シリア軍が志願将兵に対して1回に限りの助成金の支給を実施(2021年9月7日)

SANA(9月7日付)は、7月11日にアサド大統領が施行した2021年政令第19号に基づき、シリア軍が志願将兵に対して1回に限り、助成金の支給を行ったと伝えた。

政令第19号は、公務員の給与、定年退職者への年金を50%引き上げることを定めている。

AFP, September 7, 2021、ANHA, September 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2021、Reuters, September 7, 2021、SANA, September 7, 2021、SOHR, September 7, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍がイドリブ県内のシャーム解放機構の武器弾薬庫などを爆撃する一方、シリア軍はイドリブ市を砲撃し、4人死亡(2021年9月7日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアッラトミスリーン市西のハッバート採石場、ブルーマー地区、ミリヤム国内避難民(IDPs)キャンプ、シャーム解放機構の武器弾薬庫を6回以上にわたって爆撃し、キャンプで複数人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

サラーキブ市に駐留するシリア軍も、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市のドゥバイト地区、同市東部郊外にある水泳用プール、ファミリー・パークを砲撃し、ドゥバイト地区で女性1人が、水泳用プールとファミリー・パークで3人が死亡したほか、各地で合わせて10人以上が負傷した。

シリア軍はまた、イドリブ市のワーディー・ナスィーム地区をトルコ軍の車列が通過するのに合わせて、同地を砲撃したほか、クファイル村、ハッルーズ村に対しても砲撃を行った。

対する「決戦」作戦司令室もサラーキブ市を砲撃した。

一方、シリア政府と「決戦」作戦司令室の支配地域の境界に位置するブライジュ村近くでは「決戦」作戦司令室の戦闘員2人が地雷に触れて、爆死した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のズィヤーラ町、カルクール村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を23件(イドリブ県11件、ラタキア県3件、アレッポ県4件、ハマー県5件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を16件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3036322013277201

AFP, September 7, 2021、ANHA, September 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 7, 2021、Reuters, September 7, 2021、SANA, September 7, 2021、SOHR, September 7, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民325人と国内避難民(IDPs)268人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は700,681人、2019年以降帰還したIDPsは99,216人に(2021年9月7日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月6日に難民325人(うち女性98人、子供165人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民325人(うち女性98人、子供165人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は700,681人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者305,433人(うち女性91,795人、子ども155,490人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,791,032人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は929,961人(うち女性279,071人、子供473,981人)となった。

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一方、国内避難民268人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは268人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。
これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は99,216人(うち女性37,990人、子供33,289人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,367,812人(うち女性420,549人、子供677,055人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3036318949944174

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 7, 2021をもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で136人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で1,478人(2021年9月7日)

保健省は政府支配地域で新たに136人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者23人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、9月7日現在の支配地内での感染者数は計28,814人、うち死亡したのは2,049人、回復したのは22,620人となった。

https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/598248348224913
SANA(9月7日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で9月7日に新たに1,478人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、427人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡79人、イドリブ郡330人、ハーリム郡496人、アリーハー郡145人、アレッポ県スィムアーン山郡22人、ジャラーブルス郡25人、バーブ郡73人、アフリーン郡240人、アアザーズ郡68人。

これにより、同地での感染者数は計48,073人、うち死亡したのは831人、回復したのは26,488人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1661292920742259

AFP, September 7, 2021、ACU, September 7, 2021、ANHA, September 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 7, 2021、Reuters, September 7, 2021、SANA, September 7, 2021、SOHR, September 7, 2021などをもとに作成。

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レバノンの総合情報総局はダルアー県から不法入国したシリア人6人のシリア当局への身柄引き渡しを延期(2021年9月6日)

8月末にレバノンに不法入国し、拘束されたシリア人6人の代理人弁護士のムハンマド・サルブーフ氏は、レバノンの総合情報総局がシリアへの6人の身柄引き渡しの3日間延期を決定したと発表した。

拘束されたのはいずれもダルアー県からの不法入国者。

延期は、6人が第三国への出国に向けたビザ取得するための猶予を与えるもの。

しかし、サルブーフ弁護士によると、在レバノン・シリア大使館は6人へのパスポート発給に応じていない、という。

ドゥラル・シャーミーヤ(9月6日付)が伝えた。

AFP, September 6, 2021、ANHA, September 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2021、Reuters, September 6, 2021、SANA, September 6, 2021、SOHR, September 6, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機5機がラッカ県ラサーファ砂漠でダーイシュの拠点複数カ所に対して18回の爆撃を実施(2021年9月6日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機5機がラサーファ砂漠でダーイシュ(イスラーム国)の拠点複数カ所に対して18回の爆撃を実施した。

