シリア人権監視団は北・東シリア地域民主自治局支配地で2023年の1年間で戦闘、暴力、犯罪などによる死者が737人を記録したと発表(2024年1月3日)

シリア人権監視団は、トルコが「分離主義テロリスト」とみなすクルディスタン労働者党(PKK)の系譜を汲む一方、米国(有志連合)がダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」の「協力部隊」と位置づけ全面支援する民主統一党(PYD)主体の北・東シリア地域民主自治局の支配地機で、2023年の1年間で、戦闘、暴力、犯罪などによる死者が737人を記録したと発表した。

737人のうち334人が民間人(うち18歳未満の子供67人、18歳以上の女性37人)。

民間人334人のうち、犯罪に巻き込まれた殺害されたのは94人、部族間の抗争による死者は83人、爆発性戦争残存物(ERW)による死者は39人、トルコ軍によって殺害されたのは38人、ダーイシュ(イスラーム国)によって殺害されたは26人、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によって殺害されたのは23人。

一方、シリア民主軍および関連する武装組織の死者は279人で、このうちトルコ軍によって殺害されたのは109人、イスラーム国)によって殺害されたのは89人。

このほか、ダーイシュのメンバー19人、シリア軍兵士5人、地元の武装集団99人、身元不明者1人の死亡が確認されているという。

AFP, January 3, 2024、ANHA, January 3, 2024、‘Inab Baladi, January 3, 2024、Reuters, January 3, 2024、SANA, January 3, 2024、SOHR, January 3, 2024などをもとに作成。

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