ロシアのラヴロフ外務大臣はトルコの安全地帯設置要求に理解を示す:「トルコは米国の制圧下にある地域からテロリストが潜入することでさまざまな問題に直面している」(2019年9月27日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、国連総会に出席するために訪問中の米ニューヨークで、シリア北西部に「安全地帯」を設置するというトルコの要求への支持を表明した。

ラブロフ外務大臣は「安全地帯を設置するというトルコの要求は至極妥当だ。なぜなら、トルコは米国の制圧下にある地域からテロリストが潜入することでさまざまな問題に直面しているからだ」と述べた。

AFP, September 28, 2019、ANHA, September 28, 2019、AP, September 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2019、Reuters, September 28, 2019、SANA, September 28, 2019、SOHR, September 28, 2019、UPI, September 28, 2019などをもとに作成。

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ダルアー県ジャースィム市でアサド政権の打倒、イドリブ県救済を訴える抗議デモ(2019年9月27日)

ダルアー県では、HFL(9月28日付)によると、26日(木曜日)夜から27日(金曜日)未明にかけて、ジャースィム市でアサド政権の打倒、イドリブ県救済、逮捕者釈放を訴える抗議デモが行われた。

https://www.facebook.com/HoranFreeMedia/videos/428924814400164/?__xts__%5B0%5D=68.ARBsg2jOGOUpL39UNh3AdIIDJla_o7GKoskOwB1sJUdKkXEs8bfES4QT9ADqjZkfmOXfJ8hbFt7GQfntZ8HMsPitvTx4Q6fskcvqT4oLcjWT-4qZjcRY8uUucXe7DQc-6LjIkidizuSo7QArEy5Vjmnb9h7HvWy7DyjfzT0kucin1IhAP_ecyY9UBgNtznnM5kNhzbLI14newwr-bSi2B8N8fKuwe9glqadQyFcPdb1tCkj3yFOKpyD7rOsiQDLD5imq00AMB2IjF-MMYM6wOJuotAS61hcXiWJYpKt8gImygD3Q0DfBw-04dj6ij9hyaCBamJl2Qg3jOH61O1EEXB9cZOZt9tpRsSu7WCaZ&__tn__=-R

AFP, September 28, 2019、ANHA, September 28, 2019、AP, September 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 28, 2019、Reuters, September 28, 2019、SANA, September 28, 2019、SOHR, September 28, 2019、UPI, September 28, 2019などをもとに作成。

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反体制派が支配するイドリブ県、アレッポ県北部で制憲委員会(憲法委員会)の設置を拒否するデモが発生(2019年9月27日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月27日付)によると、イドリブ市、マアッラト・ヌウマーン市、サルマダー市、カフルタハーリーム町、カッリー町、ミシュミシャーン村で金曜日の集団礼拝後に政権打倒やロシアやイランの排除を求めるデモが発生した。

デモは「制憲委員会(憲法委員会)はアサドに正統性を与える革命への裏切りだ」と銘打たれ、制憲委員会の設置にも拒否の姿勢を示した。

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アレッポ県では、スマート・ニュース(9月27日付)によると、トルコの占領下にあるバーブ・サラーマ国境通行所近くで、制憲委員会(憲法委員会)の設置に抗議するデモが行われ、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市からの避難民ら約300人が参加した。

同様のデモはいわゆる「ユーフラテスの盾」地域のジャラーブルス市、バーブ市、バッザーア村、などでも発生し、アサド政権の打倒、自由シリア軍による北・東シリア自治局支配地域の制圧、革命継続、エジプトでのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領退陣要求デモとの連帯が求められた。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SMART News, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でYPG主体のシリア民主軍の退去、体制打倒を求めるデモが発生(2019年9月27日)

ダイル・ザウル県では、SANA(9月27日付)によると、県南東部ユーフラテス川東岸のジュダイダト・バカーラ村で住民が抗議デモを行い、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の退去を求めた。

デモは、シリア民主軍が有志連合を主導する米軍の支援を受けて、同県各所で住民の拘束を続けていることを受けて発生したもの。

一方、反体制派系サイトのザマーン・ワスル(9月27日付)によると、シリア政府支配下のダイル・ザウル市郊外で、アサド政権打倒と「イランの民兵」排除を求めるデモが行われた。

