イスラエルのシリア侵攻は「能動的防衛」(2025年11月29日)

イスラエル・ハヨムは、イスラエル軍がアサド政権崩壊後に兵力引き離し地域(AOS)および同地以東のヘルモン山一帯地域に前哨基地を設置し、新たな占領地を確保していることについて、同地で諜報主導型の急襲作戦を行い、ハマースの細胞、ダーイシュ(イスラーム国)に触発された細胞、イラン代理勢力の細胞の台頭を相次いで阻止、その一環として、アサド政権を支持する住民が多いとされていたバイト・ジン村に一帯地域での作戦を実施したと伝えた。

同地には、アサド政権崩壊とシリア軍の瓦解後、アフマド・シャルア移行期政権が管理し得ないかたちであらゆる種類の武器が溢れ、イスラエルに対するテロの温床と化すのを阻止しようとするだけでなく、イスラエルの長期的戦略利益に沿ったかたちでシリア国内の動向に影響力を及ぼそうとするもので、イスラエルのこうした姿勢は「能動的防衛」を体現しているという。

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