AFP, September 6, 2021、ANHA, September 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2021、Reuters, September 6, 2021、SANA, September 6, 2021、SOHR, September 6, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるラッカ県、アレッポ県を砲撃(2021年9月6日)

ラッカ県では、ANHA(9月6日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のハーリディーヤ村を砲撃し、住民1人が負傷した。

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アレッポ県では、ANHA(9月6日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のアイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

AFP, September 6, 2021、ANHA, September 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2021、Reuters, September 6, 2021、SANA, September 6, 2021、SOHR, September 6, 2021などをもとに作成。

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アルヌース首相が人民議会で施政方針演説(2021年9月6日)

人民議会では、第4回臨時会第2会合が召集され、フサイン・アルヌース首相が施政方針演説を行った。

SANA(9月6日付)によると、施政方針演説では、市民の生活レベルの工場、為替レート変動の抑制、市民への食糧需要への対応、インフラ復興継続、若い世代の才能への投資、軍関連機関への支援を公約した。

https://www.facebook.com/Syrian.Peoples.Assembly/posts/3657852984317518

AFP, September 6, 2021、ANHA, September 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2021、Reuters, September 6, 2021、SANA, September 6, 2021、SOHR, September 6, 2021などをもとに作成。

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ダルアー市ダルアー・バラド地区で立て籠もりを続けてきた元反体制武装集団メンバーの武装解除と社会復帰にかかる手続きが再開(2021年9月6日)

ダルアー県では、SANA(9月6日付)やシリア人権監視団によると、ダルアー市アルバイーン地区に設置されている社会復帰センターで、ダルアー市ダルアー・バラド地区で立て籠もりを続けてきた元反体制武装集団メンバーの武装解除と社会復帰にかかる手続きが再開され、兵役忌避者や指名手配者ら数十人が小銃、機関銃、RPG弾などの武器を引き渡し、政府との和解に応じた。


AFP, September 6, 2021、ANHA, September 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2021、Reuters, September 6, 2021、SANA, September 6, 2021、SOHR, September 6, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方のイフスィム町一帯を6回にわたって爆撃(2021年9月6日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のイフスィム町一帯を6回にわたって爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(イドリブ県11件、ラタキア県8件、アレッポ県3件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を15件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3035571376685598

AFP, September 6, 2021、ANHA, September 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 6, 2021、Reuters, September 6, 2021、SANA, September 6, 2021、SOHR, September 6, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で135人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で1,554人(2021年9月6日)

保健省は政府支配地域で新たに135人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者22人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、9月6日現在の支配地内での感染者数は計28,678人、うち死亡したのは2,044人、回復したのは22,597人となった。

SANA(9月6日付)が伝えた。


https://www.facebook.com/syrianarabnews/posts/597633918286356

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で9月6日に新たに1,554人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、301人が完治たと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡62人、イドリブ郡299人、ハーリム郡547人、アリーハー郡133人、アレッポ県スィムアーン山郡17人、ジャラーブルス郡22人、バーブ郡73人、アフリーン郡293人、アアザーズ郡108人。

これにより、同地での感染者数は計46,595人、うち死亡したのは804人、回復したのは26,062人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1660308487507369

AFP, September 6, 2021、ACU, September 6, 2021、ANHA, September 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2021、Reuters, September 6, 2021、SANA, September 6, 2021、SOHR, September 6, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民308人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は700,356人に(2021年9月6日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月5日に難民308人(うち女性93人、子供157人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民308人(うち女性93人、子供157人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は700,356人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者305,108人(うち女性91,697人、子ども155,325人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,791,032人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は929,636人(うち女性278,973人、子供473,816人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は98,948人(うち女性37,835人、子供33,270人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,367,544人(うち女性420,394人、子供677,036人)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3035570353352367

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 6, 2021をもとに作成。

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シャーム解放機構のジャウラーニー指導者がインディペンデント(トルコ版)のインタビューに応じる「我々を助けるためにシリアにやって来た外国人兄弟を守る」(2021年9月5日)

インディペンデント(トルコ版)(Independent Türkçe)は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者のインタビュー記事(ジハド・アルパジュク記者)を掲載した。

インタビューが行われた日時、場所は不明。

記事におけるジャウラーニー指導者の発言は以下の通り:

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アフガニスタンでのターリバーンの政権掌握をどう評価するか?

