
イナブ・バラディーが10日に伝えたところによると、シーザー・シリア市民保護法(シーザー法)の撤廃に反対する共和党のブライアン・マスト下院議員(フロリダ州選出、外交委員会委員長)が9日夜、ワシントンDCでアフマド・シャルア暫定大統領と会談した。
マスト議員は会談後の10日、米国下院外交委員会(公式サイト)を通じて以下の通り発表した。
「昨夜、シリアの新大統領アフマド・シャルア氏と私は、同じ食卓を囲み、シリア国民が戦争、ダーイシュ(イスラーム国)、そして過激主義から解放された未来をいかに築くかについて、長く真剣な議論を交わした。
彼と私は、ともに元兵士であり、かつては敵同士であった。私は彼に率直に尋ねた。「なぜ、今や我々は敵ではないのか?」と。
彼の答えはこうだった。
「過去から解放され、自国民と祖国のために高貴な目標を追求し、米国の偉大な同盟国となりたい」と。
本日、彼はトランプ大統領と会談し、正式にダーイシュ壊滅のための有志連合に加盟する予定である。
会談には、シリア系米国人実業家のターリク・ナウムー氏とその妻のヤースミーン・ナウムー氏が同席し、在米シリア人コミュニティのメンバーであるアブドゥルハフィーズ・シャラフ氏がフェイスブックを通じて明らかにしたところによると、マスト議員はシャルア暫定大統領の話に耳を傾け、手帳に熱心にメモを取っていたという。
また、マスト議員は「シャルア暫定大統領の言葉は非常に重要で、記録に残す価値がある」と述べたという。
シャルア暫定大統領はマストに対し、「シリアは自国民と地域の平和を望み、過激主義と戦い、経済を通じて国を再建したい。経済こそが安定への道だ」、「米企業がシリアで投資し、活動してほしい。安定が訪れれば過激主義は消える」と述べたという。
によると、
ミドル・イースト・アイが米政府関係者2人の話として伝えたところによると、マスト議員の対シリア強硬姿勢の背景には、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の顧問ロン・デルマー氏によるロビー活動があったという。
マスト議員はアフガニスタンで地雷により両脚を失った元米陸軍軍人で、その後イスラエル軍に志願して従軍した経歴を持つ。
(C)青山弘之 All rights reserved.