デモは「サーリヒーヤの殉教者」と銘打たれ、参加者数百人が、北・東シリア自治局の支配下にある工業地区からシリア政府と北・東シリア自治局の支配地域の境界に設置されているサーリヒーヤ村通行所近くの交差点に向かって行進し、シリア政府支配下のサーリヒーヤ村に向かった。

これに対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が街道を封鎖し、行進を阻止した。

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ラッカ県では、SANA(9月27日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がタブカ市で住民2人を拘束、連行した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019、Zaman al-Wasl, September 27, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構が支配するイドリブ県東部で政府支配地域への住民の避難を認めるよう求める抗議デモ(2019年9月27日)

イドリブ県では、SANA(9月27日付)によると、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が、アブー・ズフール町に設置されている「人道回廊」を経由して反体制派支配地域からシリア政府支配地域に避難しようとする住民に向けて発砲・砲撃、これを阻止した。

反体制武装集団が住民の避難を阻止したのは15日連続。

一方、アブー・ズフール町東部では、シリア政府支配地域への住民の避難を認めるよう求める抗議デモが発生したという。

デモには、避難を求める女性が参加した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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シリア問題にかかる小グループ外相は声明で政治プロセスを加速させるよう求める(2019年9月27日)

国連総会に出席するために米ニューヨークを訪問中の米国、英国、フランス、ドイツ、エジプト、ヨルダン、サウジアラビアの外務大臣(シリア問題にかかる小グループ)は、シリア情勢への対応を協議するための会合を開き、23日に制憲委員会(憲法委員会)の設置が発表されたことを受け、政治プロセスを加速させるよう求める声明を出した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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ルクバーン・キャンプ総務政治関係委員会は国連・シリア赤新月社との会談を拒否(2019年9月27日)

米国の占領下にあるヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)によってシリア政府支配地域と隔てられているヨルダン北東部のルクバーン・キャンプの総務政治関係委員会は声明を出し、人道支援のためにキャンプに入った国連およびシリア赤新月社の合同使節団との会談を拒否すると発表した。

会談拒否は今回が3回目で、シュクリー・シハーブ報道官によると、ロシアが国連の人道支援に乗じてキャンプを解体するとの噂を広めていることが理由だという。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県での戦闘収束を受けて国内避難民5,467人が県南部に帰村(2019年9月27日)

反体制組織のシリア対応調整者は声明を出し、8月31日にシリア・ロシア両軍が一方的停戦を発効し、反体制派支配地域に対する爆撃や攻撃が減少したのを受けて、国内避難民(IDPs)36,903人がイドリブ県南部に帰村したと発表した。

このうち、5,467人が27日の1日間で帰村したという。

なお、帰村した36,903人はイドリブ県を中心とする反体制派支配地域内のIDPsの3.82%に過ぎず、120万人が1,153カ所以上のキャンプで避難生活を余儀なくされているのだという。

https://www.facebook.com/humanitarianresponse1/posts/2929470800430955?__xts__%5B0%5D=68.ARAvaa16h7UeP0BMZ4fCZG5Y4-0kVpzPDsCJb7tkayRH2TQQVO1jq7t6SM-sqvhAmNyvEaFdymNvaDL8XivnFE2t9AD5l-fd95We2zoLi15CseYjQU1fohvUjHEzjltXQnWfKGKSVtQqoFGQ3JGMibNEl0CXbSPab0zJk-OhgXPWekn5DBNCVZrngQWaZW5r09w_dt27pMPrJvS0GMQkq39bO5xiZhIkcATA-3IU9imMEYj0lYhA8cy4clIvPgbEXvSoY2QNkF-FEegiKxrygxadJ-uES5aJMuOMCLw9ntYNgEjI2EVE7GGnyDbBC-AX9x-D0oHJp7t0WI9cBjGajOAHoFxj&__tn__=-R

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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ジェフリー米国務省シリア問題担当特使「YPG主体のシリア民主軍のメンバーも制憲委員会(憲法委員会)に参加している(2019年9月27日)

ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使は国連総会が開催されいている米ニューヨークで記者らの質問に応え、23日に設置が発表された制憲委員会(憲法委員会)のメンバーのなかに人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のメンバーも含まれており、委員会会合にシリア民主軍も参加することになると述べた。