我々は20年の教訓を学ぶ必要がある。まず、どんな国でも占領が続くチャンスなどない。どんなに時間がかかっても、占領国はいつか去らねばならない。

第2に、政府が国民の意思に反すれば崩壊する。どれほど国民を監視していようがだ。英国、ソ連、そして最後は米国がアフガニスタンから出ていくことを余儀なくされた。米国はアフガニスタンから撤退するという正しい決定を行った。アフガニスタン人はこれからは自分たちの問題を自分たちで解決することになる。

こうした問題はおそらくは、20年前に一度でも話し合いが行われていれば解決されていた問題だ。多くのカネが費やされ、多くの人が命を落とした。アフガニスタン人も米国人もだ。しかし、問題は誤った戦略によってもたらされたのだ。

カーブル国際空港近くでの爆発について実行声明を出したイスラーム国についてどう思うか?

彼らは、イスラームの名を語る組織ではあるが、イスラームに害を与えている。彼らによって、西側ではイスラームは見下されるようになり、イスラムフォビアが助長された。ここでも、彼らはシリア革命に大打撃を与えた。革命家たちはダマスカスにまで到達していた時に、彼らが登場したことで、体制(シリア政府のこと)は安堵のため息をついた。同じようなことが今まさにアフガニスタンでも起きている。彼らはターリバーンと米国の合意が揺らぐことを望んでいた。彼らはイスラーム教徒が歓喜することに耐えられないから、こういうことをしたのだ。

シリア内戦で反体制派は敗北したと考えているか?

シリアで国民は革命運動を始めた。彼らはデモや行進を始めた。体制は迫害をなくしたいと望む国民に武器で対応した。その後、武装革命が始まった。体制はイラン人、アフガニスタン人、ヒズブッラーの民兵から支援を受け、厳しい戦争が始まった。占領軍が結成された。革命家たちは国の要衝を手中に収めたが、アサド体制はロシアに助けを懇願した。

ガーセム・ソレイマーニーがプーチンのところに赴き、会談し、助けを求めた。そして、イスラーム国が参入した。ロシアの戦闘機が我々を激しく爆撃し、多くの支配地が陥落した。レジスタンス組織が統合されていなかったことは、大きな問題だったが、主要な問題ではなかった。そのことは、5%から10%ほどしか影響を与えなかった。

ロシアの戦略は、市民の犠牲のうえに成り立っていた。我々を窮地に追いやったのは、彼らが市民を直接標的としたためだ。彼らは当初、全土を3カ月から6カ月で掌握すると豪語した。だが、ロシアの攻撃が始まって6年が経ったが、500万人がイドリブ県で暮らしている。数千という革命家がここにいる。レジスタンスはまだ行われている。現在、革命諸派は、単一の軍事評議会の傘下のもとで統合へと向かっている。事態は良くなりつつある。我々は戦争に負けてなどいない。もし負けているなら、ここに今こうして座っているはずもない。

シリアでの次の戦略は?

体制とロシアは我々に武器という言葉で話しかけている。だから、我々も同じ言葉で応えている。彼らは軍事的目的を実現するため民間人を犠牲にする政策を打っている。我々には計画があるが、そのことについて今は言いたくない。

シャーム解放機構とほかの武装勢力の間で散発する対立をどう解消するか?

多くの組織がシリアで結成された。それぞれの組織が武器を持っている。こうした状況下で、組織間で問題が起きるのは当然だ。我々だけに特別なことではない。ほかの組織どうしも戦ってきた。こうした問題は、これらの組織が武器を持っているために起きたのだ。武器を使う機会がり、何らの問題も合意できなかったからだ。

我々がここで単一の政治機構を確立して以降、武装組織は軍事的な問題にだけ集中するようになった。民政機関は市民の問題に対処するようになった。分掌が行われることで、問題は解消した。現在、我々と他の組織との関係は非常に良好で、我々は作戦司令室を共有している。我々は共に前線にいる。我々には何の問題もない。

シリアが最終的にどうなることを期待しているのか?

