シャーム解放機構はマアルーラー市襲撃(2014年)の首謀者で元幹部司令官のアブー・マーリク・タッリーを逮捕(2020年6月22日)

イドリブ県では、シリア人権監視団などによると、シャーム解放機構の治安部隊が、イドリブ市郊外にある元幹部司令官のアブー・マーリク・タッリー氏(本名ジャマール・アイニーヤ)の自宅を包囲、アブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者の命令の下に同氏を逮捕した。

シリア人権監視団によると、タッリー氏は4月7日にシャーム解放機構を離反し、新たな武装グループを結成し、最近になって発足したアル=カーイダ系組織の連合組織の「堅固に持せよ」作戦司令室に参加していた。

タッリー氏は、2014年3月のダマスカス郊外県マアルーラー市襲撃と聖タクラー教会修道女拉致の首謀者。

タッリー氏の逮捕に関して、シャーム解放機構の中央フォローアップ委員会は声明を出し、組織を離反し、新たな組織の結成を再三にわたって試みることで、混乱を助長し、隊列を分断し、破壊行為を奨励したために逮捕に至ったと説明した。


AFP, June 22, 2020、ANHA, June 22, 2020、AP, June 22, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 22, 2020、Reuters, June 22, 2020、SANA, June 22, 2020、SOHR, June 22, 2020、UPI, June 22, 2020などをもとに作成。

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