フォックス・ニュース(9月4日付)は、イランがシリア東部のダイル・ザウル県内で、「イマーム・アリー・コンパウンド」と名づけた秘密のプロジェクトを推し進め、その一環として、「イランの民兵」の拠点となる新たな基地の建設を進めていると伝えた。


同チャンネルは、複数の西側諜報筋の話として、イラン軍は首都テヘランの最高司令部から、この計画をイラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団が実施することの合意を得たと伝えたうえで、イメージ・サット・インターナショナル社(ISI)の画像を解析し、イラクとの国境地帯で基地建設が進められているとする画像を公開した。




これに関して、ISIによると、基地が5つの施設からなり、最近になってその周辺に大規模な土塁が建設されたという。

またこれらの施設は、精密誘導ミサイルの保管庫としても使用できるという。

なお、公開された衛星画像には、このほか10棟の倉庫らしき建物などが写っている。

AFP, September 4, 2019、ANHA, September 4, 2019、AP, September 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2019、Fox News, September 4, 2019、Reuters, September 4, 2019、SANA, September 4, 2019、SOHR, September 4, 2019、UPI, September 4, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イランはダイル・ザウル県ブーカマール市内に新たな医療センターを開設する準備を進める(2019年9月4日)

ダイル・ザウル24(9月4日付)は、イランがダイル・ザウル県ブーカマール市内に新たな医療センターを開設する準備を進めていると伝えた。

同サイトが複数の地元筋の話として伝えたところによると、イランの支援を受けた医療関連団体は、「イラン政府から住民への贈り物」として医療センターが開設されることを告知するビラをブーカマール市内で配布しているという。

AFP, September 4, 2019、ANHA, September 4, 2019、AP, September 4, 2019、Dayr al-Zawr 24, September 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2019、Reuters, September 4, 2019、SANA, September 4, 2019、SOHR, September 4, 2019、UPI, September 4, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米軍によるイドリブ県爆撃を受けてロシア軍参謀総長と米軍統合参謀本部議長が電話会談(2019年9月4日)

ロシア国防省によると、ロシア軍のヴァレリー・ゲラシモフ参謀総長と米軍のジョセフ・ダンフォード統合参謀本部議長が電話会談を行い、シリア情勢への対応について意見を交わした。

電話会談は、8月31日にロシア・シリア軍がイドリブ県を中心とする緊張緩和地帯第1ゾーンでの一方的停戦を発効、同地での爆撃を停止したのに合わせるかたちで、米軍がイドリブ県カファルヤー町にある新興のアル=カーイダ系組織の一つアンサール・タウヒードの拠点を爆撃したことを受けたもので、「テロとの戦い」に際してロシア・米両軍の間に不足の事態が生じるのを回避する取り組みの一環として行われた。

AFP, September 4, 2019、ANHA, September 4, 2019、AP, September 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2019、Reuters, September 4, 2019、SANA, September 4, 2019、SOHR, September 4, 2019、UPI, September 4, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アフリーン解放軍団はトルコ占領下のアアザーズ市近郊で反体制武装集団戦闘員7人を殺害したと発表(2019年9月4日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、トルコ占領下のアアザーズ市近郊のカフルハーシル村で3日に反体制武装集団の拠点を攻撃し、戦闘員7人を殺害したと発表した。

AFP, September 4, 2019、ANHA, September 4, 2019、AP, September 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2019、Reuters, September 4, 2019、SANA, September 4, 2019、SOHR, September 4, 2019、UPI, September 4, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハサカ県国境地帯で米軍とシリア民主軍傘下のスィリー・カーニヤ軍事評議会が合同パトロール(2019年9月4日)

ハサカ県では、ANHA(9月4日付)によると、有志連合を主導する米軍と、人民防衛部隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するスィリー・カーニヤ軍事評議会が、ラアス・アイン(スィリー・カーニヤ)市の国境地帯で合同パトロールを実施した。

AFP, September 4, 2019、ANHA, September 4, 2019、AP, September 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2019、Reuters, September 4, 2019、SANA, September 4, 2019、SOHR, September 4, 2019、UPI, September 4, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府はアフリーン郡でのクルド語学校開設を禁止(2019年9月4日)