私は、シリアが占領のない国、ロシア、イラン、現政権のない国になることを夢見ている。国民が革命に専念していることは証明済みだ。我々には自らを統治できる国民がいる。このことは明らかだ。民政機関も設置されている。この国を統治する能力を持った国民がいる。シリア国内にいようが、難民としての暮らしを余儀なくされていようが…。

私は将来、シリアがこの目的を達成することを目にしたい。体制がこれを阻止するために戦うことで躍起だ。シリア国民を別の国民に置き換えたいと考えてさえいる。一連の動きのなかでそうしようとしている。

イスラーム教徒は、イスラームの傘のもとで暮らし、自らを統治する。国民の意思がアフガニスタンで勝利したように、シリアでも同じことが起きるだろう。

シリア分割の是非について

体制は困難な状況下でこのこと(シリア分割への意思)を暴露した。しかし、そうしたことは起こらないと考えている。シリアは革命のおかげで一つであり続ける。

クルド民族主義勢力についてどのように考えているか?

クルド人はイスラーム教徒で、シリアの重要な一部である。体制はこれまで、クルド人から最低限の権利さえ奪ってきた。クルド人にIDさえ与えなかったのだ。その一方で、体制はPKK(クルディスタン労働者党)と良い関係を築いてきた。人民防衛隊(YPG)というのはこの組織の新しい名前だ。

周知の通り、アブドゥッラ・オジャランはシリアで暮らしていた。体制はトルコに対抗するためにYPGを利用した。米国もクルド人に対する迫害に乗じて、YPGを増長させた。

シリア北東部でのYPGの自治が辿る運命は、米国がそこにとどまるかどうかにかかっている。米国がシリアから去れば、YPGも出ていこうとするだろう。アフガニスタンで航空機にしがみついていた人が落ちる映像がここでも同じように繰り返されるだろう。

米国のことだけを話しているのではない。ロシアについても同じだ。ロシアが出ていけば、ロシアの航空機にしがみついている者たちが落ちるのを見ることになるだろう。

我々はYPGを革命の敵だと見ている。彼らは「ユーフラテスの盾」地域や「オリーブの枝」地域で爆弾を爆発させている。我々は彼らを、シリアの一部としてではなく、米国、体制、そしてロシアの一部と見ている。

イドリブ県でのトルコのプレゼンスをどう考えているか?

イドリブ県に対して行われた最後の作戦では、多くの市民がトルコやトルコ国境地帯への移住を余儀なくされた。こうした状況で、トルコは、政治的にも、経済的にも、社会的にも困難に直面した。こうした問題ゆえに、トルコは慎重になった。なぜなら、ロシアと体制の前進は続いているからだ。

トルコは緊急の措置を講じ、この地域における均衡をとった。ここでのトルコの活動は、純粋に軍事的な性格のものに限られている。トルコは(政府支配地との)境界線に近い地域で活動している。民政には干渉してない。

歴史と地理の声というのは大きい。トルコとシリア間には歴史的、地理的なつながりがある。我々はこのことを十分に承知している。我々は両国民の利益を支援したいと考えている。シリアが革命の脅威となれば、長期的にはトルコにとっても脅威になる。

イドリブ県における民政について

シャーム解放機構は自分たちだけの利益のために活動する組織ではない。我々は常にイドリブ県の民政機関を支援してきた。ここは今安定している。それは民政機関があるおかげだ。それは、どのように革命が自らを統治し得るかということを絶え間なく問われている。その経験は、こうした問いによく答えている。すべての民政機関はダマスカスの政権の場所を埋めるために登場した。

革命の民政機関を強化することは非常に重要だ。10年で、弊害も生じている。子供たちは読み書きができない。安全にかかわる問題もある。民政機関の強化は移民問題の解決策にもなる。

安全、教育、経済がなければ、人々は外国に行くことを考える。民政機関はまた、人々に移民を余儀なくしている問題を根絶する。我々は国外の難民をここに帰還させようともしている。それには一連の手順が必要なのだ。

シリアの停戦・和平プロセスをどのように見ているか?

ただこう言いたい。ロシアとイランが語っている真の言葉とは、武器という不快な言葉だけだ。この二つの国は、政治的な交渉を行い、合意を交わしてきたが、それらすべては軍事的な問題に時間を費やすためだ。例えば、アスタナ合意で、イドリブ県に監視所が設置されたが、体制はその一部を包囲し、一部地域は奪われ、軍事観測所の場所は変更されてしまった。

ジュネーブでも滑稽なことが起きた。シリア人代表の半分は体制そのものが選ぶ一方で、反体制派の代表は自分たちで派遣する使節を選ぶことを許されなかった。シリア革命を代表していると主張している者たちは、シリア革命と無関係だ。革命家を代表したいのなら、意志を持たねばならない。

我々はシリア革命において非常に大きな組織をなしている。我々は自らに大きな負担を課している。ジュネーブでは憲法が一つの論点になった。15万人が体制の刑務所で殺害された。我々はロシアの航空機と体制のたる爆弾で100万人以上を殉教者として失った国民だ。我々はどのようにロシアとイランが出ていくかについて話す必要がある。だが、これらの国はこのことには言及せず、革命家たちを目的から逸脱させようとしている。

シリア軍による新たなイドリブ県への進攻はあると考えるか?