ジェフリー特使によると、制憲委員会のメンバー150人のうち、ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表が選んだ市民社会代表50人のなかにシリア民主軍のメンバーも含まれているという。

ジェフリー特使はまた、シリア民主軍の参加に関して、トルコ側と長らく協議を続けてきたことを明らかにしたうえで、米国は政治的な対話が安定して行われること以外に、何らの政治的アジェンダも持っていないことを北・東シリア自治局支配地域のすべてのパートナーに確認したことを強調した。

ジェフリー特使はさらに、ロシアとアサド政権に対して憲法委員会に真摯に対応するよう圧力をかける必要があるとしたうえで、「2003年にイラクのさっだー無・フセイン政権が崩壊したときと同じように」、大統領選挙を国連安保理決議第2254号に沿って実施すべきだと述べた。

アラビーヤ・チャンネル(9月27日付)などが伝えた。

AFP, September 27, 2019、Alarabia, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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ムアッリム外務在外居住者大臣らシリア政府代表団がアラブ連盟のアブー・ガイト事務総長と偶然出くわし、握手と抱擁を交わす(2019年9月27日)

国連総会に出席するために米ニューヨークを訪問中のワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)とシリア政府代表団は、国連本部内でアラブ連盟のアフマド・アブー・ガイト事務総長と偶然出くわし、握手と抱擁を交わした。

その映像はツイッターなどのSNSを通じて拡散され、ドゥラル・シャーミーヤ(9月27日付)などの反体制派系サイトによると、多くの活動家の怒りを買ったという。

シリア代表団の前に突如姿を現したアブー・ガイト事務総長は「(シリア代表団がいるとみなが)言っていたんです…。こんばんは、お会いできてうれしいです」と述べ、ムアッリム外務在外居住者大臣、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、バッシャール・ジャアファリー国連シリア代表と握手・抱擁を交わした。

これに対して、ミクダード外務在外居住者副大臣は「バーイン・バーイン」(シリア方言で話し手の疑念を表す感嘆詞)と言って、握手・抱擁に応じた。

シリアは2011年にアラブ連盟の加盟資格を失っている。

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ムアッリム外務在外居住者大臣は、国連総会に出席するためにニューヨークに滞在中のロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣、キプロスのニコス・フリストドゥリディス外務大臣、ベネズエラのホルヘ・アレアサ外務大臣と相次いで会談した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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ムアッリム外務在外居住者大臣「5月にシリア軍が塩素を使用したとのポンペオ米国務長官の発言は大嘘」(2019年9月27日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)は、国連総会に出席するために訪問中の米ニューヨークで、スプートニク・ニュース(9月27日付)の取材に応じ、マイク・ポンペオ米国務長官が、5月25日のイドリブ県ハーン・シャイフーン市での戦闘でシリア軍が塩素ガスを使用したと断じたことに関して「大嘘」と一蹴した。

なお、5月25日前後のシリアでは、5月19日に、シリアのアル=カーイダともくされるシャーム解放機構に近いイバー・ネットが、ラタキア県カッバーナ村近郊で、シリア軍が塩素ガスを使用したと報じていた。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、Sputnik News, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県、アレッポ県、ハマー県、ラタキア県でシリア軍と反体制武装集団の散発的戦闘続く(2019年9月27日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから27日目(爆撃を激化させてから148日目)を迎えた9月27日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より2人(民間人0人、シリア軍兵士5人?、反体制武装集団戦闘員0人)多い4,162人となった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,419人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカフルナブル市、ハザーリーン村、ファッティーラ村、ラカーヤー・サジュナ村、マアッラト・ハルマ村、マアッラト・ヌウマーン市、カフル・ウワイド村、ジャバーラー村、シャイフ・ムスタファー村、ヒーシュ村、カフルサジュナ村、ナキール村、タッフ村、タフターヤー村、ウライニバ村、ラカーヤー村を砲撃した。

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がザンマール町を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がハムラー村一帯でシリア軍を攻撃し、兵士複数人を殺傷した。

反体制武装集団はまた、ジューリーン村一帯のシリア軍戦車を攻撃、これを破壊した。

これに対して、シリア軍はマンスーラ村、アムキーヤ町、サルマーニーヤ村、フワイジャ村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地を砲撃した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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