米国の支援を受ける革命特殊任務軍はタンフ国境通行所一帯地域に進入したシリア軍を撃退したと発表(2019年9月11日)

米国の占領下にあるヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で活動する革命特殊任務軍は声明を出し、同地域に進入したシリア軍部隊の攻撃を受けたと発表した。

攻撃は、シリア赤新月社と国連の合同チームが55キロを経由して、ヨルダン北東部に位置するルクバーン・キャンプに食糧物資を搬送するのに合わせて行われたという。

攻撃を受けた革命特殊任務軍はこのとき、人道活動を支援していたが、シリア軍部隊に対峙し、これを撃退したという。

なお、シリア赤新月社と国連の合同チームは9日にルクバーン・キャンプに食糧物資を届けている。

AFP, September 11, 2019、ANHA, September 11, 2019、AP, September 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2019、Reuters, September 11, 2019、SANA, September 11, 2019、SOHR, September 11, 2019、UPI, September 11, 2019などをもとに作成。

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ハンガリー外務省は2020年からシリアとの関係を正常化すると発表(2019年9月11日)

ハンガリー外務省は2020年からシリアとの関係を正常化すると発表した。

ハンガリーは2011年に他の欧州連合(EU)諸国とともにシリアと国交を断絶していた。

AFP(9月11日付)によると、ハンガリー外務省は「来年(2020年)から、ハンガリーは外交官を派遣し、シリアへの定期的訪問を通じて、人道支援、領事業務を行う…。シリアを含む中東におけるキリスト教徒への人道支援を拡充するとともに、ハンガリーに留学するシリア人学生が奨学金を得て修学できるようにする」と発表した。

ハンガリー政府に近い消息筋によると、ハンガリー政府はキリスト教徒に対する支援の改善に向けてシリア政府と協議することを検討する一方、EU加盟諸国とシリアの関係改善のさきがけとなり、経済的機会を得ようとしているという。

AFP, September 11, 2019、ANHA, September 11, 2019、AP, September 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2019、Reuters, September 11, 2019、SANA, September 11, 2019、SOHR, September 11, 2019、UPI, September 11, 2019などをもとに作成。

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エジプトのシュクリー外務大臣「シリアのアラブ連盟復帰に関して加盟国はコンセンサスに達している」(2019年9月11日)

エジプトのサーミフ・シュクリー外務大臣は、第152回アラブ連盟外相会議での記者会見で、シリアの連盟復帰に関して加盟国がコンセンサスに達していることを明らかにした。

シュクリー外務大臣は、会議でこの問題が大きく取り上げられなかったとしつつ、「アラブ諸国の協議を通じて、シリアの連名への復帰にふさわしい時期についてコンセンサスに達した…。シリアでの悲劇が終わり、政治プロセス実施に向けた取り組みがなされれば、アラブ諸国外相が復帰にふさわしいタイミングをさらに話し合う機会が訪れるだろう」と述べた。

一方、イラクのアリー・ムハンマド・ハキーム外務大臣は、アラブ諸国に対してシリアの連盟復帰を改めて呼びかけるとともに、シリア政府に対しては復帰に向けて、難民帰還、兵役忌避者の免罪、制憲委員会の設置などを推し進めるよう求めた。

AFP, September 11, 2019、ANHA, September 11, 2019、AP, September 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2019、Reuters, September 11, 2019、SANA, September 11, 2019、SOHR, September 11, 2019、UPI, September 11, 2019などをもとに作成。

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アフリーン解放軍団はトルコ占領下のアレッポ県北部で反体制派3人を殺害(2019年9月11日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、トルコ占領下のアアザーズ市近郊のカフルハーシル村、バーブ市近郊のハズワーン村で10日に反体制武装集団を襲撃し、戦闘員3人を殺害したと発表した。

ANHA(9月11日付)が伝えた。

AFP, September 11, 2019、ANHA, September 11, 2019、AP, September 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2019、Reuters, September 11, 2019、SANA, September 11, 2019、SOHR, September 11, 2019、UPI, September 11, 2019などをもとに作成。

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ユーフラテス川東西両岸を結ぶ波止場の通行再開を試みた住民をYPG主体のシリア民主軍が弾圧(2019年9月11日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、地元住民が北・東シリア自治局の支配下にあるユーフラテス川東岸に位置するブサイラ市と、シリア政府の支配下にある同川西岸のザバーリー村を結ぶ波止場複数カ所の通行再開を試みた。

しかし、北・東シリア自治局の防衛を担う人民防衛隊(YPG)のシリア民主軍が介入し、波止場に停泊していた船舶に向けて発砲、波止場を再び封鎖した。

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ハサカ県では、SANA(9月11日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるハサカしのハシュマーン地区で住民30人を拘束、連行した。

シリア民主軍はまた、これとは別にハサカ市内の複数の検問所でラッカ市に帰還しようとした国内避難民(IDPs)の通行を阻止した。

AFP, September 11, 2019、ANHA, September 11, 2019、AP, September 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2019、Reuters, September 11, 2019、SANA, September 11, 2019、SOHR, September 11, 2019、UPI, September 11, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県、アレッポ県でシリア軍と反体制派が散発的に交戦(2019年9月11日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから11日目(爆撃を激化させてから132日目)を迎えた9月11日、シリア・ロシア軍は爆撃を実施しなかったが、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の散発的な戦闘は続いた。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より2人(民間人2人(うち女性1人)、シリア軍兵士は0人、反体制武装集団戦闘員0人)増えて4,130人となった。

内訳は、民間人1,053人(うち女性187人、子供261人)、シリア軍兵士1,406人、反体制武装集団戦闘員1,671人。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がマアッラトスィーン村、カルサア村を砲撃、同地上空ではシリア軍ヘリコプターが旋回を続けた。

シリア軍地上部隊はまた、カフルナブル市、ハーッス村、ハザーリーン村、シャイフ・ムスタファー村、マアッラト・ハルマ村、ファッティーラ村一帯、ラカーヤー村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がザンマール町、タッル・バージル村、マクハラ村、ズィーターン村、ハラサ村、バルナ村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がフドル丘一帯、カッバーナ村一帯を砲撃した。

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スワイダー県では、スワイダー24(9月11日付)によると、地元の民兵組織のシャイフ・カラーマ軍団と国防対がカフル村で交戦した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を30件(アレッポ県10件、ラタキア県10件、イドリブ県8件、ハマー県5件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を20件(イドリブ県15件、ハマー県2件、ラタキア県3件)確認した。

AFP, September 11, 2019、ANHA, September 11, 2019、AP, September 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 11, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 11, 2019、Reuters, September 11, 2019、SANA, September 11, 2019、SOHR, September 11, 2019、Suwayda 24, September 11, 2019、UPI, September 11, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから423人、ヨルダンから993人の難民が帰国、避難民3人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年9月11日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(9月11日付)を公開し、9月10日に難民1,416人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは423人(うち女性127人、子供216人)、ヨルダンから帰国したのは993人(うち女性298人、子供506人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は394,782人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者124,690人(うち女性37,784人、子ども63,893人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者270,092人(うち女性81,063人、子ども137,735人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,648,041人(うち女性1,994,412人、子供3,390,501人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 624,062人(うち女性187,505人、子供318,550人)となった。

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一方、国内避難民3人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは3人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した3人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は35,340人(うち女性10,937人、子供16,214人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,303,936人(うち女性393,496人、子供659,980人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 11, 2019をもとに作成。

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