彼らは直近の機会を見つけて、それに乗じて行動するだろう。だが、我々の防衛線は強固だ。もちろん、我々には攻撃の計画もある。停戦以降も、ロシアとイランはイドリブ県への攻撃をやめていない。我々はザーウィヤ山地方で多くの虐殺を目の当たりにしている。爆撃と砲撃は続いている。

イドリブ県情勢が今後に与える影響について

軍事行動が行われる度に、市民が犠牲となり、難民が増加する。我々の軍事作戦は、そのすべてにおいて国民を守ることを最優先としている。また、我々にとって第2の目的は体制によって奪われた地域を回復することにある。

難民問題は我々にとっても非常に大きな問題だ。レバノン、イラク、そしてとくにトルコに多くのシリア難民がいる。難民の増加は、シリアと諸外国にとって新たな問題が発生することを意味する。我々はこの地域を防衛するために軍事的措置を講じ、難民の波が発生するのを阻止する。

イドリブ県で活動する外国人戦闘員の処遇について

我々が移民として受け入れた兄弟たちは、我々を助けるためにシリアに来てくれた。その努力に感謝したい。我々は彼らを見捨てることはない。彼らは我々の一部だ。彼らは国民になじんでいる。彼らは国民と一緒にいて幸せを感じており、国民もそう感じている。彼らはこの国にとって脅威ではない。彼らは我々の方針に服している。

我々の方針は、外国との敵対に基づいてはいない。我々の敵は、シリアに侵略し、シリア人を殺害する者たちだ。我々はまた、こうした敵とシリア領内で戦っている。繰り返したい。我々が受け入れた兄弟たちは我々の一部だ。我々は自らの宗教と文化にしたがって彼らを守る。

一部外国人戦闘員がアフガニスタンに渡ったとの情報について

誰かがここからアフガニスタンにいったといったことを一度も聞いていない。

2016年以降、公の場に姿を現し、インタビューにも応じるようになった理由

シリア革命にはいくつもの段階を経てきた。当初から私が姿を現していれば、いくつかの問題が生じていただろう。おそらく、快適に移動することもできなかっただろう。だが、シリア革命があるべき性格を獲得したので、私は姿を現した。

インタビューに応じるのは私の仕事だ。私には、シリアで何が起きたのかを話す必要がある。我々はこの国にとって重要な一要素をなしている。だが、我々はその時々にふさわしい対応をしてきたのだ。

AFP, September 6, 2021、ANHA, September 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2021、Independent Turkce, September 5, 2021、Reuters, September 6, 2021、SANA, September 6, 2021、SOHR, September 6, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダルアー市ダルアー・バラド地区で立て籠もりを続ける反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会はロシア側に停戦合意を受諾したと伝える(2021年9月5日)

ダルアー県では、SANA(9月5日付)などによると、武装解除を拒否するダルアー市ダルアー・バラド地区で立て籠もりを続ける元反体制武装集団メンバーらがシリア北部への退去を拒否したことを受けて、シリア軍(第4師団)が同地の元反体制武装集団メンバーの拠点や放題に対して集中的に攻撃を加えた。

シリア人権監視団によると、シリア軍の砲撃により、3人が死亡した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア政府の治安委員会と武装解除を拒否してダルアー市ダルアー・バラド地区で立て籠もりを続ける反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会がロシア軍の使節団の仲介のもと、ダルアー市マハッタ地区にある県立競技場で会合を開いた。

この会合で、中央委員会側は、ロシア軍の使節団に対して、9月1日に交わされた停戦合意を6日に実施する旨を伝えた。

合意が実施されれば、元反体制武装集団メンバーの武装解除と社会復帰、武装解除拒否者のシリア北部への移送、ロシア軍憲兵隊の監督のもとシリア軍によるダルアー市ダルアー・バラド地区内など10カ所の検問所設置などが行われる。

