ヒムス県とラタキア県でアラウィー派殺害:キリスト教徒とゴラン高原出身者が当局に拘束後に「心臓発作」で死亡(2025年9月10日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマー市のタアーウニーヤ地区で、自動車の売買事務所を営む、前政権の治安機関の協力者と疑われていた市民が正体不明の武装グループに至近距離から銃撃されて死亡した。

**

シリア人権監視団によると、正体不明の武装グループがドゥーマー市近郊のリーハーン村の商店で若い男性を銃撃し、殺害した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、8日にヒムス市のカイロ通りで消息を絶っていたいアラウィー派の住民が市内の病院で遺体で発見された。

遺体の頭部には、銃弾を受け、処刑された形跡が残っていたという。

また、シリア人権監視団によると、8月25日に配給違反を理由に内務治安部隊によって逮捕され、ヒムス市のバールーナ軍刑務所に収監されていたワーディー・ナサーラー(ナサーラー渓谷)のカフラー村出身のキリスト教徒の若い男性が死亡した。

家族に近い情報筋によれば、この男性は拘束期間中に過酷な拷問を受け、虚偽の自白を強要されていた。

これに対して、当局は遺族に「心臓発作で死亡した」と説明したという。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ゴラン高原のアター・サーリフ・ファイヤード氏が、マサーキン・バルザ地区で逮捕され、その約2時間後に死亡した。

ファイヤード氏の息子と内務治安部隊の隊員の親戚関係にある人物との間で発生した口論が逮捕の背景にあり、当局は、死因は突然の心臓発作(血栓)によるものだと説明しているが、しかし遺族は、死因を明らかにするため、透明性のある調査と法医学および保健相による正式な医学報告の発表を求めた。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ラタキア市でアラウィー派の若い技師が、4人組のグループに刃物で襲撃され、死亡した。

(C)青山弘之 All rights reserved.