スワイダー県各所で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続く一方、ダルアー県ではシリア軍がデモの強制排除を試みる(2023年8月22日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市(サイル広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが行われ、住民ら数百人が参加、「暴君が倒れるまで不服従」、「さぁ、出ていけ、バッシャール」、「シリア万歳、バッシャール・アサドは倒れる」などと書かれたプラカードを掲げて抗議の意思を示した。

同様のデモは、シャフバー町でも行われ、参加者らはバアス党の支局ビルに押し入り、職員を追放するなどして抗議の意思を示した。

また、バカー村、ムルダク村、マジュルーサーラ村、ラハー村、サミーア村、ムジャイミル村、ウルマーン村、クライヤー町、ハッラーン村、カイスマー村でも抗議デモやストライキが行われた。

なお、ドゥルーズ派のシャイフ・アクルであるアブー・ワーイル・ハンムード・ハンナーウィー師がデモが行われているクライヤー町を訪れ、デモ参加者らと面談、連帯の意思を示した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ナワー市で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが行われた。

これに対して、シリア軍が発砲し、デモを強制排除した。

また同市では、青年らと軍事情報局のメンバーが衝突したのを受け、シリア軍が同市一帯を砲撃した。

一方、ダーイル市とイブタア町を結ぶ街道で、軍事情報局傘下の民兵の司令官でレバノンのヒズブッラーに近いとされる人物が何者かによって銃で撃たれて死亡した。

AFP, August 22, 2023、ANHA, August 22, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 22, 2023、‘Inab Baladi, August 22, 2023、Reuters, August 22, 2023、SANA, August 22, 2023、SOHR, August 22, 2023などをもとに作成。

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