イラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団のソレイマーニー司令官は、ダイル・ザウル県南東部で活動するレバノンのヒズブッラーの民兵にシリア軍の軍服を着用するよう命じる(2019年9月3日)

アイン・フラート(9月3日付)は、イラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団のガーセム・ソレイマーニー司令官が、ダイル・ザウル県南東部のブーカマール市で活動するレバノンのヒズブッラーの民兵約40人に対して、シリア軍の軍服を着用して任務に当たるよう命じたと伝えた。

命令は、イラクのカーイム国境通行所に面するブーカマール国境通行所が、「イランの民兵」ではなく、シリア軍によって掌握されているように見せることが目的だという。

なお、同サイトによると、ブーカマール国境通行所には現在、ファーティミーユーン旅団70人、ヒズブッラーの戦闘員40人、イラク人民動員隊40人が駐留しているという。

AFP, September 3, 2019、ANHA, September 3, 2019、AP, September 3, 2019、‘Ayn al-Furat, September 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2019、Reuters, September 3, 2019、SANA, September 3, 2019、SOHR, September 3, 2019、UPI, September 3, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県アアザーズ市、ラーイー村で相次いで爆発、ラージュー町では反体制武装集団に手榴弾が投げつけられる(2019年9月3日)

アレッポ県では、ANHA(9月3日付)によると、トルコの占領下にあるアアザーズ市で爆弾が爆発し、8人が負傷した。


また、同じくトルコの占領下にあるバーブ市近郊のラーイー村でも東部自由人連合の拠点近くでオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発した。

さらに、アフリーン市近郊のラージュー町では、何者かが反体制武装集団に対して手榴弾を投げつけ、武装集団メンバー1人が死亡、1人が重傷を負った。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(9月3日付)によると、人民防衛部隊(YPG)主導のシリア民主軍がマーリア市、アアザーズ市一帯、カルジャブリーン村を砲撃、トルコ軍がこれに応戦した。

AFP, September 3, 2019、ANHA, September 3, 2019、AP, September 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2019、Reuters, September 3, 2019、SANA, September 3, 2019、SOHR, September 3, 2019、UPI, September 3, 2019などをもとに作成。

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ラタキア県フマイミーム航空基地に接近を試みた無人航空機2機をシリア軍防空部隊がイドリブ県西部で撃墜(2019年9月3日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから4日目(爆撃を激化させてから125日目)を迎えた9月3日、シリア・ロシア軍の爆撃は記録されなかったが、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の散発的な戦闘は続いた。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より5人(民間人0人、シリア軍兵士5人、反体制武装集団戦闘員0人)増えて4,114人となった。

うち、1,048人が民間人(女性186人、子供261人を含む)、1,399人がシリア軍兵士、1,667人が反体制武装集団戦闘員。

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イドリブ県では、ロシア国防省、SANA(9月3日付)、スプートニク・ニュース(9月3日付)によると、ラタキア県フマイミーム航空基地に接近を試みた無人航空機2機をシリア軍防空部隊が県西部で撃墜した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団がタマーニア町一帯、トゥレックスで交戦、シリア軍地上部隊がカフルナブル、カフルサジュナを砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカッバーナ村一帯を砲撃した。

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アレッポ県ではシリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ市北西部の反体制派支配地域を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が県北西部の反体制派支配地域を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を31件(ラタキア県10件、イドリブ県9件、アレッポ県9件、ハマー県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(イドリブ県3件、ハマー県2件、アレッポ県1件)確認した。

AFP, September 3, 2019、ANHA, September 3, 2019、AP, September 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 3, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 3, 2019、Reuters, September 3, 2019、SANA, September 3, 2019、SOHR, September 3, 2019、Sputnik News, September 3, 2019、UPI, September 3, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから306人、ヨルダンから941人の難民が帰国、避難民5人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年9月3日)(2019年9月3日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月3日付)を公開し、9月2日に難民1,247人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは306人(うち女性92人、子供156人)、ヨルダンから帰国したのは941人(うち女性282人、子供480人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は383,478人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者121,478人(うち女性36,603人、子ども61,885人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者261,991人(うち女性78,631人、子ども133,603人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,648,041人(うち女性1,994,412人、子供3,390,501人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 612,758人(うち女性183,892人、子供312,410人)となった。

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一方、国内避難民5人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは5人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した5人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は35,295人(うち女性10,927人、子供16,200人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,303,891人(うち女性393,483人、子供659,966人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 3, 2019をもとに作成。

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