武装解除拒否者は、シリア北部への移動に向けた準備を始めているという。

一方、HFL(9月5日付)は、ロシア軍側が9月6日の午前10時までの猶予を与え、それまでに合意が実施されない場合、シリア軍が介入すると脅迫したと伝えた。

https://www.facebook.com/HoranFreeMedia/posts/3085332178362432

なお、シリア人権監視団によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区の包囲(立て籠もり)が始まった6月末以降の犠牲者は、民間人23人(うち子供6人、女性4人)、シリア軍兵士26人、元反体制武装集団メンバー20人。

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このほか、シリア人権監視団によると、ダルアー県ダーイル町で空軍情報部の兵士2人が何者かによって殺害された。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、占領下ゴラン高原に近いハッジャ村でシリア軍の士官1人と治安機関協力者1人が何者かによって殺害された。

殺害時、上空にはイスラエル軍航空機が旋回していたという。

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、HFL, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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ハサカ市でイラク・クルディスタン自治政府に近いシリア・クルド民主評議会の事務所に手りゅう弾が投げ込まれる(2021年9月5日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるダルバースィーヤ市で、イラク・クルディスタン自治政府に近いシリア・クルド民主評議会の事務所に手りゅう弾が投げ込まれた。

また、カーミシュリー市では、民主統一党(PYD)に近い革命青年運動のメンバー複数人が、ルダウ・チャンネルの事務所と、北・東シリア自治局において活動を認められているシリア・クルディスタン民主パールティの事務所を襲撃、内務治安部隊(アサーイシュ)が現場に急行し、これを排除した。

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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ガソリンを積んだトレーラー39輌がイラク領内からシリアに入り、レバノンに向かう(2021年9月5日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ガソリンを積んだトレーラー39輌が、ブーカマール国境通行所(カーイム国境通行所)を経由して、イラク領内からシリアに入り、レバノンに向かった。

イラクのトレーラーがレバノンにガソリンを移送するのは、8月29日に続いて2回目。

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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フール・キャンプの第1区で、ダーイシュ・メンバーと思われる武装集団がイラク難民1人を銃で撃ち殺害(2021年9月5日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第1区で、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる武装集団がイラク難民1人を銃で撃ち殺害した。

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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中国新疆ウィグル自治区出身者からなるトルキスタン・イスラーム党がイドリブ県カファルヤー町に居住するIDPsらに対して、住居を明けわたすよう要請(2021年9月5日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、中国新疆ウィグル自治区出身者からなるトルキスタン・イスラーム党が、カファルヤー町に居住するハマー県ラターミナ町からの国内避難民(IDPs)らに対して、住居を明けわたすよう要請、両者の間で緊張が高まった。

トルキスタン・イスラーム党はIDPsに対してこれらの住居が自分たちの持ち分だと主張しているという。

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県、ハサカ県、ラッカ県を砲撃(2021年9月5日)

アレッポ県では、ANHA(9月5日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナズ村、アルカミーヤ村を砲撃した。

一方、トルコ占領下のアフリーン市アシュラフィーヤ地区で、車に仕掛けられた爆弾が爆発し、シリア人権監視団によると、1人が死亡、4人が負傷した。

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ハサカ県では、ANHA(9月5日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のヌワイハート・ダーダー村、ハドラーウィー村、マンビジュ市北東のフーシャリーヤ村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(9月5日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のカズアリー村と同村の穀物サイロを砲撃した。

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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大統領府は9月4日に死去したムハンマド・ディーブ・ダアブール大統領府事務局長に弔意を示す(2021年9月5日)

大統領府は声明を出し、9月4日に死去したムハンマド・ディーブ・ダアブール大統領府事務局長に弔意を示した。

ダアブール氏は、1935年、ダマスカス郊外県ダイル・アティーヤ市生まれ。

アブー・サーリムの愛称で知られた。

ハーフィズ・アサド前大統領就任以来、ハーフィズ・アサド、バッシャール・アサド両政権において大統領府事務局長を務めいた。
た。

2021年5月に、67年にわたる公務を称え、最高勲功章が授与されていた。

SANA(9月5日付)などが伝えた。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4541639615879835

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領はレバノン民主党のタラール・アルスラーン党首を団長とするドゥルーズ派大規模使節団と会談(2021年9月5日)

アサド大統領はレバノン民主党のタラール・アルスラーン党首(国民議会議員、レバノン山地県アレイ郡選出、強いレバノン会派所属、ドゥルーズ派)を団長とするドゥルーズ派大規模使節団と人民宮殿で会談した。


