活動家らは首都ダマスカスの国立音楽院で複数の楽器がファトワーに基づいて破壊されたと主張:教育養育省は全面的に否定(2025年10月4日)


ダマスカス県では、ハッシュタグムラースィルーンなどは、活動家(国民建設運動)のアナス・ジャウダ氏らがSNSを通じて、ジャウダト・ハーシミー高等学校(旧タジュヒーズ高校)の建物内にある国立音楽院で3日夜遅く、複数の楽器が何者かによって破壊されるという破壊行為の被害を受けたと発表したと報じた。

この破壊行為は、建物の修復を担当していた宗教関係者が音楽を「悪魔の行いによる穢れ」とみなして発したファトワーに基づいて行われたという。

地元関係筋によると、4日朝に学院の職員たちが登校した際、練習室が荒らされているのを発見し、多くの楽器に深刻な損傷が生じていたことを確認したという。

また、女優のスラーフ・ファワーヒルジーさんも、フェイスブックを通じて、「私は皆さんに、我が国の音楽の死をお伝えしなければなりません」として非難の表明した。

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一方、SANAによると、教育養育省報の道局は、楽器が破壊されたとする報道や投稿について、「まったくの事実無根である」と全面的に否定した。

同局は、拡散されている写真は現在学校で行われている修復および改修作業のもので、教育養育省が進める教育施設の近代化計画の一環であると説明した。

また、学校の改修は、教育・芸術分野を含むあらゆる分野で学生に最良の学習環境を提供するために、教育省が継続的に進めている取り組みの一部であるという。

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