ANHA(9月4日付)は、シリア政府が、アレッポ県アフリーン郡シーラーワー町近郊のアキーバ村でのクルド語学校の開校を禁止する措置を下した、と伝えた。

アキーバ村は、北・東シリア自治局とシリア政府が共同支配するタッル・リフアト市一帯地域(北・東シリア自治局が言うところのシャフバー地区)に位置する。

AFP, September 4, 2019、ANHA, September 4, 2019、AP, September 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2019、Reuters, September 4, 2019、SANA, September 4, 2019、SOHR, September 4, 2019、UPI, September 4, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

パルミラ砂漠でダーイシュが国外に持ち出そうとしていた石造りの彫刻棺が完全なかたちで発見される(2019年9月4日)

ヒムス県では、SANA(9月4日付)によると、UNESCOの世界文化遺産に指定されているパルミラ遺跡群を擁するタドムル市近郊のパルミラ砂漠で捜索活動を続ける関係当局が、美しい彫刻が施された重さ1トンの石造りの棺を完全なかたちで発見した。

この彫刻棺は、2015年5月~2016年3月、2016年12月~2017年3月にかけて同地を支配していたダーイシュ(イスラーム国)が盗み出し、国外に持ち出そうとしていたもの。

AFP, September 4, 2019、ANHA, September 4, 2019、AP, September 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2019、Reuters, September 4, 2019、SANA, September 4, 2019、SOHR, September 4, 2019、UPI, September 4, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア・ロシア両軍が爆撃を控えるなか、トルコ軍車列がシリア軍によって包囲されているムーリク市(ハマー県)の第9監視所に入る(2019年9月4日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから5日目(爆撃を激化させてから126日目)を迎えた9月4日、シリア・ロシア軍の爆撃は記録されなかったが、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の散発的な戦闘は続いた。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より9人(民間人0人、シリア軍兵士7人、反体制武装集団戦闘員2人)増えて4,123人となった。

うち、1,048人が民間人(女性186人、子供261人を含む)、1,406人がシリア軍兵士、1,669人が反体制武装集団戦闘員。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がヒーシュ村、トゥラムラー村などを砲撃した。

また、トルコ軍の車列がシリア領内に入り、ハマー県北部のムーリク市に近い監視所(第9監視所)およびマアッル・ハッタート村に足止めされている部隊に食糧などの物資を搬送した。

ドゥラル・シャーミーヤ(9月4日付)によると、トルコ軍の車列はムーリク市を含むハマー県北部がシリア政府の支配下に復帰し、第9監視所がシリア軍の包囲を受けて以降、初めて同監視所に入った。

一方、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構、トルコの支援を受ける国民解放戦線、「穏健な反体制派」として知られたイッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室は、県東部で進軍を試みたロシア軍部隊を迎撃、これを撃破したと発表した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がザンマール町、ジャズラーヤー村、ウスマーニーヤ村を砲撃した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がフワイズ村一帯を砲撃した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が、シャルフ砦、ナフシャッバー村を砲撃した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県11件、ラタキア県9件、アレッポ県5件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を10件(イドリブ県6件、ハマー県2件、アレッポ県2件)確認した。

AFP, September 4, 2019、ANHA, September 4, 2019、AP, September 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 4, 2019、Reuters, September 4, 2019、SANA, September 4, 2019、SOHR, September 4, 2019、UPI, September 4, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから386人、ヨルダンから1,094人の難民が帰国、避難民6人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年9月4日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月2日付)を公開し、9月1日に難民1,480人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは386人(うち女性116人、子供197人)、ヨルダンから帰国したのは1,094人(うち女性328人、子供558人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は382,231人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者121,181人(うち女性36,511人、子ども61,729人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者261,050人(うち女性78,349人、子ども133,123人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,648,041人(うち女性1,994,412人、子供3,390,501人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 611,511人(うち女性183,518人、子供311,774人)となった。

**

一方、国内避難民6人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは6人(うち女性3人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した6人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は35,290人(うち女性10,927人、子供16,200人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,303,886人(うち女性393,486人、子供659,966人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 4, 2019をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.