アサド大統領は外務在外居住者省の外交官らと対話会合を開催:「米国の政策の本質は、軍事的緊張と混乱を創出することで、欧州もこの政策に追随し、道徳レベルだけでなく、知的レベルにおいて退廃状態のなかにある」(2023年10月26日)

アサド大統領は、外務在外居住者省の外交官らと対話会合を開催した。

ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣、バッサーム・サッバーグ副大臣、アイマン・スーサン次官、イマード・ムスタファー外交学院院長、ブサイナ・シャアバーン大統領府特別顧問も同席したこの対話会合で、アサド大統領は、数十年前から今日に至るまでの米国の政策の本質は、軍事的緊張と混乱を創出することで、欧州もこの政策に追随し、道徳レベルだけでなく、知的レベルにおいて退廃状態のなかにあると述べた。

会合でのアサド大統領の主な発言は以下の通り。

米国と西側諸国が二重基準に基づいて対応しているとの非難は不正確だ。米国と西側諸国が、その政策において一つの基準に従っているということは真実であり、それは、他の国民や国家の利益を犠牲にすることで、自らの利益を常に偏重するというものだ。これはおそらく、世界のさまざまな地域で紛争を引き起こすもっとも顕著な原因の一つだ。そのなかには、こうした偏重の最たる一例でもある現在のガザ地区での戦争に直面している我々の地域も含まれている。

数十年前から今日に至るまでの米国の制作の本質は、軍事的緊張と混乱を創出することで、欧州もこの政策に追随し、道徳レベルにおいて退廃状態のなかにある。それだけでなく、知的レベルにおいても退廃していることは、欧州の政治家が連日行う声明や、ガザ地区について各国がメディアが発信している情景から証明されている。一方では表面的な人種差別で、他方で言いがかりと嘘で満ちている。今日ガザで起こっていることは、アラブ人の良心と意識のなかで、パレスチナ問題をあるべき真の場所へと回帰させた。

西側諸国は、この地域の植民地主義的計画の要である「イスラエル」への資金的、軍事的、兵站的支援を提供することに躍起だ。

外交官らは政治や政治思想について幅広い質問や意見を出し、現在の情勢を踏まえた外交機関や在外公館の役割について討論した。





SANA(10月26日付)が伝えた。

AFP, October 26, 2023、ANHA, October 26, 2023、‘Inab Baladi, October 26, 2023、Reuters, October 26, 2023、SANA, October 26, 2023、SOHR, October 26, 2023などをもとに作成。

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