イドリブ県でトルコ軍が再び襲撃を受け、装甲車2輌に被害、兵士2人負傷(2020年3月24日)

トルコ軍による単独パトロール活動はこれで6回目だという。

しかし、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置されている当事者和解調整センターのオレグ・ジュラフロフ副センター長(少将)は声明を出し、「トルコに従わないテロ組織」がスフーフン村に近い路上に爆弾を仕掛け、トルコ軍パトロール部隊が通過するのに合わせてこれを爆発させたと発表した。

この攻撃で、トルコ軍の装甲車2輌が被害を受け、兵士2人が負傷した。

ジュラフロフ副センター長はまた「テロ組織」は過去24時間でイドリブ県で7回にわたり砲撃を行う一方、シリア軍の停戦違反は確認されなかった」としたうえで、トルコに従わない「テロ組織」が緊張緩和地帯の治安を動揺させる行為を続けていると非難した。

そのうえで当事者和解調整センターは違法な武装集団の司令官に武器による挑発を止め、自らが支配する地域の事態を平和的に収束させるために行動するよう呼びかけた。

しかし、ドゥラル・シャーミーヤ(3月25日付)が、複数の現地情報筋の話として伝えたところによると、車列はハマー県シール・マガール村に設置されている監視所に向かっていたところで爆発に巻き込まれた。

だが、爆発は、ロシア・トルコ首脳会議が停戦に合意した3月5日以前の戦闘で、反体制派が敷設した地雷によるもので、「トルコに従わないテロ組織」の反抗ではないという。

また、ロシアの発表とは異なり、被害を受けたのは1輌だけで、負傷者はなかったという。

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シリア人権監視団によると、トルコ軍はM4高速道路沿線のジスル・シュグール市に近いガッサーニーヤ村に新たな拠点を設置した。

これにより、シリア領内のトルコ軍監視所・拠点は51カ所となった。

トルコ軍の監視所・拠点が設置されている場所は以下の通り

監視所

イドリブ県:サルワ村、タッル・トゥーカーン村、サルマーン村、ジスル・シュグール市(イシュタブリク村)
アレッポ県:登塔者聖シメオン教会跡、シャイフ・アキール山、アナダーン山、アレッポ市ラーシディーン地区(南)、アイス村(アイス丘)
ハマー県:ムーリク市、シール・マガール村
ラタキア県:ザイトゥーナ村

拠点

イドリブ県:マアッル・ハッタート村、サラーキブ市(3カ所)、タルナバ村、ナイラブ村、クマイナース村、サルミーン市、タフタナーズ航空基地、マアーッラト・ナアサーン村、マアッラトミスリーン市、マストゥーマ軍事キャンプ、タルマーニーン村、バルダクリー村、ナフラヤー村、ムウタリム村、ブサンクール村(2カ所)、ナビー・アイユーブ丘、バザーブール村、ラーム・ハムダーン村、ムシャイリファ村、タッル・ハッターブ村、ビダーマー町、ナージヤ村、ズアイニーヤ村、ガッサーニーヤ村
アレッポ県:アナダーン市、アレッポ市ラーシディーン地区、ジーナ村(2カ所)、カフル・カルミーン村、タワーマ村、第111中隊基地、アターリブ市、ダーラト・イッザ市、カフル・ヌーラーン村、バータブー村
ハマー県:ムガイル村

なおこのほかにも、トルコ軍はM4高速道路沿線に監視ポスト14カ所を設置している。

AFP, March 24, 2020、ANHA, March 24, 2020、AP, March 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 24, 2020、March 25, 2020、Reuters, March 24, 2020、SANA, March 24, 2020、SOHR, March 24, 2020、UPI, March 24, 2020などをもとに作成。

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