代表団は、ドゥルーズ派の宗教関係者や名士、党関係者、経済・社会団体代表からなり、アサド大統領は会談で、使節団について、レバノンの真の顔を代表し、シリア関係の必要と重要性を信じているレバノン多数派を表していると称賛した。

これに対して、アルスラーン党首は、シリアが傲慢な世界帝国主義の侵略に従属しないという教訓を世界に与えてくれたなどと応えたうえで、現下のシリアとレバノンの苦難が、新帝国主義を作り出そうとする者たちによってもたらされたものであるとの見方を示した。

SANA(9月5日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4542671565776640

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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人民議会で正副議長らの選挙が行われ、サッバーグ議長らが再選(2021年9月5日)

ハンムーダ・サッバーグ人民議会は、第4回臨時会を召集し、正副議長、書記(2人)、監査(2人)の選出を行った。

議長選挙は、サッバーグ議長(ハサカ県B部門選出、バアス党)、のみが立候補し、無投票で再選を果たした。

副議長選挙は、ムハンマド・アクラム・アジュラーニー副議長(ダマスカス県A部門選出、無所属)、ラアファト・バッカール議員(クナイトラ県A部門選出、無所属)、ナースィル・ナースィル議員(ヒムス県A部門選出、無所属)が立候補し、投票の結果、アジュラーニー副議長が171票、バッカール議員が15票、ナースィル議員が9票を獲得、アジュラーニー副議長が再選した。

一方、書記選挙は、サッルーム・サッルーム書記(アレッポ市選挙区A部門選出、バアス党)、マイサー・サーリフ書記(ラタキア県選挙区A部門選出、バアス党)の2人が立候補し、無投票で再選した。

監査選挙は、ムハンマド・スライマーン・アブラシュ監査(ヒムス県B部門選出、国民誓約党)、ファーイザ・アズバ監査(ダルアー県B部門選出、バアス党)の2人が立候補し、無投票で再選した。

https://www.facebook.com/Syrian.Peoples.Assembly/posts/3655219181247565

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県、ラタキア県各所を爆撃(2021年9月5日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、カフルヤディーン村一帯、ジスル・シュグール市近郊のシャイフ・スィンドヤーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍もカンスフラ村などを砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構はカンスフラ村一帯に展開するシリア軍に応戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカッバーナ村一帯を爆撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を23件(イドリブ県15件、ラタキア県4件、アレッポ県0件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は20件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を10件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で120人、北・東シリア自治局支配地域で798人、アル=カーイダとトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で1,530人(2021年9月6日)

保健省は政府支配地域で新たに120人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者25人が完治し、6人が死亡したと発表した。

これにより、9月5日現在の支配地内での感染者数は計28,543人、うち死亡したのは2,039人、回復したのは22,575人となった。

SANA(9月5日付)が伝えた。

一方、保健省は全国各地で18歳以上を対象とした大規模新型コロナウイルス・ワクチン接種を開始した。

大規模接種は9月16日まで全国200の病院・医療センター、177の接種会場で行われ、医療関係者2,000人が対応にあたる。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに798人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、9月5日現在の支配地内での感染者数は計21,312人、うち死亡したのは798人、回復したのは1,977人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性121人、女性120人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市29人、カーミシュリー市98人、マーリキーヤ(ダイリーク)市54人、アームーダー市1人、マアバダ(カルキールキー)町1人、ジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村1人、フール・キャンプ1人、ラッカ県のラッカ市19人、タブカ市19人、アレッポ県のマンビジュ市1人、アイン・アラブ(コバネ)市18人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1678324335690830

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で9月5日に新たに1,530人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、262人が完治し亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡68人、イドリブ郡307人、ハーリム郡523人、アリーハー郡136人、アレッポ県スィムアーン山郡36人、ジャラーブルス郡53人、バーブ郡79人、アフリーン郡222人、アアザーズ郡103人。

これにより、同地での感染者数は計44,740人、うち死亡したのは804人、回復したのは25,761人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/posts/1659519550919596

AFP, September 5, 2021、ACU, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民289人と国内避難民(IDPs)337人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は700,048人、2019年以降帰還したIDPsは98,948人に(2021年9月5日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月4日に難民298人(うち女性87人、子供47人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民298人(うち女性87人、子供47人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は700,048人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者304,800人(うち女性91,604人、子ども155,168人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,785,079人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は929,039人(うち女性278,793人、子供473,512人)となった。

