シャーム解放機構が行政を委託しているシリア救国内閣に所属する政治問題局はレバノンのヒズブッラーがイドリブ県の複数地域で過去5日間にわたって、民間人を標的として攻撃を続けていると非難(2024年9月25日)

シャーム解放機構がシリア北西部の支配地域の行政を委託しているシリア救国内閣に所属する政治問題局は、テレグラムのアカウント(https://t.me/syriadpa/)を通じて声明を出し、レバノンのヒズブッラーがイドリブ県の複数地域で過去5日間にわたって、民間人を標的として攻撃を続けていると非難した。

声明によると、ヒズブッラーと「体制軍」(シリア軍のこと)の複数の陣地、とりわけトゥライハ村の陣地は、レバノンへのイスラエル軍の攻撃激化と時に同じくして、過去5日間にわたって、イドリブ県農村地帯を標的としていると主張し、攻撃は反体制派支配地の民間人に対する復讐だと断じた。

イナブ・バラディー(9月25日付)がタフタナーズ航空基地のアフラール軍筋の話として伝えたところによると、ヒズブッラーは2020年初めにトウライハ村一帯地域がシリア政府の支配下に復帰したことを受けて、同地に展開、トゥライハ村の陣地もヒズブッラーと「イランの民兵」に所属しているという。

トルコのガジアンテップ市で活動する「独立系シンクタンク」を名乗るジュスール研究センターの報告書「2024年半ばのシリアにおける外国部隊の軍事拠点地図」によると、2024年7月時点で、シリアには「イランの民兵」の陣地・拠点が529ヵ所あり、うち27か所がシリア政府の支配下にあるイドリブ県内に設置されている。

AFP, September 25, 2024、ANHA, September 25, 2024、‘Inab Baladi, September 25, 2024、Reuters, September 25, 2024、SANA, September 25, 2024、SOHR, September 25, 2024などをもとに作成。

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