米国務省シリアで活動する新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラースディーン機構の幹部についての情報提供者に一人につき最高で500万ドルの懸賞金を与えると告知(2019年9月12日)

米国務省はインターネットの公式アカウント(https://www.state.gov/)や正義への報酬プログラムのツイッター公式アカウント(https://twitter.com/Rewards4Justice)を通じて、シリアで活動する新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラースディーン機構の幹部についての情報提供者に、一人につき最高で500万ドルの懸賞金を与えると告知した。

米国務省が情報提供を求めた幹部は、ファーリス・スーリー氏、アブー・アブドゥルカリーム・ミスリー氏、サーミー・ウライディー氏の3人。

フッラースディーン機構は2018年2月にアブー・ハマーム・シャーミーを名乗る人物が結成した。

シャーミー氏は、アル=カーイダのメンバーとしてアフガニスタンやイラクでの戦歴を持ち、ヌスラ戦線メンバーでもあった。だが、ヌスラ戦線がシャーム・ファトフ戦線への改称時にアル=カーイダとの関係を解消したことを不服として離反、アル=カーイダの「再興」をめざしていたのである。

同様の新興のアル=カーイダ系組織としてはアンサール・タウヒードがあり、両組織は2018年10月、アンサール・イスラーム集団とともに「信者を煽れ」作戦司令室を結成し、イドリブ県でシリア軍に対峙している。

(詳細については青山弘之「ガラパゴス化するシリアのアル=カーイダ系組織」Yahoo! Japanニュース(個人)、2018年7月18日を参照)。

AFP, September 12, 2019、ANHA, September 12, 2019、AP, September 12, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 12, 2019、Reuters, September 12, 2019、SANA, September 12, 2019、SOHR, September 12, 2019、UPI, September 12, 2019などをもとに作成。

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