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一方、国内避難民337人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは306人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは31人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は31人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は98,948人(うち女性37,835人、子供33,270人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,367,544人(うち女性420,394人、子供677,036人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 5, 2021をもとに作成。

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シリア国民軍を構成する武装集団のうちムウタスィム旅団、ハムザ師団など5組織がトルコの指導のもと統合し、新組織を結成(2021年9月4日)

レバノンのムドゥン(9月4日付)によると、シリア国民軍を構成する武装集団のうちムウタスィム旅団、ハムザ師団、第20師団、スルターン・スライマーン・シャー師団、北部の鷹旅団の5組織がトルコの指導のもとに会合を重ねた末に統合した。

新たに結成された統合組織の司令官には、ムウタスィム旅団を率いていたムウタスィム・アッバース氏が、副司令官にはハムザ師団を率いていたサイフ・ブーラード氏が就任した。

新組織の結成は、アズム統合司令室の活動をめぐるムウタスィム旅団とシャーム戦線の交渉が暗礁に乗り上げるなかで実現した。

AFP, September 5, 2021、ANHA, September 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 5, 2021、al-Mudun, September 4, 2021、Reuters, September 5, 2021、SANA, September 5, 2021、SOHR, September 5, 2021などをもとに作成。

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武装解除を拒否しダルアー市ダルアー・バラド地区で立て籠もりを続ける元反体制武装集団メンバーとその家族をシリア北部に移送するため大型バスの手配が完了(2021年9月4日)

ダルアー県では、SANA(9月4日付)によると、シリア政府側の関係当局が、武装解除を拒否しダルアー市ダルアー・バラド地区で立て籠もりを続ける元反体制武装集団メンバーとその家族をシリア北部に移送するための大型バスを手配し、する一方、ダルアー市旧税関地区に設置していた検問所を撤去し、移送の準備を完了した。



シリア人権監視団によると、手配された大型バスは22台。

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これと並行して、シリア人権監視団によると、シリア政府の治安委員会と武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーを代表する中央委員会と地元の名士らがロシアの仲介のもとに会合を開いた。

会合後、ロシアの使節団は、武装解除拒否者の停戦合意受諾の回答を引き出すため、中央委員会側に新たな時間的猶予を与えた。

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一方、シリア軍第4師団は、武装解除を拒否する元反体制武装集団メンバーのリーダーの1人ムアイイド・ハラフーシュ氏(アブー・タアジャ)の妻と5人の子供、弟夫婦を拘束したほか、会合に向かっていた中央委員会と地元名士をダルアー市バハール地区で銃撃したという。

AFP, September 4, 2021、ANHA, September 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2021、Reuters, September 4, 2021、SANA, September 4, 2021、SOHR, September 4, 2021などをもとに作成。

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シリア軍がタルビーサ市とラスタン市の名士らに対して政府との和解に応じた元反体制武装集団メンバーが個人的に所有している武器を引き渡すよう要請(2021年9月4日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタルビーサ市とラスタン市の名士らに対して、シリア政府との和解に応じた元反体制武装集団メンバーが個人的に所有している武器を引き渡すよう要請した。

AFP, September 4, 2021、ANHA, September 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2021、Reuters, September 4, 2021、SANA, September 4, 2021、SOHR, September 4, 2021などをもとに作成。

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ダーイシュがハマー県イスリヤー村近郊の砂漠地帯でシリア軍と「イランの民兵」と目されるバーキル旅団を襲撃し、兵士・民兵8人が死亡(2021年9月4日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア政府の支配下にあるイスリヤー村近郊の砂漠地帯でシリア軍と「イランの民兵」と目されるバーキル旅団を襲撃し、兵士・民兵8人が死亡した。

AFP, September 4, 2021、ANHA, September 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2021、Reuters, September 4, 2021、SANA, September 4, 2021、SOHR, September 4, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアレッポ県、ラッカ県を砲撃(2021年9月4日)

アレッポ県では、ANHA(9月4日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のカンタラ村を砲撃した。

また、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士1人がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市近郊で、シリア国民軍に狙撃され死亡した。

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ラッカ県では、ANHA(9月4日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のハーリディーヤ村とM4高速道路沿線を砲撃した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市で、ダイル・ザウル県出身の男性1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, September 4, 2021、ANHA, September 4, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2021、Reuters, September 4, 2021、SANA, September 4, 2021、SOHR, September 4, 2021などをもとに作成。

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